く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<BOOK>精神科医・名越康文氏講演「心がフッと軽くなる瞬間の心理学」

2012年04月15日 | BOOK

【怒りは毒。怒りをどう鎮め心さわやかに生きるかがカギ】

 1週間前の<BOOK>「がんばる人ほど老化する ストレスをかわす技術」(竹内薫著)の中で触れた精神科医・名越康文氏の講演が14日、京都府精華町の「けいはんなプラザ」であった。名越氏は奈良出身で京都精華大学客員教授。テレビのコメンテーターなどとしても活躍している。この日は「心がフッと軽くなる瞬間の心理学」の演題で講演し、「心の中の怒りがストレスを生む。怒りをセーブすることが心のエネルギーを浪費させないことにつながる」と強調した。以下は講演の概要。

    

 うつ病患者の治療を始めてまもなく気づいたことがある。治療開始後1カ月ぐらいでいったん安定または良くなるが、それをピークに気分が沈み込み低位安定状態が続く。こうした患者の多くに共通するのが「早朝覚醒」。寝ては覚め、覚めては寝るうちに、ふとんの中で否定的なことや過去の嫌な思い出、妄想などの「自動思考」にとらわれる。自動思考とは考えようと思わないのに頭の中につい浮かんでくること。これはうつの患者だけでなく誰にでも起こる。では、なぜ自動思考が重苦しく否定的なことばかり連想してしまうのか。

 心の成り立ちを考えてみると、幼少期の体験・経験が基礎になっている。赤ちゃんは泣いて母親に訴えるが、その大半は不快なとき。喜怒哀楽にあてはめると「怒」。人生の初めの時期に「いやなことがあれば泣いて怒り、怒れば解決してくれる」ということが刷り込まれる。しかも自分にとって大切な人に対して、よけいに怒りやすくなる。寂しさも怒りにつながり、それが暴力につながることも多い。

 心の中に怒りはストレスになり、自分の能力を減退させ、人生をだめにしてしまうことさえある。私はこれを「怒り毒説」と呼んでいる。1つ目の怒りは「カッ、ムカッ、イライラ」。人は小さなことでついイライラしがちだが、そんな時には深呼吸して気をそらしたりして、怒りを持ち越さないこと。どうしても腹が立つ時には「私は怒っている」を3回唱える。ゆっくり、冷静に。そのうち怒りは消えていく。こうしてネガティブな感情を自分でコントロールできることが分かってくる。

 怒りの2つ目は「暗さ」。暗い気分が怒りにつながる。特に朝の気の持ちようがその日1日に影響する。だから朝の気分を5%でも上げてくださいと患者には話している。その方法は深呼吸でも散歩でもヨガでもいい。深呼吸なら心の中の悪いガスをはるかかなたに飛ばすイメージで20~30秒、ゆっくり吐き出す。熱めのシャワーを背骨にかけるのもいいだろう。その人なりに無理のないやり方で、まず2週間続けてみる。そのうちに体と心が軽くなって生活習慣になっていく。

 怒りの3つ目は「見下し」。自分ほどえらい人はいないと思っている人は周りの人がバカに見えてしかたない。周りの人を軽んじることは「自分は正当に評価されていない」といった怒りの感情を呼び起こす。こうした怒りを自らセーブし、さわやかな1日を過ごすことができるようになれば、自分の中に大きなパワーが生まれる。それがうつの予防にもつながる。

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<日本タンポポ> 意外に強いぞ!在来種 寿命長く10年後でも1割が生存

2012年04月14日 | 花の四季

【西日本では全体の45%が在来種。外来種とほぼ拮抗】

 動物のブラックバスやアライグマなどと同様、植物の世界でもブタクサやセイタカアワダチソウなど外来種が生息域を広げている。タンポポの世界でも在来種は外来種の勢いに押され、危機に瀕しているとばかり思っていた。ところがどうもそうでもないらしい。1年前の4月25日、奈良県天理市でタンポポ調査報告会があった。2010年に西日本19府県で調査(約7万4000件)したもので、その報告によると在来種はカンサイタンポポやトウカイタンポポなど12種見つかり、タンポポ全体の45%を占めた。そのうち3割弱がシロバナタンポポなどの白色型。外来種は西洋タンポポとアカミタンポポの2種(いずれも環境省の要注意外来生物)で不明分も含め全体の5割強を占めたが、近畿地区では外来種の割合が2005年より約5㌽低下していた。

