医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

指先確認!

2015-09-30 06:23:59 | 薬局
仕組みは大丈夫か?

調剤過誤や投薬ミスなど、起きてはならない不測の事態が生じた。
さぁ、どうする。
しかも同じ薬剤師が同じ様なミスをおかした。
さぁ、どうする。
一般的には、その薬剤師を叱る、注意する。
はたまた退場か…?
以前にも注意したにもかかわらず、性懲りもなくまた起きてしまった。

確かに、その薬剤師のスキルが低い部分もあるかもしれない。
もちろん勉強もして欲しい。
でも、人を変えるのはなかなか難しい。
まして本人は一生懸命頑張ってやっていると思っているからなおさら始末に負えない。
あまり言うと「では、辞めさせてください」となりかねない。
何だよ。
他の薬局なら許してくれるのか。

そこで大事なことは、本当にその人がダメなのかである。
薬局の業務は今のやり方がベストとは限らない。
前から「こうやっていた」や「そうやるものだ」と思い込んではいないだろうか。
同じ様なミスが何回も生じる場合、業務の流れを再確認してみるのも大切である。
そのために幹部職員の臨店(店舗を視察して回る)がある。
エリアマネジャーや社長は常に、これでいいのかの第3者の目で現場を確認するのも大きな仕事である。
これが意外に有効だ。

また、社長などが臨店するとおのずと緊張感が生まれる。
そして、社長なら薬局のスタッフ1人1人にフレンドリーな笑顔と声掛けが欠かせない。
ところが、こんな簡単なことが出来ていない会社が多い。
会社じゃないね。
社長だね。

社長が現場に来てくれるのは社員にとって嬉しい事だ。
人は誰でもほったらかしにされるとぐれてしまう。
社員の声を聞いてやって欲しい。

先ほどの間違いが多い薬剤師の必死な姿を横から眺めながら、ちょっとしたアドバイスが自信につながる。
当たり前のことだが監査の仕方や間違えやすいポイントにはマーカーするなどでもいいじゃないか。
急いでも、慎重にやっても、そんなに時間は変わらない。
大事なことは患者の安心・安全への配慮だと教える。

どうでもいいけど現場に行けよ!
社長さん。




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ほしい、ほしい、星7つ

2015-09-29 06:39:46 | 薬局
これも目新しくはない。

さて、昨日に続き、もう一つの「健康サポート機能を有する薬局の機能」についてだが…。
ここもキーワードを列挙する。
① 地域における連携体制の構築
「連絡・紹介先のリストの作成、地域ケア会議への出席、地域の医師会、歯科医師会、看護協会、栄養士会、介護支援専門員協会等の各種イベント」
ここでのポイントは“地域ケア会議”である。
中学校区を単位とした活動が地域包括支援センターを中心に動き出す。
ここのケアマネジャーはしっかり押さえておきたい。

② 薬剤師の資質確保
「一般用医薬品や健康食品等の専門的な知識、一定の研修終了した薬剤師の常駐、一定の実務経験、修了証」
こんな通り一遍の研修でどこまで対応可能なんだろうか。
知識の維持や習熟度には欠ける。
そして、これも“かかりつけ薬局”ではなく“かかりつけ薬剤師”としてのスキルとなる。
移動したらどうなるのか。
何と言っても「常駐」が条件となっている。

③ 薬局の設備
「パーテーション等、相談窓口」
今さら薬局の構造は変えられない。
このパーテーションの設置は、国民から総務省に服薬指導内容が他の人に聞こえると苦情が届き、総務省が厚生労働省に斡旋(問い合わせ)をしたことが発端となっている。

④ 薬局における表示
「薬局の外側の見えやすい場所、『健康サポート薬局』」
この「健康サポート薬局」の看板を薬局の外に掲げていいそうだ。
「基準薬局」を思い出させる。
先ずは、国民への理解が最初に必要ではないだろうか。
“健康サポート”って何だ?

