My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

今年の振り返り。

2020-12-31 14:18:43 | オーディオ

今年も残すところ数時間となりました。

この1年の私のオーディオ関連の取り組みを振り返りたいと思います。

 

①WE 421A PPアンプの完成。

 出力トランスの変更とWestern Electric製421Aの採用。

 遂に完成しました。ウェスタン・エレクトリックの音は格別ですね。

 音が明瞭で芯が有ります。音声を聴く人に確実に届けるって感じです。

 今はこのアンプでJBL LE14A+LE175を鳴らしています。

 LE14Aの重いウーハーを悠々と揺らします。WE421Aの低内部抵抗の成せる技でしょう。

 

②6C33C シングルアンプの音質改善。

 NFBの調整で音が活きてきました。

 今までは音質的には優等生でしたが、今一つ元気が無く、聴いていて心が弾まなかった。

 出力段のカソードパスコンも交換しました。今まで聴こえなかった音が聴こえる様になりました。

 

③AVアンプの導入。

 TV番組のAAC音源のデコード(AAC5.1chも)のため、中古のSONY製 DA-3600ESを購入しました。

 HDMI for Audioでの再生が可能になり、DTS-HDの音質を我が家のシステムで確かめる事が出来た。

 『Blu-ray Audio Disc』や『ネット配信ラジオ番組』も楽しみました

 

④カセットデッキの修理。

 ティアック製V-5010の修理に再挑戦しました。

 少しでも音質改善が出来ないかと、再生ヘッドアンプの改良にも取り組みました。

 差動回路と定電流回路の再勉強になりました。

 基板裏がこんな事になってしまいました。

 カセットテープの音は厚みがあり、懐かしい音がします。

 でも、同じアナログ音源のレコードと比較すると限界がある様に思いました。

 

⑤ビデオテープの映像をデジタル化。

 若かりし頃に録画したベータやVHSテープの懐かしい映像を見る事が出来ました。

 永久保存版はデジタル化完了。

 

⑥その他

 1)今年もまたひとつ音質の良い部品に出会いました。Sprague Extralytic 600D。高分解能です。

    2)音の良いレコードにも出会いました。

  ノイマン製カッティングシステムを使用したソニーのアナログ・レコード。

 

 こうやって振り返ってみると、今年も色々な取り組みが出来たと思います。

 

 来年は新しい真空管アンプ作りに挑戦です。すでに取り組み始めています。

 

 それでは良いお年を!。

 

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真空管自体の修理 ~ステムリード接続不良~

2020-12-23 11:25:01 | 真空管いろいろ

購入したヴィンテージ真空管が使っているうちに(或いは初期から)、球の頭を軽く叩くと、スピーカーから「ガサゴソ、ボソッ」と異音を発した経験は有りませんでしょうか?

因みに「カーンとか、ピーン」と響くのはハーモニック・ノイズでこれとは別物です。

この球が、いつか大事故を起こして、他の部品に影響を及ぼしたり、場合によってはスピーカーを飛ばしたりするのではないかと、気がきで使いたくなくなります。折角、大枚を叩いて買った球がこれでは泣くに泣けません。

私も何度かこの経験をして、折角のヴィンテージ品なのに仕舞い込んでしまった球が有ります。

恐らく接触の問題なのでしょうけど、どこの接触不良なのか調べる方法も分からず、また分かったとしても修理方法も知りませんでした。今までやって見た事と言えば、端子ピンのアルコール掃除くらいでした。

ところが、GT管のベース(袴)やピンを眺めていて、最近ふと思いつきました。

取り敢えず、ステムリードとベース・ピンの接続を再半田してみよう!!!これで治れば儲けものだ!いざ実行!!

作業の手順は以下の通りです。

 

①ベースピンの古い半田を半田吸い取り器か吸い取り線で除去します。

  半田を吸い取ったら、細いステムリードが見えてきました。

    

  半田吸い取りには、いつものシュッ太郎を使いました。追い半田をすると吸い取り易いです。  

  これ1本あれば便利です。もう10年以上使っています。

 

②ステムリードの先端を極細ヤスリで磨きます。こんな感じ。

 

 この時、ヤスリの先端でリードを押し込んでしまわない様に、出来るだけ細いヤスリを使います。

 極細ダイヤモンドやすりが必要です。私が使用した物は軸径0.7mm品で、東急ハンズで購入したと思います。

 

 Amazonにも同等品が有りました。

 

③再半田をします。

  使用する半田はお好みで。良質な物が良いでしょう。

  半田を盛り過ぎると、ソケットに挿入しづらくなるので注意。

 