 在来種か外来種かは花の基部にあるガクのような総苞外片の形で見分ける。下に反り返っていたら外来種、花を包み込んでいたら在来種。だが最近の傾向として、やや斜め上や横向きなどになった交雑種が増え、見分けがつきにくくなっているそうだ。外来種は自家受粉で1株あれば増殖するが、寒さに弱く秋にはほとんど死ぬ。一方、在来種は他家受粉のため群生しないと子孫を残せないが、寿命が長く全体の1割が10年後でも生きているという。

 タンポポ研究の第一人者、小川潔先生(元東京学芸大学教授)は「都市部を中心に外来種が優勢だが、近郊では在来種が優勢な地域も多い。とりわけ庭園や墓地、城跡など近年の改変にさらされなかった所では在来種が多い」と報告会で話していた。そういえば、この写真を撮った京都御所周辺も在来種のカンサイタンポポばかりだった。先生は「外来種は大量の種をばらまいては大多数が死滅、わずかに生き残った個体がまた多量の種をつくる。強いどころか、かわいそうな植物」とも話していた。

 タンポポはキク科。別名に鼓草、藤菜、田菜など。歯がギザギザなため、英語では「ライオンの歯」を意味する「dandelion(ダンディライオン)」。タンポポの語源は柳田国男の「鼓の音」説が有力らしい。茎の両端を細く裂いて水に漬けると鼓の形になり、子どもたちが「タンポンポン」と言って遊んでいた擬声語に由来するというものだ。このほか綿毛が拓本に使う「たんぽ」に似ているためとか、槍術稽古用のたんぽ槍に似ているため、さらには中国でのタンポポの古名「丁婆婆(チンポポ)」が転訛したなど諸説がある。古くから若葉がおひたしやあえものなどとして食用にされ、フランスでは西洋タンポポの若葉をサラダとして食する。背丈の割に根が長いのが特徴で、その根は健胃や解熱、消炎剤などの漢方の材料、タンポポコーヒーの原料などになる。つい見過ごしてしまいがちな野の花だが、タンポポの世界もなかなか奥が深い。

 「ちってすがれたたんぽぽの、かわらのすきに、だァまって、春のくるまでかくれてる、つよいその根はめに見えぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ」(金子みすゞ「星とたんぽぽ」)

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<く~にゃん物語⑫> 冒険心・好奇心旺盛! 一度〝脱走〟したことも

2012年04月13日 | ウサギ「く~にゃん物語」

【2階ベランダから出て、屋根の上をお散歩】

 私たちウサギは非常に好奇心旺盛で探検が大好き。いつもは2階のベランダで過ごしているけど、1日に数回は部屋の中に入れてもらうよ。以前、その部屋から廊下を渡って他の部屋に行ってみた。そしたら押し入れが開いていたから中に入ったの。暗くて穴倉みたいでダンボール箱などいろいろな物もあって興味津々。

   

 その押し入れには7~8回通ったかなあ。ところがご主人様がついに気づいたの。私が中でダンボール箱をかじっていたことに。それ以来、押し入れに閉じ込められたり、押し入れに行こうと渡り廊下に出たらドアを閉められ戻れなくなったり。そんなことが何回か続くうちに、押し入れ探検はあきらめた。

 一度ベランダから〝脱走〟したこともあるよ。木の柵を覆ったすだれをガリガリしていると、外に出られそうな隙間が開いた。そこから1階のお風呂の屋根に飛び降りて散歩したんだ。なかなかスリルがあったなあ。そのうち、ご主人様が私の姿がなく屋根の上にいるのに気づいてびっくり、必死に「く~、く~」と呼ぶの。もうしばらく探検したかったけど、かわいそうだから戻ってあげた。

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<サッカー・なでしこリーグ15日開幕> 五輪イヤー、18人枠へどうアピール!

