My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

真空管が真っ赤になった! ~それだけでは無かった。他にも被災!あわや大惨事に!~

2018-07-30 12:00:35 | 真空管アンプ

KT88 PPアンプの入力シールドをオリジナルのコネクタ接続から半田での直付に変更しました。

接点は出来るだけ少ない方が、音質的にも良いし、接続安定性も良いためです。

ついでに、シールド・ケーブルもモガミのNEGLEX 2520に変更。 


それで、本題はここから

入力ケーブル交換の時に、視線をふと電源周りに移すと、ナント!焦げた抵抗があるではないですか!

しかも、収縮チューブごと火災に遭った様に焼け焦げています。

この抵抗は、+B電源のチョークを出たところに直列に入れている物です。

以前、カップリングコンデンサの絶縁不良で出力管が真っ赤になった時に、過電流が流れて遭い焼け焦げたと思われます。

もし、あの時、そばに居なくて、真っ赤になったまま放置していたら、火災に繋がったかもと思うと、背筋が凍りました。

AC電源にヒューズは入れているのですが、ヒューズの定格内で、じわじわと電流が流れる時には役に立ちません。

皆さんも注意をしましょう。

 

焼け焦げた抵抗がこちら。

DALE 巻線抵抗RS-2B 3W100Ωですが、抵抗値を測ると130Ω位になっていました。

隣の反対チャンネルの+B電源(左右分離電源)に入れている同抵抗も類焼しています。こちらは100Ωで正常でした。

それまで聴いていた時も、なんとなく左右の音量バランスがおかしいなと思う事はありました。

このことが原因で左右の+B電源の電圧差が生じていたのでしょう。

さっそく補修用の部品を手配。

今度は、DALE RS-5 5W品にしました。抵抗値は少し大きい125Ω

元々この抵抗の後に繋がっている+B電源の電解コンデンサが耐圧に対し実電圧がギリギリなためです。

交換後の抵抗がこちら。

抵抗が空中配線になっているので、安全のためガラスクロス・チューブを被せたいところです。

 

交換後は、左右の音量バランスも改善しました。

また、入力ケーブルを半田直付けにする事により、グランドもしっかりと繋がり、ハム・ノイズも減った様な気がします。

 

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抵抗のタイプ、メーカー別での音質傾向

2018-07-19 11:38:24 | オーディオ

今まで使ってきた抵抗について、私的な感覚で音質傾向を簡単にまとめました

実は、昨年の春(3月)に書き始めましたが、纏めるのが大変で今になってしまいました。

このブログを始めた頃からの経験ですので、記憶も曖昧になっているかも知れません。

何れにせよ、この評価結果は、あくまでも私個人の主観ですので、人により感じ方が違うと思いますので、ご承知おきをください。単に私のメモ書き程度に捉えて頂くと幸いです。

また、電子部品は、その使用箇所、印加電圧によっても、違う結果となると思われます。

以下のタイプ名は、略称・呼称で書いているものもあります。


<カーボン系>

アーレン・ブラッドレー(A&B) 1/2W、1W

 カーボンでは音抜けも良く、濃い艶のある音。往年のマランツやマッキントシュに使われていた物です。

 ビンテージ・サウンドを求めるなら、この抵抗につきると言っても過言ではないでしょう。

 ある意味、神格化しています。 ※メキシコ製のレプリカ品もあるので注意。見た目が違い、出音も違います。

 私も真空管アンプでは好んで使用しています。これだけで揃える事も有ります。

 但し、抵抗値は経年変化で大きくなっているものが多いです。

 誤差規格±5%品なら実測で+10%以内。

 

 私は、時間が有る時に抵抗値を測定し、整理して保管しています。かなり使ってしまいました。

 高電圧が印可される箇所に使うと、初期はノイズが出る事もありますが、使用時間と共に無くなります。


タクマン REX

 使い始めは、低音のパワーが凄く、高音が曇りますが、時間とともに低音も締まり良くなります。

 力強い音がします。実装の方向性があります。


理研 リノケームRMG

 金メッキリードの高級カーボン抵抗。廃版。金メッキの音が乗り繊細な高音ですが、中音の張りは無い。


TRW Cタイプ MIL規格品

 A&Bよりも経年変化、温度特性に優れています。A&Bよりも低価格で音はA&Bに近いです。

STACKPOLE

 カーボンコンポジション抵抗。かなりレアです。米ギターアンプビルダー使用。柔らかい音がします。


その他にも使いましたが、思い出したら追記します。  

 

