My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

KT-88 PP アンプの出力トランスを交換

2017-01-22 12:23:50 | 真空管アンプ

以前からの懸案だったKT-88 PPの出力トランスをやっと交換しました。

出力トランスは他のCR部品と違って値が張るので躊躇しますよね。9月から悩み続け、遂に年を越してしまいました。

今回、交換用に購入した出力トランスは、ソフトンのRX-80-5(PP80W、入力5kΩ)です。

Rコアながら比較的手頃なお値段。

結果は、交換して正解でした。非常にフラットで癖のない端正な音です。

 

交換作業は以下の様に進めました。備忘録として書き留めておきます。

トランスのカバー(ケース)を開き、今回使用しない配線ケーブルは末端処理してケース内に収めました。

絶縁キャップは付属しています。

出力は取り敢えず8Ωのみとしました。 

シャーシへの取付は、偶然にも元々の穴が80mmピッチで開いており、そのまま使う事が出来ました。

リード線取り出しの穴は、少し小さかったですが、エッジのバリ取りを行い、なんとかそのまま使いました。

 

配線をします。ここで少し注意が必要です。

トランスの説明書を見ると、入力側はP1が逆相、P2が正相入力となっています。

 

OPTを交換したKT-88 PPアンプが、こちらです。


<交換前の元の外観> 

発電所の様な丸いトランスが3個載っています。5kg/個くらい重量があります。

左が電源トランス、後ろ2個が出力トランス(OPT)です。


<交換後の外観> 

角柱のトランスです。左側の電源トランスよりも背が高いです。

因みに、前段の電圧増幅段の球は、RCAの赤袴(赤ベース)の5691(6SL7)と5692(6SN7)です。

 

交換後の特性を確認しました。

CH2(水色)が入力、CH1(黄色)が出力です。出力には8Ωのダミー負荷を繋いでます。

<正弦波での周波数特性>

  

  

 

20Hz~50KHzまでフラットです。素晴らしい周波数特性です。

正弦波に重畳している高周波ノイズが気になります。

<矩形波応答>

  

 

低周波では、もう少し+B電源の容量が欲しいところです。リンギング、オーバーシュートも問題ないでしょう。

20Hzでのリップルと10KHzでの重畳ノイズが気になります。

 

これで、トランスの乗せ換えが終わりましたので、これからもう少し検討し追い込んでから、いつもの様にCRパーツ交換等で楽しみたいと思います。

 ・カップリングCの検討

 ・+B電源の容量アップ

 ・カソード・パスコンの検討

 ・グランド配線の再度見直し

 

 今回もEDさんに色々とご教示頂きました。有難うございました。 

 

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REVOX製CDP B226のメンテナンス。

2017-01-14 12:16:53 | CDプレーヤー

REVOX(ルボックス)製のCDプレーヤーB226のメンテナンスを行いました。

前の記事にも書きましたが、手を加える事で高音質化がはかれるのではと思い少し弄ってみました。 

WebからダウンロードしたB226のサービス・マニュアルとICのデータシートを頼りに行いました。

独製だけあって、使用されている部品は欧州系が多いです。

サービス・マニュアルに従って、基板を取り出しました。比較的容易でした。

弄った箇所は以下です。

 

1.デジタル処理回路部分に低ESRの導電性高分子電解コンデンサ(Pana製SEPタイプ)を追加

 ・DAC TDA1541のデジタル電源部 100uF/20V + ファインメット・ビーズ追加。

 ・Digital Filter SAA7220電源部 100uF/20V + ファインメット・ビーズ追加。

   ・Decorder SAA7210(M4804A)電源部 100uF/20V追加。 元々フェライトビーズが入ってました。

 ・4 bit DRAM TMS4416電源部 100uF/20V追加。

 電解コンの追加箇所は出来るだけICの近くとしました。ノイズループを小さくするための基本ですね。

 

ICの上の部分の黒い円筒形のものが、ファインメット・ビーズです。

 

2.ピックアップ・レーザー出力の調整

 読み込めない(再生できない)ディスクがあったので、ピックアップ・レーザーを疑ってみた。

 サービス・マニュアルには、レーザー出力は550mVpp±50mVと書いてある。

 測定箇所はサービスマニュアルに記載。

 実際にオシロスコープで波形観測してみると、250mVppだった。

 なるほどね、これでは読めなくても仕方ない。

 と言うことで、510mVppになるようにSVR(半固定抵抗)を調整。

 このSVRだけは良い物が使用されている。中央のモーターの右隣の"1K0"と書いてある四角い部品。

 低めに設定した理由は、レーザーの寿命に配慮した。兎に角、壊してしまっては入手できない。

 調整後は、今迄は読めなかったCDもあっさりと読み込む様になった。

 

