My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

侮れない機器内部配線材料~音質改善~

2012-10-07 23:26:48 | ケーブル

正直な話、内部配線材料でこれだけ音質が変わるとは思わなかった。なんで、もっと手を着けなかったのだろうと後悔する。

たかがケーブル、されどケーブルである。

今まで、電源ケーブルやRCAケーブル、スピーカーケーブルで音質が変わる事は経験してきたが、内部配線までは手を出していなかった。

今回、CDプレーヤーの内部の配線材料を変えてとても良い結果が得られたので紹介する。

経緯は以下である。

まず、CDプレーヤーのRCA出力部(基板上のカップリングコンデンサからRCA端子までの間)の接続をコネクタ(以下の写真)から直半田付けに変更、そして配線材を元々付いていたものから、銀線(シルバー)に交換したところ、音が大きく変わった。

(シルバー線を直半田付け後)

改造後の音は、鮮明度があがり、音が劇的に明瞭になった。高音も良く出る様になった。

ちょっと出すぎで明るいすぎるかも?。そうですね、銀特有の派手で、ちょっとワザとらしい音。

これに気を良くして、それならと考え、今度は、この部分をオヤイデのPCOCC-Aに変更。

そして配線後の様子。

半田は勿論いつものアルミットKR-19を使っている。

 

そしてさらに、IV OPampから真空管部に渡るシールド配線も、コネクタ使用から直付けに変更し、ケーブルはモガミのNEGLEX2520を使用。この線はオーディオマニアの間では人気がある様である(オーディオマニアの心を摑んで離さない)。

良く見ると、中の芯線の中にも繊維がある。これがミソか?。

導線の材料はOFCである。

配線後の写真。

収縮チューブを使って綺麗に加工した。


両方の配線の終了後、早速、音を出して見て、ビックリ! 音のリアリティーが格段に向上し、演奏、声の生なましさを感じる。銀配線の様な作った様な派手さはなく、落ち着いて聴ける。

兎に角、リアリティが凄い。音も弾み、細部まで見通しが良い。

球を換えたときの変化以上だ。

なんで、もっと早く改造しなかったんだろう。時間を損した気持ち。

ケーブルだけなので、費用もそんなに掛かっていない。これは費用対効果抜群である。


(後記)

実は、結線前は、「ケーブルの方向に気をつけなきゃ。」と思っていたが、配線材の下準備等をするうちに、そんな事は忘れてしまい(歳かな?)、半田付けをしてしまった。

全て配線が終わって、暫く試聴してから思い出し、慌てて調べて見ると、案の定、逆方向に配線していた。

なんでも、ケーブルには銅線の圧延による方向性があるみたいだ。Web上の他の人の書き込みを見ると、ケーブル上の文字の方向と信号の流れる方向を合わせた方が良い様だ。

個人的には、ケーブル製作上、そこまで管理出来ているか半信半疑であるが、、、本当でしょうか?

とりあえず、気を取り直して、方向性を合わせて、配線のやり直し。一度配線が終わった物だから、修正には少々時間が掛かった。

それで、修正完了後、音を聴いてみたが、自分には差がわからなかった。と言うより、逆の方が良かった?

本当に方向性って関係あるのでしょうか?まだ納得できない。

ともかく、今回のリケーブルは良い結果が得られた。

今まで数々改良を重ねた結果が、このリケーブルで本当の意味でオモテに出てきたって感じです。

逆の言い方をすれば、このコネクタ接続とケーブルが今までの改造の真価を包み隠していた。

しかし、今まで直半田付けにしなかったのも、それなりの理由があった。

何回も基板を取り外して、改良を繰り返して来たからである。ここに来て、ようやく、基板上で手を付ける所がなくなってきたから今回のリケーブルに踏み切れた。

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私蔵真空管の紹介~第7弾E80F/E86F~

2012-10-07 12:24:29 | 真空管いろいろ

今回は、私のプリアンプの前段に使われている5極電圧増幅管のE80F/EF86です。

この球はQUADⅡで使われた事で有名です。音質の良い5極管の一つです。

私のアンプでは3極管接続として使われています。

現在私の持っている球は、左から①Marconi製EF86、②GEC製CV4085、③Phillips MiniWatts製E80F、④Phillips MiniWatts製E80Fの4本です。

①Marconi製EF86

Lot刻印からMullard Blackburn工場での1958年8月製造。Square Getterである。NOS品。

Meshも綺麗である。但し、メッシュ密度は、②よりも荒い。管径は他よりも少し太め。

私のアンプにはギリギリ刺さった。

音の印象:

まろやかで太く高音も綺麗である。が、少々ダイナミックな音なので暫く聴いていると少し疲れる音。

それに、私のアンプではヒスノイズが多い。管を叩くと「キーン、キーン」とマイクロフォニックノイズもある。少々発振気味?

