My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

真空管差動ラインアンプの抵抗と球交換。~A&B抵抗、テレフンケン ECC88~

2022-10-13 14:31:41 | 真空管プリアンプ

久々の投稿となります。

ECC88を使った差動式ラインアンプの抵抗と球交換を行いました。

 

プレート抵抗の交換

 回路が単純なだけに、部品の個性がそのまま音に現れます。

 やっぱりこのヴィンテージ抵抗ですね。音の艶やかさ伸びが違います。

 Allen Bradlay(A&B)製のカーボン抵抗 20kΩ/1W品です。

 8本購入して、抵抗値の近い4本を選びました。

 

交換前は、Dale製金属皮膜抵抗 RN65D(1W)。真空管の奥の4本。

 

交換後は、A&B製カーボン抵抗 1W。

 

該当部分の回路図:

 

真空管 ECC88 テレフンケン(Telefunken)製に。

 5月に一度使ったのですが、勿体なくて他の球に交換していました。

 今回は、宝の持ち腐れにならない様に(腐りはしませんが)再登板してもらいました。

 MT管の最高峰ブランドですね。勿論底面のダイヤマーク付きです。

 約12年前に秋葉原の真空管ショップのガラス・ショーケースに大事に置いてあった品を購入。

 アキバフンケンの可能性もあるけど、高額だったのでそうは思いたくない。

 音質は流石です、輪郭、芯のしっかりとした音です。優等生の音。

 この球はNOS品を購入したと思いますので暫く使えそうです。

 実は他の球をヤフオクで探していたのですが、これ以上の球は無さそうなので、一旦見送ります。

 

 

~ここで突然ですが、最近買ったDVDの紹介~

最近話題の「中森 明菜」さん。

「ザ・ベストテン」は既に持っていますが、「夜のヒットスタジオ」を今回やっと購入しました。

何年も前から欲しかったDVDです。

Disc.3の後半に収録されたヒット曲のノンストップメドレー。

歌唱力の高さと踊りには圧倒されます。やはり1980年代の歌姫No.1です!!!

「少女A~1/2神話~飾りじゃないのよ涙は~DESIRE」までは圧巻のパフォーマンスです。必見!

これだけでも買って良かったと思います。

他にも、ここでしか見れない曲パフォーマンスが有り、見どころ満載です!

時とともに歌唱力がアップするのが良く分かります。

映像、音質とも当時物としては良好です。

ファンなら「ザ・ベストテン」と合わせて持って置きたいDVDです。

もちろん「イースト・ライブ」も持っていますよ。

 

  

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フォノ・イコライザーアンプの電解コンデンサを換装。

2022-01-16 13:03:51 | 真空管プリアンプ

今年の計画に書きました「フォノEQアンプの電解コンデンサ交換」を行いました。

6箇所(3ブロック x 2ch)のデカップリング・コンデンサです。

 

交換前はJJ製(チェコ)の電解コンデンサです。写真の6本の黒い円柱。

JJ製(チェコ)は低等価直列抵抗(ESR)で音抜けの良いコンデンサとして有名です。

 

交換後はROE製(独)の電解コンデンサ(金色)47uF/350Vです。私のお気に入り。

予め電源投入時のピーク電圧をオシロで測定し、耐圧オーバーしない事を確認しました。

見た目もスッキリして良い感じになりました。金色で高級感が出てます。

当初、基板裏に実装しようと考えましたが、スペース上こちら側にしました。

見た目、こちら側で正解でした。また作業も裏返す必要が無く楽でした。

写真で見ると、真空管とコンデンサが近くて熱の影響が心配ですが、真上から見ると結構離れており、大丈夫そうです。

 

交換直後の音は、眠い音でキレが有りません。音が整理されていません。

部品交換では毎度の事ですので驚きません。1週間もすれば良くなるでしょう。そこからが本領発揮です。

因みに1日後、JJよりも豊かな音が出ています。特に管楽器、弦楽器の音が太くて良い感じ、ボーカルも艶があって良い感じです。1か月後が愉しみです。

 

ロージーのアルバムの中で一番のお気に入りです。

歌上手いですし、うっとりします。演奏はネルソン・リドルです。

是非、アナログ・レコードで聴きたいですね。

私はCD、レコード共持っていますが、いつもレコードで聴いています。

ジャケットも良いです!!

