My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

6C33C-B真空管アンプFOX-BATの組み立て、完成!

2015-10-25 12:42:45 | 真空管アンプ

オーディオ専科の真空管アンプ・キットFOX-BAT MK-3を組み立てました。

このアンプは、MIG25に搭載されていた伝説的三極管6C33が使用されています。

FOXBATはNATOがつけたコードネームです。真空管が使われていた理由は、信頼性を重視したためと伝えれている。

 

購入時には、300Bアンプ(ProfesSor2)とこのアンプと迷ったが、オーディオ専科に2回ほど通い、試聴の結果、こちらに決めました。

決め手は、以下の2点。

 ①確かに300Bは有名で真空管アンプをやってる者の憧れではあるが、300B自体の球を選ぶことになる。

  球で音質が大きく異なるらしい。究極はWEの球で何十万円/本になってしまう。

  そのためか、オーディオ専科のキットには、300Bは付属していない。

  試聴用のアンプにはEHの球が使われていたが、私にはそれほど感動する音でもなかった。

 ②比較試聴したが、6C33Cのほうが、周波数特性が下から上まで伸びていて、よりハイファイな音で、力強い音がした。

  私のように、ロックとかジャズを聴く者には、こちらだろうなと思った。

  球選びで迷う事もなく(パワー管の選択肢がない)、球付きで値段も手頃。

 

前置きが長くなりましたが、キット到着から、組み立て完成までを報告します。

オーディオ専科への注文は、予約注文になります。予約後、入荷案内があり、支払い、発送になります。私の場合、1ヶ月くらいでした。

キットが我が家に到着。ボンネット(カバー)も買いましたので、梱包形態は2箱になりました。

上にハンマートーン仕上げのシャーシ、下にパーツの箱が入っていました。もうひとつの箱にはトランスカバーとボンネット。

組み立て説明書も同梱されています。

部品リスト(チェック欄あり)が同梱されているので、先に部品チェックしましょうと言う事ですが、まあ、間違いないでしょう。

私は面倒だったので、信用してチェックしませんでした。

シャーシの下には、トランス、CR、配線材料等が入った箱があります。

中央の箱を開けると、真空管と配線材料が入っていました。

ドライバ管の12AU7は、テレフンケンが入っていました。ダイヤは無しですけどね。

パーツ類を取り出したところです。

開梱したところです。パーツ毎に封入されています。親切ですね。

 

さて、いよいよ組み立てですが、その前にシャーシの下準備が必要です。

シャーシ・グランドとなる所の塗装を剥がして、完全にグランドが取れるようにします。ここが甘いとハムが出たりするのでしょう。

ここが基点アースとなります。

ここも剥がします(VR部)。 合計3箇所です。

私はカッターの背中と布ヤスリを使いました。剥がした後は、錆びないようにオイルを塗っておきました。

次に、トランス、真空管ソケットなどの大物部品の取り付けです。

裏から見たところです。ラグ端子も取り付けました。

ひと通り配線が終わったところです。配線のバインドも終了しました。

こう書くと簡単の様ですが、実は、この配線作業が結構大変で時間が掛かります。ラインによって線の太さが違います。

私の場合、ここまで、毎週土、日の6~8時間の作業で3週間掛かりました。

どうでしょうか?綺麗に仕上がりましたでしょうか?

尚、ラグ端子を使った配線、半田付けは、説明書では端子の上下の穴を使うように書いてありましたが、私は端子材料の音質影響を避けるため、接続が集中する所でも無理して同じ一つ穴(上側)を使って配線しました。

また、配線が終わった後、実体配線図を使って、ひとつずつ、部品と配線を再チェックが重要です。マーカー等で塗っていくと良いでしょう。

ここまで出来たので、あとはトランスカバーを取り付けて、本体を裏返し、各部の電圧チェックです。

ほぼ、回路図に書いてある電圧の通りになりました。配線に間違いは無い様です。

このアンプは半固定バイアスになっているので、調整が必要です。

6C33Cのカソード電圧を+27Vにします。シャーシ上面前方の左右の赤い測定端子を使ってテスターで調整します。

経年変化もあるので、使用前にたまに調整が必要だそうです。

それにしても、この球の形は変わっていますね。上部の耳が可愛いです。

オーディオ専科のラベルも貼り付けました。

ボンネットをかぶせたところです。

このアンプですが、電源の投入順序に注意が必要です。

まず、右側のスイッチをONにして、ヒーターを暖めます。その約2分後に左側のスイッチをONにして、B電源に電圧供給します。

 

出来上がって、2週間経ちますが、まだエージングが充分ではないので、音質の正しい評価は出来ないかも知れませんが、

充分にハイファイな密度の濃い、そしてパワフルな音を聴かせてくれています。

これが三極管らしい音と言うのでしょうか味があります。加えて、音の立ち上がり、立下りも良いです。

低音も迫力があってバンバン出てきます。

このアンプを選んで良かったと思います。自分好みの音です。

トランジェントの良いJBL L26との相性もバッチリです。

残留ノイズは無いです。オシロでも確認しましたが、殆どありません。

今まで組み立てられた人によると、エージング、音が落ち着くには、1ヶ月以上掛かるそうです。

今はMC275と入れ替えて、エージングしながら聴いています。

 

ただ、それにしても熱い球です。ヒーターが6.6Aも食います。 KT-88の1.5Aでも熱いと思ったのに、その比ではありません。

放熱には充分に注意が必要です。

これから、冬に向かっては、暖房器具代わりになって良いかもしれませんが、夏場はちょっと、、、と言う感じです。

 

~追記~

今回、このアンプ・キットを組み立てるのに、半田コテも新調しました。

白光(ハッコウ)の温度調整付きのFX600です。

これは優れものです。とても使い心地が良いです。ヒーターはセラミックなので立ち上がりも良いです。

従来は温度制御付きと言えば、温度調整ボックスが別になっていましたが、これは手元(本体)で温度調整が出来ます。

ものすごく便利で、この価格で買えるので、お勧めです。 

もっと早く、この半田コテの存在に気が付き、購入すべきでした。

 

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白光
コメント (9)
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