My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

EQアンプの球を交換しました。

2018-10-27 15:34:59 | 真空管プリアンプ

長らく愛用してきたEQアンプの球、テレフンケン(Telefunken)のECC83(12AX7)ですが、最近元気が無い様なので交換しました。

癖が無く大変音質が良く優等生なので、恐らく2年以上は使用して来たでしょうか。

泣く子も黙る?リブプレートで、底面に"ダイヤマーク付き"です。多分、本物(自信無いけど)。

海外在住時に、ガレージ・ショップから測定データ付きで購入した物です。

写真は入手当時のもので、ピン磨きも未実施の状態です。

最近は、音楽をゆっくりと聴く時間が出来て、稼働時間が長くなったために、やはり劣化してきたと思われます。

代わりとして交換した球が、こちらです。

現代管のゴールド・ライオン(Gold Lion)/Genalex製ECC83です。Made in RussiaでNew Sensor社で製造、検査品です。

JJ製なども同時に購入して音質比較したのですが、このGold Lionが一番良かったです。値段も少し高め。

当時の音質比較の投稿が、こちらです。

くれぐれも、中国製造のGolden Dragon製では有りませんので、お間違え無いように(笑)。

 

交換後は、最初は少し荒々しい音でしたが、しばらくしてから落ち着き、良い音で鳴り始めました。

交換前と比べて、生き生きとした元気な音となりました。

参考までに、このGold Lionの球は、Amazonでも購入が出来るようです。 12AX7=ECC83 

ステレオで使う場合は、双極の特性の揃った"Balanced"が良いでしょう。

Genalex Gold Lion 12AX7 tube (Balanced Triodes)
←クリックでAmazonに移動が出来ます。
Gold Lion

 

やはり真空管は寿命があるので、そのための予算は確保しておかないといけないですね。

私の場合は、取り敢えず暫く分の代替品は確保しています。

そう言えば、ECC83比較時に載せていたTesla製のECC803S球は、どこに行ったのだろう?? 

確かピン足にプラチナ・メッキが施して有った様に思います。結構希少管です。 

 

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レコード人気の新聞記事。

2018-10-26 13:11:00 | レコード

昨日の地方新聞に『レコード人気 若者に拡大』と言う記事が掲載されていましたので紹介します。

内容は、アナログレコードを聴く若者が増えていると言うものですが、その人気の要因が「ぬくもりのある音色」「しゃれなジャケット」、そして手頃な価格帯のプレーヤーが増えて来た」ためというものです。

***新聞記事自体の掲載は、著作権法に抵触する恐れがあるので、貼り付けが出来ません***  

この記事を読んで私が感じた事を少し書きます。

「おしゃれなジャケット」は、なるほどと思います。私も同感です。

確かにCDなどのデジタル音源は、収納場所の制約も少なく扱い易いのですが、ジャケットに関しては、アナログレコードの30cm角の厚紙に比べると、存在感や見ごたえが無く、製作側の色々と趣向を凝らしたデザインであろうに残念です。

「ぬくもりのある音色」ですが、元の音源がアナログの場合は、確かにその様に思いますが、元音源がデジタル録音の場合はどうでしょうか? デジタル音源をレコード盤に刻み、それを針でトレースして聴く。音質的にはどの様な意味が有るのでしょうか?私には疑問です。それであれば、デジタル音源をハイレゾで聴いたほうが音質的には良いと思います。

「アナログ盤で新譜を出すアーティストも増え、若いファンにも人気」とありますが、これは単なる現代のトレンド(古くても新しい流れ)、スタイルが新鮮と捉えるべきなのでしょう。

再生機器のレコードプレーヤーのほうも、手軽に楽しめる1万円以下のローエンド品も販売されている様ですが、最近の低価格品を見ると、EQ内蔵、USBに保存が出来るものが有ります。確かに便利ですが、これもアナログをデジタルに変換し保存して聴く??? デジタル音源→レコードの溝に刻む→レコードプレーヤーでトレース→デジタルで保存→再生。老輩には理解が難しいです。

