My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

真空管tube(ハイブリッド)CDプレーヤの改造

2011-03-30 22:56:17 | CDプレーヤー

昨年購入した真空管CDプレーヤの改造について書きます。

購入したCDプレーヤは、以下です。

◆カインオーディオ(Cayin Audio)製CDP-23

    トランジスタ出力と真空管出力 それにCoaxialデジタル出力を持つ。

    構成は、

      トランジスタ出力:ディスクリート構成

      真空管出力 : 6922(オリジナルElectric Harmonic製) x2本

      I/V : OP amp AD825

      FDO :OP amp OPA604(BurrBrown)

            DAC : PCM1792(BurrBrown)

            Up sampling : SRC4192(BurrBrown) 16bit 44.1kHz ->24bi192kHz

            Mecha : Philips製

      電源トランス : トロイダル

      Output(出力)配線 : 銀線を使用。

    となっています。

このCDPによって、以前から憧れていた真空管への道に入り(迷い)込んでしまいました。

そして、私の若い頃に良くやった電気いじりの血を騒がせ、改造への思いを掻き立てました。

まずは、OP amp(オペアンプ)の交換からその長い旅は始まりました。


==Opampの交換==

真空管出力と言っても、結局DACの後、このICを通って、真空管出力とTrディスクリート出力に分けられる。

<FDO部> 差動のLPF。

1. OPA627BP

     香港製の偽造品なので、発振気味で使えない。

2. LT1028ACN8

   ワイドレンジで臨場感あり、音のディテールもありますが、音が少し突き刺さる感じがするので、長時間聞くと聴き疲れする。

3. OPA637

     音はバーブラウンらしく、とても艶のある音。低中音域が豊か。非常に良い。

4. OPA627AP

   US製。本物。 評判通りの音。臨場感、艶ともにあり、音にちょっと色がついている感じもする。これは良い。

   これに固定。発熱が大きいので放熱板を追加。

   でも、どちらかと言うと、637の方が、低音が豊か。


比較では、OPA604<<LT1028<OPA637<=OPA627

と言った感じでしょう。


<I/V部>  DAC ICを出てすぐのオペアンプ。

オリジナルのAD825(in 2ch)も高速High slew rate JFETで充分良いOPampだが変えてみた。

変えたのは、NS製LME49860 Audio用44V耐圧 低歪率 IC。 お値段ちょっと高い。

音に厚みが出た様な?音に繊細感があり、モニター的な音。発熱が無くなった。

エージングが必要なので、暫くこれで聞いて見ることにする。今後が楽しみ。


==カップリングコンデンサの交換==

<真空管出力部>

・0.1uF/630V オリジナルRealCap -> Jensen製Copper Oilに交換。

・2.2uF/630V(球の出力部) オリジナルSolen製film -> WIMA製MKP赤//MKP0.33uF -> WIMA製Blackbox (希少品)大きい//AuriCap 0.1uFに交換していく。   //は高域改善のためにパラに入れた。

 


部品を取り付けた後。

 

 

Auricap 0.1uFをパラに入れる。高域が改善。

 

 

結果は音に膨らみが出て、しっとりした感じ、ソフトな音である。とても良い感じ。低音(ベースなど)は溜めて押し出す感じ。


<トランジスタ出力部>

・出力カップリング 

オリジナル ニチコンMuse無極性ES(緑)100uF//Realcap0.1uF -> WIMA製MKP3.3uF//Auricap0.1uF

いくらMuseでも、やっぱりカップリングはフィルム系のほうが音がクリアーで良いですね。



==電解コンデンサ類の交換==

 

ニチコン Muse KW緑 -> Muse KZ(最高級品) 

  低音、高音ともに豊か、情報量が増した。電解コンデンサでこんなに変わるものかと、ちょっと驚き。試す価値あり。

 

ニチコン Muse KW緑 -> 三洋OSコン

  デジタル系にはOSが良いとWebで読んだので、変えてみた。 確かにSNが向上して、音が繊細になった様な。

  BTL IC部も変えた。

  ディスクの読み込みも早くなった様な、、、。


これらもエージングが必要で、現在、エージング中。何時間必要??


