My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

結局のところ8mmビデオデッキを購入しました。

2019-07-29 11:51:10 | 映像

8mmビデオ・カメラ(ハンディ・カム)が修理不能となりましたので、結局、オクで中古動作品の8mmビデオ・デッキを購入しました。

購入したモデルは、ソニー製の「EV-S2200」整備済、動作保証付きの完動品です。1994年製。

純粋な8mmテープ用のアナログ・ビデオデッキです。デジタルでの録画・録音や再生は出来ません。

勿体ない様ですが、これをプレーヤー、再生装置として使用します。

据え置き型とあって、画質、音質ともにハンディカムよりも良好です。

巻き取り、早送りとも早いです。ジョグ、シャトルも付いていて頭出しに便利です。

保存していた8mmテープが古い(約30年前)ため、さすがにテープによっては部分的にノイズや上下に縞が入る箇所がありましたが、年代の割りには全体を通して映像は綺麗です。音声も良好。

それと、最近はデジタル映像ばかり見ているので、アナログ映像は逆に新鮮味があり、画像が滑らかで深みがある様に思えました。気のせいでしょうか?。

ともかく、これをデジタル化して永久保存します

デジタル化には手持ちのDVDレコーダーを使いました。これも長い間使っていませんでしたが、動作は大丈夫でした。

写真の下側の機器です。東芝 VARDIA。

外部入力から取り込み、一旦レコーダー内蔵のHDDに全て保存します。

そこから必要な映像を切り出し(分割)、チャプターの作成、テーマごとに繋ぎ合わせなどの編集を行い、プレイリストを作ります。

ひとつのプレイリストは、最大でもDVD-R DL(ダブルレイヤー)にそのまま収まるファイルサイズとしました。

作成したプレイリストに名前を付けた後、そのままDVDに高速コピーして、ファイナライズ処理をします。

このDVDを再生する時に、このプレイリストの名前が表示される様になります。要はファイル名ですね。

DVD-R DLは、以前買い貯めたディスクが沢山ありましたので、それを使いました。

三菱ケミカルメディア 1回録画用 DVD-R DL(CPRM) VHR21HDP50SD1 (片面2層/2-8倍速/50枚)
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三菱ケミカルメディア(Mitsubishi Chemical Media)

 

一連の作業は、全てDVDレコーダー上で行いました。PCを使っても出来ると思うのですが、編集作業をやった事がなかったので断念しました。

ブルーレイ・レコーダーを使うと、もっと沢山の映像を1枚のディスクに収める事が出来ると思います。

BD-Rのほうが大容量で、しかも今や値段もDVDよりも安い。DVDディスクはレアで割高? 

 

三菱ケミカルメディア Verbatim 1回録画用 BD-R VBR130RP50V4 (片面1層/1-6倍速/50枚)
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三菱ケミカルメディア


残念ながら、私は録画するにはTVにぶら下げたHDDで充分と思い、ブルーレイ・レコーダーは2台とも手放してしまいました。その代わり再生専用のブルーレイ・プレーヤーは何故か3台有ります。


今回の8mmテープのデジタル化には、その昔録り溜めた懐かしいテープが十数本有りましたので、毎日少しずつ作業して約1週間掛かりました。

8mmテープは120分、60分、Hi8、ノーマルと有りましたが、60分/Hi8が最も劣化が少なく画像も綺麗でした。

DVDにコピーした後、ディスクにタイトル、撮影日時を印刷しました。

これで何とか永久保存が出来ました。ひとまず安心です。

お盆に孫が帰ってきたら、見せてあげようと思います。 

 

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こちらも出演者が豪華な音楽DVD

2019-07-27 13:38:47 | 映像

こんな音楽DVDも持っていたなんて。

今はYoutubeとかで手軽に見る事も出来ますが、やっぱりDVD或いはBDのきちんとした映像で観たいものですね。

久々に引っ張り出して観てみました。

偉大なテノール歌手ルチアーノ・パバロッティと友人スーパースター達の共演。

レーベルは「DECCA」なので音質は良いです。LPCM 48kHz/24bitです。

奇跡のデュエット~スーパー・スター夢の共演 [DVD]