本来、アナログ・レコードをレコードプレーヤーで良い音で再生するには、デジタル再生よりは余程難しく、それなりに投資や知識が必要です。

ソースはアナログ録音した当時物(オリジナル盤に近いほど良い)が良く、レコードプレーヤーはそれなりの物が必要で、また音に影響するパーツ、要因も沢山あるので勉強が必要です。ターンテーブル、トーンアーム、カートリッジ。針圧調整など。

デジタル録音した新譜をレコード・プレーヤーで再生して、デジタル保存して聴くなど、本末転倒と思います。

しかし、これは、あくまで音質的に限った事で、これが現代のトレンドで格好良いと言われれば、それも良いでしょう。

 

今年も国内老舗オーディオブランドから相次いでレコード・プレーヤーの新製品が発表になっていますが、いずれもレコード全盛期の物から比べると、価格的にずいぶんと高くなっていますね。テクニクス「SL-1000R」、ヤマハ「GT-5000」、ラックスマン「PD-171」等々。

 

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ちょっとしたマイ・ブームな音楽 ~ディスコ・サウンド~

2018-10-21 11:10:00 | 音楽

私のなかで今、少しブームとなっている音楽は、75年~80年の「ディスコ・ミュージック」です。

きっかけは、マイケル・ジャクソンのレコード「スリラー」を購入してからです。

学生時代に毎週末毎に新宿や渋谷のディスコに繰り出した事を思い出します。(恥;)

マイケル・ジャクソン(MJ)に続いて、アバ(ABBA)のベスト盤LPを購入、さらに「サタデー・ナイト・フィーバー」、そしてノーランズのLPまで手に入れました。

EW&F、YMOは所有済…。YMOはテクノ・ポップかな? でもYMOの「TOKIO」はディスコでよく耳にしました。

MJ、ABBAは大抵の方がご存じと思いますが、ノーランズの名前を聞いて、反応した方は、恐らく私と同年代でしょう。

シングル・コレクション
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Sony Music Direct

他にも、アラベスク、グロリア・ゲイナー、ドナ・サマー、ブロンディ、シックなど。

この様な名前を聞いても「ハッと」されるでしょう。

アラベスク VAL-150
←クリックでAmazonに移動が出来ます。
ビクター エンタテイメント株式会社
軌跡!ザ・ベスト・オブ・ブロンディ
←クリックでAmazonに移動が出来ます。
EMIミュージック・ジャパン

ディスコ・ハウスでは、曲ごとに決められた踊り方がありました。

その当時、ディスコ音楽がブームとなって、往年のロック・グループもディスコ・サウンドを取り入れられました。

例えば、大御所のローリング・ストーンズでは「Miss you」、キッスでも「I Was Made For Lovin' You」、ロッド・スチュワート「I'm sexy」など。。。他にも数々。

ジャズ界でも、このディスコ・ビートを取り入れた楽曲もありました。


それにしても、今どきんな音楽を聴く人は、私ぐらいかと思いましたが、情勢を反映してかディスコ・ブームが少しずつ起きている様です。

こんなニュース記事もありました。高級ディスコ復活、狂騒再び DJ「大人もっと遊ぼう」

でも、これは1980年代後半からの「マハラジャ」のことなので、私の一世代後ですね。


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Western Electric のスピーカー・ケーブルを少し加工。~取り回し易くなりました~

2018-10-18 12:52:45 | ケーブル

ウェスタン(WE)のケーブルも使い始めてから、ほぼ1か月になり、ますます調子が出てきました。良い感じです。

 

今日は、このケーブルの端末を少し加工して、使い易くしました。

今迄の懸念点は、

 ①単線のため、アンプのSP端子に接続する時に、接続面積が少なくなるのが心配。

 ②単線のために若干固く、端子周りの取り回しが難しい。

 ③好みのアンプに交換する時に、接続のやり直しが面倒。

です。

この解決策として、

 ①、②に関しては、先端に撚線を継ぎ足しました。

 ③に関しては、バナナ・プラグを使いました。

継ぎ足した撚線は、ダイエイ電線のケーブルです。夫々12cmほど継ぎ足しました。

半田には、ケスター44を使いました。

バナナ・プラグには、手持ちのフルテックの物を使いました。音質劣化や色付けが無くて気に入っています。

このプラグは、6年位前に海外で購入したのですが、今は結構良い値段になってますね。 

 

実際に使ってみて、音の変化は、わかりませんでしたが、ケーブルの取り回しは良くなりました。

 

