医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

何気なく

2013-10-31 06:19:15 | 薬局
何が何だか分からなくなってきた。

OTC薬のネット販売の行方はどうなったのか。
決まった様な、決まっていない曖昧な状態が続いている。
スイッチ化となって4年以内は、副作用などの安全面からネット販売に適さないとしているが、正式に決まったわけではないようだ。
この期間も4年とか3年とか言われており分かりづらい。
何となく当たり前だが、使用者本人以外への販売は認めず、購入時の個数制限を設けることなどが提言されている。
問題になっているのは28品目で、この内の5品目が劇薬指定となっている。

29日に開かれた政府の産業競争力会議の医療・介護等分科会では、スイッチOTC化の承認審査のスキームやスイッチOTC化後のリスク評価期間と、その市販後調査、薬局等店頭での自己採血を含む簡易検査等の実施、「電子処方せん」の早期実現、市販医薬品類似薬の保険給付の在り方の見直しなどが課題として挙がっていた。

セルフメディケーションを進めるにはスイッチOTC化は欠かせない。
以前から言われているが漢方薬と湿布剤はOTC化がいいのではないかとの意見もある。
ところが、この両方ともこれだけで成り立っている製薬企業があり、なかなか簡単にスイッチさせてくれない。
スイッチ化になるとどちらもかなりの経営ダメージが大きい。
また、生活習慣病薬もスイッチ化したいはずであるが、ここは医師会が断固反対の姿勢を取っている。
要は外来が減るからだ。
国民の健康のためと言いながら自分の収入のためにと思えるのは私ぐらいだろうか。
エパデールがいい例だ。
エパデールがスイッチ化された時に重い足かせを履かせたのが、中医協で今回代わる医師会側の代表である。
かなり面倒になりそうだ。

薬局の店頭などで血液検査などができると、特定健診・特定保健指導事業の受託が可能になる。
ここは大いに進めて欲しい。
ついでにインフルエンザワクチンも薬局での接種を認めて欲しい。

「電子処方せん」は時の流れだから仕方がないが、それぞれが開発するのではなく全国統一したフォーマットで運用して欲しい。
仕組みが異なると読み取るリーダーが増えるだけになっても困る。

医療費抑制の観点からスイッチ化した医薬品は保険適用から外したいのが国の本音だろう。確かに、それぐらいしないと医療制度が崩壊する。
ロキソニンやガスターなどは、処方箋ではなくOTC薬で求めるべきじゃないだろうか。
既に、ビタミン剤などはかなり処方薬からなくなってきた。
フランスでは処方箋は出るが保険適用ではない薬の分類がある。

これらの提案はある面ではこれからの薬局にとって福音(ふくいん)である。
がしかし、この分科会の資料には「処方せん薬まで展望したネット販売化は、今後増大が予想される医療費の削減に寄与」と記されているそうだ。
メンバーには楽天の三木谷さんも加わっている。

アメとムチの提言がなされている。

あぁ~早い、早い。
11月になってしまう。
来月の末にはまたひとつ歳を重ねる。



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抗か向か

2013-10-30 05:59:53 | 薬局
ラッキー7はアンラッキー7なのか。

1処方につき7種類以上の内服薬の投与が問題になっている。
院外処方の処方せん料は内服薬が7種類以上だと40点になる。
ところが6種類以下だと68点と大幅に異なる。
もちろん院内の処方料も6種類までだと42点であり、7種類以上になると29点と減額になる。
さらに、院内では7種類以上になると薬価の9割しか請求できなくなる。
院内では7種類以上の投薬は踏んだり蹴ったりである。

この救世主として現れたのが一般名処方だ。
処方せん内に後発医薬品がある場合、一般名で記載すると最低薬価として扱われる。
そして、この種類の算定には「薬剤料における所定単位当たりの薬価が205円以下は1種類とみなす」ことになっている。
そうなると「剤」の中の合計が205円以下だと1種類となる。
ここに一般名処方の最低薬価が生きてくる。
但し、これは院外だけである。