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ユニバーサル ミュージック クラシック

 

デュエットしているスーパースターは、

 ・ブライアン・アダムス

 ・アンドレア・ボチェッリ

 ・ボンジョビ

 ・ボーノ/ジ・エッジ/ブライアン・イーノ

 ・ジェイムス・ブラウン

 ・マライヤ・キャリー

 ・エリック・クラプトン

 ・シェリル・クロウ

 ・セリーヌ・ディオン

 ・ユーリズミックス

 ・エルトン・ジョン

 ・ライオネル・リッチー

 ・スティング

 ・ズッケロ

と豪華です。

 

オペラファンの方は”おや?"と思われるでしょうが、

普段オペラなど聴かない人やポップファンには聴きやすいでしょう。

内容的には、何でも歌いこなすパバロッティは流石と思います。

オリジナル歌手に負けていない、独特な歌声、パバロッティの世界です。

 

因みにCDでも発売されています。

DUETS-BEST OF PAVAROTTI &
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DECCA

 

 

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古い8mmビデオテープのデジタル化に挑戦。~結局修理から始めることに~

2019-07-16 12:56:35 | 映像

重い腰を上げ、年初に計画を立てた8mmビデオーテープのデジタル化に取り掛かる事にした。

計画としては、その昔使っていた8mmビデオカメラでテープを再生→DVDレコーダーのHDDに保存→DVDにコピー

場合によってはDVDをPCに取り込んで編集。こんな目論見です。

 

取り敢えず、20数年間は使っていなかったと思う8mmビデオカメラを動かしてみる。

リモコン、バッテリー(予備も)、ACアダプターなど、全てカメラバッグに入れて保管していました。

当時ハンディカムと呼んでいた様な。懐かしい。

あれ? 全く動作しない。。。 メカも動作しない。テープイジェクトも出来ない。

こりゃダメだぁ。とんだ誤算だ。

しかし、またやる事が増えた。愉しみが出来たと前向きに考え、修理に挑戦する事に。

時間は沢山ある。

オーディオ機器の修理や改造は今まで散々やってきたが、映像機器の修理は今回が初めて。

ワクワク~(勉強になると思ってあくまでも前向きに)。

 

いざ、解体して問題個所の調査に取り掛ることに。

その前にサービス・マニュアルを探す。何とか英文のものが見つかりました。

まあ、最低限、実装図と回路図があれば何とかなるかな。

 

ここから解体修理の経過を残しておきますが、長文になります。約10日間の道のりでした。

機種は「SONY CCD-TR705」です。 

 

電源が入らないと言う事は、取り敢えず電源基板のヒューズ切れを疑いました。

先ずテープカバーを取り外します。

本体お尻の電源供給部分を取り出します。

取り出して、ヒューズの導通を確認すると、一番左のリード型ヒューズが切れていました。

回路図を見ると、このラインが映像、音声処理回路、メカ動作ブロックへ電源を供給している様です。

当然、こんなヒューズの手持ちは無いので、取り敢えず同じ定格のガラス管ヒューズを使いました。

ヒューズが切れている原因を探します。

ネット上で色々と調査すると、同類の機種ではチップ電解コン(表面実装)の液漏れが多いという情報を得た。

取り敢えず、分解してなかを覗きます。

まずは、電源供給部(DC-DCコン)を見ていきます。シールドケース内です。

シールドケースを剥がしてみると、「ああ~、なるほどね。案の定だ。」

ご多聞に漏れず、やはり液漏れして、漏れた電解液が基板裏まで染み出て半田を汚しています。

白っぽいところ。と言う事はスルーホールもダメージを受けてないか心配。

(マイクロスコープで撮影した写真を追加)

ここを綺麗にして部品面の該当箇所の電解コンを交換します。

シールドケースに収めるためにサイズ的にタンタルも使いました。

OSコンも使われている様(青い円柱)です。

この状態で元に戻して、電源を入れると、メカが動き、何となく映像と音声が出てきました。 

しかし、映像は汚く、音声も割れています。

次に、音声基板です。ここに有ります。

拡大してみると。

これは酷い!