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ソニー製の古いAVアンプを修理して聴いてみました。

2018-10-16 15:34:08 | オーディオ

SONYの1991年頃のAVアンプ(TA-AV670)が押入れで眠っていたので、引っ張り出し、少し修理してから聴いてみました。

修理と言ってもメイン・ボリュームのガリ取りだけです。

当時、使用していてガリが大きくなり、治す技量も無く、新しいヤマハのアンプに買い替えたと思います。

今回、分解してボリュームの構造をよく見ると、アルプスのボリュームですが、なんと完全密封型ではなく、小さな穴が開いており、そこから摺動子が回転しているのが見えるのです。

こりゃ駄目ですね。外の埃等による経年劣化は避けられないです。

ボリュームのガリ取りには、サンハヤトの「接点クリーナー」を使用しました。

サンハヤト 接点洗浄剤 ニューリレークリーナー RC-S201
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サンハヤト

小さな穴からスプレーした後、ボリュームを回します。これを何回も繰り返します。

しつこく10回以上は繰り返したと思います。なんとかガリが無くなりました。

今後の事も考え、この小さな穴はテープで塞いでおきました。

しかし、改めて機器の内部を見渡すと、贅沢な部品や構造です。今ではこの値段では作れないでしょう。(当時8万5千円) 

当時の仕様説明(気になる部分のみ抜粋):

ESアンプのテクノロジーを投入したドルビープロロジック&DSP搭載のAVアンプ。

フロント・センター・リア全てのパワーアンプ部にディスクリート構成を採用。

新開発のドルビープロロジックICを搭載。

無振動・無共振設計を追及するため、シャーシ構造にGシャーシを採用。

Gシャーシの素材は、大理石の主成分である炭酸カルシウムを不飽和ポリエステルに加え、グラスファイバーで強化して、音響的に検討した形状に一体成型、強固なシャーシ構造を実現。

また、非磁性・非金属性というメリットから、トランスやコンデンサーなどの磁界で誘発される電磁歪や渦電流発生が無く、音質劣化の減少にも成功。

電源部にはS.T.D.電源(Spontaneous Twin Drive)を採用。

この電源回路では、パワーアンプ部への整流回路をAクラス段用とパワー段用に分離しており、Aクラス段とパワー段の干渉を防いでいる。

パワーアンプ部には、音質を吟味したオーディオ用ケミコンや、非磁性絶縁塗料を塗布したオーディオ用抵抗を採用。

定格出力:85W+85W(フロント)

重量:15Kg


内部写真:

確かに、ESシリーズのトランス、ケミコンもニッケミで大きめです。12,000uF、5,600uF。

AVアンプだけあって、リア・パネルには、入出力端子が沢山並んでいます。どのように使ったら良いかわかりません。

取り敢えず、CDプレーヤーを繋ぎ、BOSE 901で鳴らしてみましたが、これが意外にも良い音でした。

粘りのある低域、良く伸びた高域。とても味のある滑らかな音です。


このアンプ、実は中古で売り飛ばしてしまおうと思っていましたが、勿体なく思えてきました。

最近の8万円クラスのアンプよりも良い音の様に感じます。

BOSE 901の様に、パワーが必要なスピーカーには合っていると思います。

そう言えば、BOSE 901を購入した初期は、DENON(当時、デンオンと呼んでました)の240W位の無帰還アンプで鳴らしていました。

これだったかな? PMA-790。兎に角、滅茶苦茶重かった事を覚えています(20kg)

こちらは、何年間か暫く使っていましたが、片chのパワートランジスターから煙が出ました。

このアンプはすでに廃棄済ですが、残しておき修理したら良かったかな?と今更ながら思います。

とにかく馬力のある音でした。


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TUNG-SOL 12SL7GTを同じタイプに交換。~やっぱり良い音~

2018-10-14 11:26:44 | 真空管アンプ

愛用のKT88 PP 真空管アンプの片chのみ調子が悪くなりました。

症状としては、ある程度時間が経つと、無音時に「ボソボソ、プツプツ」と音が聴こえる。再生時でも左chのみ歪っぽい。前回の交換が5月頃だったので、少し早いと思いながらも球を疑いました。

