My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

45 シングルアンプの製作(20) ~毎日、ロードラインを眺めている~

2021-02-24 14:24:39 | 真空管アンプ

色々な方から、今の電圧設定、ロードラインについてアドバイスや指摘を頂いたので、毎日ロードラインを眺めながら、あーでも無い、こーでも無いと引き直しをしています。頭の中がロードラインでいっぱい(笑)。グラフも試行錯誤で線がいっぱい。何が何だか分からなくなってきました。

電源電圧等、限られた条件の中で引き直し、理想とする形を作るのは大変です。

あちらを立てれば、こちらが立たず。いやぁ~、難しい。

今の電源電圧では理想とするドライブ段のロードラインは出来ないのでは?と思ったりします。

そこで思ったのは、設計指標と言うのはあるだろうけど、最適解は自分の耳で聴いて見つけるしか無いのではと。

ある本にも書いてありました。「どのロードラインが良いかは一長一短があり何とも言えない。」と。

やはり、あちらを立てればこちらが立たないのかな?と思います。

また、電子回路の設計には全てを解決する正解はありません。そして、ある条件を満たす解は複数存在します。どれを選ぶかは設計者の考え次第です。たとえ机上設計あっても、より多くのケースを検討し考えた人がより良い答えを見つけると思います。」とも書いてありました。

責任逃れの口上の様にも聞こえますが、私もその通り、幾つかの解が有ると思います。

そんななか、私なりに今の条件でのポイントを纏めてみました。

 

<考え方のポイント> ※回路構成は2段直結になっています。使用球は6SN7GT。

(初段)

1.初速度電流の影響を避け、バイアス電圧は1.8V~2.0V。

2.B電源電圧は240V~250Vくらい。

3.B電源の電解コンに並列のブリーダー抵抗は100kΩ。

 プレート電流とブリーダー電流を同程度にして安定を図るためと、電源投入時の次段グリッド電圧Vgの上昇を抑えるため。

4.プレート電圧Vpは、次段(ドライブ段)のバイアス電圧とVk-h耐圧Max.100Vを考慮し、60V~80Vくらい。

 それ以上になるとヒーターバイアスが必要になり面倒。

 

(ドライブ段)

1.バイアス電圧は5V~6V程度。

 今の電源電圧310V程度でスイング幅を多くとるためには、バイアス電圧は、この位にせざるを得ない。

 理想に近づけようとすれば、電源電圧を上げるしか無い。

 例えば、初段のプレート電圧を64Vにするなら、カソード電圧は69V。

2.プレート電流は出来るだけ多く流したい。

3.プレート抵抗を大きくすると、音に伸びが無くなる。

 実験でもその様に感じました。

4.B電源デカップのシリーズ抵抗を小さくすると、デカップ効果が減少し音質に影響?(心配だけ)

 それをブリーダ抵抗に流す電流で補う?。実験でもブリーダ抵抗値は小さい方が良かった。

 

あくまでも机上で考えた内容ですので、実際にやってみて、音質は自分の耳で確かめてみるしかない。

 

ドライブ段で出力管をフルスイング出来るかどうかも、商品として販売するでも無く、特性を競うものでも無いので、私が通常聴く最大音量で潰れないければ良い、それよりもむしろ通常聴く音量での音質を重視という具合に考える様にしました。

 

という事で、現時点での設定です。

 

ドライブ段のプレートとカソード抵抗は、PK分割の対象回路である必要が無いので同じ値ではなくプレート抵抗を39kΩにしてみようかとも考えています。音の伸びは少なくなるかな?

今日のAC電源電圧は103.5Vでした。ここ2,3日暖かったのでエアコンを使う人が減ったのかも。家の前に電柱・トランスがあるのに、コレですからね。

これだけ変動するとアンプ内電源トランス2次側で10V程度変わってしまう。どうしたものか?

これから電圧測定する時は、電源トランス1次側も測定する必要がありますね。

AC120Vを使っていた時は、ACレギュレータ電源を使っていたので、殆ど変化しなかったのになぁ~。

 

それと、実験をしている時に、重要な事が分かりました。

試行錯誤の実験で半田付けを何回もやり直す時に、古い半田をそのままにしないで、必ず古い半田は取り除いてから新しい半田で半田付けをする事。当たり前の事かも知れませんが、面倒になりついついという事が有ります。古い半田はボロボロになり、低音不足になったり、音の艶、伸びが無くなります。

また、加熱直後の部品は本来の音がしないので、すぐに判断してはいけない。

私は、僅かな音質変化も感じ取るので損な体質かも?