液漏れして周辺の部品までダメージを受けています。腐らせたり半田を浮かしたりしています。

電解コンから漏れた液で半固定抵抗が腐食しています。多分、摺動子やカーボンも腐っているのでしょう。

(マイクロスコープで撮影した写真を追加)

取り敢えず、この悪名高きチップアルミ電解コンを取り除きます。

半田コテを当てても半田が溶けてくれません。そして鼻を衝く凄い悪臭です。何とも言えぬ匂い。

この悪臭や液体は人体に害が無いのか?気になりましたが、そのまま作業を進めます。

足元にフラックスを塗り、半田盛りして何とか取り外し。

力づくでもポロっと取れる物も有ったので、半田がやられているのでしょう。

周辺に漏れ出た電解液を無水アルコールで掃除し、その後基板パッドにフラックスを塗り予備半田を施します。

代わりの電解コンですが、チップ電解コンなど持っていません。

そこで手持ちで過去にオーディオ機器(CDプレーヤー)改造の際に取り外した電解コンが有ったので、これを使います。

一般的なラジアル電解コン(黒)や贅沢にもニチコンのMUSE(緑色)です。

取り敢えず、数か所交換したところ。

その後、さらに数か所交換しました。

写真に写っている取り外したチップ電解コンは一部です。いったい何個交換したのでしょう。

最終的には他の基盤も含めて20個以上交換しました。

ひとつの半固定は使えなくなっていましたので、有り合わせの同じ抵抗値のVRへ交換。

ここで組み直して動作させてみますが、音声は多少良くなりましたが、映像は汚いままです。

さらに解体を進めます。

ファインダー部。

ファインダー部を外したところ。

3枚に下ろします。

取り敢えず、再生が出来れば良いので、左のファインダー部は必要無いと判断。右の2枚に集中。

裏側。

もの凄い集積度です。当時のソニーの技術力の高さが伺えます。1005タイプのC,Rが沢山使われています。

今ならこんなに沢山CRを使わなくても恐らくICに集積化で出来てしまいます。

コネクタも挿入し難いところが沢山あります。一般大手メーカーでこんな設計をすると現場から叱られます。

私もよく叱られました。

 

まず、一番内側の大きな基板から。

怪しいチップ電解コンを交換。容量合わせのためパラにしました。(下側の深緑色の2個)

 

カメラ側の基盤。 

再生が出来れば良いので、カメラ部も不要と判断。

カメラブロックも取り外し。中央のBtoBコネクタでカメラブロックが接続されていました。

この画像処理基板のアルミ電解コンを交換。

 

組み直します。

 

この状態でもう一度再生してみます。

映像は綺麗になりました。※因みに写っているのは私ではありません。

音声も音が割れる事は無くなりましたが、右chから音が出なく、ボツボツと言っています。

 

取り敢えず、何とか映像と音も聴ける様になりましたので、一旦デジタル化をしてみます。

ここでまた壁にぶち当たると、次の手も打たなければならないので。

DVDレコーダーの外部入力からHDDに録画してみます。

出来ました!!! 

さらにDVD化も出来ました!!! 

ヤレやれと言った感じです。

8mmカメラで撮った25年前の懐かしい動画をデジタル化する事が出来ました。

 

ここで妥協していれば、良かったのですが、、、。

さらに右chからも音声が出る様にしようと、音声基板のアルミ電解コンをさらに交換。

ここで悲劇が!!!!

再度動作させようとすると、あれっ!イジェクトが出来ない。

どこかショートさせたかな?