さらに、この一般名処方にすると2点の加算が付く。
7種類だった処方内容が一般名にして6種類になると処方せん料が70点になる。
その差は30点となる。
これはかなり美味しい話だ。

なぜ、7種類でペナルティーがあるのか。
それは日本が薬を出し過ぎるためである。
統合失調症で精神科に入院している患者の4割が、3種類以上の抗精神薬を処方されている。
欧米では1種類が原則らしい。
この事は前回の中医協でも問題になっている。
実際に、ある方は統合失調症の治療として抗精神薬が7種類、その他睡眠薬などを含めて18種類も投薬されたそうだ。
これってあるよね。
抗精神薬が複数大量に投与されると強い眠気、イライラ感、認知機能低下、心臓への負担、便秘やのどの渇き、意思に反した体の動きなどの副作用が生じやすい。
日本の医療は足し算なので、副作用が出るとそれを抑えるために薬が追加される。
積もり積もって18種類となる。

では、減らせばいいかと言うとこれもかなり難しい。
体が慣れてしまっている。
急に減薬すると幻覚症状の悪化、強い不安感、不眠、興奮、吐き気、食欲不振などの症状が出やすい。
どうすりゃいいんだ。

要は、医者の薬が多すぎるって言ってやればいい。
そんなことから7種類ルールが設けられている。
因みに、欧米では65歳以上の高齢者に対する薬の種類は3種類が限度だ。
5種類以上になると処方医か監査した薬剤師の「製造物責任」が問われるそうだ。

あぁ~こわ!

ところで、統合失調症などの薬を「抗精神薬」って言うって知っていた!
てっきり「向精神薬」だと思っていた。
そこでネットで調べると「抗精神薬」になっていた。

通勤の自転車が寒く感じる季節になった。
まだ暗いうちの移動だからかな。



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半端な小令

2013-10-29 06:29:41 | 薬局
権威を疑う。

私の認識では「調剤ポイント」は省令で2012年10月に「原則禁止」になったのではないかと認識している。
しかし、日本チェーンドラッグストア協会などが不服を訴え、意味のない今年の3月まで曖昧な経過処置扱いになっていた。
ところが3月になっても何の音さたなしだ。
この「調剤ポイント」の是非は既に法的には問題がないと思われる。
なぜなら省令が出る前までは「規制する規定がない」となっていたからだ。
省令とは法律を順守する上での担当大臣命令である。
法がいいと言っているんだから大臣の省令はちょっと力量不足となる。
これを受けてか日本チェーンドラッグストア協会は裁判も辞さないと強気だ。
従って、3月以降も自粛する形で粛々と続けられていた。

この動きに対して日本保険薬局協会は「調剤ポイント」に対し反対の姿勢を取っていた。
処方せんが主体なために「調剤ポイント」を付与しても引き換える商品がないからだ。
ただ唯一「調剤ポイント」を進めようとしていたのが「クオール」である。
このクオールでさえも社長が日本保険薬局協会の会長になった際に「調剤ポイント」を諦めた。

ところが今月になってクオールがローソン併設店で「調剤ポイント」付与を開始した。
こうなと大手調剤チェーンが加入する保険薬局協会の会員からも「調剤ポイント」に流れ込む可能性が高い。
または組織が崩壊するかではないだろうか。
この時期になぜクオールはあえて禁じ手のような「調剤ポイント」を取り込んだのか。
これはあくまでも想像であるが、コンビニエンスストアとの併設店の苦戦ではないだろうか。
思ったより処方せんが確保できていず、背に腹は代えられず自ら禁じ手に手を染めたのではないだろうか。
コンビニ併設になると、調剤薬局では使い道が限られていた「調剤ポイント」が、コンビニの商品にも使える。
また、使用するポイントカードは「Ponta」であるから利用範囲は広い。