2012年04月12日 | スポーツ

【神戸連覇? それとも日テレ雪辱? 湯郷にもチャンス】

 女子サッカーの「プレナスなでしこリーグ2012」が15日開幕する。クラブ創設10周年の前季に悲願の初優勝を飾ったINAC神戸が連覇を果たすのか、それとも前季2位に終わった日テレが雪辱するのか。ロンドン五輪開幕まで3カ月余。リーグ前半戦は五輪日本代表入りを目指す各選手にとっても正念場となりそうだ。

 前季2011年のリーグ戦は東日本大震災の影響で、福島を拠点としていた東京電力マリーゼが参加を辞退した結果、9チームで争った。12年はチャレンジリーグから復帰した大阪高槻を加え10チームに戻り、11月11日まで2回戦総当たりで戦う。前半戦は6月10日まで、後半戦は9月15日から始まる。その間になでしこリーグカップとロンドン五輪が行われる。

 <2011年の順位と戦績> ①神戸13勝0敗3分け②日テレ11勝3敗2分け③浦和10勝3敗3分け④湯郷ベル8勝4敗4分け⑤新潟L6勝6敗4分け⑥伊賀FC5勝10敗1分け⑦ジェフL5勝10敗1分け⑧AS狭山3勝12敗1分け⑨福岡AN1勝14敗1分け(勝敗数が同じ6~7位は得失点差による)

【若手の岩渕、京川、仲田、田中陽、猶本、横山らに期待】

 神戸は前季、16試合無敗、得点49、失点わずか8という戦績で他を圧倒しリーグ初優勝を果たした。同時に全日本選手権も2010年に続いて連覇。今季も新主将のFM大野忍をはじめ、MF沢穂希、FM川澄奈穂美、GK海堀あゆみ、DF近賀ゆかりら昨年のW杯優勝メンバーをずらりとそろえる。さらにこの春からFW京川舞(常盤木学園高校卒)、MF仲田歩夢(同)、田中陽子(JFAアカデミー福島第1期生)ら注目の新人が加わった。中でも昨年のチャレンジリーグEASTの得点王(15試合で24ゴール)で、今年2月のアルガルベ杯日本代表にも選出された京川がどんな活躍をするのか。選手層の厚さから見て、神戸は今年も優勝候補の最右翼だろう。

 日テレはリーグ優勝12回、全日本選手権制覇10回を誇る。昨年は生え抜きの主力選手が抜けたこともあって2位に終わったが、その悔しさをどうぶつけるか。W杯優勝の立役者の一人、DF岩清水梓がチームの要だが、今季は同じW杯優勝メンバーのMF阪口夢穂が新規加入したのが心強い。FW陣も永里亜紗乃や前季リーグ戦得点ランキング3位の19歳岩渕真奈の成長が著しい。

 浦和は18歳のMF猶本光が注目株。これまで福岡ANに所属していたが、高校(福岡女学院)卒業とともに浦和に移籍した。湯郷ベルは沢穂希の後任としてなでしこジャパン主将になった宮間あやが司令塔としてチームを統率する。昨シーズンからかなり選手の入れ替えがあったが、その中で18歳のFW横山久美(東京・十文字高卒)が注目を集めそう。2010年U―17女子ワールドカップ準決勝の北朝鮮戦で鮮やかな6人抜きゴールを披露、11年U―19女子アジア選手権でも日本2連覇に貢献した。

【五輪狭き門、今月末までにまず36人を予備登録へ】

 このほかFWでは新潟Lの菅沢優衣香や大阪高槻に移籍した丸山桂里奈がどんな活躍を見せるかも見どころ。21歳の菅沢はアルガルベ杯で初代表に選ばれデンマーク戦で代表初ゴール、続くキリンチャレンジ杯でもブラジル戦でゴールを奪った。丸山は右ひざ靭帯損傷の回復具合が気がかり。W杯順々決勝のドイツ戦で見せた相手の裏を取る技術とスピードを、ロンドン五輪でもぜひ見せてもらいたいものだ。