ヒューズは大丈夫。

さきほど交換した電解コンの近くにチップ・タンタルコンが有る。

ここは狭い箇所なので、触るのを躊躇した所。

テスターで確認すると、タンタルの両端でショートしている所がある。

やっちまったかぁ???

流れた半田或いは漏れた電解液でショートしたか?

ショート箇所を修正して、再度動作。

あああああぁ~~⤵。

映像は白黒で歪んでる~。音は出ない。ボソボソ雑音。

最悪。。。。それから、色々やって見たが、修復の見込みなし。

欲を出さなきゃ良かったのに。。。意気消沈。

 

でも、良い勉強になったし、10日間楽しませてもらいました。費用ゼロ円。

一旦、映像、音とも出る様になったので達成感は味わえました。その後、落ち込みましたが⤵。

最近、こういう失敗が多いな~。どうしたんだろう。。。 失敗は成功のもと?

やはり歳とともに思考力や集中力が落ちているのかなぁ。車の運転も気を付けなきゃ。

 

今回、半田付けをするのに先日購入したコテ先が大変役立ちました。

先端がマイナスドライバーに様になっていて部品間の狭い所にも入ります。

白光 こて先 1.6D型 T18-D16
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白光(HAKKO)

 

さて、それはそうと、これからどうしよう?

8mmテープに収めた懐かしの映像をどうやって再生しよう。。。

 

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その当時の豪華すぎるディーヴァ(DIVA)共演のDVD

2019-07-15 12:55:24 | 映像

その当時のDIVA達が共演した夢のようなDVDをゲットしました。

私世代には超豪華なディーヴァ、当時考えられる最高の歌姫たちです。

この存在は知っていてCDは持っていたのですが、どうしても映像が見たくなり購入しました。

その当時はビデオテープ(VHS)だった様です。

VHSがどうだったかわかりませんが、DVDでリマスターされていて映像、音質(LPCM 48kHz)とも良好です。

このDVDはアメリカのTV番組「DIVA VH1」を収めたものです。

世紀のライヴ、女神たちの競演~ディーヴァズ・ライヴ [DVD]
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Sony Music Direct

 

登場するアーティストが豪華です。しかも後半では共演しています。

しかも歌姫5人が揃うのは1夜限りで2度と見れない貴重な映像です。

また歌姫を紹介する女性もアカデミー賞を取った女優などで豪華です。

こんな時間があったなんて、まさに世紀のライブ映像です!

VH1はMTVと並ぶアメリカの音楽番組で、この共演が実現したのは「Divas Live」の初回。

1994年4月14日放送を収録の様です。


ざっと出演アーティストを紹介します。

1.マライヤー・キャリー

 若くて綺麗!美貌、容姿、歌声ともマライヤの第一期絶頂期です。

  「My all」「Make it Happen」を熱唱します。ご存じの通り抜群の歌唱力です。

 特に「My all」は私も好きな曲です。


2.グロリア・エスティファン

 ラテン・ポップ・ミュージックの歌姫、マイアミが生んだスーパースターです。

 元マイアミ・サウンド・マシーンのボーカル。

 もちろん、代表曲「コンガ」も歌います。耳にしたことがある筈です。


3.何故かクリントン元大統領夫妻も登場します。

 

4.シャナイア・トゥエイン

  私はこの人の事は知りませんでした。

 カントリー歌手で過去4枚のアルバムで8500枚のセールス、5つのグラミー賞も受賞経歴あり。


5.アレサ・フランクリン

 本人がマライヤ・キャリーを紹介し「CHAIN OF FOOLS」を一緒に唄います!

 マライアも熱唱で、アレサに負けていない。

 

6.セリーヌ・ディオン

 いよいよセリーヌ・ディオンの登場です。若い!

 最近の様に飾っていない。

 大ステージでの彼女の映像はよく見ましたが、この様なステージでの映像は貴重?

 「RIVER DEEP,MOUNTAIN HIGH」を狭いステージで熱唱!

 キャロル・キングが紹介され「THE REASON」をデュエット!