 

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真空管プリアンプ(Marantz#7型EQ部)の見直し。~EQカーブなど~

2021-11-07 11:46:01 | 真空管プリアンプ

イコライザーカーブ(RIAA特性)を決めているNF回路のCR定数についても確認します。

NF回路は回路図のピンクで囲った部分です。下の図は私のアンプの現状値です。

コンデンサについては、シルバー・ディップ・マイカを使用していますので、ほぼ誤差無しでMarantz#7と同じになっています。

一方で、抵抗に関しては、前の投稿で書いた様に、私のアンプにはA&Bの抵抗が使ってあるので、実際の抵抗値は表示に対して10%程度大きくなっています。その事を考慮した上でMarantz#7と大きく違うのは、赤で囲んだ部分です。

左の『270Ω』は、Marantz#7では『510Ω』となっています。ここを試しに『510Ω』にして見ましたが、音量が小さくなったので、ここはゲインを決めている抵抗と思います。

しかし、『510Ω』では現代のCDなどのデジタル音源と音量バランスが取れないため、『270Ω』のままとしました。

右の『1.8kΩ』はEQカーブ(RIAA)に影響していると思いますが、Marantz#7と同じ『1kΩ』にしてみると、なんか音に元気が有りません。元の設計者が実際の音を聴きながら調整したのでしょうか。私も現状のままが気に入ってるので、こちらもそのままとしました。

 

そして、もう1箇所。

以前にコメント欄で指摘を頂いていた「出力の1kΩ抵抗」ですが、Marantz#7の回路図を確認すると確かにセレクター近くに1kΩが入っています。これはどうやら次段に繋がる負荷による発振防止の様です。接続状況によって発振し易いために安全のために入っているらしいですが、私のアンプの場合、次段はTape Outなど無く、ラインアンプのボリュームに直接入っていくので問題無いと思われますが、コンパチ化のため入れておきました。右側の赤で囲った部分です。

こんな感じで追加しました。写真左端の縦に並んだA&B(1/2W)です。

 

これで、一旦は見直し完了ですが、あらためてその音を聴いてみますと、ベースの音運び、ドラムのスティック捌きが聴き取り易くなりました。ストリングスも綺麗です。ひとつひとつの音が明瞭です。

今迄聴こえなかった音も聴こえてきます。こんな音も録音されていたのかと。

大袈裟な話、同じレコードを聴いても、今迄とは違う曲の様に聴こえます。

手持ちのレコードを全て聴き直したくなりました。

 

私のプリアンプの現在の姿です。

左の基板が差動ラインアンプ、右側がイコライザーアンプです。

 

EQアンプ部に煙突の様に立っている電解コンデンサ(6個)は、各段のディカップリング用コンデンサです。

現状、JJ製のスナップイン・タイプを使っていて見た目も良くないので、他のアキシャルタイプに替えようと考えています。交換用部品は調達済なので、後は気力だけ。今回の改良で少々疲れたので間を取ります。

 

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真空管プリアンプ(Marantz#7型EQ部)の見直し。~カップリング・コンデンサの選定~

2021-11-05 14:07:00 | 真空管プリアンプ

昨日のNHK「ニュースウォッチ9」でアナログレコードが取り上げられていました

タワレコで7万枚のレコードが売られているとの事。東京近郊に住んでいたら行って見たかったです。私は関東に住んでた頃、新宿やお茶の水のディスクユニオンによく通っていました。東京近郊に住まれている方が羨ましい。

 

さて、今回はスタガ比から決めた各段のカップリング・コンデンサの容量に対して、どんなコンデンサを使うかです。

ここのコンデンサは音色をかなり左右するので重要です。球選びよりも影響大かも知れません。

②カップリング・コンデンサ です。

 Marantz#7ではスプラグ製バンブルビーが使用されており、これが音の決め手になっている様です。

 しかし湿度の高い日本では、絶縁不良(DCリーク)が発生し、ほほ全滅状態。生き残ってる物が有っても高価なうえ、いつ不良になるか分からない。この後継として同構造のブラック・ビューティが有りますが、こちらも高価。