今回の「調剤ポイント」の原則禁止には抜け穴が多い。
先ずは、クレジットカード機能及び電子マネー付与だと規制外となっている。
大手のドラッグストアは従来のポイントカードを急速に切り替えている。
さらに、昨年の10月の原則禁止にしたにもかかわらず野放し状態である。
日本ドラッグストア協会が自粛と言って広告宣伝はなくなった。
ポイント還元は1%を自粛の範囲と勝手に決めている。
厚労省は「原則禁止」としているのでポイントはゼロでなければならない。
もし1%が許されるのなら3%がダメと言えるのか。
5のつく日は5%、10がつく日は10%でも許されてしまいそうな気がする。

この犠牲になるのは「調剤ポイント」を付与できない中小薬局だ。
中小薬局では自前のクレジットカードも電子マネー発行できない。
これでいいのか。

全面禁止だ!




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お寒い話

2013-10-28 06:10:32 | 薬局
在宅が鍵を握る。

大手調剤チェーンの大きな戦略の柱に「在宅」がある。
これは10年先を見据えた長期戦略である。
昨年は団塊の世代(1947~49年生)が65歳に突入したことは既に報告済みである。
最も人口が多い世代が団塊の世代だ。
この世代が10年後には75歳に移行する。
日本は世界に最たる長寿国になるが、75歳以上の高齢者が皆さん元気よく活動しているとは思えない。
中には、運転が困難で通院が難しくなる人もいる。
さらに歩行が困難な高齢者も増えてくる。
医療機関に行きたくても行けない高齢者が75歳を超えたくらいから増えてくるのではないだろうか。
そこに目を付けたのはさすがと言いたい。

さらに国の施策からも「在宅」を推し進める方向にある。
こちらは医療費抑制の視点からのようだ。
来年の診療報酬改定は「在宅」が大きなテーマとして取り上げられている。
在宅を支える医師や看護師への評価が高まっている。
訪問診療を行う医師に対する緊急時の対応や看取りの評価である。
こちらは実績のあり方を検討している。
さらに緊急時の受け入れなども評価しており、かなりぎりぎりまで国は在宅での療養を強いるつもりだ。

また、訪問看護にも新しい視点で提案が組み込まれつつある。
重症度の高い患者に対応できるように24時間の対応や看取りへの評価である。
訪問看護ステーションに「機能強化型」を新たに設けようとの動きもある。
また、それぞれの訪問看護ステーションが連携しやすいようにサテライト方式なども今後の課題にあがっている。
さらに訪問看護ステーションが介護保険との連携がスムーズに行くようにケアマネジャーの配置も検討されている。
こうなるとかなり多機能になる。
まさかここで「服薬管理」もなどとならないことを願っている。

何かとご批判が多い在宅における薬局であるが、昨年から補助金なども出てクリーンルームの設置などにより、多少体制が整備されつつある。
そのせいか注射処方せんを受け付けたために、いくつかの問題が今さらながらに浮上してきた。
先ずは、在宅医療における点滴注射に電解質製剤を認めて欲しいである。
今まで不便ではなかったのかと思う。
さらに衛生材料などの提供も問題に上がっている。
これは医療機関が負担するのか薬局が負担させられるのか、いつももめる部分だ。
訪問看護ステーションは衛生材料などの販売ができないので、それを薬局で補って欲しいとの要望は、前回の「調剤基準加算」の必要条件だったはず。
これがうまく機能していない。
また、クリーンルームの共同利用もあるのかないのかわからないが、お借りした場合でも「無菌製剤処理加算」が算定可能にして欲しい。
この他にもしっかり「釘」も刺されている。
在宅患者訪問薬剤管理指導の実施状況が届け出薬局の9.5%しかない。
在宅訪問を行うことの周知が足りない。
医師や看護師は24時間の対応にもかかわらず薬剤師の対応が下回っている。

