草花好きのひとりごと

植物の栽培記録や鉄道・路線バスなどの趣味について記しています。

さくらそうの鉢植え栽培2

2011-03-01 | ひとりごと
4~5号程度の鉢で栽培したさくらそう(日本桜草)は、プランターなど大きな容器で栽培したものや良い状態に栽培された地植えの株と比べると、根が短く数も少ない場合が多いようです。
しかし、根だけ見れば劣るように見えても花や葉の様子にはそれほどの違いが見られない場合も少なくないように思います。
鉢が小さい事による根の短さや少なさは、水やりや施肥などの工夫である程度は補えるものなのかもしれません。

例えば樹木でも、鉢植えにすることで地植えよりも小さく育てられて、花の鑑賞や果実の収穫を楽しむことができます。
さくらそうの鉢植えでも、花や草姿が幾分小さくなったとしても、それはそれで楽しめるものです。
芽が大きく育たなくて翌年咲かなくなってしまうようでは困りますが、極端に小さ過ぎる鉢でなければ花後の施肥で、ある程度は補えるように感じられます。

人間の都合によって桜草を狭い鉢の中に閉じ込めているようにも感じられる鉢植え栽培ですが、広い土地に植えた場合と同じかそれ以上の状態に育てることも決して不可能な事ではないと私は思いますし、それを目指して栽培を続けていきたいと考えています。

人間の都合といえばもう一つ、自分で栽培できる数以上に増えた場合などに、桜草の芽を捨てざるを得ないことがあります。
育種目的で実生をすればその多くを捨てることになると思います。
栽培が上手くできずに枯らしてしまうこともあります。

植物も生き物ですから、芽を捨てるということは栽培者の意思によりその命を絶つということです。
ずいぶんひどい事をしているものだと自分でも思いますが、いくらでも鉢の数を増やせるという訳ではないので仕方の無いことかなとも思います。

さくらそうの園芸品種は、自然に存在したものではなく、人により鑑賞目的のために作り出され、受け継がれてきたものです。
園芸品種に限ったことではありませんが、栽培者の栽培に関する工夫と努力によって、より美しく見える状態に育てることができます。
もちろん成長し開花するのは植物ですから、人間の力の及ぶ範囲は限られていますが、ただ何となく植えて育てたものと自分なりに工夫や努力をして育てたものには例え僅かでも違いが現れるもののような気がします。

品種を作ったのは作出者の方ですが、美しく開花した鉢を作るということを考えれば、創作の楽しさは栽培者にもあると思います。
そのこともさくらそう栽培の魅力の一つであるように感じます。
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