リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

普通の人たちにも悲喜こもごものストーリーがある

2018年03月20日 | 日々の風の吹くまま
3月19日(月曜日)。曇りときどき晴れ。南の方は柔らかそうな白く雲がもくもく、北の方は
灰色がかった雲がもやもや。はて、天気はどっちに向かっているのかな。朝のメールチェッ
ク、仕事メールはゼロ。しめしめ、今日も遊びモードだな。まずは仕事のせいで棚上げ状態
だった脚本の最後の最後の(何回目か忘れたくらい)最後の見直しをして、キャシーに送っ
て、Playwright Theatre Centreに送る前の最後の目通しをお願い。これで大きなひと区切
りがついたので、次はぼちぼち書き始めてこれまた棚上げしていた第2作。ワタシの創作意
欲には波があるみたいなので、大波が押し寄せているときに書きまくらないと。

第1作は都市の高密度化、住居難、マンション環境といった都市の問題を背景にしたラブス
トーリーだったけど、第2作は郊外の分譲住宅地が舞台。結婚と子育ての年代になったベ
ビーブーム世代が続々と開発される郊外の分譲地の広々とした戸建てに大移動して行った
のは60年代の終わりから80年代にかけてのことで、21世紀の今そこで熟年を迎えた夫
婦と成人した子供たちの関係を、ペットの老犬を狂言回しにして、コメディ風に描くという構
想なんだけど、第1作が書いているうちに話がどんどん勝手な方向に展開して行ったことを
考えると、第2作も書き上がる頃にはいったいどんなストーリーになっていることやら。

社会的、政治的なメッセージを前面に押し出した作品が多い昨今、ワタシが描きたいのは
そういう潮流に翻弄されながら「日常」を維持しようとするごく普通のカナダ人。押しも押され
もしない多民族国家になったカナダでは「カナダ人」も見た目は多種多様だけど、比較的新
しい移民も3世の代にもなれば、大半は多様性をひっくるめて緩やかな「カナダ人」のアイデ
ンティティを持つ「普通の人」になって、普通に暮らしている。でも、普通であっても個々の人
間だから、華やかではなくても悲喜こもごものストーリーがその数だけあるわけで、それが
ワタシが書きたい「普通のカナダ人の普遍的な物語」。

そんなわけで、ワタシの芝居の登場人物には苗字がない。ストーリーの展開上どうしても必
要な場合以外はごく一般的な英語のファーストネームだけだから、人種や民族の背景に関
係なくキャスティングできて、演出家のイメージしだい。だって、普通のカナダ人のストーリー
なんだし、ひいては人間関係という世界のどこにでもある普遍的なストーリーなんだから。