医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

台風をかわす

2017-09-19 04:59:04 | 薬局
何に賛同したのか。

2018年度診療報酬改定の基本方針策定に向けて議論される社会保障審議会・医療部会で、日薬の委員が15日に基本的認識、方向性に賛同したらしい。
その資料の「患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬の見直し」の部分に「かかりつけ薬剤師・薬局」が何度も強調されている。
“かかりつけ薬剤師”については以下のような定義がある。
・施設基準の届出時点において、保険薬剤師として3年以上の薬局勤務経験がある。
・当該保険薬局に週32時間以上勤務している。
・施設基準の届出時点において、当該保険薬局に6月以上在籍している。
・薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること。
・医療に係る地域活動の取組に参画していること。
上記の「地域活動」が地域薬剤師会に左右されるのが気になるところだ。

ところが“かかりつけ薬局”の定義らしきものは明確にされていない。
やれ、やれはいいけど何をもって”かかりつけ薬局“なのか。
これを鵜呑みにして賛同されては困る。
目指す姿が見えない。
これ大事だよね。

また「かかりつけ機能を発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の適正化等を推進」ともある。
これは5月23日に行われた経済財政諮問会議で提出された塩崎大臣の資料から見えてくる。
その中の「メリハリの効いた薬局の評価」で、「院内(外来)」に最も近いとされる機能として「いわゆる門内」があり、続いて「いわゆる門前」となっている。
さらに、その次に来るのが「かかりつけになれていない」と曖昧だが”かかりつけ薬剤師“がいない薬局を表しているようだ。
「院内(外来)」とは異なると機能を評価されているのが「かかりつけ薬剤師」と位置付けている。
要は、「かかりつけ薬剤師指導料」を高く評価しているようだ。
気になるのは、それぞれの現状比率だ。
「院内(外来)」が30%で分業率からも妥当だ。
そして「いわゆる門内」及び「いわゆる門前」が合わせて10%程度、「かかりつけになっていない」が多数で、「かかりつけ薬剤師」が何とたったの1%と表示されている。
これは誰が見ても「かかりつけ薬剤師」の薬局が少な過ぎる。
「かかりつけ薬剤師指導料」は2016年の調剤報酬改定の目玉報酬である。
これをやらないことを厚生労働省はどの様に評価するだろうか。
2018年の改定では「やらぬならやらせて見せようホトトギス」となる。

さて、その”かかりつけ薬剤師“であるが32時間の勤務が問題となっているようだ。
これが短いのがいいのか、より長い時間がいいのかよくわからない。
薬剤師のパート時給は2,000円前後だ。
1日6時間勤務すると12,000円になる。
2018年から、税制面での優遇制度の配偶者控除・配偶者特別控除が改正され150万円までが対象となる。
これからすると125日で満額になる。
2017年の稼働日数は248日だそうだ。
となると、パートの薬剤師は”かかりつけ薬剤師”になるのはかなり難しくなる。
1年の半分だけでは、あまりにも”脆弱なかかりつけ機能”になりかねない。
それを踏まえて議論して欲しい。

やっぱり”かかりつけ薬剤師”ではなく”かかりつけ薬局”だよね。

台風の影響を気にしながら、土曜日の昼頃に福岡から札幌に帰り、これから東京に戻る。
お陰様でタイミングよく移動ができそうだ。
これから千歳空港に向かうバスターミナルに向かう。






目指すは薬学ブログ第1位
こちらもお願いします!
人気ブログランキングへ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« やばい手口 | トップ | 凸凹って漢字 »

コメントを投稿

薬局」カテゴリの最新記事