私が試したコンデンサは以下。

特に、初段のカップリング・コンデンサが音質に影響大と感じたので集中して検討。

<初段~2段>

写真上から、

①Mallory 150's  0.01uF/630V 無誘導

 Fenderのツィードアンプに使われている様です。いつ買ったのだろう?部品箱に有りました。

②Sprague BlackBeauty(160P) 0.0068uF/600V

 有名なブラック・ビューティです。

 リークチェックし問題無い事確認済。実測容量値は0.0085uF

③TRW 0.01uF/600V

     現ASC(アメリカン・シズキ)。マランツは、本来このコンデンサが使いたかったと言う噂も

④EL-MENCO 0.01uF/500V

  ヴィンテージ・モールド・マイカです。リード端子に蝋の様な物が付着していました。USA製。

です。

気になるそれぞれの音質は? 各20時間位のエージング後、私の聴感で書きます。

①最初に試したのこれです。

 悪くは有りません。中域に特徴があります。ギター等には良さそう。

 クリヤーで有りながらタイトで張りのある音です。音抜け、分解能も悪くは有りません。

②~④は、どれも音数(分解能)、音抜け、帯域もフラットで良いです。選択を迷います。

敢えて言えば、②は他と比べて低域と高域が膨らんだ感じ。少し甘く雰囲気は良い。③は素直な音です。音に芯が有って背筋が伸びた感じ。④は帯域フラット。他に比べて音に少し厚みが有り濃い感じ、艶が有って魅力的な音がします。

う~ん、迷いました。④も捨て難いが、取り敢えずMarantzもお勧めの③にしました。暫くこれで聴いて、飽きたら④にしようかな。

 

<2段~出力段>

ここは、Black Beauty 0.1uF/400Vにしました。

リークチェック、容量測定。実測容量値は0.12~0.13uF。

 

<出力段>

ここは今までと同じ、Sprague VitaminQ 0.47uF/300Vのままとしました。

 

全てBlack Beautyとすると、しつこい感じになるので、色々と取り混ぜてみました。

実装後の今の状態は、こんな感じです。

 

色々とテストしたので、疲れました。。。

 

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真空管プリアンプ(Marantz#7型EQ部)の見直し。~スタガ比~

2021-11-05 10:07:30 | 真空管プリアンプ

真空管プリアンプの差動ラインアンプが完成したので、続いてイコライザー(EQ)アンプ部も見直しを実施しました。

私のイコライザーアンプは、かの有名なマランツ7型です。私の物のオリジナルの設計は米国人。

現在の回路図を眺めていると、マランツ7・オリジナルと違う所が数箇所見つかりました。

マランツ7のイコライザーアンプはNF型で、非常に微妙で不安定な回路という事も有り、下手な設計や配線になっていると同様な音が出ないだけでなく、発振する事も有るらしいです。

しかし1958年頃に設計・製造されたオリジナル品は、今でもこれを超える音は無いとの事。

特に、EQアンプ部は秀逸とのこと。

そこで、少し踏み込んで回路を見直してみました。

 

<オリジナルと現状回路を比較して検討が必要な箇所>

①スタガ比:3段構成になっているので注意が必要。(初段~2段目~出力段)

②カップリング・コンデンサ:マランツ7はバンブルビーが使用されており、これが音の決め手。

③EQカーブ

④出力の1kΩ

 

順を追って説明しますが、長くなるので数回に分けて投稿します。

①スタガ比

 (現状の回路図)

 緑で囲った部分が検討必要なカップリング・コンデンサ。

 

 一般的にはスタガ比は5倍以上の時定数を確保すると良いとされています。

 この回路は3段になっているので、初段と2段のスタガ比を充分確保した上で、さらに初段と出力段のスタガ比も確保する必要があります。(そんな事は知ってるわいと言う人は読み飛ばして下さい。あくまでも私の備忘録です。)