 ロンドン五輪の女子サッカーの登録選手枠は18人。佐々木則夫監督はW杯やアルガルベ杯に加え、15日から始まるリーグ戦での選手の動きなどを、全スタッフを動員してチェックしたうえで、今月末までにまず五輪予備登録選手36人の名前を提出する予定。これを最終的に半分まで絞り込む。W杯、アルガルベ杯の日本代表はいずれも21人だったが、五輪ではさらに狭き門になる。それだけにリーグ戦の序盤は各選手にとってもどうアピールするかがカギを握る。20歳前の若手の中から五輪メンバーに入る選手が出てくるのか。見どころ満載のリーグ戦がいよいよ始まる。

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<倉敷・美観地区>掘割の柳並木と大原家旧別邸の有隣荘(緑御殿)

2012年04月11日 | 旅・想い出写真館

  

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<奈良・佐保川の川路桜> 樹齢160年? 風雪に耐えて今年も満開!

2012年04月10日 | 花の四季

【幕末の奈良奉行にちなむ老木が5本】

 奈良市内有数の桜の名所、佐保川沿いの桜並木が満開になった。佐保川は春日原生林を水源とし奈良市内を貫流、大和郡山市で大和川に注ぐ。桜並木はその川に沿って1000本近くあり、5km以上も続く。花見客でにぎわう佐保川小学校の前から東へ、JRの鉄橋を越えてすぐの所に、ソメイヨシノの老木が5本ある。幕末の奈良奉行、川路聖謨(としあきら)の名から「川路桜」と呼ばれる。

 

 川路は1801年生まれで、下級武士から身を立て佐渡奉行、普請奉行、奈良奉行、大坂東町奉行、勘定奉行、外国奉行を務めた。安政元年(1854年)には日露交渉に手腕を発揮、下田で日露和親条約に調印している。だが、1868年3月の江戸開城の日、割腹・短銃自殺を図って果てた。幕臣として江戸幕府に殉じたともいわれる。

 奈良奉行を務めたのは1846年1月から約5年半。その間、川路は興福寺や東大寺、町の有力者らに呼びかけ、町ぐるみの緑化運動を展開。数千本の桜や楓の苗木を若草山の山麓から佐保川や高円山などにかけて植樹した。「川路桜」はその時の名残といわれ、地元の「佐保川を美しくする会」「川路桜保存会」の方々がお世話している。

  奈良・猿沢の池から興福寺の境内に続く「五十二段」。それを登りきった所に嘉永3年(1850年)建立の「植桜楓之碑」が立つ。その碑に川路はこう刻んだ。「桜も楓も歳月がたてば枯れる心配がなきにしもあらず。後世の人たちがこれを補ってくれるならば、今日遊観の楽しみは百世の後までも替わらないであろう。これが余の後人に望むところでもある」。

 数年前、大分県日田市を訪れた際、ふらっと「天領日田資料館」に入った。そこに川路が愛用していたという兜が展示されているのを見てびっくり。「川路桜」を通じ奈良の恩人・川路に思いをはせていたが、その当時、川路が日田出身という知識を持ち合わせていなかった。それだけに、奈良から遠いこの地で偶然にもその恩人の兜に出会えたことは感激の一言だった。

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<ユスラウメ(ユスラ、山桜桃)> 桜に合わせ開花、白い小花がびっしり

2012年04月09日 | 花の四季

【中国原産、桜の旧字「櫻」は元々ユスラウメのこと?】

 ユスラウメがソメイヨシノの満開シーズンに合わせるかのように、一斉に開花した。バラ科サクラ属。中国原産といわれるが、朝鮮半島にも自生しているという。高さ約2~3mの幹から横に伸びた枝に、5弁の白い小花がびっしり張り付く。よく似た仲間にニワウメがあるが、ユスラウメは花の直径が1.5cmほどで少し小さめ。

