1. 無明(むみょう) 何も分からないこと。これが、すべての苦しみの原因 →
→ → →
→ 12. 老死(ろうし) 楽しいときは、ホンの一瞬だった・・・。人は老いて死ぬ、ああ苦しい
十二縁起は、「無明」からすべてが始まる。そして、「老死」へと至る。
無明から行が生じ、行から識が生じ・・・生から老死が生じる。
この順番で、苦が生じる(順観)。
逆に、苦を滅するときはどうするか。
老死を滅するためには、生を滅しなければならない。生を滅するためには、有を滅しなければならない。・・・行を滅するためには、無明を滅しなければならない。
という風に、苦を滅する道を、逆の順番でたどる(逆観)。
なぜ、人は生まれ、老いて死ぬのか。その原因と結果が、はっきりと示された。
結局のところ、「無明」(何も分からないこと)こそ、輪廻が起きる原因。輪廻を終わらせるためには、「無明」を滅すればよい。
つまり、釈尊の「菩提樹下の悟り」とは、「輪廻が起きる原因」と、「輪廻を終わらせる方法」という問題に対する、最終結論だったのだ。
実にシンプルな話なのだが、世間の一般人にとっては、これが分かりにくい。古代インド人たちと、根本的に発想の基盤を共有していないのだから、仕方がないのだが。やはり、こればっかりは、輪廻思想に空気や水のごとく慣れ親しんできた、精神世界ファンにしか分からないものがある・・・(笑)。
精神世界ファンの集い →
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