 私は表計算を使い、夫々の時定数を計算し実験してみました。音質の変化を聴き分け。

 厳密には各真空管のインピーダンスも考慮する必要が有りますが、今回無視。

 その結果、当然ですがマランツ7と同じ時定数が一番良かったです。当たり前か。

 しかし、厄介なのは抵抗にA&Bを使うと実測抵抗値は表示の5~10%大きいという事。またコンデンサにBlack Beautyを使うと実測容量値が表示の20~30%大きいという事。ここも計算に考慮しなくてはいけません。

 結果、初段と2段目のスタガ比は『30程度』が必要という事が分かりました。

 参考までに、初段 0.01uF x 330k=3.3ms(48Hz)、2段目 0.13*uF x 1000k=120ms(1.6Hz)

          *0.13uF : Black Beauty 使用のため表示より実測容量大。

 この時のスタガ比は『30』となります。(Marantz#7と同じ)

 初段のカットオフ周波数が高い様に思いますが、レコード再生の場合、そんなに下まで伸ばしても針の走行ノイズ(低域)やハウリングを招くだけので割り切って捨てます。聴感上でもこの位で切った方がベースの音運び、ドラムのスティック運びが明瞭になりスッキリとした音になりました。低音が物足りないという感じもしませんでした。

 出力段の時定数計算が厄介です。カップリング・コンデンサにぶら下っている1MΩだけでなく、NF抵抗、ラインアンプ入力に入っているボリューム(VR)も合算しなくてはいけません。私の場合、VR 250kΩでしたので合算値は約120kΩ。これを元に時定数を計算すると、0.47uF x 120k=57ms(2.8Hz)。(Marantzの場合はバランス(1MΩ)とボリューム(500K)を計算に考慮)

 これで初段と出力段のスタガ比は『17』となります。(Matantz#7は『26』)

 なお、2段目と出力段のスタガ比が2倍程度(Matantz#7は『1.2』)になりますが、初段と2段、初段と出力段のスタガ比が充分確保できているので、ここはあまり関係が無い様です。スタガ比2の2段アンプとみなす事が出来る?

 上に載せた現状の回路図では、初段0.047uF、2段目0.22uF、出力段0.47uFとなっており、スタガ比は初段と2段が「14」、2段と出力段が「11」、初段と出力段が「1.3」の状態でした。何でこんな設計になっていたのだろう?。

 

(見直し後の回路図)

ピンクで囲んだ部分が見直した箇所です。

かなり良くなりました。

音の見通しが良く、分解能も良く、スッキリとした音になりました。

次は、ここのカップリングコンデンサに何を使うかです。

この選定が音質に大きく影響します。

これについては、次回投稿します。

 

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真空管差動ラインアンプの電解コンデンサを換装。

2021-11-02 11:26:11 | 真空管プリアンプ

真空管差動ラインアンプの電源用電解コンデンサを交換して、音質の違いを確認してみました。

試したもの写真下の方から。

 ①日ケミ(KMG) 47uF/400V

 ②BMI製(30D) 33uF/450V --- 元々実装されていた物

 ③F&T製(TypeA IEC)  47uF/500V

 ④ROE製(M5 IEC) 47uF/350V

です。

それぞれで微妙に音色が変化します。

私の聴感上での感想を書きます。

 ①--平凡な音。分解能はさほど良くありません。高域の伸びも今一つ。聴いていて楽しくない音です。

   フィルムコンをパラにしないと高域が出ません。

 ②--①とは反対に音の分解能、抜けは良いのですが、音が軽く痩せて感じます。

 ③--音が若干籠り気味、団子状になります。特に高域。音の分解能があまり良くありません。

   これもフィルムコンをパラった方が良い結果でした。

 ④--やっぱりコレです!他の回路でも使っています。綺麗な音です。低域から高域まで良く出ます。空気感、抜けも良いです。

 

電源用コンデンサでもこれだけ音色の違いがあってビックリです。

回路がシンプルなだけに各部品の特色が出易いのでしょう。

これで差動ラインアンプも私の満足度で80点くらいのところまで来ました。

後は、もう少し中域の厚みが欲しいところです。

ピアノやバイオリンの音、ギターの音を聴くと音の太さ(厚み)が若干足りない感じがします。

ボーカルは幾分若返って聴こえます。

鳴らし込みが進むと改善するかも知れません。もう少し様子を見ます。

何れにしても、プレートに入っている抵抗は交換するつもり。これで少し音が太くなる筈。

 