<金属皮膜系>

Dale(デール) RN-60,65 MIL規格品

 出音の情報量の多さではコスパが良いです。現代のRNタイプの定番でしょう。

 色付けのないクリアーな音です。

 

タクマン REY

 高音が少しザラツキます。実装の方向性があります。


PRP 9372 1/4W、1/2W

 出音の情報量は多いですが、音質的にはDaleよりも大人しくハイファイな感じ。

 アメリカのハイエンドオーディオに使われているらしい。


IRC RN-65(3/4W)/RN-70(1W) MIL規格品

    DaleのRNと似た音。


TRW RN-55(1/4W)/60(1/2W) MIL規格品

 DaleのRNと似た音。少し柔らかいかも?

 

TRW RL 金属皮膜抵抗に外皮カーボンコンプを合体 MIL規格品

 カーボンに近い感じの音。抵抗精度は良いです。

 

<巻線抵抗系>

Dale(デール) RS-2B 非無誘導タイプ

 高域に癖があります。少し耳障りなザラザラした感じです。NFBには発振するので使えません。

 リード線が鉄なので、リードを長くして使うとザラついた音が強調されます。


Dale(デール) NS-2B 無誘導タイプ

 評判だけあって味付けの無いスッキリした音で万人に好まれそうです。

 但し、形状が大きく、大きな抵抗値は有りません。高価。

 NFBや真空管グリッド抵抗に使う(高インピーダンス・ライン)と発振する可能性も有ります。


OMITE 巻線 無誘導タイプ

 鋭い音がします。 

         

<プレート抵抗系(金属箔抵抗)>

ニッコーム RP-24C 

 低価格で音が良いとの評判も有ったので使ってみたが、音が篭って使い物にならなかった。

 50時間、100時間エージングしても、多少は改善されるもののスッキリしない音。

 被膜を剥がしてみたりもしたが駄目。お蔵入り。


アルファ FLCX

 日本が世界に誇る高信頼性精密抵抗で純国産(秋田工場生産)。Vishay Groupの1つのブランド。

 航空宇宙、半導体製造装置、医療機器にも使われるそうです。高価です。@500位。

 交換直後から生々しい音、20時間後でさらに良くなりました。 HPAで使用中。


ビシェイ VSR 無誘導金属箔抵抗

 これは特段に音が良いです。但し@1,000位

 情報量が格段に多いです。抵抗交換直後から明らかに音質向上を実感できます。

 今までの抵抗が如何に音を遮断していたかが分かります。 CDP、HPAで使用中。

 この上のラインナップに、「Z201」や「VAR」が有りますが、高価で手が出ません。

   

(まとめ)

私の今迄の経験から以下の様な見解に至りました。(私見)

①抵抗は本来の音が出てくるまでエージングが必要。その時間はコンデンサーよりも長い。

 最低でも50時間は必要です。

②抵抗は、抵抗体で抵抗値精度が、外皮では信頼性が決まり、音質は外皮の材質が大きく影響する。

 傾向としては、

 外皮が密度の高い硬質な材料でモールドされている物は、音も固い。場合によっては篭る。

 外皮が柔らかい密度の低い材料の物は、音抜けが良い。

 カーボン抵抗は、音に色艶が乗る。ジャズ系はボーカル、楽器が一段と甘くなる。

③使用する抵抗タイプは、何を優先するか、精度、形状、音質で適材適所に使用する必要があります。

 A&Bで抵抗値を揃えたいのであれば、本数を多めに購入し、測定してから使用する事をお勧めします。

④私なりに、敢えて選ぶのなら、

  ・味付けなくスッキリ:VSR (コスト許す場合)

  ・ビンテージ感(色艶):A&B、TRWカーボン

  ・無難なところ(迷ったらコレ):Dale RN-60、RN-65(入手性/コスパ/音)