⑤ 要指導医薬品等の取扱い
「要指導医薬品等、衛生材料、介護用品等」
これは議論を呼んだ300品目にかかわる部分だ。
結局はうやむやに終わっている。
OTC医薬品を置いたら患者が受診しないとケチィ話から、後半では「OTC医薬品を販売する薬局には処方せんを出さない」とまで日医は言い出した。
ごちゃごちゃ言うならOTC医薬品は診療所や病院で販売してもらえはいい。
出来るものなら。

⑥ 開局時間
「平日の午前8時から午後7時まで、8時間以上、土日どちらかにも一定時間開局」
土日の開局を強いるのはおかしな話だ。
これでは1人薬剤師の薬局が成り立たない。

⑦ 健康相談・健康サポート
「相談内容の保存、リーダーシップを発揮など」
薬歴内容がますます複雑化する傾向にある。
OTC医薬品や健康食品などの相談内容も書かなければならない。
因みに、「栄養機能食品」、「特定保健用食品」、「機能性表示食品」があるが、違いが分かるネスカフェですかねぇ。
その他に、地域のかかりつけ薬局のリーダー的存在として活動することを求めている。
はっきり言って、よそ様の会社からとやかく言われたくないものだ。

で、皆さん、ここまでして「健康サポート薬局」の金看板が欲しいですか。




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取り組みにかかりつけ

2015-09-28 06:07:21 | 薬局
3度目のどうでもいい。

6月初めから始まった「健康情報拠点(仮称)のあり方に関する検討会」が24日に取りまとめを出した。
この検討会は何だったんだろうか。
「健康情報拠点薬局」はさすがに仮称だっただけに、全6回の検討会の第4回目から名称が「健康づくり支援薬局」に変わっている。
これは医師会側の鶴のひと声で誰の了承もなく勝手に変わった感じがする。
そして、最終回では「健康サポート薬局」にダメ押しのひと声で再度変更になった。
こちらも誰が認めたのか不明だ。
ただ医師会側が健康情報拠点はおこがましい、健康づくりは医師の仕事だとの発言で変わったとだけは漏れ聞いている。

そんなこんなで意味のない結末になったような気がするが、とりまとめが出たって事は、それに基づいて、これからの「かかりつけ薬局」などの方向性も示されてくる。
大きく2つ「かかりつけ薬剤師・薬局の基本的機能」と「健康サポート機能を有する薬局の機能」で内容がまとめられている。

先ず、かかりつけ薬剤師・薬局の基本的機能についてであるが、3つの課題があげられている。
その報告書からキーワードを抜き書きしてみた。
① 服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導
「かかりつけ薬剤師、勤務表の提示、全ての医療機関を把握し服薬情報等を適切に記録、
残薬管理の実施、お薬手帳の活用、初回来局時に、いつでも電話等で相談できる」
ここで気が付くと思うが「かかりつけ薬局」の前提になるのが「かかりつけ薬剤師」の存在である。
かかりつけ薬剤師がいなければかかりつけ薬局にはなれない。
かかりつけ薬局になれなければ「健康サポート薬局」にもなれない。
ちょっと長くなるが2014年度の調剤報酬改定の「基準調剤加算」の算定要件に以下の内容が追加になったのを覚えているだろうか。
「当該保険薬局は、原則として初回の処方せん受付時に(記載事項に変更があった場合はその都度)、当該担当者及び当該担当者と直接連絡がとれる連絡先電話番号等、緊急時の注意事項(近隣の保険薬局との連携により24時間調剤ができる体制を整備している保険薬局は、近隣の保険薬局の所在地、名称、連絡先電話番号等を含む。)等について、事前に患者又はその家族等に対して説明の上、文書(これらの事項が薬袋に記載されている場合を含む。)により交付していること。なお、曜日、時間帯ごとに担当者が異なる場合には、それぞれ曜日、時間帯ごとの担当者及び当該担当者と直接連絡がとれる連絡先電話番号等を文書上に明示すること」である。
ここに既にかかりつけ薬剤師に対する仕掛けが組み込まれていた。

② 24時間対応、在宅対応
「開局時間外であっても24時間、患者からの相談等に対応する、在宅が必要になった患者の患家へ行き、薬歴管理、服薬指導、服薬支援、薬剤服用歴や薬剤保管状況及び残薬の有無の確認等の薬学的管理及び指導」
ここでは在宅訪問業務の実績があることとなっている。
だから「基準調剤加算1」にも実績が必要になる。
要注意である。

③ かかりつけ医を始めとした関係機関等との連携強化
「お薬手帳に記載、医師への受診勧奨、地域ケア会議への積極的な参加」
お薬手帳は患者の服薬管理に欠かせないツールとして登場する。
再度取り組みたい。
そして、ここも「基準調剤加算2」の算定要件の最後の方に、しっかり記載されている内容を含んでいる。
ご確認願いたい。