出力のカップリングコンデンサ 『West Cap 0.47uF/600V』も鳴らし込みが進んで、本領発揮というところでしょうか。音抜けも良くなってきました。

 

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真空管差動ラインアンプの見直し。~定電流素子~

2021-10-03 13:14:48 | 真空管プリアンプ

差動ラインアンプが完成して2、3日聴きましたが、従来とは違う音で、聴いていて疲れます。音楽に引き込まれません。

歪っぽくて高域がザラザラで全体に薄っぺらい音。不自然さを感じます。現状では満足出来ません。

石アンプに逆戻りしたような感じです。と言うか石アンプよりも悪いかも?。これでは真空管の意味がありません。

且つ、ボリュームを絞った状態でもホワイトノイズ(高域のサァーと言う音)が大きい。

 

この原因は何かと考えました。

前回やり残した事、それは定電流回路。ここを疑いました。

この回路にIC「LM334Z」を使用したのですが、これを虎の子のFET「2SK43(SONY)」Idss=8mA選別品に交換してみました。

やっぱり此処でした! これが犯人でした!。

ホワイトノイズは皆無になりました。

そして音質は、今迄聴き馴れた落ち着いた音になりました。艶やかで潤いが有り濃厚です。円やかで聴いていて疲れません。

一旦悩みは解決しましたので、負荷線を描きながらB電源電圧の再調整を行いました。

 

良い感じですね~、ダイアナ・クラールのボーカルがセンターから静かにフワッと浮き上がってきます。音楽に引き込まれ、いつまでも聴いて居たくなる音です。

 

「LM334Z」のアプリケーションを見るとオーディオ用では無いですね。

ぺるけさんがわざわざ2SK30Aを3パラにしている理由も、電流値を稼ぐためだけではなく、インピーダンスを下げて音質的にも考慮しているのではと思えてきました。但しノイズは3倍?

私が使用した『2SK43』は2SK30Aや2SK170よりもボディがひと回り大きく、ランクにも依りますが1本でIdss10mA位も可能です。写真右側の上下。

 

真空管回路には、ディスクリート素子ならまだしも、集積回路は避けた方が良さそうです。

今回、良い勉強になりました。諦めず探求した甲斐がありました。

FETは真空管に近い音だと、どこかで読んだ事もあります。他の型番の物に替えても音が変化しそうです。

機会があれば試してみたいのですが、良質のFET自体が市場で枯渇状態です。中国製の偽物も有るそうですし。。。

 

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真空管差動プリアンプ(ラインアンプ)が完成。

2021-10-02 16:15:37 | 真空管プリアンプ

数か月前から製作を計画していた6DJ8系を使った真空管差動プリアンプがやっと完成しました。

検討したのは、いつ頃だったかな~? 遡ってみると7月の終わりでした。パーツ屋さんがコロナの影響で暫く休業されていたため手つかず状態でしたが、漸く部品が揃い、2週間くらい前から作業開始。

シンプルな回路だけに自分好みの聴ける音が出る様になるまで何度か試行錯誤し、漸く投稿が出来る状態になりました。

 

作業自体は、現状の12AU7直結、カソフォロ回路から、今回の差動回路に改造です。

レイアウト検討や配線、作業を進める中での回路の見直し等で結構時間が掛かってしまいました。

 

回路構成自体は、ぺるけさんの回路そのままです。

回路で苦労したのは、6DJ8の『ヒーター電圧』と、差動の『マイナス電源』をどこから取ってくるか?でした。

まず『ヒーター電圧』については「12AU7は12V」「6DJ8は6V」ですね。

閃けば簡単な事でした。左右chのヒーターを直列に繋げば良いだけの事でした。

次に『マイナス電源』

色々と悩んだんですが、現アンプの電源部を見渡すと、電源トランスにヒーター用6.3Vが1回路余っていました。これはB電源の整流回路を「球からダイオードに変更」した時に余った回路。

この回路を使ってブリッジ整流でマイナス7.4V(-7.4V)を作りました。

 

