尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

八ヶ岳と蓼科山ー日本の山㉔

2020年12月28日 22時28分02秒 |  〃 (日本の山・日本の温泉)
 「日本の山」と名付けて2年間書いてきたけど、これで一端終わりにすると決めた。じゃあ最後にどこを取り上げるか、いろいろ考えて八ヶ岳とその周辺を書くことにした。自分で山のことを思い出すときは、東北北海道の山が多い。あるいは北アルプス南アルプス。だから八ヶ岳周辺の山や高原はつい忘れていた。八ヶ岳周辺に行っていたのは、30年以上昔のことだ。つまり国鉄総武線(民営化前である)沿線に住んでいた時で、山梨方面に行きやすかった。
(八ヶ岳全景)
 八ヶ岳(やつがたけ)は広大な山域で、写真のように多くの山頂が連なっている。山名の由来は、高い山が八つあるからと言われるが、単に「たくさん」という意味の「八」だとも。そもそも北西方にある蓼科山(たてしなやま)まで入れる時もあるし、別扱いするときもある。深田久弥の日本百名山では、それぞれ別個に選ばれている。「八ヶ岳」は最高峰の赤岳2899m)を擁する「南八ヶ岳」と比較的なだらかで樹林帯や湖の景観が見事な「北八ヶ岳」に分かれている。
(赤岳山頂=最高峰)
 ある年の夏、東の稲子湯から登り始めてしらびそ小屋に泊まった。次の日に夏沢峠(ここで八ヶ岳が南北に分かれる)を通って、延々と赤岳まで尾根歩きで登った。どこに泊まったか覚えてないんだけど、多分赤岳頂上小屋まで行ったんだと思う。その頃はそのぐらい歩けたはずだから。赤岳は日本アルプス以外ではすごく高い山だ。富士山と御岳を除けば、白山や浅間山より頭一つ抜けている。もう森林限界を超えてガレている山頂は、本当に見えてからが遠かった。疲れてるし、足は滑るし、でも登るしかないから、ゆっくり登っていけば山頂に着く。頂上は覚えてない。
(北八ヶ岳)
 北八ヶ岳も行ったし、霧ヶ峰入笠山(にゅうがさやま)なんかも行ってる。北八ヶ岳では、渋ノ湯から登って黒百合ヒュッテに泊まるという山のファン憧れの定番コースが思い出深い。八ヶ岳は火山だから、周辺に温泉がいっぱいある。登山基地になってるけど、僕は泊まったことがない。朝早く出て、バスで温泉に着いたら歩き出す。登山道のコケと翌日の霧がすごかった。北八ヶ岳は夢幻的な風景に出会うことが多い。ハイキングレベルなら、まだ楽しめそう。
(黒百合ヒュッテ)
 黒百合ヒュッテは様々なイベントなどを行う有名な山小屋で、一度行ってみようと思った。五月頃だったと思うが、夜はまだまだ寒くてそれしか覚えてない。翌日登ったのかな。近くなら天狗岳などがあるが、全く覚えてないのである。八ヶ岳を最後に書こうと思ったのはいいけど、後でゆっくり考えてみれば忘れていることが多い。登山靴が重かったなんてことの方を覚えている。登山用具はその後どんどん進化していくが、昔の靴はとにかく重くて大変だった。リュックも服装も食事もみんな重かったが、そんなもんだと思っていた時代だ。
 (蓼科山全景)
 蓼科山(2530m)は八ヶ岳西北方に綺麗なピラミッド型にそびえている。蓼科は高原リゾートになっているが、白樺高原と呼んでいる蓼科牧場から「ゴンドラリフト」がある。これは今もあるようだが、詳しく調べずに出掛けて、こんなのがあったのかと利用したら、一気に7合目付近まで行けた。そこから案外近くて、そこから2時間ぐらいで山頂に着いた。アレレ、案外楽だったと思った記憶があるが、頂上が石だらけですごかった。こんな山頂は他にはなかった。山頂に泊まったが、雲海が素晴らしく周囲の山々を一気に見渡せたのが思い出にある。
(蓼科山山頂)
 その後、車を買って温泉と登山を組み合わせるようになった。そうなると、東北方面に行くことばかりが多くなった。東北道はすぐに乗れるが、八ヶ岳方面だと首都高を延々と乗らないといけない。特に帰りが渋滞して、疲れてしまう。だから都心を避けて東北方面へ。登山じゃなくても日光など良く行くのも同じ理由だ。東北でも吾妻山蔵王山など書いてない山がある。どっちも温泉目当て。西日本でも四国の剣山、九州の霧島山阿蘇山など書いてない。

 富士山は見る山だと思って行ってない。思い出してみれば、21世紀になって夜間定時制勤務が続いた時に、日曜の早起きが出来なくなって登山から遠ざかった気がする。それと定期テストの監督を授業者本人がやる学校だったので、テスト中に休暇を取れなくなってしまった。夏休みの休暇も取りにくくなるし、自分も膝を痛めたりして山から遠ざかった。年を取ったらまた行くつもりだったが、やっぱりそういうわけにもいかないものだ。山中心に書くと、北海道や東北の素晴らしい温泉を書けなかったので、来年からは「日本の温泉」を書いてみようかと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする