チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

布施明

2012年04月02日 09時08分57秒 | 日記
どういう風の吹き回しか
布施明のコンサートにオーチャードホールまで
全く期待はなかった
というのはかなり前一度だけコンサートに足を運んだことがあるが
無残だったからかわいそうなくらい

オーチャードホールで歌って持つのかしら
という心配も幕が開き一声彼が声を出したら
その不安いっぺんに吹き飛んだ

声の艶音量歌い回しどれも此も素晴らしい
一年間のコンサートツアーの最後なのだという
彼は歌い込んでいく内声がどんどん出るタイプなのだろう

仕事もせず主婦業に専念していた頃
ラジオで布施さんの霧の摩周湖やシクラメンのかほりをよく聞いた
その二曲を実に丁寧にそして大人の歌として聴かせてくれた

そしてチャコちゃん先生を驚かせたのは
数十曲歌った後
突然威儀を正してマイクの前に立った彼は
オペラのアリア「誰もねてはならない」を歌いだした
こんなに声量のある歌手なのだとあらためて知った

元々3オクターブを平気で出す歌手とは言われていたが
大人の歌手として一皮むけた感じ
ジャズもイイ
最後はこれまたショパンの別れの曲を威儀を正して歌い
フエイドアウトした

家に着いたら真央ちゃんが絶不調のスケートをしていた
彼女に悲しみが胸を指す
どんな人も必ず苦境が訪れる
其れは次のステップのためだと思う


あの十何年前の布施さんのコンサートを思い起こすと
それに負けずに精進したのでこの日を迎えたのだ
真央ちゃんもきっと素晴らしい成長を私たちに見せてくれる
チャコちゃん先生は心から其れを信じている

真うに生きている人にこそ与えられる賞賛
コメント
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