経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

12/24の日経

2013年12月24日 | 今日の日経
 12/22では家計調査の面白さを味わっていただけたかな。一口に消費率と言っても、可処分所得で見るのか、実収入で見るのか、受取で見るのか、様々ある。「消費率一定」を見つけるのは、決して簡単ではない。若い人は、それぞれで試してみるのも勉強になるだろう。

 実は、今回、一番、気になったのは、2006年のデータである。なぜ、こんなに大きく動いたのか。オイルショックの1974年やリーマンショック後の2009年ならまだしもである。時系列データを扱う者なら、気づかなければいけないが、皆さんは、どうだったかね。

 この年は、世帯人員や世帯主年齢の動きがやや大きいが、これだけではなかろう。この頃は、団塊世代が60歳を迎えているので、その影響が臨時収入に出ているかもしれない。また、2006年、2007年は、定率減税の廃止などで緊縮財政を始め、消費を低迷させてもいる。

 そこで、前年からの変化だけでなく、水準を見たのが第3図だった。これからすると、2006年が低く過ぎるのでなく、2004年、2005年が高過ぎると見ることもできる。おそらく、その両方ではないか。こうした見方ができるのも、「消費率一定」の枠組があるからだ。

 その観点で言うと、1997年、1998年は低すぎることになる。政策による撹乱要因がなけば、法則は、より安定した形で表れていたように思える。「消費率一定」の枠組から、背景にある意識していなかった要因を見つけるのも使い方の一つである。

(今日の日経)
 景気は来秋に改善6割。来年度予算案きょう決定 補正含め100兆円超。中国短期金利に動揺続く。中国の止まらぬ液晶パネル増産。ベトナム経済に薄日。経済教室・農政改革・本間正義。日経小説大賞・芦崎笙。

※バブル崩壊になりかねないね。※本間先生のように、価格とコストで説明してもらえると分かり良いよ。※小説で賞まで取れるのが日本の官僚のすごいところだ。

※ヤフーニュースに、竹中治堅先生が「2014年度予算は緊縮財政?」を書いていた。こういう当たり前の見方が広がり、新聞記者もできるようになればと思う。
コメント
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