 この取り合わせは他では見れません。

 そして、お待たせしました。

 「MY HEART WILL GO ON」です!やっぱりコレですね!良いです!

 声が若くて張りがありますし、今よりも丁寧に歌っている様に感じます。

 

7.キャロル・キング、セリーヌ・ディオン、グロリア・エスティファン、シャナイア・トゥエイン

 キャロル・キングのピアノで「YOU'VE GOT A FRIENDS」を代わる代わる歌います。

 みんな歌が上手い!!!鳥肌ものです。

 

8.最後は出演者全員

 「A NATURAL WOMAN」 を歌います。

 

1夜限りの貴重なコンサートを記録したDVDとして大変価値があると思います。

私にとっての一生もの映像がまた増えました。


とりあえずCDでも聴くことが出来ます。 

ディーヴァズ・ライヴ
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エピックレコードジャパン

が、映像でなければその熱演ぶりはわかりません。

そしてDIVAはやはり映像と一緒に楽しむものですね。

CDでは各アーティストの紹介部分は省略されています。

 

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6AS7G PPアンプを5998 PPアンプに改変。~暴れん坊で使い難いけど隠れた銘球~

2019-07-08 11:54:45 | 真空管アンプ

暫く新規投稿が出来ていなかったのは、また6AS7G PPアンプを弄っていたためです。

そして、このアンプの改造も遂にここまで来ました。

やっと手に入れた6AS7G同族のTUNG-SOL 5998」

本当に落ち着きの無いやんちゃな暴れん坊で、とっても使い難い球です。

6AS7Gも使い難い球ですが、そこからの置き換えは容易では有りませんでした。

色々と注意しなくてはならない事がありました。

整流管は内部抵抗が小さくて面白いのですが、これを出力管として使いこなすのはほんとに難しい~(泣)。

 

最初はバイアス変更だけで置き換えが出来ると思い、電圧配分や半固定でのバイアス可変範囲等を計算し定数設定しました。

球無しの状態で実際の電圧も測定し設計通りである事を確認したのち、いざ5998を乗せて電源ON!。

バイアス電圧値はほぼ設定通りです。

ただ、予測通り、球間、ユニット間でかなりのVg-Ipバラつきが有ります。

各ユニットのカソード電流に合わせるのにバイアス電圧は約7V位の差が有ります。

しかも時間経過とともに電流が増えたり減ったりと安定しません。30分毎に変化する感じ。

取り敢えず聴いてみます。ああ~、良い音だ~。しっかりと芯のある音です。聴く人に訴えかけてきます。

一旦電源を落とし数時間後に電源再投入。しばらく無音状態で通電。部屋の温度は30度近くになりました。

音楽CDを再生し、恐るおそるボリュームを上げていきました。

すると、ここで大惨事発生!!!。左chの5998の足元から白い煙がモクモク、、、やっちまいました。

慌てて直ぐに電源を落としました。

球の足元は放熱のために隙間が空いているので、恐らく内部の部品が焦げた?

裏を覗いてみましたが焦げた形跡は無し。しかしカソード抵抗(200Ω)が熱い。多分この絶縁樹脂が熱せられ煙が出たのでしょう。

※後日、取り外して裏を見ると、やはり焦げていて抵抗値が3%ほど低下していました。

ここは、のちほど同タイプの新品に交換しました。


5998が暴走して過電流が流れたことを疑い、暴走の原因を考えました。

この真空管のことをデータシートや文献でもう一度良く調べてみる事に。。。

 

すると、注意すべき点が見つかりました。

①グリッド抵抗は自己バイアスの場合で100kΩ max.。

②グリッドには寄生発振防止用の直列抵抗1kΩが必要で出来るだけグリッド近くに配置。

 