 

この設定は、まだ検討途中です。もっと良い設定が見つかるかも知れません。

まだまだ勉強不足ですので、見落としや間違いがあると思います。

お気づきのところがあれば、指摘を頂ければ有難いです。

 

人それぞれ感性が違うので、自分好みの音を追及することこそ、残された人生のなかで歩むロマンチック街道ではと思ったりします。。。

 

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システム構成の変更。~プリアンプの使い分け~

2021-02-17 12:11:49 | オーディオ

少しだけオーディオ・システムの構成を変えてみました。

今迄、プリアンプには真空管プリアンプを使っていましたが、普段使いにはAVアンプをプリアンプとして使う事にしました。

 

理由は、以下。

真空管プリアンプを1日何時間も稼働させると真空管の寿命が持たない。

このプリアンプには真空管が7本も刺さっている。

今はビンテージ級の球を使っている事もあり、寿命が来て買い替え交換となると探すのも金額的にも大変。

暫く休ませる事に。

パワーアンプは何台か有るので交代させる事が出来るが、プリアンプはこの1台のみ。

普段聴きは、トラ・プリアンプ⇒真空管パワーアンプでも良いのではと考えた。

 

実際に、昨年夏に導入したSONY製AVアンプ(DA3600ES--ESがミソ)を使って再生してみると、なんとも音が良い!!!

今迄よりもスッキリとして音数も多い。それでいて、最近のデジタル機器の様なデジタル臭さが無く、私好み。

このアンプ、こんなに音良かったかなぁ?。購入時とは違う様な。。。

そう、購入してから約半年、毎日7時間位通電、HDMI接続で偶にビデオを観たりしていた。

そろそろ部品が熟して元気がでてきたのかな?。

特に電解コンデンサは自己回復作用が有るので、それも一つの要因かな?

兎に角、このAVアンプはサウンドクオリティーが高く、加えてポテンシャルも有りそう。

やはり、SONYの中でも金井さんの息のかかった製品群は良い。

言い方は悪いが、AVアンプとは思えないくらい音が良い。音楽再生能力が高い。

AVアンプには多機能で色々と便利な使い方が出来るのが良い。デジタル入力、アナログ入力、ビデオ入力も有る。

これで、BDプレーヤー⇒AVアンプ⇒真空管パワーと、かなりシンプルなシステム構成となった。

しかし、Phono入力を使ってレコード再生してみると、何だか平べったい音。

これはEQの鳴らし込みが出来ていないのか、アンプ設計そのものがデジタルに重きを置いている為か、わからないが真空管プリアンプを使ってみると、やはりこちらが音が立体的で抜けも良い。

という事で、レコードを聴くときだけ、真空管プリアンプを使う事にした。

 

現在のシステム構成は、この様になりました。

これは私の実験ルーム用のシステム構成で、リビングルーム用は別です。

 

このアンプ、さらに鳴らし込むことで、更に良くなる? これ以上は無理か? この先は緩やかかな変化?

暫くこの状態で聴いてみます。

 

折角なので、このAVアンプを使ってサラウンドにも挑戦してみました。

それは、また改めて投稿します。

 

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45 シングルアンプの製作(19) ~今後の検討予定~

2021-02-10 14:40:12 | 真空管アンプ

RCA 45 シングルアンプが完成し、今の音で一旦満足していますが、まだ幾つか実験してみたい事があります。

 

<今後の予定>

①NFB量の再調整

  今は3.8dB位ですがもう少し軽く3dB位にしてみたい。

  手持ち抵抗が無いので手配予定。

②ドライブ段の設定見直し

  出力管がフルスイング出来ていないとの指摘があったので見直し。

  ロードラインを再確認すると確かに。

  通常はフルスイングさせるまで音量を上げないので問題ないとは思うが再設定。

  ロードラインを少し寝かせた上で動作点を少し右に移動しようと考えています。

  一応設定は出来ましたが、手持ち抵抗が無いのこちらも手配予定。

③カソード抵抗をメタルクラッドに変更。

  メタルクラッドの方が低歪率? 取り付け、放熱どうするか? 悩ましい。

④GF回路

  今でも充分に躍動感ある低音だけど、一応テストはして見たい。

⑤ひと通り終わったところで諸特性の測定

  PCを使った歪率測定にも挑戦してみたいが、、、。手持ちの機器(DAC等)で出来るかな?