と成ります。

但し、人それぞれ音の志向や使用場所の事情等が有るでしょうから、使ってみないとわからないですね。 

他にも、廃版となっている東京光音の抵抗なども試して見たいですね。


今後、コンデンサについても纏めてみたいと思いますが、時間が掛りそうです。


※このページは、断りなしに、追記・修正する場合があります。

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EDさん宅 訪問記

2018-07-08 12:12:56 | オフ会

先週の6月30日(土)に、岡山のEDさん宅を訪問しました。

今までのお礼に行かなくてはと思いながら、約1年越しに訪問することが出来ました。

当方は、私とオーディオ仲間1名。

当日は、生憎の雨でしたが、鳥取からナビを頼りに一般道で約4時間。

到着後、お礼と挨拶を済ませ、さっそくオーディオ・ルームへ。

10畳の洋室でオーディオ用に天井、床、壁に補強等が施してあるとの事。


簡単ですが、当日のシステム、組み合わせと試聴音源(ソース)を紹介し、感想を書かせて頂きます。

写真は殆ど撮らなかったので、文章だけになってしまい読み苦しいかも知れません。


<KT150 PP MONOx2 & ATC(38cm 3way)>

ATCの巨漢スピーカー75kg SCM150?、そして見るから重そうな38cmのコーン。

そりゃ、充分なドライブをするには、それなりのパワーのあるアンプが必要でしょう。

EDさんも苦労されたとの事。

私は、ATCの小型スピーカーを台湾のオーディオフェアで聴いた事が有りますが、余り良い印象は残っていません。

しかし、KT150 PPでドライブしたこの大口径ATCは、良く鳴っていました。

地を這うような低音、中音~高域まで良く出ていました。

想像以上にトランジェントも良かったです。

定位もバッチリ決まっていました。


持ち込んだソース毎での印象:

 ①The Look Of Love/Diana Krall

 定番CDですが、この中から3曲目"I Remember You"を選曲。私はxrcd24版を持ち込みました。

 この曲の冒頭でトライアングル?の高音が3回入るのですが、2回まではセンター、3回目は右から出ます。

 この音が歪むことなく綺麗に出るか?分離は良いか?音の大きさは自然か?などを確認しています。

 主に高音の評価に使ってます。CDP、DAC、PCオーディオの評価にも使えます。

 分解能が悪かったりジッターが乗っていると、この音が埋もれてしまいます。

 REVOX B226のマルチビットDAC(TDA1541)では、稀に消える事があります。マルチビットの辛いところです。

The Look Of Love
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Verve

  聴いた結果は、響きを持って綺麗に鳴っていました。

 ボーカルの像が少し大きいかな?と思いましたが、後で自分のシステムで聴いても同じでした。

実は、このCDの前にEDさんが同アルバム「Love Scenes」を再生され、オーディオ・テスト様なCDだと言われてましたが、それはレコーディング・エンジニアが、グラミー賞も獲得しているアル・シュミットだからです。この人とプロデューサーのトミー・リピューマのコンビのアルバムは、音質、内容共に優れています。

Lara Fabian

 11曲目"ADAGIO"を選曲。

 低音とボーカルの評価をしています。冒頭の低音と、特に後半部の歌唱の盛り上がりです。

 歌唱力では、セリーヌ・ディオンの上を行くと思います。

Lara Fabian
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Sony

 これにも感動しました。鳥肌ものでした。

Ultimate/Toni Braxton

  10曲目"Un Breake My Heart"を選曲。

 色々な人にカバーされてる有名な曲ですが、こちらが本家。

 ビルボードで11週連続1位になった曲です。

 こちらも後半の盛り上がりが聴きどころです。

 ホイットニー・ヒューストンばりの絞りだすソウルフルな声、抜群の歌唱力です。

 ハスキーボイスを歪まずに(中間処のTake back that sad word goodbyeの歌詞)再生できるか、

 細かい息使いまでセクシーに鳴らせるか、またバック演奏の広がりを評価しています 

ザ・ベスト・オブ・トニー・ブラクストン
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BMG JAPAN