現状と対策を以下の様にしました。

①6AS7Gではデータシート上は1MΩ max.でしたので、今は260kΩ位になっています。

 →ここを100kΩ程度になる様に設定し直しました。

~~以下は私の勉強のため書き残しておきます~~

この球(5998族)はプレート、カソード~グリッド間隔が特に狭いため、熱せられたグリッドから熱電子が放出され、この電子が高圧のプレートに引っ張られる。この時電流はグリッドに吐き出される方向に流れるため、バイアスをより浅くしてしまう。バイアスが浅くなるとより多くのプレート電流が流れ、グリッドの温度上昇が更に進み、より多くの電子を放出、更にバイアスが浅くなる。バイアスが浅くなるとさらに電流が多く流れ・・・、遂には熱暴走状態になる。

しかし、グリッド・リーク抵抗の値を小さくするとドライブ段の負荷が重くなってしまうが、今の回路は元々6AS7Gの深いバイアス用に設計してあるのでドライブ能力的には問題ないであろう。

実際のリーク電流を測定してみました。

すると3ユニットが20uA程度、1ユニットのみ2uAと少なく、更にこのリーク電流は時間とともに増えたり減ったりて不安定。

やはりグリッド抵抗は小さいほうが良さそう。

しかし、この値をあまり小さくすると、ドライブ段とのカップリング・コンデンサが0.068uFなので、時定数的に低域が厳しくなる。またスタッガ比の関係もあり、前段も含めてカップリング・コンデンサを見直さなくてはなるまい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

②ここには1kΩの抵抗が入れてあるのですが、位置を基板上から真空管ソケットのグリッド・ピン直付けに変更。

 抵抗はA&B(アーレン・ブラッドレー)を使いました。

 

 

カソード電流は40~45mAに調整し暫く観測。

今のところ(今のところです)暴走する事は無くなりましたが、カソード電流は相変わらず変動します。±5mA程度。

多分グリッドのリーク電流の変化に連動しているのでしょう。

とにかく不安定でいつ何時突然噴火、牙を剥くのか恐々です。

これはエージングすると治まるのかな??? 不明???

 

その他の変更点:

a)カソード抵抗に抱かせている電解コンデンサも見直しました。

今の560uFでは少し大きすぎるかも。(これも暴走トリガーのひとつ?不明)

ニッケミ560uF→ROE 220uF/63V(金色)に変更しました。

Philipsの220uFも試してみましたが、こちらは中域の張り出しの良い締った音になりました。ピアノの音はこちらが良いかも?。

ROEは柔らかく広がりのある豊かな音です。好みの問題でしょうけど。

6AS7Gの時は560uF位にしないと低音が出なかったのですが、5998では220uFでもそこそこ良さそう。様子が違うのかな?

暫くこの状態で聴きましたが、やはり220uFでは物足りなく感じます。

そこで470uF/40V(Philips製)に交換しました。

低音の量感は増しましたが、ROEほど抜けは良くありません。暫くエージングして様子を見ます。

1週間ほど使ってみました(延べ時間50時間位)が、やはり抜けが良くありません。しかも中域から高域も歪っぽい。

この1週間はこのフン詰まった音でストレスが溜まりました。ダメダメです。

そこで見た目は良くありませんが、ROE製220uFをパラにして440uFとしました。

やっぱりこれです!抜けが違います。歪っぽくもありません。リアリティが良いです。

精神的にも気分が晴れてきました。 

 

b)初段のカソード・パスコンをROEからスプラグのATOM 250uF/16V(黒)に変更し少し締まりを持たせてみました。

全てROEだど、ブヨブヨの音になってしまうので。

音の判断は、あくまで個人的な聴感上の感覚ですので、ツッコまないでください!