ちょっと長くなった。
とりあえずこれまで。

急速に冬が近づいている気配を感じる。
今朝の自転車通勤はまだ夜明け前だったがかなり寒かった。
寒いのは苦手だ。
北海道育ちだから。



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かごんま満喫

2013-10-27 05:48:09 | 薬局
始まってきた。

調剤報酬改定のスケジュールが示された。
11月上旬に中医協は「医療経済実態調査」の報告を受け、12月までに検証結果に基づく個別項目の集中議論を行う。
12月上旬に「薬価調査・材料価格調査」を踏まえて、内閣が行う予算編成過程を通じた調剤報酬改定率及び薬価・材料価格の改定率を決定する。
同時に社会保障審議会では12月までに次期改定の基本方針を提出する。
それらを受けて1月中旬には厚生労働大臣が中医協に次期改定の調査・審議を諮問する。
2月中旬には改定案が出来、3月上旬に厚生労働省大臣が告示・通知となる。

このスケジュールからするとかなりタイトである。
正直なところ、既にある程度が決まっていないとこなせないスケジュールではないだろうか。
何が飛び出すか、本番はこれからだ。

ところで保険薬局は何軒あるのだろうか。
先日、厚生労働省は「衛生行政報告書」で12年度末の薬局数を公表した。
それによると全国に5万5,797軒の薬局があることが分かった。
前年度より1,017軒の増加で、毎年増え続けている。
人口10万人当たり43.8軒となる。
最も多いのは佐賀県の62.8軒、次が山口県で57.4軒、広島県が56.8軒だそうだ。
最も少ないもは福井県で32.5軒、次が京都府で34.8件となる。
上位2県は少し意外だった。
診療所は10万軒あり、病院は8千軒弱ある。
これと同じだけできるのか?

先週の木曜日から鹿児島を点々と彷徨い。
今朝、いつもの早朝便出発のために空港に向かう。
今回も素晴らしい出会いがあった。
東京に戻ったら床屋に行こう。


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やっちゃった!

2013-10-26 06:00:46 | 薬局
バレるんだよなぁ。

医薬品卸の65周年記念式典で「みずほ銀行」の頭取が来賓の挨拶をした。
その時に、自分は知らなかった公言していた。
ところが翌日には知っていたと覆る。
やっぱり知っていたんじゃん。

阪急阪神HDが運営するホテルの食材が表示と異なっていた。
これはあくまでも勘違いだったというが、食材を扱う料理人が間違うだろうか。
ブランド食材は明らかに高価だ。
それなりに生産者が手塩にかけて生産しているからだ。
今回の事件(あえて)にやっと最高責任者が思い腰を上げた。
そして、"偽装"ではなく"誤表示"だったとか。
もし"偽装"なら詐欺だよね。
現場の認識不足で終わらせていいのか。
実は、…ごめんなさいとならないことを願う。

そう言えば、あのリッツカールトンでさえも「パック」のジュースを「フレッシュ」と表示して提供していたと聞く。
値段じゃ本物とは判断出来ない。
どんだけ儲けたいんだって言いたくなる。
だから泊まらない。(泊まれないの間違い)

高いお金を支払って鮮度を保って欲しいと願いを込めたクール便が、常温状態の中での仕分け作業がされていた。
何だか裏切られた感じがする。
27度の常温状態で冷蔵庫のドアが開けっ放しだ。
何かしらのアラームは鳴らなかったのか。
鳴らなかったとしたら、始めから鳴らないようにしているからなのか。

医薬品卸では冷所品の返品は受け付けない。
温度管理が出来ないからだ。
当たり前といえば当たり前だ。

薬局でも調剤過誤を知らんふりで見過ごすことは出来ない。
人間だから誰にでも間違いは生じる。
それを責めるのではなく、起きた事にどう対応するかだ大事になる。
調剤過誤を起こしたら、上司に速やかに言う事を会社の文化にしたい。
告げられた上司は、その報告に対して「ありがとう」と言いたい。
もちろん調剤過誤を起こして欲しい訳ではない。
隠さない事に対してのありがとうだ。
速やかに報告があると早い対応ができるので「ありがとう」だ。
ここで怒ると隠すことになると困る。

