リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

現生人類は究極の雑種でしょ

2019年03月18日 | 日々の風の吹くまま
3月17日(日曜日)。☀☀☀。セントパトリックスデイ。聖パトリックはアイルランドの守護聖人だけど、この日は世界の誰もが「1日アイリッシュ」になってお祭り騒ぎをしていい日。かって大勢のアイルランド人が飢饉を逃れて移民した北米では各地でパレードがあるし、アメリカのシカゴでは街中を流れるシカゴ川を緑色に染めるのが恒例行事。ネットにはビールを緑色に染めるレシピが溢れる。

もうだいぶ昔になったけど、アイルランドで小雨模様のディングル半島を走っていて、雲が突然切れて日が差したときの、あの目のさめるようなエメラルドグリーンの丘を今でも思い出す。ディングル半島の断崖が連なる海岸の景観とそっくりの風景を能取岬で見たときは不思議な懐かしさを感じたっけ。アイルランド人の情の厚さといい、特に人口密度の低い西部から南西部にかけての小雨や霧の中に浮かぶ荒涼とした風景といい、ワタシが生まれ育った霧深い道東の人情と風景の記憶を呼び起こすものがあって、もしかしたら、何千年もの大昔に小アジアに住んでいたらしいケルト人の中から大勢とは反対方向に移動するグループがいて、その人たちがアジアを東へと放浪して行く過程で落として行った遺伝子が迷子になって彷徨っているうちに20世紀になってワタシの中にもくり込んだんじゃないかと思ってしまう。

考えてみたら、人類は今でこそ色も形も多様化しているけど、みんな元々のルーツはアフリカ大陸で生まれた猿人で、十数万年の大昔にアフリカから出て来た原人が、東西南北に広がって行く過程で(おそらく行き着いた地域の気候や環境に合わせて)多彩な変化を遂げた、つまり「変種」の集団。そうやって形成された集団がさらに移動を続けると、いやでもどこかで別の集団に遭遇するだろうから、そこでかなりの確率で「Boy meets girl」、つまり「男女の出会い」があって、男女の出会いがあれば当然そこから遺伝子の混じった子孫が生まれる。つまり、そういうことを何万年もやって来た人類はみんな「雑種」ってこと。

だから、雑種同士なのに、(自分たちの集団とは)肌の色が違う、目の色が違う、髪の色が違うと言って嫌ったり、差別したりなんて、アホじゃないかと思ってしまう。単一民族を看板にしている日本人だって、どんな異人種、異民族の迷子遺伝子が紛れ込んでいるかわかったもんじゃない。ま、今日は1日アイリッシュになって、思い出深いエメラルドの島にスロンチャ!