④ついでにピン(足)もエタノールで洗浄しておきます。

 

見事に修理が出来ました!!! 球を叩いてもスピーカーから異音が出ません。

異音の原因はやはりステムリードの接合問題の様です。

長期使用で問題が発生したのは、熱膨張収縮を繰り返して接続がルーズになったと思われます。

この修復作業は、道具さえ有れば2本で1時間も掛かりませんでした。わりと簡単に出来ました。

これはステムリードとベース(袴)のピンが半田で接続されているST管、GT管に共通して使える修理技です。MT管はガラス管内部で接続されているので無理です。

お役に立てれば幸いです。

なお、ヴィンテージ真空管マニアなら既知の内容と思いますので読み飛ばして下さい。

 

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コレットチャック式RCAプラグに交換しました。

2020-12-18 14:07:46 | ケーブル

今日はちょっと軽めの話題を。

先日、RCAケーブルのプラグを交換しました。理由は、嵌合がちょっと緩めでルーズだったため。

今迄使っていたものが、定番の「Switchcraft製#3502」。

これを市販のコレット・チャック式ロックの物に交換します。

他にもフルテック製のコレット・チャック式プラグで作ったRCAケーブルを使っていて気に入ってるですが、これと同じ物は生産終了でもう手に入りません。

仕方なくAmazonでコレットチャック式ロックで半田結線仕様のものを探しました。

あまりにも安いものは避けました。

購入したものがこちら↓。値段も手頃でした。ケーブル外径9mmまで適応。

 

これって、フルテック製のラインアップに有る製品とソックリ。あれ?

海外のメーカーが真似をして作ったものか、それともOEM品なのか?

実際に商品が届き、手にして見ると、ずっしりと重い。これって良さそうな感じ。

ケーブルを半田付けをして製作しました。

作業性としては、ホット側は問題ないのですが、グランド側は端子が無いのでかなり半田の熱量を奪われます

プラグ側を充分に熱してから半田を溶かし接続します。

小型の萬力(バイス)があれば便利です。固定するものが無いと作業が大変です。

こんな感じで出来ました。分り難いですが、Lchは無地(シルバー)、Rchは赤です。

途中でチャック(カバー)の通し忘れが有り、再度作業になった事も(笑)。くれぐれも注意。

完成後、使ってみると、しっかりとRCAジャックに喰いつきロックが出来ます

しかし、以前から使っていたコレット・チャックの方が、もっとしっかり喰いつきと外れない様な気もします。

でも、これで充分です。ロックが無いよりも安心です。

 

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コンデンサの音質傾向 ~フィルム・コンデンサ編~

2020-12-06 14:02:37 | オーディオ

過去に使用した実績のあるコンデンサの個人的な音質評価、感想です。

私の備忘録的な簡単なコメントだけですが、何かの参考になればと思い投稿しました。

あくまでも私個人の主観ですので、人により評価が違ったり、使用箇所、印加電圧によっても違う結果になる事を断っておきます。

一部ネット上から拾った他の人の感想も書いております。

 

抵抗については、このブログの過去記事で私的な感覚で音質傾向を簡単に纏めています。

 

実は、何年も前に書き始めましたが、纏めるのが大変で、今になってしまいました。

このブログを始めた頃からの経験ですので、記憶も曖昧になっているかも知れません。

何れにせよ、この評価結果は、あくまでも私個人の主観ですので、人により感じ方が違うと思いますので、ご承知おきをください。個人のメモ書き程度に捉えて頂くと幸いです。

 

以下のタイプ名は、略称・呼称で書いている物もあります。

今回はフィルムコンデンサ編です。

  

<フィルムコンデンサ>

1.ASC製

  自作派によく使われています。

  可も不可も無く全帯域でフラットです。無難な音。リファレンスとして良いでしょう。

  音に色づけをしたくない時に使うと良いでしょう。

 

2.TRW製

  一聴した時は良いかなと思いましたが、聴き込むと他のコンデンサに比べて音が籠り、団子状になります。

  TRW社は、GOODALL→TRW→製造設備、設計技術を買収→ASCとなって行きます。

 

3.オレンジドロップ Orange Drop (USA Sprague スプラグ製)

  スプラグ製。ギター用で有名です。少し枯れた感じの音になります。

  旧型と新型が有り、音質傾向も若干違う様です。新型は丸樽型、旧型は少し楕円樽型の様です。

  私が使用したのは旧型です。名前の通りオレンジ色です。

 

4.DaynamiCap

  USA製。全て手作りで製作されているそうです。

  横から覗くと、コルクの様な物が見えます。

  フラットで音数多く自然な音です。日本では入手困難。高価です。

 