初段管12SL7を左右で交換してみたが、球に付いてくるので、この球に問題がある事は間違いなさそうです。

実は、この症状を悪化させないために、高発熱の6C33Cアンプを代打で登板させていたのです。

 

今回調達した12SL7GTは、それまでと同じTUNG-SOLのブラック・グラス、ラウンド・プレート、オーバル・マイカのタイプです。1本のみ購入。

なんと!箱付きで未使用、長期保管品の様です。 MADE IN USA

前回調達した物も箱付きだったのですが、箱の大きさが違い、今回の物はひと回り大きいです。理由不明。

ラウンド・プレートです。円柱プレート。

小判型マイカです。 この姿からすると、本物ですね。

 

長期保管、未使用品だったことも有り、交換後は、暫くは信号を入れないで、通電のみで様子を見ました。

途中で、一度だけ、小さく「ガサッ」と音がしたのですが、恐らく管の中の不純物が燃えたかでしょう。それからは異常が有りませんでした。

約5時間くらい通電し、様子を見てから、いざ音楽を聴いてみました。始めは音量小さ目で。

50年以上も寝ていた球を起こすのですから、いきなり衝撃を与えてはいけません。徐々に、徐々に。。。

出てきた音は、やっぱり良いですね。低音はふくよかで、高域も良く伸びています。音数も多いです。やっぱりコレです。

 

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トランジスタ技術10月号はオーディオ電子工作。~DAコンバータの興味深い記事あり~

2018-10-13 11:35:21 | DAC

トランジスタ技術の10月号に、DAコンバータ(DAC)の課題を指摘した興味深い記事が掲載されていたので、久々に購入しました。

トランジスタ技術 2018年 10 月号
←クリックでAmazonに移動が出来ます。
CQ出版

ここに書かれている「プリ・エコー」「ポスト・エコー」の存在は、私も5年位前?にデジタル・オーディオを熱心に勉強し、ES9018 DACを導入した頃に知っていましたが、今また、この様に取り上げられています。いまだに解決していないのですね。

(図は、ITmedia NEWSの過去記事から引用させて頂きました)


本来の波形の前に現れる波形を「プリ・エコー(予兆信号)」後ろに現れる波形を「ポスト・エコー」と呼びます。

特に問題なのは、プリ・エコー」です。これは自然界では発生しないエコーです

これが、「デジタルっぽい音」の要因のひとつの様で、デジタル・フィルターの宿命でもあります。

ESS製のES9018やES9038でも、このエコーを極力取り除こうと、技術が導入されているらしいです。

今回のトラ技で取り上げられているのは、FPGAで構成したデジタル・フィルタレスのマルチビット・DAコンバーターです。

特徴は、新しい補間アルゴリズムである「無限スプライン関数」をFPGAで実現できた事だそうです。

難解なので、詳しく知りたい方は、トランジスタ技術の10月号を読んでください。ここのp.45~に掲載されています。

尚、このキットの販売も予定されている様です。

また、11月号にはその設計データ一式が掲載されるそうです。

私はまだ購入していませんが、既に発売? 今日にでも買いに行こうかな。

 

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性懲りも無く、Black Beauty。

2018-10-08 10:57:16 | 真空管アンプ

あの音が忘れられなく、性懲りもなくブラック・ビューティ (SPRAGUE Black Beauty)を使いました!。

前回、絶縁破壊トラブルを起こして痛い目に遭ったにも係わらず、敢えて使うには、それなりの理由があります。その音質が魅力的なのです。

 

実は、あの事故以前に6C33Cアンプのカップリング・コンデンサに使おうと思い、購入した(オクで落とした)1.0uF/400Vが有ったのです。ボディが大きいです。重量もあります。

 

昨日までは、この時期にしては暑く異常な気候だったのですが、これからは、徐々に涼しくなり、そろそろFOXBAT 6C33Cの出番かなと思い改造に挑みました。

この6C33Cアンプは、とにかく発熱が半端なく大きいため、夏場の使用は厳しく、冬場専用としています。

 

