チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

きものを識れば日本が見えてくる 1 プロローグ

2024年01月06日 15時43分47秒 | 日記
年末から年始チャ子ちゃん先生はブログの内容について考察していた
ブログを始めたのは作家宇野千代さんのきものへの思いを取材し、その文章が雑誌に載ったときの会話を思い出した時だった
「ヒサコさんあなた文才あるね、もっと磨くといいわ、そのうち小説も書けるかもしれないよ」
「はー上手になりたいですが、読書だけではだめなのですよね」
「コツを教える、毎日一行でも書きなさい、それは自分の思いを書く日記ではなく、読む人を意識した社会的な考察であり自分の考えをテーマ決めて一年綴ってごらん」
といわれたが、すぐ実行をしたわけではなった

というのはそのころは雑誌の編集に携わっていて、毎日文章を書いており、自分の文章を磨くというより、校閲の手を煩わせぬように見たこと聞いたことを正確に書くことに集中していたから、日記すら書くのが面倒だった

校閲から帰ってくる私の原稿にデスクが「お前の文章酔っぱらてるぞ!」とからかう。つまり誤字脱字が多くさらに、文章表現も人と変わっていているため校閲が赤字で直してくるのだ。

グラビアの写真説明を一時間も「違う」「書き直し」「それじゃあ読者に伝わらん」と難癖付けて書きなおしをさせられたこともある
若くて素直だったから、一生懸命書き直す。何が不足なのか最初はわからない
「どこが悪いのか教えてください」
「写真見せて写真の事細かく説明していいわけねえだろうが」
「ではどう書けばいいのですか」
「てめえで考えろ」

こうやって突き返されているうち
この写真の裏の状況とか写真に載っている人の洋服の色(白黒写真の場合)その付近の様子、何に驚いてこんな顔をしているのか、静止した写真から周りの動きを書いてみた時
「いいねえ」とデスク

書いた原稿を黙って突き返されているうち、読者に伝える文章のコツというものがぼんやり見えてきた


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