チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

梅干し漬け

2023年06月23日 10時30分51秒 | 日記

世の中は変わった

と今更感心している

重い広辞苑や百科事典などめくらなくてもあらゆる知識を教えてくれるAI

現場に行かなくても臨場感あふれる写真をいつでも見られるSNS

日常を送りながらその感覚でコンピュータ攻撃ができる戦争

家族の安否を気遣うという目的でその家族の位置が明確に分かる仕組み

誰かがいつも誰かを監視している状態

人間が機械の奴隷になるといわれて久しいが、まさしく今この世はその道まっしぐら

 

そういう中で梅干し漬けが巷ではやっていて

その漬け方も見ていると面白い

重しなくビニール袋の中でつけてしまう。という人もいれば、昔ながらに土用干しまでを計算しながらつけている人もいる

結局度の梅がおいしいかにかかってくるのだが

下の感覚も変わってきた人間なので、従来の梅干し漬けを良しとする人のほうがどうも少ないらしい

味覚というものは8歳までの教育の中で決まるそうだが

手作りかーさんのものを食べて育った子とデパ地下総菜やコンビニ弁当で育った子の味覚が違ってくるのも当たりませなのだろう

各家の味というのがあって

それが嫁と姑の断絶に加担する原因だったが今はそれはないだろう

 

そのため

花嫁の道具開きという行事が各地方にあって

これからお付き合いする親せきや近所の人たちが、それぞれ続くり料理を持って集まり、お嫁さんに家の味、土地の味をさりげなく教えるという行事があった

変に楽しいと子供のころは思ったが、お嫁さんにしてみれば必死の勉強の時間だったのかもしれない

嫁いだ先の味になじむのには一番時間がかかったものだがーー

 

梅干し漬けに特にその家のこだわりがあるように思う

熟した梅を洗い、さらしの布巾で一つ一つ丁寧に拭いて水氣をとり、木の桶に入れ塩をまぶし、木の蓋をして重しを載せる。水が上がり、干して、今度は赤紫蘇を塩でもんで入れまた蓋して重しを置き今度は土用干し、ざるの中の梅は赤く染まっていかにもおいしそう

家によってはいろんなやり方がある

単純が一番おいしい


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