まず、このBlackBeautyを使うにあたり、前回の教訓を生かし、事前に確認出来る事は一通り実施しました。

漏れ電流、絶縁性、容量チェック。

・容量チェック : テスターで確認。0.99uFで容量抜けは問題なさそうです。

・漏れ電流、絶縁性:テスターでの簡易チェック。抵抗無限大。

因みに、テスターは世界No.1、信頼のFLUKE製を使っています。これ一台あれば便利です。

FLUKE (フルーク) ポケットサイズ・マルチメータ(バックライト付多機能型)【国内正規品】 107
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フルーク

 

しかしながら、この確認だけでは不充分です。

実際に使用する電圧或いは耐圧近くの電圧を印加して、漏れ電流を確認する必要が有ります。

私は、アンプのB電圧320VとGND間に、470kΩ抵抗をコンデンサと直列に介して接続し、この抵抗の両端の電圧をモニターしました。

例えば、抵抗の両端に47Vが現れたら、47V/470kΩ=0.1mAの漏れ電流が発生した事になります。この時の絶縁抵抗は(320-47)/0.0001=2.73(MΩ)となります。

実際の確認結果は、0.044V~0.15V位だったので、問題なさそうです。

この僅かな漏れ、変動は、B電源のリップル等のDC電圧変動によるものと思われます。

約1時間通電くらいのモニターだったのですが、もっと長時間、さらに温度も掛けた方がより安心でしょう。 

とりあえず、初期確認では問題なさそうと言う事が確認できましたので、本来の使用場所に実装します。

使用箇所は、前段のプレート電圧と出力段グリッド間のカップリングとなるので、320V-(-50V)=370Vで、確認時の電圧より若干高いですが、まあ近似的に良しとしましょう。

出力管6C33Cソケット(白)の近くです。存在感があります。

  

音質は流石ですね、思った通りの音です。満足です!!! 音に元気が有り前に出てきます。

低音の押し出し感もバッチリ、音抜けも良くスカッと透き通った感じです。特に高域が綺麗に抜けてきます。音楽が生き生きとして弾み躍動感があります。

今でもBlackBeautyを探し求める人がいるのも頷けます。好きな人は嵌るでしょう。

このコンデンサーでなくては出せない音だと思います。

 

しかし、このコンデンサは、WestCapやVITAMIN Qなどの様にハーメチック・シールでは無く、樹脂モールドのため、湿度に弱く、経時変化で絶縁不良を起こす可能性をある事を覚悟して使わなくてはなりません。

今は、監視しながら使用しています。(汗;)

 

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BOSE 901 Ⅳ 専用アクティブ・イコライザーの改良。

2018-10-05 12:18:26 | スピーカー

空き部屋が確保出来たので、先日修理が完了したBOSE 901 Ⅳを引っ張り出して、本格的に鳴らして見ました。

ところが、専用アクティブ・イコライザーの低音をブーストして聴くと低音が歪みます。

特に、低音と高音がガンガン出る所謂ドンシャリのポップ系音楽の時によくわかります。

耳が肥えたためかも知れませんが、聴いてすぐにわかりました。

要するに、前回のデカップリング電解コンの追加、IC交換の対策だけでは解決していなかったのです。

 

そこで、思いつく所から、部品を交換してみました。

1)オペアンプ入力のカップリング・コンデンサ(10uF/25V)の交換。8箇所。

  結果---まだ歪んでいます。

2)オペアンプを交換。

  NE5532Pを使っていたのですが、オリジナルのRC4558Pと同系列のNJM4580Dに交換。

  結果---まだ歪んでいます。

3)プッシュスイッチに酸化が見られるので直結へ。

  結果---まだ歪んでいます。

4)整流回路の電解コンデンサの交換と容量アップ。470uF/25Vから2700uF/25へ。

  結果---まだ歪んでいます。

しばらく鳴らしこみますが、改善の気配なし。

現在の接続は、CDプレーヤー → 専用アクティブ・イコライザー → プリメイン・アンプ → スピーカーBOSE901となっています。

 

次に、上流ソース源のCDプレーヤーの出力を絞り( Variable出力側で調整)、聴いてみると歪は無くなります。

ここで、わかりました!!! (自分自身で気づくのが遅い!と嘆く。)