c)入力(VR後)にカップリング・コンデンサを入れました。

プリアンプのNFBが直接出ているので、気持ち的に入れておいたほうが良さそうと思い。音の色つけも兼ねて。

EROのMKT1813 0.22uF(緑色の円筒)を入れておきました。


d)バイアス調整用のVRを高級品に交換しました。4個。

 20kΩ。コパル製?(黄色)だったかな?忘れました。

 

e)ドライブ段~出力段のカップリング・コンデンサは、事前にGUDEMAN→ブラック・ビューティ0.68uF/600Vに換装していました。

しかし、グリッド抵抗を100kΩに変更したので、時定数を再計算すると0.068uFではカットオフ周波数(-3dB)が23Hzくらいになってしまう。

キッパリとこのまま低域をカットしてしまう手もありますが、やはりもう少し低音が欲しいので、同じBBの0.1uF/600Vに交換しました。

BlackBeautyは経年変化で容量が増す傾向にあり、実測すると0.13~0.14uFでした。

時定数は計算上12Hzくらいになりました。

B.B.もオールド・ビンテージの新品(NOS)なので交換したばかりは音が落ち着きません。

 

f)整流ダイオードを一般的な1N4007からウルトラ・ファースト・リカバリ・タイプのUF4007に交換しました。

 初段電源(4本x左右2系統)、バイアス用負電源(4本)の計12本。Vishay製。

 出力段のB+電源にはブリッジ・タイプが使ってあったので、これをUSのDIODE製GBU410に交換。左右2個。 


g)電源ヒューズをBussmann製4A/250V(セラミック)スローブロー・タイプに交換。

 

a)b)については、聴き込んでから、また色々と試してみたい。。。。。

当初このアンプの改造には、あまりお金を掛けないつもりでしたが、結構な投資になってしまいました。

 

いよいよ、今回入手したTUNG-SOL 5998の紹介です。ST管。

私のアンプにはスペース的(落とし込み穴径制約)にST管しか刺さりません。

他の球に比べてガラスの透明度が素晴らしいです。 

デートコードが「62-31」と言う事は、1962年31週と言う事かな?こんな球が新品の状態で57年の時を経て現存していたなんて本当に信じがたい(incridible!)です。貴重です。譲って頂いた方、有難う御座いました。 お宝発見です。

ステム部分です。

WE製とは少し形状が違います。WE製はステムの上部が真っ平です。

見難いですが、スクエア・ゲッターです。

2枚のプレートの隙間はプレートのダボで確保してある様です。この隙間からヒーターが見えます。

プレートがドミノの様な形状をしているので、「ドミノ・プレート」と呼ばれる事もある様です。

最初このお宝を暴走させて申し訳ありませんでした。球自身もいきなりの通電でビックリしたのでしょう。これでエミッション・ロスしたような気もします。これからは大事に使って行きます。

RCA 6AS7Gやロシア製よりも音質的に秀でています。

 

この5998には5998AというGT管のものも有りますが、仕様的には細かなところで違う別物で、5998はWE421Aと同等と考えた方が良さそうです。

5998の最大定格は6AS7GやWE421Aの13Wに対し15W。プレート電圧/電流も275V/140mAと余裕があります。

実はこの球の入手前にWE421Aも入手したのですが、こちらは片ユニットが電流が流れなくて即刻返品しました。

でも、いつかはWE球を手に入れたい(願望)。WEのほうが作りがしっかりしています。

しかし値段が、、、! 300Bほどではありませんが、とんでもないです。 

 

 

今回改造したアンプを聴いてみると、これが実に良い音!(個人的な感想です) 

表現が難しいですが、「NIGHT BIRD(Live)/Eva Cassidy」を部屋を暗くして聴くと、狭いライブハウスの前席で聴いている様な気分になります。ワイングラスやウイスキー・グラスを手にしたくなります。

他のCDでも、今迄聴き馴染んだ曲が「こんな曲だったかな~?。」と思わせる様な鳴り方です。別の曲の様に聴こえます。

特にジャズはどれを聴いても魅力的な音楽に聴こえる様になりました。 

Nightbird
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Imports

 

がしかし、、、。それにしても使い難い球です。

暫くはどんな災難が起こるか分からないので、通電中はこのアンプから離れられません。

毎日のバイアス電流のモニターも欠かせません。

まあ、そんな人は居ないと思いますが、こんな球を使おうと真似はしないでください(笑)。

電源トランス、出力トランスも特殊なものが必要です。  

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