3.アナログ出力のカップリングコンデンサの交換

 この部分は実際に出てくる音質(特性には表れない雰囲気、音場など)に大きく影響するので、いつも悩まされる。

 オリジナルで使われていた物はBC製100uF/25V(青い部品)。骨太な音だが、もう少し音域と広がりが欲しい。

 以下の順番に3種類ほど交換。

  ①ニチコン製 Muse ES無極性 22uF/25V(緑色)---ドンシャリの音で締まりが無い。

  

  ②BC製(116) 47uF/25V(シルバー)---最初は良かったがエージングが進むにつれ少し籠り気味に。


  ③S+M製(Siemens+Matsushita)GPF 100uF/25V(黒アキシャル)---音場、音域とも広く良い感じ。

    このコンデンサは、以前カソードパスコンで試していて、ある程度はわかっていたが予測通り。 

    今は、この状態で聴いています。

 他にも試してみたいですが、カップリングコンに使えそうな電解コンはあまり手持ちがないので思案中です。

 そもそも、カップリングコンにはフィルム系が良い事はわかっているが、容量的に適当な物がないです。

 今回の電解コンデンサで思ったことは、ボディが大きいほうが音抜けが良さそうだという事。

 また、耐圧の高いものは絶縁層が厚くなるので、その分だけ音抜けが悪くなると言われています。


他にも、TDA1541周りのフィルムコン(0.1uF) 14個の交換も選択肢としてありますが、音質がガラッと変わりそうで止めました。


1.~3.を施した結果、B226のCDM-1(スイングアーム)、TDA1541(マルチビットDAC)の良さが出て、最近のCDプレーヤーでは聴いたことが無い聴くことが出来ない、骨太でしかも音場の広い、高域の小さい音などは壊れて消えそうな音が聴けます。ボーカルものなどは、目の前で自分のために歌ってくれてる様な感じになります(言い過ぎかな)。

とにかく、いつまでも聴いていたくなる音です。

アナログっぽい音というのでしょうか?ストレートな音で聴き疲れしません。

 

新しいCDプレーヤーの購入を検討していましたが、しばらくこのREVOX(Studer) B226で楽しめそうです。

 

 

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あけましておめでとうございます。~2016年振り返り~

2017-01-01 11:37:56 | その他

明けましておめでとうございます。

昨年もこのブログに沢山の訪問を頂きありがとうございます。

ブログを初めてから累計で140万アクセスになろうとしています。

不定期な更新にも拘らず、この様に沢山のアクセスを頂く事になろうとは思いませんでした。

ありがとうございます。まさに「継続は力なり」ですね。

今後もオーディオに関して幅広く投稿して行こうと思いますので、よろしくお願いします。

 

さて、昨年2016年の振り返りです。

1)私事ですが、5月に転勤で10年ぶりに本宅(自宅)に戻った事

 家の掃除やら、セットアップが大変でしたが、オーディオルームもやっとセットアップが終わりました。

 これで、オーディオが楽しめる環境が整いました。評価もこの環境で出来そうです。

 12月に入ってから簡易防音も行いました。


2)真空管アンプの改良。

 EDさんにご教示を頂きました。ありがとうございました。

  ・真空管プリアンプの回路の見直し、改良

   前年の改造で音質は格段に良くなりました!その延長でカソードパスコンの比較、選択。

  ・そのアドバイスをベースに、真空管パワーアンプも改良(6AS7)

  ・さらに、6C33C(FOX-BAT)も改良に

 お陰さまで音質は格段に良くなりました!


3)オーディオ・ルームを持つことが出来て、暫く眠っていた機器を出してきた事。

  ・カセットデッキの修理。 

   ベルト交換で復活させる事が出来ました。暫く遊びましたが、最近では使っていません。

  ・DENON製DVDプレーヤー DVD-1940。 

   デジタル出力→ES9018 DACで聴くと音が良い事を発見!この価格からは考えられない音です。


4)KT-88PP 台湾製真空管アンプのトランス特性問題。

  アンプの出力周波数特性を測定したところ、高域に暴れがある事を発見。

  原因は出力トランスの周波数特性に問題。

  トランス交換が必要になるも、思案中。


5)REVOX製B226

  今迄、手つかずだったのですが、改良すれば音質向上の可能性が充分にありそう。

  ちなみに、DAC IC等の電源部に導電性高分子コンデンサ(SP-Cap)を使ってみたところ、音質の改善効果が見られました。

   今年はまず、この部分から手をつけていこうと思います。

  

今年も、皆さまにとりまして、新たな機器、新たな技術との出会い、新たな発見が有ります様に。。。。 

 

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