リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ヘイトスピーチと反原発デモはまったく別ものなのに

2014年08月30日 | 日々の風の吹くまま
お湿り程度だけど、待望の雨。最高気温は20度。一気に秋というのも何だけど、ほんとに
蒸し暑いと感じた夏だったな。週が明けたら天高く馬肥ゆる秋(私たちはもうちょっと肥えて
るけど)の9月。ワタシは春風の季節の生まれだけど、秋風の汗ばんだ額に爽やかな感触
も春風とは違う趣があって、いいもんだね。

国連人権委員会が日本政府に「ヘイトスピーチ」を規制するように勧告したと聞いて、アベ
クンはどう出るのかと眺めていたら、ヘイトスピーチ対策「等」を検討するためのプロジェクト
チームを作ったんだそうな。これから偉い人たちが「実態を調べた上で、現行法で対応でき
るのか、新規立法を含めた対応が必要なのか」をああだこうだと議論するんだろうな。セン
セイたちが手弁当で集まるわけはないだろうから、ここは会合に会合を重ねて、慎重に慎
重に討議しないとね。まず「実態」を調べるにしても、ネットを見渡したら一目瞭然だけど、そ
れじゃあ調査費がつかないだろうしね。

どんなことを検討するのかと興味を持ったら、もうヘイトスピーチのことはそっちのけで、国
会周辺の反原発デモがうるさくて仕事にならないから規制対象にしようとか言っているから
呆れる。日本語メディアはあまり報道しなかったけど、共同通信は「日本の自民党政権が、
全国でのヘイトスピーチ規制の他に、国会周辺の大音量のデモや街頭宣伝活動も規制す
ることを検討することにした」と報じていた。やれやれ、またまた人権意識ゼロ、差別意識の
自覚ゼロ、民主主義概念の理解ゼロの無知蒙昧ぶりを露呈したようなもんだけど、危ない、
危ない。

市民団体の原発反対デモは民主主義における「言論の自由」の正当な表現であって、外国
人の差別や排斥、抹殺を唱える「ヘイトスピーチ」とはまったく異なる性質のものなんだけど、
全然わかっていないな、やっぱり。で、肝心のヘイトスピーチ規制は「言論の自由」を侵害し
かねないとか言って、むにゃむにゃで終わらせたそう。(児童ポルノ規制も同じ理由で反対
したな。)自由を享受するには「理性」というフィルタでその暴走を抑える必要があるけど、そ
れをなくしたのか、元から持ち合わせていないのか。理性が働かなければ生理的レベルで
行くしかないけど、市民の民主的な活動を法律で規制するようになったら、戦前の全体主義
回帰の道を開くことになりかねないな。大丈夫か、日本の民主主義・・・。