現役の頃だと、こんな事は直ぐに気付いたのに。。。最近では何だか機転、閃きが利かなくなりました。歳の重なりと共に自分の脳の衰えを情けなく感じます。

そう言えば、このスピーカーが活躍していた時代は、CDプレーヤーはまだ少なく、ソース源は、レコードやカセットデッキが主でだったのです。

例えば、カセットデッキと言えば、出力電圧はせいぜい0.67Vrms(max)(チューナーに合わせていたと思う)。対して、CDプレーヤーの出力は2.0Vrms(max)と決められています。

詳しくは、JEITAの規格表に記載があります。

 

 

この専用アクティブ・イコライザーは、通常のグライコでは代用が効かなく、低音と高音をかなり持ち上げている怪物イコライザーです。

恐らく、ピーク出力で波形がクリップしているのだろうと推察しました。

 

ここから、信号発生器とオシロスコープを使い、本格的に解析と実験を開始しました。

まず、このイコライザーの周波数とオーバーオール(最終段オペアンプ出力/初段オペアンプ入力電圧)での最大増幅率を測定します。

周波数を可変しながら、増幅率が最大となる周波数を見つけ出します。

測定の結果、

低域は37Hzで、その時の増幅率はLOW BOOST Max.で17倍(≒25dB)、

高域は14kHzで、その時の増幅率はHIGH BOOST Max.で35倍(≒31dB)

でした。

まさに、化け物イコライザーです!。

一方で、入力回路を辿ると、ナント! カップリングコンが有るだけで、直接初段のオペアンプに入力されています。

CDプレーヤー出力が2.0Vrmsと言う事は、peak-to-peakでは正弦波換算で2x2x√2≒5.7Vppになります。

実際の音楽を再生しながらオシロスコープでCD出力のピーク波形を観測しましたが、やはり5.7Vppの時があります。

この信号を入力した場合の出力電圧は、37Hzでは、単純計算で5.7Vpp x 17 ≒ 97Vppにもなります。

オペアンプの電源電圧が±15Vなので当然歪みますね。

14kHzでは、計算するまでもなく歪むことは明白です。

オペアンプのスペックでは最大出力電圧は、電源電圧±15Vの時、最大出力電圧±12Vとなっていますので、最大振幅で24V以下に抑える必要があります。

出力が可変できるCDプレーヤーならボリュームを絞れば良いのですが、可変出力を持たないプレーヤーもあります。

そこで、このイコライザーへの入力信号を抵抗分割で減衰させる事にしました。

直列100KΩと対GND10kΩの抵抗分割で入力信号を1/11に減衰させました。

変更後は、入力2Vrms時、LOW BOOST、HIGH BOOSTともMax状態でのオペアンプの出力は、

37Hzでは8.8Vpp、14kHzでは18.1Vppに抑える事が出来ました。

その結果、改造後はイコライザーのBOOSTをMAXにしても歪まなくなりました。

今回の解析でわかったのですが、オリジナルの状態でカセットデッキ再生(0.67Vrms出力)の場合でも、BOOST Max.では歪んでいた事になります。

成る程、このアクティブ・イコライザーは評判が良くない筈です。後継機は良いらしいです。

私自身も今回の改良後に聴いて、なんだか20数年前よりも音が良くなった(歪が無くなった)様な気もします。

 

もう一つ、各部の電圧をチェックしていて発見した事があります。

オペアンプの入力に挿入されている電解コンデンサの極性が間違っており、DC0.8V程度の逆電圧が掛る箇所がありますが、ここは交流も印加されるので、本来は無極性(ノンポーラ)が正しいでしょう。DC電圧が低いので、そのままでも良かったのですが、気持ち悪いので、BOSEオリジナルとは逆にさせて頂きました。

 

今は、BOSE 901 Ⅳが良い感じで鳴っています。 あくまで仮設置です。いずれ撤去が必要です。

今迄のハイファイ路線とは全く違い、まさにPA用とかサラウンド用の音で、ある意味で新鮮味を感じます。

低音は「ドスン、ドスン!」とバズーカ砲かキャノン砲の様で、部屋の床、壁が少し揺れます。

隣りの部屋とか外にもよく漏れるので、あまり大きな音では鳴らせません。BOSEの音は、部屋全体を鳴らすので音が良く通ります。

今は、慣らし運転中ですので、修復したエッジが馴染んでくるとさらに良い音で鳴ってくれることでしょう。

その後の行き場が検討事項です。 

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