Muse KZはボディーが少し大きいです。


==真空管の交換==

オリジナルは、EH製6922(ロシア)

1. National製6922

   Mullardの設備を使ってNationalが生産したもの。NOS品。

   ボーカルが下がる感じで、前に出てこない。エージングしてもあまり変わらず。


2. Amperex製6922(Buggle Boy 日本呼びではアンペレックス笛吹き童子)

   ボーカルが前に出てくる。元気な感じでサ行がシャリシャリ擦れた感じ。ちょっと荒い音。


3. Mullard製CV2493 (ムラード)

   NOS品。   Mullardらしく上品で音に広がりがある。左右に広がる。  好みである。

 

4. Telefunken製ECC88 <ダイヤマークあり> (テレフンケン) ご存知の様にこのダイヤマークが重要。

   NOS品。 秋葉原で調達。 今までで一番高価。

   評判通り、帯域が広く、クリアー。 音的には少し硬い。 まだ、50時間くらいなので、もっとエージングが必要か?。

 

この中で私の好みで比較すると、

  EH < National < BuggleBoy < Mullard <=Telefunken

と言った感じでしょう。 

でも、MullardとTelefunkenは、時々交換して聞きいている。真空管はこの様に、簡単に交換して色んな音を楽しむ事が出来るので飽きる事がないが、金喰い虫である。


CDプレーヤは、今はこの状態で、音楽を楽しんでします。

全体的に音の粒立ちが良く、ひとつひとつの楽器の音がはっきりとして来ました。

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真空管アンプ(KT-88 PP)の改造(その4.カソード電流の調整)

2011-03-28 23:15:17 | 真空管アンプ

出力管KT-88 4本のカソード電流を調整してみました。

調整は、カソードとグランド間に10Ωの抵抗が入っているので、この両端の電圧をモニターしながら調整します。

初期状態は、大体20mA近辺でした。

これを40mAまで上げます。

カソード電流は、時間と共に変化しますので、電源投入後、1時間位モニターしながら調整を行います。

(結果)

調整後は、低音の立ち上がり良く、力強さ、パンチが出て来ました。音が前へ前へ出てくる感じです。

但し、消費電力が増えるのと、真空管が今まで以上に熱くなります。

多分、寿命も短くなるでしょうが、いずれ交換して楽しむので気にしない。

 

KT-88 4本は今の所、オリジナルのままにしているが、いずれGold Lionにでも変えるつもり。

 

現在、KT-88 PPの改造はここまで。

細かい所では、入力の配線を銀錫銅線に変更している。また、真空管のピンおよびコネクタ端子部には、金粒子入りの接点改善液を塗布してある。が、音質にはあまり影響ないかな?

 

一番変化の大きかったのは、カップリングコンデンサの交換である。やっぱり、音の通る所は重要。

 

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真空管アンプ(KT-88 PP)の改造(その3.電解コンデンサの交換)

2011-03-28 21:44:12 | 真空管アンプ

 

平滑用電解コンデンサ(8箇所)を交換しました。

オリジナルは、自社ブランドマークの電解コンデンサがついていました。

また、例のパーツ屋に相談して、イギリス(UK)のBHC製AEROVOXにしました。

交換後は、音がクリアーになった感じです。

電解コンデンサは重りがついた様な音と言われますが、交換後は重りが取れた感じです。空気感も出ました。でも、決して低音が不足している訳ではありません。

トランス~整流直後のコンデンサですが、ここには、フィルム型の200uFが4本使ってあり、チョークコイルとでπ型フィルタが組んであるので、そのままにしました。多分、問題ない、贅沢でしょう。


交換後の写真は以下。

以前よりサイズが大きいので、何箇所か基板に垂直に取り付かなくて、斜めにしたり、寝かしたりしています。

内部がコンデンサ類でかなり込み合ってきました。

 

 

また、JJ製の電解コンデンサも秋葉原から買っていますので、今の状態で暫く聴き込んでから、交換して音の変化を楽しんで見ようと思います。

 

なんせ、コンデンサ類(コンデンサに限らず)エージングが必要ですので、時間がかかります。

 

次は、出力管KT-88のプレート電流の調整と音質の変化についてです。

 

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真空管アンプ(KT-88 PP)の改造(その2.カップリングコンデンサの交換)

2011-03-27 12:30:23 | 真空管アンプ

カップリングコンデンサ(0.47uF 4箇所)を交換しました。

オリジナルは、自社ブランドマークのフィルムがついていました。

候補としては、Auricap、Jensen、Dynami Cap、Odio cap、Sprageなどを考えましたが、地元のパーツ屋と相談して、コストパフォーマンスを考え、最終的にClarity Capにしました。

店主の意見とWeb等での調査結果。

他に候補として検討したコンデンサ。

  • Auricap--情報量は多いが、高音がきつめ、聞き疲れする。以前別用途で使用して、そんな感じ。
  • Jensen--これも別用途で使った事がある。Oil Capで音は柔らかめで、深みのある音、でも、サイズが大きい事と値段が高い。
  • Dynami Cap--情報量が多く、帯域が広いとの噂。使った事は無い。値段が高い事と見た目が好みでない。
  • Sprage--使った事はないが、Oil Capで、古いものしか無いので、DC漏れが心配なので却下。
  • Odio Cap--Clarity Capと同じ感じの音と店主のコメント。外観はClarityの方が良い。中華圏からのUKへのOEM。
  • Clarity Cap--今回採用品。音に厚みがあるとの店主のコメント。今まで存在を知らなかった。値段も手ごろ。England製。 ←現在はこれを使用中。