  目の前で歌ってくれている様で感動しました。声もとてもセクシーでした。こちらも鳥肌もの。

Between the sheets/Fourplay

 こちらのアルバムから1曲目"Chant"を選曲。オーディオ評価で定番です。

 現在は24ビット・リマスター版が販売されていますが、私が持ち込んだものはオリジナルの輸入盤です。

 冒頭のハービー・メイソンの叩く太鼓のアタック感と余韻(=皮の撓る音)、エレキ・ベースの重み、ギター、ピアノを評価しています。

ビトゥイーン・ザ・シーツ
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ワーナーミュージック・ジャパン

 冒頭の太鼓の音は、皮を叩く音(振動)がリアルでした。

 ベースは太く重心が低く、腹に響きました。スタジオでベースを弾いた時の感覚が蘇りました。

 リー・リトナーのギターは艶やか、ボブ・ジェームスのヤマハ・エレピの音も余韻を持って良く響いていました。

NIGHTBIRD/Eva Cassidy

   こちらもオーディオ評価で頻出の定番ですね。

 4曲目の"Fields of Gold"を選曲。オリジナルは"Sting"です。

   もうこちらは、ボーカルそのものの評価ですね。

 エバ・キャシディのクリアーで芯と張りの有る歌声、ライブ感、会場の反響等を確認してます。

Nightbird
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Imports

 こちらも目の前の中央で唄われてゾクッとしました。

 EDさんが、「Eva CassidyのCD持っているけど、音があまり良くない」と言われてましたが、こちらは良いです。

 同内容で"Live at Blues Alley"のCDがあるそうですが、それに比べて音質がかなり改善されているそうです。

★★ まとめ ★★

私の好みは、目の前で演奏している様な躍動感のある生きた音を再現し、音楽そのものを楽しめる音です。

あまりにも繊細で神経質な音は、無機質で作られた様になり私の好みでは有りませんが、今回、①~⑤のどれを聴いても、素晴らしかったです。良い音を聴かせて頂きました。

やはり球の音は突き刺さる事なく、いつ聴いても癒される音ですね。勿論、パーツ選び、回路構成も多分に寄与していると思いますが。


<アナログ:Micro BL-99V & SPU>

 訪問時、今日は低音が出ないと言われてましたが、聴き始めると充分出ていました。

マイクロのバキューム・ターンテーブルは現物を初めて見ましたが、反りの有るレコードには良さそうです。

SPUからは力強い音が出ていました。

 

<VT62 MONOx2 & ATC(38cm 3way)></span>

今回の目的のひとつであるトリタン球に興味を持って聴かせて頂いたのですが、KT150を聴いた後だったので、パワー負けしたのか?、スカスカの音に聴こえてしまいました(言い過ぎかも知れません、失礼)。

VT62パラシングルでは、ATCのドライブは苦しいかも知れません。私のL26の様なJBLの軽いコーンなら良いかも知れません。

一時期はトリタン球キットの購入も考えていましたが、一旦見合わせる事にしました。

参考になり、また散財しなくて助かりました。

やっぱり、オーディオは自分の耳で聴いてみる事が一番ですね。百聞は一聴に如かず?ですね。

 

<PCオーディオ>

Raspberry(ラズパイ) + ES9038 + XDDC

私が持ち込んだ「ES9018 DAC + XMOS」と比較しましたが、ES9038の方が解像度が高い、音数が多い様に感じました。

EDさんが、「DACそのものよりもライントランスとVishay抵抗の影響が大きいのでは?」と説明されていましたが、確かにそうかも知れません。

私のfoobar2000 Up sampling 44.1kHz→192kHzも健闘していたと思います(笑)。

他の方が実行されたUp samplingは、音が良くなかったとの事でしたので、帰宅後、再テストしてみましたが、Up sampling時の音質は、PCの能力により差が出るのかも知れません。

EDさん使用のプレーヤー・ソフトは、何だったのでしょうか? 聞いたかも知れませんが忘れてしまいました。

 

