先週仕事を一緒にしたフランス人のデザイナーに誘われて
ランチをともにしていたのだが、彼女に今、グランパレで開催中の
ジョルジュ・ブラック展がお薦めだ、と絶賛されたので重い腰を上げて
展覧会を見てきた。
ブラックというと、ポンピドーセンターに無数にある、キュビズムの
作品が有名だ。コラージュだったり、静物画だったり、ギターだったりと
さまざまなモチーフだけれども、どれもキュビズムの画風にもとづいて
空間や輪郭を解体して立体的なキューブで表現している。
僕はそんな作品が延々と続くのかと思っていた。
ところが入っていきなり、風景画。ブラックがブラックにまだなる前の、
具象画を書いてたころの作品から展示は始まる。フォービズムのように
鮮やかな色彩で描かれた南仏のエタックの港の絵が部屋一面に
並んでいる。そして展覧会はブラックの画風の移り変わりを説明しながら、
すぐにキュビズムに。その長いキュビズムの時代を終えたあと、
またブラックの作風は変化していく。
最後の部屋に掲げられた晩年の作品。キュビズムの面影も何もない。
ただ広い麦畑の向こうに広がる大地と空。そこにある空虚感や
絶望感なんだろうか。絶望のふちに沈んだようなブラックの絵画を
通して何か深遠なものが届いてきそうな感じだ。
結論としてこの展示を見に行って非常によかったと思う。
もし見ていなかったら、僕はブラックを、ただのピカソと競作していた
キュビズムの作家としてしか見ていなかったと思う。
ランチをともにしていたのだが、彼女に今、グランパレで開催中の
ジョルジュ・ブラック展がお薦めだ、と絶賛されたので重い腰を上げて
展覧会を見てきた。
ブラックというと、ポンピドーセンターに無数にある、キュビズムの
作品が有名だ。コラージュだったり、静物画だったり、ギターだったりと
さまざまなモチーフだけれども、どれもキュビズムの画風にもとづいて
空間や輪郭を解体して立体的なキューブで表現している。
僕はそんな作品が延々と続くのかと思っていた。
ところが入っていきなり、風景画。ブラックがブラックにまだなる前の、
具象画を書いてたころの作品から展示は始まる。フォービズムのように
鮮やかな色彩で描かれた南仏のエタックの港の絵が部屋一面に
並んでいる。そして展覧会はブラックの画風の移り変わりを説明しながら、
すぐにキュビズムに。その長いキュビズムの時代を終えたあと、
またブラックの作風は変化していく。
最後の部屋に掲げられた晩年の作品。キュビズムの面影も何もない。
ただ広い麦畑の向こうに広がる大地と空。そこにある空虚感や
絶望感なんだろうか。絶望のふちに沈んだようなブラックの絵画を
通して何か深遠なものが届いてきそうな感じだ。
結論としてこの展示を見に行って非常によかったと思う。
もし見ていなかったら、僕はブラックを、ただのピカソと競作していた
キュビズムの作家としてしか見ていなかったと思う。
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