 6月ごろ、サクランボより一回り小さい艶のある赤い実を鈴なりに付ける。甘酸っぱい味で、主に生食にするが、ジャムや果実酒にも使われる。その実は小鳥の大好物だが、以前は子どもたちにもおやつ代わりとして人気で、子どものために庭に植えられることも多かったそうだ。実が白い「ギンユスラ」という品種もある。

 桜の旧字「櫻」という漢字は元々ユスラウメを指す文字だったといわれる。それにしても「ユスラ」という名前、どこから来たのだろうか。一説には朝鮮語の「移徒楽」の読み「イサラ」が転訛したのではないかという。枝をゆすると実がパラパラと落ちるためとか、微風でも枝が揺れるためではないかといった説もあるが、語源ははっきりしない。「万両にゆすらの花の白き散る」(正岡子規)。

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<BOOK> 「がんばる人ほど老化する ストレスをかわす技術」

2012年04月08日 | BOOK

【竹内薫著、日本経済新聞出版社発行】

 私たちの周りにはストレスの因(もと)がいっぱい。多くの病気はストレスが引き金になっているともいわれる。では、そのストレスを取り除くにはどうしたらいいのだろうか。著者は1960年生まれで東大理学部物理学科卒。テレビ「たけしのコマ大数学科」の解説などでおなじみだが、ご本人も30代半ば、ストレスが原因とみられる高熱と発疹に襲われたという。その著者が精神科医や薬学博士などの専門家4人に取材しストレス克服術を探った。

    

 筑波大名誉教授の村上和雄氏は「笑う」ことの効用を説く。食後、漫才を聞いてもらって血糖値を測ると、値の上昇を抑えられたという。戦時中、吉本興業は戦地へ慰問団を派遣したが、その名もズバリ「わらわし隊」といったそうだ。「日本笑い学会」のメンバーでもあるという村上氏は苦しいときこそ声を大にして笑うことを勧める。泌尿器外科医でホルモン研究家、堀江重郎氏によると、男性ホルモンが高い人は一般に健康で長生きだが、低い人は「3倍もメタボリック・シンドロームになりやすい」そうだ。「趣味を楽しんだり満喫したりして和むと副交感神経が刺激され男性ホルモンの分泌が促される」として、ヨガや呼吸法、体操、温泉などを勧める。

 薬学博士・生田哲氏のお勧めはウオーキングやジョギング、サイクリング、水泳など全身の筋肉を動かす運動。「没頭するほどネガティブなことを考えなくなり効果的。有酸素運動によってうつ病が劇的に改善したという報告もある」という。時間がないという多忙な人には自転車通勤を、ウオーキングなども無理というお年寄りには脳に刺激を与える「テレビゲーム」を推奨する。『心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」』などの著書もある精神科医、名越康文氏は深呼吸と瞑想が効果的という。深呼吸は「自分の中の暗い気持ちを何千キロ彼方まで飛ばすイメージでフーッと吐いていくのがコツ」。ストレスから逃れる方法として「目前の今のことに集中し他のことは考えないようにすること」も勧める。

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<スモモ(李、プラム)> 大伴家持も詠んだ 白い可憐な5弁花 

2012年04月07日 | 花の四季

【中国原産、故事「李下の冠」の李】

 可憐な小さな花がきょう、一斉にほころび始めた。「スモモも桃も桃のうち」の早口言葉で知られるこのスモモは、桃と同じバラ科の中のサクラ属。桃の花が文字通り桃色なのに対し、スモモは純白で清楚な感じを漂わせる。

 

 

 奈良時代に中国から伝わったといわれ、万葉集にも大伴家持が越中国司として高岡赴任中に詠んだ歌が残っている。「わが園の李の花か庭に散る はだれのいまだ残りたるかも」。はだれは「斑雪」。庭の白いものはスモモの花びらだろうか、それとも残雪だろうか――。小林一茶は「葉がくれの赤い李になく子犬」という情景が目に浮かぶようなかわいらしい句を詠んでいる。