<AC供給電源>

巨大なアイソレーション・トランスの使用されておられました。参考になりました。

私も検討したいと思います。


<その他>

仲間が持ち込んだLUX KMQ60 50CA10をその場での点検して頂き有難うございました。

問題の個所が簡単に見つかり、修理が出来て良かったです。

 

また、所有されている真空管やカップリング・コンデンサの紹介、そしてその音質傾向についても貴重な話を聞かせて頂き有難う御座いました。同感のところもありましたが、今後の参考にさせて頂きます。

 

内容盛り沢山で、13時から18時頃までの長居になってしまいました。

EDさん、忙しい中、充実した時間を過ごさせて頂き、有難うございました。色々と勉強になりました。

これからも、よろしくお願いします。

 

この度の大雨は、岡山も大変だったそうですが、各地で被害にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

 

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修復が完了したBOSE901 Ⅳ。

2018-07-06 14:32:39 | スピーカー

ひと通り、BOSE901 Ⅳの修復が終わりましたので、専用スタンドに取り付けて音を聴いてみます。

プリアンプ~パワーアンプの間に、専用アクティブ・イコライザーを繋いでいます。

まず第一印象は、凄まじい低音の威力です。

アンプのボリュームを少し上げるだけで、床と壁が揺れます。窓ガラスを突き破りそうです(大袈裟)。

そうです。BOSEの解説によると、

「バスレフポートの形状はジェット機の噴射口に使われるのと同じ流体力学に基づき設計されており、空気の高速噴射によって発生する乱気流を防ぎながら、瞬間的に時速100kmの速度で空気を送り出す能力を持ち、大音量でもクリアで応答性に優れた再生を実現」

となっています。ボーズ博士、凄い!

兎に角、凄いです!。これ、これです!。20数年前に聴いた音!。思い出しました!。

ボリュームを上げても、低音が飽和することはありません。

高域も綺麗に出ています。ボーカルも肉声に近いです。

そうです、このスピーカーと同じ構造の「802」は、PA用としてイベント会場でよく使われていました。

だから、人の声はよく通らなければなりません。

しかし、問題は、今どきの住宅事情で、このスピーカーを何処に置くかです。

このスピーカーは、反射音を有効に使い響かせる仕様のため、設置場所に細かい制約があります。

わが家では、私の部屋ではJBL L26が設置してありますし、リビングルームではJBL LE14(36cm)+175(in SP-505J)が鎮座していますので、置く場所がありません。

仕方ないので、今回は、とりあえずL26の前に置いて聴きましたが、それにしても凄い低音です。ただ中域はソースに依り押し出しが少ない様に思います(設置の影響か)。

いずれにしても、最近では聴いたことの無い異次元の音です。音空間、迫力ともに別世界です

よく言えば、迫力のあるスペース・サウンド(映画等のサラウンドとしては良いかも)、悪く言えば、ドンシャリの音で賑やかいです。音が部屋中に広がり、迫力でグイグイと押してきます。

決してハイファイではないですが、これは、これで面白いと思います。


完成写真がこちら↓です。

サランネットは、マジックテープで貼り付けて、取り外しができる様にしました。

表側

裏側

 

修復が完成して、20数年前の姿が蘇り、その音を聴く事が出来ましたので、一旦満足しました。

置いておく場所も無いので、この状態で、また押入れに収めてしまいました。

 

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BOSE901 スピーカー・エッジの貼り替えに挑戦! ~専用アクティブ・イコライザーの修理~

2018-07-06 11:44:53 | スピーカー

さて、いよいよ専用アクティブ・イコライザーの動作確認です。

BOSE901は、これをプリ~メインアンプ間に繋がなくては意味が無いのです。 

詳しくは調査していませんが、主な役目は、高域、中域、低域を持ち上げ、位相も補正している3段のアクティブ・フィルターの様です。

しかも、最大で24dB位の差がある様で、これは一般的なグライコでは12dB程度なので対応が出来ませんね。

 