回路のポイントを幾つか。

1) 定電流回路には「LM334Z」を使用しました。

この素子は、Max.10mAなのでRSETを調整して9.5~9.7mAに設定しました。

2) V+電源

ここの平滑コンデンサは、出力信号ループが入り込み、実際の信号が通るため、このコンデンサの質により音質に影響が出てくる様です。左右Chでも独立させています。

念のため、V-電源も左右府独立させましたが、ここは定電流回路があるので必要無いかも。

3) NF量の調整

6DJ8の負荷が軽くも重くもならない様にゲイン調整。

 

出来上がって音を聴いてみると、何の味付けも無いストレートな音です。まるで半導体の様な真面目な音です。ボーカルが魅力的では有りません。色気が有りません。球の良さが出ていません。音楽を愉しく聴くことが出来ません。

これは私の好みでは有りません。どうした物かな~? と悩みました。

定電流回路が半導体LM334Zだから?

そもそもこれが差動アンプの音?

  差動と言っても平衡回路から不平衡で信号を取り出している。

元の回路に戻そうかなとも思いました。

 

それで私なりに試した事が以下。

V+電源の電解コンデンサを交換』 

何となく、音の通り道になっているV+電源のコンデンサが音質に効いてそう(勝手な想像)。

と言うか、この電解コンはすでに10年以上経過しているので、劣化してるのかも知れません。

元はBMI(US製の33uF/450V(ビンテージ品黒)、これをF&T(Germany)の47uF/500Vに交換

フィルムコンをパラに抱かせてみましたが、中域~高域が不自然になってしまい駄目です。

これは恐らくその帯域だけESRが下がるためでしょう。

将来的には、他の電解コンも試して見たい。

 

②『抵抗タイプの変更』

手持ちで近似値のある抵抗をDALE RN60D(金皮)からA&B(カーボン)に交換。

 

結果、結構良くなりました。効果が有りました。

良い感じの音になりました。ジャズボーカルも元よりは魅力的に歌う様になりました。

 

更に、出力のカップリングコンデンサをSPRAGUE VitaminQ(PIO)からWestcap CPV09A(PIO)に交換。

コレ!良いですね。良い感じになりました。

絞り押し出す様な音になりました。ちょっとダンプが効いている感じの音。

 

この差動回路で感じた事は、構成がシンプルなだけに、部品の個性、音質差が出易いかも知れません。

 

今のプリアンプのラインアンプ部の様子です。

(表側)


 

(裏側) 

配線にも拘ったつもりです。

真空管の空きソケットを利用してマイナス電源の配線をしています

 

6DJ8系には、6922、ECC88、プレート耐圧の高いE88CCなど数種類が有ります。

私もブランド違いなど何種類か持っていますので、今後、取り換えて音の違いを楽しんでみたいと思います。

写真では分かりませんが、現在乗せている球は『テレフンケンのダイヤマーク付き』です。

リファレンス球として音質調整に使いました。

 

(2021.10.2 追記)

この回路は見直しが必要で、現在改版検討中です。後日更新します。

 

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プリアンプのホワイトノイズ解消。

2021-08-03 11:19:20 | 真空管プリアンプ

プリアンプのホワイトノイズの原因が判った。

ボリュームの前段に有ったアッテネータが原因だったようだ。

このアッテネータからボリュームへシールド線も使わずに単線で引き回し。アッテネータの接点も多い。

ここでノイズを拾っていた様に思う。

入力レベル調整用のアッテネータ。

このアッテネータは以前から気になっている部分だった。

アッテネータを切り替えるとその位置によって、ソース機器側から見た負荷インピーダンスが変わってしまい、場所によっては低すぎる。

一方でボリュームは250kΩと大きいために、アッテネータからボリュームの間でノイズを拾いやすく、ボリュームまでの浮遊容量の影響で高域減衰にも繋がる。

 

そこで、このアッテネータを取り除き、入力セレクターからボリュームまでをダイレクトにシールド線で繋ぎました。

シールド線には「Belden」を使用。

丁度適当な長さで末端処理してあるものが部品箱に見つかった。何から取り外したのだろう?忘れた。

シールド網線は片側(ボリューム側)のみをグランドへ接続。

 

