いつの間にかほぼ決まりだ。
先週の金曜日(27日)は「規制改革推進会議」があり、「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ(WG)」が開催された。
その内容から調剤業務の外部委託はほぼ決まりのようだ。
規制改革推進会議で方向性が出され、それを補佐するようにWGが具体的な議論でまとめる。
今年度中に結論が出る。
卵が先か鶏が先かの議論があるが、調剤業務の外部委託は確実に、やることが前提で進んでいる。
ファンさんがコメントに書いているように「0402通知」は外部委託に向けた導火線みたいなもの。
まさにファンさんは不安を教えてくれている。
そもそも外部委託に対するニーズはあるのかの議論がはっきりしない。
薬局の対人業務を充実させるために「対物業務である調剤は外部へ」から始まったが、中小薬局にとって貴重な調剤報酬を取られるとやっていけなくなる。
外部委託の対象になっているのは一包化と高齢者施設への調剤となっている。
ここが美味しいところじゃないか。
それを「お願いします」と渡すバカはいない。
この外部委託でメリットがあるのは、調剤業務の企業内分業ができる規模の薬局くらいじゃないのか。
要は大手調剤チェーンとドラッグストアのドミナント展開に有利となる。
言い方が悪いかもしれないが受付薬局と薬剤調整及び配送センターの分離となる。
外部委託には部分委託型と完全委託型の2種類ある。
部分委託型は処方箋を応需した薬局が、調剤委託を受けた薬局で調剤を行い、出来た薬を委託先薬局に届けて患者に渡す。
こんな手間など掛けられない。
完全委託型では調剤を応需した薬局が調剤後に、患者までラストワンマイルでお届けする。
となると外部委託薬局の内製化が有利となる。
この陰に潜むのは「0402通知」の薬剤師以外の者による調剤行為である。
調剤報酬で言うところの「薬剤調製料」となる。
ここに「調剤料」をあえて分けた理由が見えてくる。
「薬剤調製料」に関しては機械化が進み、より効率が求められる。
なぜなら報酬を適正化したいからである。
適正化というと聞こえがいいが報酬を引き下げるという意味である。
だから処方箋40枚に薬剤師1人ではなく、例えば100枚に1人となることだって考えられる。
国は対物業務を引き下げた分を対人業務に向けると言っている。
今の中小薬局に対人業務を獲得できる技を持っているだろうか。
何となく今まで通りの「調剤料」と「薬剤服用歴管理指導料」で食っていけた時と何ら変わっていない。
「地域支援体制加算」への挑戦もしない。
なぜなら新しい「薬剤調製料」「調剤管理料」「服薬管理指導料」が、薬局に変化を強いることなく算定できるからだ。
この罠にはまっている。
申し訳ないが中小薬局はもっと身構えないと明日が見えない。