5.ERO現行品

  Roederstein製(West Germany)

  良い感じで、割と艶が乗ります。少し柔らかい音。

  入力段のDCカットに使っています。クリーム色の円筒部品です。

 

6.EROオールド品

  Roederstein製(West Germany)。オールドビンテージ品。

  こちらの方が音抜けが良い様に感じました。緑色の円筒です。

 

7.AuriCap

  USA  Audience社製。小型が特徴。

  高周波特性が良く、電源のノイズ取りには有効。カップリングに使うと音が細ります。

 

8.ClarityCap

  ポリプロピレン・フィルム。UK製。

  音数は多いですが、少し無機質な音になります。高音がきついです。高価。

 

9.OdioCap

  UK製。ポリプロピレン。

  ClarityCapに比べると、少し艶が乗ります。外観は高級感がありGood。

 

10.Obbligato

  ポリプロピレンフィルム。

  ストレートで色付けなく無機質な音です。クリアーですが高域が少しきつめ。

 

11.Solen

  フランス製。メタライズド ポリプロピレン。

  ASCと同傾向の様に思います。音質は少し軽めだったように覚えています。

 
12.HI-REL

  USA製。よく覚えていませんが、for AUDIOと書いて割りには一般的な音質だったような。

 

13.Cornell Dubilier PM

  一般的にBlack Catと呼ばれているのはPKMタイプの黒い奴。

  私が使った事のある物はPMタイプと言う緑色の物。

  高域の鈴鳴りがすると言う噂があります。確かに高域が特徴的ででした。

 

14. JENSEN製

  デンマーク製。写真のものは耐圧630Vと高いため大きい。

  Copper filimだったと思う。音は甘くは成らない、どちらかと言えば爽やかでドライ。

 

15.WIMA

  ドイツ製。メタライズドフィルム。半導体アンプ、DAC等にもよく使われます。いわゆる普及品ですね。

  今でも稀に『ドイツ製高音質コンデンサWIMAを使用』なんて謳い文句も見かけます。

  これも製造の年代によって音質が違う様です。

  使い始め音が籠ります。少し固めの音になります。

  高耐圧品。

 

16.WIMA Black Box (Special Vintage品)

  あまり見かけません。兎に角大きいです。

  WIMAが何の目的で作ったかもわかりません。

  出力のDCカットに使った事がありますが、艶が乗り色っぽい音になります。

    

17.ERO角型

  Roederstein製の角型。

  私はCDP等のパスコンによく使います。電源のパスコンにはWIMAか此れでしょう。

 

18.東信工業 UPZ

  ポリプロピレンフィルムです。スチコンの代替に適しているそうです。

  CDP : REVOX B226のDAC周りDEM用に使いました。

 

他にも沢山有りますが、音質の印象記憶が曖昧なので割愛します。

尚、PIOタイプ(Paper In Oil)は別の機会に書きます

 

(まとめ)

私の今迄の経験から以下の様な見解に至りました。(あくまでも私見)

①コンデンサも本来の音が出てくるまでエージングが必要。

 使い始めは、音が固かったり籠ったり。或いはザラツキ、きつく、歪っぽかったり。

 物に依りその挙動が違う様です。

 使い始めで判断するのは投資が無駄になります。

 最低でも50時間は鳴らし込みが必要です。

 

②コンデンサは、適材適所で使いましょう。

 1つの回路で同じような音質傾向のコンデンサばかりを使うと音質がそれで決まってします。

 色々と取り混ぜて使うのが良いでしょう。

 そうは言っても、所詮はフィルムコンです。

 音に色づけしたければ、やはりオイルコンを使うと良いでしょう。

 フィルムコンは、オイルコンほどは色は乗りません。

 

③ポリプロピレン系は音がクリアーでキツクなる傾向があります。

 メタライズになると、その傾向が更に強くなると感じました。

 

④私なりに、敢えて選ぶのなら、

 カップリングコンにフィルムコンを使う場合、味付けが無く無難なのは「ASC」or「Solen」でしょう。

 

何れにしても、人それぞれ音の志向や使用場所の事情等が有るでしょうから、使ってみないとわからないですね。 

 

※このページは、断りなしに、追記・修正する場合があります。

 

次の機会には、オイル・ペーパー・コンデンサでも纏めて見ようと思います。

また、電解コンデンサについても纏めてみたいと思いますが、時間が掛りそうです。

 

一部のコンデンサは、Amazonからでも買える様です。

 

 

コメント (3)
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