その結果、ホワイトノイズは殆ど気にならなくなりました。

聴感上ですが高域まで綺麗に、埋もれていたと思われる音まで聴こえます。

ちょっとした事ですが、勉強になりました。

 

今は、このプリ(ライン)アンプが良い感じで鳴っています。

以前に、プリアンプが無い方が音がスッキリすると書きましたが、今一度聴き比べてみると、無しでは音が薄っぺらく、有りだと音に厚みや深み、奥行や広がりが有り、艶も有ります。

音楽を気持ち良く聴かせてくれます。

これは今回の改良と、Mullard CV4003(ECC82)のに依るものと思う。

 

次ステップの差動増幅回路用の部品も手に入らない事ですし、暫くこの状態で聴いてみようと思います。

 

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真空管プリアンプの改造を検討中。

2021-07-26 12:50:13 | 真空管プリアンプ

やはりプリアンプが必要なので、今のプリアンプのラインアンプ部を回路構成から再検討し改造してみようと思う。

 

前の投稿で書いた様に、ラインアンプを通さないでパワーアンプ直結にすると音がスッキリするので、このラインアンプは改良の余地がありそう。

現行E80F + 12AU7(ECC802S)では、定常的なホワイトノイズも気になります。

このノイズの原因は初段のE80Fの所為かと疑っています。

それに、この球自体、私には使い方が難しくて上手く動作出来ているか?気になっている。

ネットや本を調べても、使用例がほとんど無い。

現回路路図は以下です。

  ※ヒーターバイアスを40V程度掛けています。

 

そこで、初段E80Fをやめて、単純な12AU7 1本でラインアンプを構成してみた。

構成は、前段直結のカソード出力回路です。出力から初段グリッドへ軽くNFBを掛けています。

実際に製作した回路図が以下です。

使用した球は、なんちゃってテレフンケン(ダイヤマーク無し)のECC82ですが、このラインアンプを通して聴いてみると、真空管らしく芳醇では有るのですが、音像がぼやけて締まりがない音です。音に切れがありません。

これは私の好みでは有りません。直熱3極管シングルパワーアンプの音に馴れた所為か余計にその様に感じます。

球を「TESLA E802CC」に交換してみましたが、やはりスッキリしない音。もっさりとした音です。

次に、邪道ですが「ECC81/12AT7」に交換してみた。

元気は出ましたがゲインが高すぎて煩い。少し発振気味に聴こえる。

そこで、これで駄目なら諦めようと、虎の子の「MULLARD(ムラード) CV4003 BOX PLATE」に交換。

これは良かった!!! 今迄の音は何だったのか?と思わせる。

音に艶が有り低域から高域からまで良く伸びている。適度に締まりも有り分解能も良い。

やっぱり、良い物は、良い音を奏でます。

この球、今では「1万円/本」くらいするのですね。勿体な。。。

製造ロットナンバーもエッチングされているので、正真正銘の本物でしょう。

しかし、この「MULLARD(ムラード) CV4003 BOX PLATE」は、マニア間では評価が高いのですが、私は今まで「Mclntosh 275」などに使ってみましたが、音が柔らかくなりすぎて良いと思った事は有りませんでした。

しかし今回の回路ではそんな事は感じません。やっぱり回路次第、使い方次第なのでしょうか。

この回路は、球の個性がそのまま音質に現れる様です。

真空管は、同じ特性のものなら何でも良いと言う訳ではなく、由緒正しい素性の良い物を使わないといけないという事を実感しました。

 

この状態で暫く聴き込んだ後、次はECC88(6DJ8)で差動を組んでみようと思う。

構成は、ぺるけさんの差動ラインアンプです。

差動アンプの音の良さは過去にも経験済ですが、このぺるけ方式は一度実験してみたかった回路です。

すでに回路図は出来上がっているのですが、いざ部品手配をしようと思ったら、いつもネット注文しているパーツ屋が、「従業員にコロナ感染者が出たので、急遽お盆までお休み」となってしまった。都内の感染者が急増していて、こんな所にも影響が。

別のパーツ屋さんに注文しても良いのですが、注文先をあまり拡げたくないので、お盆明けまで待つことに。

その間、他の改造に手をつけることにします。他にやる事はまだ沢山有ります。

 

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