取り敢えず、現状でスピーカーを繋いで恐る恐る音を出してみます。

やはり、、、。片方だけから細々と音が出るだけです。しかも、スルーとイコライザ経由の切換SWを押すと「ボツ、ボッ」と大きなノイズが出ます。

一旦、電源をオフして、中を覗いてみます。 

まず一般的なところで、電解コンデンサーの容量抜けチェック。全ては大変なので抽出チェック。

電源平滑用コンデンサー 470uF/25V。 (結果)大丈夫な様です。外観も膨れ等無し。

カップリング・コンデンサー 10uF/25V (結果)こちらも大丈夫な様です。外観もOK。

元に戻し、次に、オペアンプICを確認します。

DUAL OP amp RC4558P(TI)を取り外して外観確認をします。

見ると、又これかぁ~!って感じで、足が「真っ黒」です。レコード・プレーヤーの修理でも経験しました。

取り敢えず、この足を3Mのマイクロファインで磨いてみます。

綺麗になりました。再度、ソケットに挿入し音を出して見ますが、やはり音は出ません。

オシロスコープで波形を追いながら確認します。やはり、このオペアンプに問題がある様です。

ICソケットも怪しそうでしたので交換します。左が元、右が手持ちの新しい物。

基板に実装したところです。

オペアンプICを実装し、音を出して見ます。

やっと音が出る様になりましたが、低音がバリバリ(ビリビリ)」と割れます。

やっちまったか~? 

エッジ貼り付けの時にセンター出しが甘かったか?最初から張り直しか?などと、嫌な気持ちが脳裏を過ります。


しかし落ち着いて考えると、イコライザー無しで大音量で鳴らした時は問題が無かった。

やはり、イコライザーが問題か?と、そしてこの音割れは、波形がクリップした時の音だと経験と感覚的に思い、入力の信号を絞り、パワーアンプの出力を先ほどと同等の音量になる様に調整して鳴らしてみた。

すると、ビビりは無くなったので、イコライザーの問題と断定

確かに入力を大きくして、オシロで波形を見るとオペアンプ4558の出力でクリップしています。

そこで、手持ちの同等品NE5532P(少し世代の新しいオーディオ用オペアンプとして定評有)に交換します。

ついでに、次段のオペアンプICも072Dから互換品の082D(両方ともJ-FET入力)に交換。ソケットも交換。

左右chで、4個交換しました。

この状態で音を出してみると、歪はほぼ無くなりました。

ついでなので、オシロでもう少し波形を確認します。

±15Vの電源波形に、リップルが1V程度載っています。(オシロ波形を保存するのを忘れました)

回路を追うと、大元の電源の平滑コン470uFだけで、各ブロックには円盤セラコン0.1uFのみです。これでは駄目ですね。

手持ちのニチコンのMUSEコンデンサ(贅沢!)を各ブロックの±電源供給部のセラコンに並列に追加します。緑色の円筒8個。

電源波形を再確認すると、リップルは見事に消えてました。

さらに、半田も劣化してクラック等発生している可能性もあるので、全箇所に渡り再半田を施しました。

最後に、正弦波、矩形波を入力して波形確認。音も正常に出る様になりました。

入出力端子も磨き組み立て直し、これでイコライザーは修理完了です。

 

次回は、修復が完了し、20数年ぶりに聴いたBOSE901の感想について書きます。

 

先日投稿した「新しいエッジの貼り付け」に、今回の記事を上書きしたために一旦消えてしまいました(涙)、、。

その後、前回の記事を見つけましたので、時間を遡って再投稿しました(汗)。しかし、コメントはこちらに移ったままです。EDさん、ごめんなさい。


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BOSE901 スピーカー・エッジの貼り替えに挑戦! ~新しいエッジの貼り付け~

2018-07-04 12:14:12 | スピーカー

引き続き、両チャンネルの古いエッジ除去~新しいエッジ貼り付け作業まで順を追いながら書きます。


<古いエッジの除去作業改善>

インチサイズの6角レンチが入手出来ましたので、ネジの緩め、ユニットの取り外し作業が早くなりました。

そして、フレームからのウレタン残渣の取り除きも、カッターナイフの背ではなく、マイナスドライバーを使い大胆に削ぎ落し、その後アルコールと綿棒で洗浄。こちらも作業効率が良くなりました。

 

