医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

凸凹って漢字

2017-09-20 06:27:06 | 薬局
一過性に過ぎない。

13日に2015年度の国民医療費が前年度比1兆5,573億円増(3.8%増)の42兆3,644億円と発表された。
続く15日には2016年度の国民医療費の予概算として前年に比べて1,762億円(▲0.4%)減の41兆2,865億円と発表があった。
続けて発表になると何だか分からなくなる。
しかも数字的に合意性がない。
2016年度の減少要因はC型肝炎治療薬などの使用が落ち着いたのと薬価の引き下げが大きい。
逆に2015年はC型肝炎治療薬が花盛りたった。
でもこれでC型肝炎が治ったのは画期的な一過性である。

関係する調剤報酬はどうなっているのだろうか。
実は、国民医療費の引き下げに大きく貢献したのが調剤である。
2016年の「調剤医療費(電算処理分)の動向」を見ると、7兆4,395億円と、前年に比べて4.9%の減少だった。
処方枚数はわずかだが0.8%増加している。
面白いのは病院の処方枚数は減少となっている。
これは地域医療支援病院などのDPCを採用している病院が、積極的に「紹介外来」の取り込みをしていることによる。

この2016年度の調剤医療費のへこみ具合はかなり大きい。
2012年の改定時では1.3%増、改定がなかった2013年では5.9%増となっている。
続く2014年の改定時では2.3%増、2015年には9.4%増とC型肝炎効果が出始めている。
ところが2016年の改定時では4月から2月までが▲4.4%と、今までとは異なる変化が見えてくる。
驚くのは2016年2月単月では12.3%と2ケタ台の減額となった。
さらに3月が加わって、結果として2月からさらに0.5%も減額となり4.9%ダウンとなる。
3月に何があったのかと目を疑う。

以前にも書いたが2017年度は打って変わって大手調剤チェーンの決算状況は上々である。
さすがに復活も早い。
他の医科も歯科も改定がない年に大幅な伸び率回復は考えられない。
がしかし、調剤だけは改定の翌年の伸び率は大幅に改善されている。
今回の大きな要因が「かかりつけ薬剤師指導料」である。
これは何度も警告しているが、やらなければ圧力がかかりやらされる。
怖いのは、この決算状況を見て全体の引き下げにつながるという事だ。

くしくも「敬老の日」が終わった。
我が家では老婆が好きな鹿児島の黒豚しゃぶしゃぶを嫁と3人で食べに行った。
食べる時の掛け声が“いちにぃさん”である。
取りあえず「敬老の日、おめでとう」と、耳元で聞こえるように大きな声で前置きをしていただく。
その老婆はまだたったの91歳だ。
100歳を超えた高齢者は全国に6万7,824人もいる。
その多くが女性で87.9%だそうだ。
65歳以上の高齢者も3,514万人で27.7%になった。

2017年度の調剤の伸び率を考えると、出て来ては叩かれる”もぐらたたき”が頭をよぎる。






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