②GEC製CV4085

どうしてもGEC製のものが聴いて見たくて近所の球屋さんから購入。短時間使用の中古品。

EF86のCVナンバー品。

Meshは、①よりも細かく、見た目はさらに綺麗である。O Getter。

KB/Zと印刷があるので、「MOV(Mariconi Osram Valve)Hammmersmith工場」での製造、製造ロットは83**とあるので、1983年製?

①はMarconi製だけどMullard工場製造、こちらはGEC製なのにMarconi製造。なんだか、ブランドと製造メーカーがクロスしている。

音の印象:

①よりも高音が綺麗で響く感じがある。こちらもヒスノイズがあるが、①よりは少ない。ただ、マイクロフォニックノイズは、こちらの方が大きい。響きに余韻がある。

何とかしたくて、チューブ・リングやさらに大きな面積を包むクール・ダンパーを購入、装着してみた。

クール・ダンパーでは、マイクロフォニックがかなり減るが、それでもまだ残る。

ちょっと響き過ぎの感じがあり、長時間聞くと疲れる。

私のプリアンプとの相性が悪いのか?他の機器で使ってみたいが、私は、今のところ、プリアンプしか使う用途が無い。

③Phillips Miniwatts製E80F

購入時に付けて貰ったものである。これが音が良いと店主に付けて頂いた。

O Getter、金足である。Phillipsの⊿マークもある。

音の印象:

バランスの取れた繊細で上品な音である。音の一つ一つが聞き取れる。①、②の様な、きついダイナミックな音でもない。長時間聴いていても疲れない。

ヒスノイズ、マイクロフォニックノイズともに無し。

さすが、店主のお勧めだけある。

④Phillips Miniwatts製E80F (Pinched Waist)

Webを見ていたら、偶々、真空管にはPinched Waistといって、ガラスが途中で括れているものが有る事を発見。そして、それは音質が良いと書いてある。Phillips製に多いようだ。でも、希少品。

GetterもSuare Getterである。値段もまたもや1万円オーバーだが速攻で海外から購入。Phillips製の証の⊿マークもある。当然、金足品。

音の印象:

③のMiniwattsの通常品よりも、さらに繊細で上質な纏まった音がする。ハイファイな感じである。

もちろん、ヒスノイズ、マイクロフォニックノイズともに無い。

今のところ、これが1番のお気に入りで使用している。これの上を行くものが今後現れそうにない。満足している。

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私蔵真空管の紹介~第6弾6X4~

2012-10-01 23:50:52 | 真空管いろいろ

今回は小型整流管6X4を紹介します。整流管の中でも最も小型と言われています。

この球は私のプリアンプで使われています。試聴結果もこのプリアンプでの印象となります。

私が持っているのは、全部で5種類。

左から、①東芝製6X4、②Tesla製6Z31、③Osram製U78、④Tungsam製CV493、⑤GEC製CV4005です。

 

①東芝製6X4

日本製である。通信機用と書いてある。他のものに比べるとLongPlateである。GrayPlate。

秋葉原のアンティーク・オーディオを買ったと思う。

音の印象:

何だか線の細い音になる。高音寄りかな。やはりオーディオ用では無い?少し使って止め。

②Tesla製6Z31

印刷が消えてしまったが、チェコソロバキア製である。JJ製では無い。

ブラックプレートで管自体は他のものに比べて短い。

音の印象:

音はクリアーで、ちょっと賑やかな感じ。音に深みが無い。

③Osram製U78

初めはU78が何か解らなかったが結構な年代物である。ラベルが年代を感じさせる。かの有名なOsram製のBlackPlate、SquareGetter仕様である。Vintageの価値があるかも。プレートを良く見ると、手作りの感じを受ける。Osramは今でも電球を作っている。そう言えば、我が家の電球も一部Osram製を使っていた。

音の印象:

このプリアンプを買った時に店主が、この球にすると音が全然違うと言って付けてくれた球だけあって、結構骨太のしっかりした深みのある真空管らしい音を聞かせてくれる。

④Tungsam製CV493

KB/Tの印刷がある。これもBlackPlate、SquareGetterである。Vintage品。

Plateは③のOsramよりも綺麗。

音の印象:

音は③と良く似ていて骨太で深みのある音。⑤を手に入れるまでは、暫くの間、気に入って使っていた。

⑤GEC製CV4005

良く行く現地の真空管屋で手に入れた。

KB/Zの印刷がある。BlackPlate、ΦGetter。これはNOS品を購入したので値段は高かった。整流管如きで1万円オーバー。

音の印象:

大枚を叩いただけあった。

音は③④に、さらに繊細さを兼備えている。表現力も充分ある。今までのものとは一味違う。

これは良い、これで決まり。もうあれこれ迷う事は無いかも。


ここで使われている整流管は、どれもかなり発熱するので、寿命が心配である。確かに①~④は3ヶ月位しか使ってないが、どれもガラスの下のほうが、少し黒ずんでいる。

⑤は、まだ大丈夫そうだ。


しかし、整流管だけでも、これだけ音が変わるんですね。

コメント (4)
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