ダメな事を隠し続けるしたたかさより、正直に謝罪する勇気を持ちたい。

まだ、鹿児島にいる。
昨夜は、川内でこれからの日本の薬局について語り合った。
激論だったので喉が痛い。
ここでもいい出会いに感謝、感謝、ありがとう。




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久々の午前様

2013-10-25 06:33:18 | 薬局
分かっていない。

朝日新聞に「患者紹介料 規制へ一歩」の記事が掲載された。
これは8月25日に掲載された「紹介ビジネス」から端を発している。
その後、診療所が運営する高齢者住居での連携なども朝日新聞のスクープである。
その結果かどうかわからないが、23日の中医協の中でも問題とされ。
来年の4月以降の診療報酬改定に盛り込む、または何らかの規制を考えているようだ。
実は、この紹介ビジネスは違法とは言えないそうだ。
ちょっと話は変わるが「期限が切れた薬の販売」も違法とは言えないっていうのがあったのを覚えているだろうか。
どちらも法の目をすり抜けたというか、間抜けな話だ。

新聞の中では医師による「訪問診療」とそれに伴う「在宅時医学総合管理料」が主に取り上げられているが、実際には呼ばれて出向く「往診」なども追加になる。
この往診点数は750点であり、夜間は1,500点となり、深夜になると2,500点となる。
因みに、夜間は18時または19時からとなり、深夜は22時から6時までだそうだ。
ある在宅を専門にやっている医師の話では、深夜呼ばれるのは苦にならないという。
だから患者には夜中でも遠慮せずに呼んでいいと話しているとか。
何と言っても1回行くと15,000円または25,000円にもなるんだから喜んで出かけるだろう。
この他に検査が加算される。
こんなそんなで紹介料を払っても美味しいビジネスになってしまったって訳だ。

また新聞の記載の様に生活保護受給者や障害者などは自己負担がない。
こうなると出来高バンザイとなる。
「無料だからいいでしょ」と言ったとかの記事は本当にあったと確認している。
但し、薬局の「居宅療養管理指導費」の場合、障害者からの500円なり350円の徴収は発生するので注意が必要となる。

これらの在宅を受け持っているのは「在宅療養支援診療所」である。
200床以下の病院でも届け出をすると認められている。
この届時には24時間の体制が義務付けられているが、いざ夜中に体調が悪く言なって医師に連絡してもつながらなかったり、対応してくれない事態も多々見られる。
対応してくれても「救急車を呼んでください」となる。
本当の意味で見取りなどする医師は少ない。
既に亡くなってから引導を渡しに来るくらいじゃないだろうか。

「事件は現場で起きている」
中医協の机上の議論では改善しそうになさそうだ。

今朝は、「大隅」と書いて「おおくま」ではない。
「おおすみ」半島の鹿屋に来ている。
ここは知覧と同じ様に特攻隊の基地があった。
何とも心が引き締まる。
そして、昨夜もいい出会いに感謝、感謝!
え、「鹿屋」と書いて「しかや」ではない。



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決める、決めない

2013-10-24 06:10:59 | 薬局
どうなるんだ。

大手調剤チェーンの価格が未だに決まっていない。
知り合いの医薬品卸の人に聞いても「未だ決まっていない」と返ってくる。
これでいいのだろうか。
9月末の段階でさえも価格の妥結率は70%台前半と言うから困ったものだ。
9月には薬価調査が入ったはずである。
この薬価調査の信ぴょう性が疑われる。

決まらないのは買う側と売り側の要求価格にかなりの相違があるからだ。
本当かウソか分からないが要求は限りなく20%に近いと聞く。
まさかと思うかもしれないが、私の知る範囲では15%前後の価格は既に存在するようだ。
実際に、この価格は一般的なクラスの会社(10店舗程度)である。
となると大手の限りなく20%は真実味を帯びてくる。
以前にも書いたが薬価には消費税が含まれている。
従って、仕入れた際に医薬品卸からかかる消費税は会社が負担することになる。
要は費用(軽費)となる。
安く仕入れればそれだけ医薬品卸からの消費税も少なくなる。
1,000万円の仕入れには50万円の消費税がかかる。
同じ製品を900万円で仕入れれば45万円の消費税で済むとなる。
大手調剤チェーンの年間における仕入れ額は1,000億円を超える会社もある。
大手はどこまでも有利だ。

