My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

6C33C真空管シングルアンプの動作点見直し。

2024-04-07 13:09:17 | 真空管アンプ

久々にオーディオ熱が再燃しましたので、6C33Cシングルアンプの動作点の見直しをしました。

6C33Cという球は、ヒーター2本、カソード2枚、プレート及びグリッドは1枚という構成になっていますが、これを私はシングルヒーター、シングルカソードで使っています。要するに片側だけを使用。

理由は、ヒーターが大飯喰らいで球がかなり熱くなるためと、左右チャンネルで対称のヒーターを使うようにすれば、左右交換で寿命が2倍になるからです。

データシートには、シングルヒーター、シングルカソードで使用する場合の特性も掲載されています。

ダブルヒーターの理由は、ミグ25戦闘機に乗せるための冗長設計と思われます。

 

さて、本題ですが、変更前の動作点がこちら。

これをほんの少し左側に移動しました。これにより右側に余裕が生まれます。

変更後の動作点がこちら。

入力信号を入れて出力波形を確認すると、正弦波の上下ともほぼ同じピーク電圧で歪始める様になりました。変更前は下側が少し早めに歪始めていた。

 

実際に音を聴いてみると、大音量でも以前よりも歪が減り美音になりました。

 

動作点移動の方法としては、B電源に直列抵抗50Ωを追加してB電圧を下げ、プレート電流を143mAから167mAに増やしました。

(変更前の回路図)

 

(変更後の回路図)

 

(50Ωを追加した所) 

抵抗にはDALE NS-2B(無誘導タイプ)を使いました。

 

50Ωを追加した事で左右の分離が良くなり、音の臨場感や広がりも増した様に思います。

ほんの少しの変更ですが、音質には影響がある様です。

 

全体写真。内部はかなり密集しています。

 

 


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