 日本では大正時代の頃から本格的に栽培が始まった。大石早世、ソルダム、太陽、サンタローザなど多くの品種があるが、ほとんどが自家不和合性のため受粉樹が必要。果実は桃より酸味が強くすっぱいため「酸桃」とも表記される。

 「李下に冠を正さず」の出典は漢の時代の「君子行」という民謡。その中に「瓜田(かでん)に履(くつ)を納(い)れず 李下に冠を正さず」の一節。瓜畑で靴を履きなおしたり、スモモの木の下で冠を直したりしたら盗んでいるように人に疑われるので、そんな行為は避けなさいという教えだ。「瓜田李下」ともいう。

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<金沢ひがし茶屋街>情緒たっぷり!石畳と出格子「木虫籠」の街並み

2012年04月06日 | 旅・想い出写真館

 

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<今宮神社やすらい祭> 「花鎮め」の祭り 鬼の乱舞で疫神を鎮める

2012年04月05日 | 祭り

【京都3奇祭の1つ、毎年4月第2日曜に(今年は8日)】

 開花が例年より遅れた関西の桜もまもなく満開。この季節になると、疫神が散る花の精にあおられて悪疫をまき散らすとして、古くから各地で花鎮めの祭りが行われてきた。有名なのが京都・今宮神社の「やすらい祭」。鞍馬の火祭、太秦の牛祭とともに京3奇祭の1つといわれる。開催日は毎年4月第2日曜日で、今年は8日に行われる。

   

                    (2010年4月11日)

 赤鬼・黒鬼、花傘を中心とした「練り衆」と呼ばれる行列が笛・鉦・太鼓のお囃子に合わせ街中を踊り回る。その後、今宮神社の境内で輪になって「やすらい花や」と唱えながら「やすらい踊り」を奉納する。鬼たちが飾り髪の赤熊(しゃぐま)を振り乱しながら激しく飛び跳ねる光景は、まさに奇祭そのものだろう。

   

 囃子言葉の「やすらい花や」のやすらいは「散り急がないでゆっくりせよ」という意味らしい。花傘は直径1.5mほどで上部を桜や椿の花で飾ったもの。その傘の中に入ると1年間無病息災に過ごせるといわれる。平安時代の「梁塵秘抄口伝集」に練り歩く様子が描写されているが、祭りの様子はその時代からほとんど変わっていないようだ。その後、衰退し一時途絶えた時期もあったが、江戸時代に徳川5代将軍綱吉の母、桂昌院(京都・西陣出身)が社殿を寄進するとともに祭りを復活させたという。

 関西では今宮神社のほか、奈良県桜井市の大神神社で今月18日に、大阪天満宮でも同25日にそれぞれ鎮花祭が行われる。いずれも神楽などが奉納されるが、大神神社の鎮花祭には奈良や大阪の製薬業者や医療関係者らも参列、多くの医薬品が献納されるため「くすりまつり」とも呼ばれる。

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<雪柳(ユキヤナギ)>ヤナギ科じゃない!コデマリと同じバラ科シモツケ属

2012年04月04日 | 花の四季

【小米花、小米桜、岩柳、えくぼ花などの別名も】

 小枝に雪が降り積もったように純白の小花が埋め尽くし、春風にそよぐ雪柳。その名前からヤナギ科と思いがちだが、バラやサクラ、ウメなどと同じバラ科。その中のシモツケ属に分類されている。シモツケやコデマリと同じ仲間だ。

 ヤナギのように枝が細長く、葉も似ているため雪柳の名前をもらった。自生地は関東以西の川岸の岩場で、岩柳や小米花(コゴメバナ)、小米柳、小米桜などの別名もある。小米は精米するときに砕ける米粒のこと。花の真ん中が少しくぼんでいることから「えくぼ花」という愛称も持つ。

 植物学者シーボルトはこの花に「スピラエ・ツンベルク」という学名を名付けた。ツンベルクは近代植物学の祖・リンネの弟子で、シーボルトが尊敬していたスウェーデンの医師・植物学者。18世紀後半、長崎・出島のオランダ商館医としてやって来たツンベルクは、日本の植物を調査・研究しサザンカやカキ(果物)などの日本名をそのまま世界共通の学名として命名したことで知られる。「雪柳花にも重みありにけり」(落合水尾)。