どうなるんだと言えば、こちらもどうなるんだ。
OTCのネット販売が解禁になり、あいまいな28品目もなし崩し状態で粛々と進んでいる。
既に価格への影響も出始めている。
ロキソニンS12錠が一般小売店などで680円がネットでは520円だそうだ。
その他にもガスター10(12錠)は1,659円が1,131円となる。
第1類だけではない。
第2類のバファリンA40錠は698円が498円、タケダ漢方便秘薬120錠は2,499円が1,770円となっている。
さらに第3類のハイチオールCプラス180錠は1,888円が1,780円だそうだ。
こちらの価格は早く決まっている。
これは日経新聞(10/22)に掲載されていた例である。
これを仕掛けているのは家電量販店のビックカメラらしい。
もともと薬局ではないので価格を下げることに抵抗はない。
「同じ製品なら価格が安いのが最大のサービスだ」と言っている業界である。
ただ医薬品を扱っているっていうことだけは認識して欲しい。
これも「登録販売者」制度を認めた側に責任があるのかもしれない。
この「登録販売者」制度から異業種の参入が積極的となっている。
どうするんだ。

この価格の未妥結までもが来年の調剤報酬改定に影響している。
要は、儲け過ぎだ。
研修施設に約24億円も出せるんだから、価格も折り合いをつけてもいいのではと思う。
この会社は早期に決まっていたのかな。
但し、医薬品卸への後発医薬品販売のノルマはきついらしい。
交換条件なのか…?





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死球が至急に来るぞ!

2013-10-23 06:28:29 | 薬局
牽制されても知らんふり。

財務省主計局の財政制度等審議会・財政制度分科会が21日2014年度の診療報酬をめぐり
物申した。
内容は厳しいもので診療報酬本体部分の引き上げに「反対」の姿勢である。
今のままだと13年度医療費予算は約42兆円に達する。
単純に1%の引き上げは4,200億円となり、税金や保険料、患者負担などの国民負担が増えると指摘している。
財務省主計局は診療報酬改定前に、改定に関する考え方を示すようになっている。
何と言っても“国の財布”を預かっているので、浪費家にはうるさき小言が入る。
既に、「社会保障支出についても聖域とはせず、見直しに取り組む」と6/14の閣議決定をもらっている。
さらに、「年金・医療等に係る経費について、合理化・効率化に最大限取り組み、その結果を平成26年度予算に反映させる」と閣議の了解も得ている。
かなり強気だ!

調剤報酬改定については、大手調剤チェーン8社の売上高合計の推移から急速な増加傾向を示し、他との伸び率を比較している。
因みに、資料では09年度の医療費を基準値(1.00)とした場合、12年度の伸び率は「医科・入院」1.12、「医科・外来」1.06、「歯科」1.08、「調剤」1.12となっている。
中でも「調剤(技術料)」は1.17で最も高くなっている。
また、大手調剤チェーンは多店舗化による規模のメリットや、医薬品卸等へのバイイングパワーの発揮など、従来とは異なるビジネスモデルがあることに問題提起をしている。
そのため従来からある複数の医療機関からの処方せんを応需する業態と新しい業態を分けて、それに見合った調剤報酬が必要だとしている。
この線引きは難しいが、大手調剤チェーンの報酬が下がると患者が流れる危険も含んでいる。