と言うことで、何のことはない。
既に、算定要件としてある内容の再確認の様なまとめになっている。
これについては何度もセミナーで警告してきたが、そろそろ牙をむいて襲いかかってくるのか。
今までの、やらずぼったくり防止とでもいった感じじゃないだろうか。

週の始めから長過ぎ。





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老婆の心、兄ごころ

2015-09-27 05:32:26 | 薬局
そうは言ってもお金は必要だ。

何か事業を始めようとするとお金は欠かせない。
「これだけ貯まったら」と考える人もいるが、お金はそんなに簡単に貯まらない。
何事も思い立ったら吉日だ。
勇気をもってやってしまった人が成功している。

特に事業を始まるには融資が欠かせない。
基本的には国が運営する政策金融公庫などが比較的安心して借りられる。
ここには無担保・無保証でも借り入れができる制度もある。
もちろん借りられる金額には制限があるが、何と言っても無担保・無保証の魅力は大きい。
実は、私も借りたことがある。
実際に、事務所に行って相談するのも良いかもしれない。

問題は返済であるが、返済方法には2種類ある。
元金均等返済と元利均等返済である。
公的融資は基本的に元金均等返済と言って、始めに借り入れた金額を返済期間で均等に割って返済する。
これだと始めは金利が高いが着実に元金(初めに借り入れた分)が減っていくので、後半から金利が少なくなる。
銀行などが採用するのが元利均等返済で、始めと終わりが同じ金額の返済額となる。
この場合は始めに金利部分を厚くした返済となる。
途中で全額返済しようとすると元金の残りが多くなる様に設計されている。
要は銀行のリスク防止で金利だけ先取りされた形となる。

その元金であるが、ちょっと専門的になるが金利は経費に算入されるが、元金は出た利益から法人税等の税金を差し引いた純利益と減価償却費を当てることになる。
説明はしないが長期で着実に返済することが肝要となる。
短期での返済は経営的な負担を大きくする可能性がある。
早く返したい気持ちは分かるが、資金繰りを厳しくするだけになる。
また、途中でお金がなくなって追加融資となると金融機関はかなり渋る。
出来れば借りられる限度額を有効に使いたいものだ。

どちらにしても融資を受けるのは「事業計画書」、「予定損益計算書」、「資金繰り計画表」などがしっかり出来ていないと却下される。
ここを人任せではいけない。
分からなくても自分で考えないと面接での対応が出来ない。
ただ、あくまでもこれからの内容だ。
夢と希望と収益性が問われる。

昨日からお金の話をお知らせしたが、知り合いが開局予定をしている。
ちょっと遠まわしだけどささやかなアドバイスと思って老婆心かな。

連休中は札幌だった。
東京に戻って金曜から九州に来ている。
やっぱりまだ暑いざんしょう。

さて、7時の飛行機で東京に戻るとするか。



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叫び

2015-09-26 06:35:34 | 薬局
晴れたら要りません。

俗に「晴れたときに傘を貸して、雨が降ると傘を貸さない」と言われる。
これは銀行に対するわかり易い「お金が必要ない時に貸して、必要な時に貸してくれない」例えだ。
私も大手地方医薬品卸の子会社の社長として銀行から融資を受けていたことがある。
保証人はもちろん親会社の大手地方医薬品卸だ。
にもかかわらず、ある時、銀行の担当者が会社にやってきて「課長が業績報告に来てほしいと言っている」と告げられる。
融資を受けているのは事実なので決算報告書を持参して本店に向かう。
通されたのは窓口から少し離れたパーテーションで区切られただけのソファーがある空間だった。
厳かに課長がやってきて、ソファーに深々と座り、足を組んでタバコまでふかしながら「今期の見込みはどうなんですか」と高圧的な言い方で聞いてくる。

それから2年ほどたって業績は好調になった。
担当者は既に変わっていたが「支店長がご挨拶に来たい言っております」とアポイントを取りに来た。
要件は、融資を受けて欲しいだった。
正直なところ全く資金繰りには困っていない。
お付き合いで借りて欲しいと言うのだ。
あぁ~バカくさい。
借りている時は呼び出して偉そうにしていたのが、儲かりだしたら手のひらを返したように借りてくださいと懇願だ。
「晴れたときに傘を貸して、雨が降ると傘を貸さない」は本当だった。