<新しいエッジの貼り付け>

古いエッジの除去が終わったら、いよいよ新しいエッジを貼り付けます。

交換用のウレタンは、前にも書きましたが、ノースウエストトレーディングから購入。

元のコーン・エッジ、フレーム・エッジ、そして新しいウレタン・エッジに、接着剤を付属の筆で塗布します。新しいウレタン・エッジの裏表に注意します。梱包緩衝材に「上面」と書いてありました。

作業には、マスク、手袋着用、換気は必須です。

接着剤は、少量ずつ薄く塗り伸ばしながら重ね塗りするのがコツです。乾き始めたら薄く再塗布します。

あまり多く付けると、乾きが遅く、何時までも接着せず反発力で浮いてしまいます。

上下左右が均等になるように新しいエッジを配置し、軽く押さえます。

この時に「センター出し」が必要です。←ここが重要!

コーンを上下に動かして、擦れとか異音がしないようなポジションを探して、まず対角4箇所を仮止めします。

それから、周囲全体を接着して行きますが、これが結構面倒で、時間を掛けて、ある程度接着する(反発しなくなる)まで、何度もなぞる様に押さえる必要があります。私は綿棒を使いました。

10分くらいで接着材が乾き始め、浮かなくなりますが、その間もセンターに注意する必要があります。

エッジの内周は、円筒形のケースの底で押さえても良いでしょう。私は100均の綿棒ケースの底を使いました。

接着剤が完全に乾いた後(約2時間後)、センターの再確認とエッジの浮きが無いか確認します。

使い終わった筆は、水で洗浄します。

 

新しいエッジの貼り付けが終り完成したユニットがこちらです。

自分では、綺麗に仕上がったほうと思います。

作業的には、1本の硬化待機中に、もう一本の剥がし作業と貼り付け作業を行い、時間を効率よく使いました。

しかし、作業姿勢が悪いのか、腰が痛くなり、1日4時間の作業で4本の完成が限度です。

なんとか、片面8本、左右チャンネルで16本のエッジ交換が終わりました。


次に反対面の1本(こちらがフロント)の交換に行きますが、ここで困りました。

 

<フロント側のエッジ交換>

まず、サランネットの外し方が判りません。接着でもなさそうです。

WEBで色々と調べた結果、ステップルで機械的に固定してあることがわかりました。

しかも留めてある箇所が非常にわかりにくい。これは諦める人が多いでしょう。

これをマイナスドライバーと金槌、ラジオペンチを使って外しました。

4隅と左右中央の写真で少し白っぽくなっている所です。

 

ステップルがこちらです。6本。アメリカらしい加工ですね。

 

開けてみると、やはりフロント側も朽ち果てています。

こちらも同じように交換しました。 

 

交換しながら思いましたが、このユニットは、スピーカーのサイズ11.5cm径の割には大きなマグネットが使用されています!

JBL LE8Tがマグネットが大きく強力なのは有名ですが、このユニットも大きい!

これがエネルギッシュで迫力あるボーズサウンドを作り上げてるひとつの要因のひとつなのでしょう。

これが片チャンネルで9個。インピーダンスは、0.9Ω/個 x 9個直列 = 8.1Ω。

マグネット材料もこの時代なので、フェライトではなく、恐らくアルニコと思う(確かではありませんが)。

そういえば、会社寮の部屋に、このスピーカーを置き、その近くに当時まだブラウン管だったテレビを置いた時に、画像が歪み、色も異常になりました。そうです、ブラウン管内の磁力線が狂った?のでした。恐るべし。

人体には影響は無いのでしょうかね?またパソコンのHDDには影響は無いのでしょうか?心配になります。 


全てのエッジ交換が終わったところです。

リア側。

フロント側。

無事に蘇生できました。壮観です。


取り掛り始めは、どうなる事やらと思いましたが、大体1週間で作業が完了しました。思わぬ作業が早く進みました。


エンクロージャー、ダクトの拭き清掃、サランネットに蓄積した埃の吸い取りを行った後、音出し確認をしましたが、ビビりも無く、音が出ています一旦は、成功でしょう。


次は、専用イコライザーの動作確認です。

BOSE901は、この専用イコライザーを使わなくては意味がありません。 

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