日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

植民地主義という言葉

2006-10-23 05:04:27 | フランス語
植民地主義とはいわゆるcolonialismeの訳だ。
六月に新しくできたケー・ブランリー美術館の市民大学では
植民地主義の世界史を考える市民講座をシリーズでやっていて
フランスから、ポルトガル、スペイン、イタリア、ロシア
オットーマン帝国からなんと日本の植民地主義まで取り上げる
壮大な講座を来年の春までやっているのだが、「植民地主義」
という言葉を出したとたん、アレルギー的反応をするフランス人が
僕の周りには多い。というか、5人ぐらいと話して、5人とも
「フランスが最悪なわけじゃない」とか、「最近の流行のテーマだ」
とか、険しい表情をしてあまり話をしようとしないのだ。

日本人の思うところの「植民地主義」は、自国の歴史と照らし合わせると
19世紀末から20世紀前半の、いわゆる短い期間に起こったことなのだが、
たとえばフランスやポルトガルの植民地主義は17世紀から延々と続き
かつ戦後も植民地の内戦、独立など辛酸をなめさせられた経緯がある。
つまり、「植民地主義」と一言で言っても言葉の重さ、
その背後にある言外の意味、集団意識が国民によって違うのかな、
などとぼんやり思った。

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