 

 Clarity Capは見た目も良い。良い音が期待できる。KT-88とは同じ国の出身で良いかな?。

 ESAシリーズと思う。ポリプロピレン。

 

http://www.claritycap.co.uk/

(結果)

期待通り、音に厚みが出て、情報量も多い。2段階くらい音の品位がアップした感じ。

最初は、音がきつめで、中高域がシャリシャリした感じだったが、暫くして落ち着いた。

 

交換後の写真は以下。

コンデンサのサイズは少し大きめですね。

 

次回は、電解コンデンサの交換について書きます。

電解コンデンサをAEROVOX(UK製)に交換しました。

 

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真空管アンプ(KT-88 PP)の改造(その1.真空管の交換)

2011-03-27 00:40:45 | 真空管アンプ

まずは、真空管の交換について。

●改造その1---真空管の交換

 

>電圧増幅プリ1段目

1.RCA 5691(赤ベース) Red base

泣く子も黙る赤ベース。低域まで伸びる様になり、豊かになるが、高音の伸びはもう一つ欲しい。繊細かつしっかりした音で聞きつかれしない。

ヘッドの部分のRCAのロゴは無かった。消えたか?元々無いのか?不明。

2.Sylvania 6SL7WGT(こげ茶ベース) Dark brown base

値段の割には、なかなかしっかりした良い音を聞かせてくれる。

ボーカルを聞くと芯があり、前に出てくる。

後で出てくる薄茶ベースほどではないが、少し硬い音。パンチのある音。

 

>電圧増幅プリ管2段目 6SN7の部分

1.Sylvania VT-231 (6SN7GT)

通称Badboyと呼ばれるものと構造がほぼ同じ。

全体的に音に広がり、艶っぽさがある。Female Jazz Vocalを聞くと、声のかすれ具合が何とも良い。音は高域までクリアー。

2.Sylvania 6SN7WGT(薄茶ベース) Light Brown base

これを使うと、音が硬くなりすぎた。但し、腰があり力強さはある。

初段の5691との組み合わせでも、音が硬い。現在、Stockとして眠っている。

3.RCA 5692(赤ベース) Red base

巷で評判のRCAの赤ベースである。ヘッドにRCAのロゴもあった。

音はうわさ通り、繊細で艶のある音である。低域も豊かで、高音もきつくなく、聞きつかれしない上品な音である。

が、しかし、RCA 5691+5692だと、音にどうも面白さ?コクが無い。優等生過ぎる。

特に、私の好きなFemale Jazz Vocalのダイアナ・クラールでは、今ひとつVocalの力強さや張りが無く、前に出てこない。

 

(結果、現在の使用状態)

今は初段Sylvania 6SL7WGTにして、ボーカルに張りを持たせ、2段目はRCA6SN7で決めています。繊細かつ力強さ、低音も豊かで、今のところ気に入っています。

それにRCAの赤ベースは、6本もロッドが立っており、Hamonicノイズが一つも出ない、しっかりした構造で、逆にそれで音に響きとか面白さがないのかも。好みが分かれる所でしょう。

この交換で私が発見、感じた事は、プレートはやっぱり黒で焼きが入れてあるものが、音がクリヤーで音に広がりがある。また、平プレートは、低音が出る事である。 

 

他にも、交換した球がありますが、あまり評価に値しませんので、載せていません。

たとえば、KENRADのアルミプレートとか、、、

 

次回は、コンデンサの交換について書きます。

 

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真空管アンプ(KT-88 PP)の改造

2011-03-26 16:47:47 | 真空管アンプ

新年度を前に、遅ればせながらブログを始めました。

主に真空管オーディオについて書いていきます。私の真空管アンプの改造履歴と音質の変化についての感想を書いて行きます。 

現在、海外(中華圏)に住んでいるため、部品の調達先は、現地、Web、日本となります。

まず、これが昨年購入した真空管アンプです。

KT-88プッシュプル 出力60Wx2です。低能率のスピーカでも充分駆動できます。

6SL7--2本、6SN7--2本、KT-88--4本 

(写真では、すでに6SL7と6SN7が別メーカーのものに交換してあります。)

電源の整流は球ではなく、ダイオードです。

それにしても、電源、出力トランス共に大きいですよね。

この会社は元々はトランス屋で、自社でOFCを使って巻いています。音を決めるのはトランスと考えているようです。流石に、重量は25Kgもあります。

これで、値段は日本円にすると約14万円。お買い得です。中華圏の強みですね。欧州の会社と契約しており、欧米でも販売しています。

最初から小さいハムノイズが気になっていましたが、暫くそのまま。でも、この会社の社長に相談して、改善してもらいました。改善方法はアースポイントの変更と隠しパーツ(C)の追加。

 

本題の改造は次回以降に書きます。

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