この他にも薬価の大幅な引き下げを要求している。
そして、引き下げた分を診療報酬本体に回す従来方式を改めるように主張している。
どちらにしても価格が決まらない状態での薬価調査であるので、ブラックボックスに入ったも同然である。
特例引下げ4~6%の範囲拡大なども要求されている。
いくらでも調整は可能な状態を作ってしまった。
後発医薬品の使用促進についても、17年度までの5年間で数量シェア60%以上としているが、すでに未達の部分を上乗せて68%を要求している。
それも5年ではなく前倒しの要望も加えてである。
新薬創出・適用外薬解消等促進加算の見直しも要求し、実際に適応外申請が出ていない薬剤があると指摘している。
この他にも解熱鎮痛剤、うがい薬、湿布、ビタミン剤、胃薬、抗アレルギー薬などの保険外しも求めている。

いつもの牽制球と安易に構えているとデッドボールとなって襲ってくる。
この要求を踏まえてしっかりと準備が欲しいところだ。

そんな中で、これだけ大手調剤チェーンが騒がれている中で、従業員の研修保養施設が26日にテレビ東京で紹介される。
京都にある宿泊施設「洛翠」である。
この敷地内には庭園があり、近代を代表する名造園家・7代目小川治兵衛が1909年に手掛けた名園で、約1,000坪の広さを誇っているそうだ。
何でも約24億円で落札したとか。
こんな立派な施設で講演してみたいものだ。

これでいいのか。

昨日は、日本で最も暑い館林でのセミナーであった。
参加されていた方々の視線も熱い。
ここでもいい出会いをいただいた。
この字を 「邑楽」読めますか?
ここの薬剤師会です。
「おうら」というそうです。
感謝、感謝。
今日は、東京に戻り新幹線で1時間ほどの軽井沢で研修が待っている。
また、吠えてくるか。




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ちりも積もれば

2013-10-22 06:03:51 | 薬局
同じ土俵では考えられない。

14年度診療報酬改定に向けて中医協が動き出している。
調剤報酬改定については11月中・下旬ころまでに見通しが示されるようだ。
と言うことは、かなり現時点でも話は進んでいるってことになる。
但し、かなり水面下である。

ここで問題になるのが大手調剤チェーンの一部の高報酬である。
これを一概に「過度の利益追求」と終わらせて欲しくはない。
薬局単体の利益はそれなりでも、数が集まると薄利多利となる。
1店舗が上げる利益が年間で100万円でも500店舗あると5億円となる。
実際には100万円以上の利益は出ていると想像される。
従って、多店舗展開が高収益確保には欠かせない。
医療機関は、これほどの展開は難しい。
ただ、医療機関だって全国展開している医療法人はかなり儲けている。
選挙資金だって捻出する力があるのではないだろうか。

先日、こんな相談を受けた。
処方せんが月に500枚出る医療機関の応需をどうするかである。
医療機関の医師は50歳前後の様で、開業して10年が経過している。
さて、皆さんならどうするだろうか?

私の答えは、かなり厳しいである。
先ず、処方せん1枚からの粗利益が2,500円あるとすると500枚で月125万円となる。
仮に家賃が10万円、水道光熱費が2万円、リース料が5万円、その他諸管理費が8万円で25万円になる。
薬剤師の給与をボーナス込みの平均月額が50万円、事務職が25万円、法定福利厚生費が12万円とする。
これで利益は13万円となる。
正直なところ吹けば飛ぶような利益である。
さらに、初期投資の借入金の返済を考えるとカツカツとなる。

また、医師は開業して10年が経過している。
新規開業から患者のピークを迎えるのはせいぜい5年である。
5年経過から患者数は横ばいか減少傾向になる。
10年で月500人ほどの外来しか確保できないのは、あまり経営に積極的ではないと思われる。
医療機関の場合、売り上げの4割が利益になる。
外来が500人ほどでも年収では2,000万円は下らないと思われる。
借金がなければ、それなりの生活は十分できる。

と、まぁ傍目で見るほど薬局は利益が出ない。
もちろん処方せん枚数が多ければそれなりに利益の獲得は大きい。
で、結論は自分で決めて欲しい。
自分の道は自分しか切り開けない。
薬局の半径500mの開拓が鍵になる。

儲けて文句を言われるんじゃ社会主義だね。


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