 

上から優先順位と言うか、やり易いところから並べてみました。

ここからは、ゆっくりとやりたいと思います。

部品手配は送料が掛かるので、他の部品と纏めて手配。

 

因みに、今のお姿を載せておきます。 

 

~つづく~

 

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45 シングルアンプの製作(18) ~整流管をRogers 5X4Gに交換~

2021-02-07 15:58:39 | 真空管アンプ

整流管を音が良いとの評判のRogers製 5X4Gに交換。

 

Rogers 5X4Gの概要:

CANADAのRogersはFablessなので、USのRCA or SYLYVANIA or TUNGSOLにOEMとして作らせたものと思われます。

製造年は、ロット表記が無いので推測になりますが、ゲッターフラッシュがマグネシウムである事から1940年~1950年半ばと思われます。マグネシウムが第1世代、第2世代はバリウム合金。

今まで使用していたNL製をSlyvania製OEMと仮定するならば、吊りヒーターでSlyvaniaと似ていますが、マイカ板の形状が特徴的です。

ステムベースはSlyvaniaよりも綺麗です。

板状Dゲッターですが、Slyvaniaは僅かに上向き、Rogersは僅かに下向きの違いが有ります。

ガラスのボトルはRogersの方が背が高いです。並べてみました。

左から、Sovtek 5U4G / Rogers 5X4G / Slyvania(NL) 5X4G

尚、今回入手したRogers品は未使用NOS、測定確認品でした。

換装後、電圧確認をしましたが、問題ありませんでした。

 

搭載したところ。

トランスより僅かに背が高いです。裏返す時に気を付けなくてはなりません。

RCA/Cunningham 45(こちらもマグネシウム・ゲッター)と並ぶと見事です! 

カッコ良い!!! 自己満足。

 

肝心の音質ですが、整流管でこれだけ音が違うものかと思いました

使い始めは、音が明瞭でタイトでしたが、熟れるとタイトさが解け音像が立体的になって来ました。音数も多く厚みのある音です。世間の評判どおりに音が良いと感じました。

手持ちの整流管で比較すると、Rogers 5X4G > Slyvania 5X4G >> Sovtek 5U4G といった感じでしょうか。

なお、前の記事でも書きましたが、5X4Gと5U4Gを換装可とするには配線に工夫が必要です。

 

~つづく~

 

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45 シングルアンプの製作(17) ~カソードパスコンの構成変更~

2021-02-05 13:39:05 | 真空管アンプ

出力管45のカソードパスコン構成を変更してみました。

ここには、EROの電解コンデンサ(金)100uFとCDEのPM(緑) 0.068uFをパラにしていたのですが、どうも高域が耳に付いて落ち着いて音楽が聴けません。

 

これは、CDE PMの鈴鳴り"チリン~、チリン"かな?と思い、外して見た。

 

その結果、高域が落ち着きました。こちらの方が良い感じです。。

 

CDE PMは噂通り、高域に特徴がある様です。

高域を見通し良くするには使えそうですが、このアンプには必要無さそうです。

EROの電解コンデンサだけでも充分に高域が出ています。

 

ある本(MJ)の製作例には、このカソードの電解コンに小容量のフィルムコンを並列に入れると、高域の延びや抜けが良くなると書いてあります。

確かにその通りですが、ここにCDE PM(緑)のフィルムコンを使うと、高音ばかりが強調され、折角のMade in Germanyの電解コン「ERO(Roederstein)」の良さが活きてきません。

他のフィルムコンでは試してませんが、音のバランスから考えると「どうかな?」ってのが私の感想です。

高域が強調される所為か、音が空間に散らばり中域が薄くなり纏まりが有りません。

クラシック系には良いかも知れませんが、主にポップス、ジャズ、ロックを聴く私には合いません。

まあ、私個人の主観ですので、好みや感じ方の違いは有ると思います。

 

~つづく~

 

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45 シングルアンプの製作(16) ~NFB量の調整~

2021-02-04 14:16:48 | 真空管アンプ

45シングルアンプのNFB量を変更してみた。

 

帰還抵抗を2.2kΩから2.7kΩへ。

 

NFB量は計算上、今の4.4dBから3.8dB位になる。

変更後、聴いてみると結構良い。

回路を調整して全体が安定したために、NFB量を減らしても低音がダブついたり、中高域が歪っぽくなる事も無くなった。

ものの本によると(森川氏著)、2A3の場合、安定度から3dB位が推奨との事。

あまり多くの帰還を掛けると、球の個性が出ず、どれも同じ様な音質のアンプになってしまうとの事。

球の個性を生かすには無帰還が良いのですが、実際に無帰還にして聴いてみると、高域の繊細と伸びが不足気味、低域も少しダブつきます。

NFB量を3.8dBから3dBにして見たいのですが、手持ちの適当な抵抗が無い、残念、、。

後日、何かのついでに抵抗を手配し実験してみる事にします。

 

~つづく~

 

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