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「く~にゃん物語」⑪ 耳は放熱板! 体温調節でも大切な働き

2012年04月03日 | ウサギ「く~にゃん物語」

【1年前福島で生まれた耳なしウサギさん、元気かなあ?】

 「うさぎ耳」という言葉、ご存知? 他の人が知らないことやウワサ話をよくキャッチしてくる人を指す言葉。そう「地獄耳」と同じような意味よ。私たちウサギの聴覚がすごく発達しているから、そんな言葉が生まれたんじゃないかなあ。

    

 ウサギは体の割に耳が大きいうえ、左右の耳を同時に別々の方向に動かすことができるでしょ。だから、耳のアンテナを立てると360度の全方向でかすかな音でも聞き分けることができるの。天敵から身を守るために聴覚が研ぎ澄まされてきたというわけ。

 だけど耳の役割は集音だけじゃないよ。ウサギは汗腺機能があまり発達していないから、耳がその代わりに放熱板の働きをして、体全体の体温を調整してくれるんだ。耳が大きく表面積が広いのはそのため。耳は薄いピンク色で、毛細血管が透けて見えるでしょ。非常にデリケートなの。

 ウサギにとって耳がどんなに大切なものか、分かってくれたかな?「耳にはちまき」して「兎のダンス」を踊るためだけに大きいんじゃない、っていうこと。1年ぐらい前、その大切な耳がないウサギが福島県で生まれたこと、知ってるよね? 動画投稿サイトで流れたりして一時大騒ぎになったけど、そのウサギさん、今も元気かなあ。同じ仲間として、ちょっと心配!

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<琵琶湖の払暁> 対岸の山並みから昇る朝日が湖面を朱に染める

2012年04月02日 | 旅・想い出写真館

                                       (大津市の和邇浜から)

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<馬酔木(アセビ、アシビ)> 万葉植物の一つ 愛らしい壷形の花無数に

2012年04月01日 | 花の四季

【葉や枝には毒、奈良公園の鹿も敬遠】

 神の使いといわれる奈良公園の鹿。鹿せんべいをもらおうと律儀にお辞儀する姿で人気を集めるが、主食は芝やドングリ、木の葉など。木々は約2mから下の葉や枝がすっかり食べ尽くされる。そのため遠くまで見通しがいい。この高さを「ディアライン」(鹿摂食線)と呼ぶそうだ。ただアセビだけは例外で、鹿の〝食害〟に遭わないため、公園のあちこちで目にすることができる。

 アセビは同じツツジ科のレンゲツツジなどと同様、葉や枝に「グラヤノトキシン」という毒を含み、口にすると腹痛や下痢、神経麻痺などの症状を引き起こす。そのことを草食の哺乳類もよく知っていて、このアセビだけは避けるという。アセビをその名もずばり「シシクワズ(シシ=鹿)」と呼ぶ地方もあるそうだ。

 アセビに「馬酔木」の字を当てているのは、一説に中国からの渡来人に伴われて来た馬が食べて酔っ払ったようになったため。アセビの語源ははっきりしないが「足しびれ」から来たともいわれる。万葉集にも多く詠まれた万葉植物。その一つに大津皇子の姉、大伯皇女の歌「磯の上に生(お)ふる馬酔木を手折(たを)らめど 見すべき君がありと言はなくに」。謀反を企てたとして自害に追い込まれた弟のことを悲しんで詠んだ歌という。

 「馬酔木(あしび)」は俳人、水原秋桜子の主宰誌でも有名だ。秋桜子もアセビの歌を多く残している。「馬酔木咲く金堂の扉にわが触れぬ」「来しかたや馬酔木咲く野の日のひかり」。花の色は白が一般的だが、写真のように「アケボノアセビ」と呼ばれる紅色やピンク色のものもある。

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