会社が銀行などから融資を受ける場合、信用保証協会に入ってくださいと言われる。
この信用保証協会に入るにはお金がかかる。
ここに入ると担保が足りなくても銀行からの融資が受けられる。
何かあった時の銀行に対する保証人だ。
もし銀行への返済不能になった場合は信用保証協会が代理弁済をしてくれる。
但し、債権債務が銀行から信用保証協会に代わっただけで、今度は銀行にではなく信用保証協会に返済となる。
払えない時は倒産になり、保証人の社長などは自己破産しないと逃れられない。

因みに、保証人には2種類ある。
先ずは(ただの)保証人がある。
保証人は、債権者から返済を迫られたとき、「まずは借りた本人に請求して」と求めることができる(催告の抗弁)。「借りた本人には返済に回せる財産がまだあるのでそこからとって」と言うことも可能となる(検索の抗弁)。
ところが連帯保証人になると債権者(貸主)から、返済を求められると債務者(借主)の事情はともかく支払いの義務が生じる。
要は、借りてもいないのに強制的に支払いの義務が出来てしまう。
これは極めて危険だ。
ここは絶対に連帯保証人にはなってはいけない。





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バトンタッチ

2015-09-25 04:49:34 | 薬局
迷える二世…。

4月から大阪、松山、福岡で始まった「薬局経営研究会」も9月で第1クールが終了した。
来年の調剤報酬改定はかなり手ごわいと感じて呼びかけた企画だった。
お陰様で、同じ地区で10月以降も継続することは既に皆様にも伝えている。
6ヶ月間いろいろな角度から現状を分析し、来年を見据えた対応ではなく、5年先、10年先をも考えられる思考を持って欲しいと考えている。
参加者は比較的若い人が多い。
薬剤師もいれば、管理部門の人や介護関係の人も参加している。
それぞれが異なる考え方を持っているので面白い。

さて、そこで思うのは後継者の二世があまりにも忙し過ぎる。
6回分の参加費を払っていながらも半分しか出て来られない人もいる。
原因は、薬剤師不足で自らがヘルプに入るケースが多いからだ。
確かに、薬剤師がいなくては薬局の開局は出来ない。
処方元に迷惑をかける訳にもいかない。
もちろん患者が処方せんを持てうろうろするような事態は絶対に避けなければならない。

でもねぇ~。
今は良くても将来はどうなるか分からない。
調剤室に入りっぱなしでは”渡る世間は鬼ばかり”になる。
目まぐるしい変化に頭がついて行けない。
さらに、将来社長になろうとするための営業力や雑談力が磨かれない。
内弁慶になってしまう。
社内で内弁慶ならまだいいかもしれない、それすら難しい感じもする。
社長の親父の前では小さくなり過ぎの息子も多いからだ。
これでは引き継いだ時におやじが採用した社員はバカにしてついてこない。

手前味噌ではあるが11月29日から12月5日まで当社企画のイギリス医療視察がある。
正直なところ内容には自信がある。
昨年に続いての第2回でもある。
ここに参加してもらいたい人もいる。
お誘いすると1週間も現場を離れることができないとの理由で断られる。
本音は行ってみたいともらす。

社長のおやじに言いたい。
将来、息子を社長にしたいなら是が非でも息子を外に出せ。
調剤室の中には経営のヒントなどない。

けして当社のセミナーや研修だけが良いとは言わない。
可愛い息子だからこそ”渡る世間の鬼“を体験させてやって欲しい。
おやじが生きている限り息子の失敗のフォローは出来る。
居なくなってからでは何のアドバイスも出来ない。

そして、変化は突然やってくる。
私のおやじは、私が30歳の時にがんに侵されて1年少々の闘病生活もむなしく亡くなった。
教えてもらいたいことはたくさんあったのに…。
もちろん親孝行も出来なかった。

可愛い子には旅をさせろ!

昨日は札幌から東京に戻ってきた。
今日は6時40分発で九州に飛んでいく。
季節の変化が感じられる。




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驚きキャット

2015-09-24 05:23:21 | 薬局
売れるものを考えてみては。

これからインフルエンザが流行の季節を迎える。
皆さんの投薬カウンターにはうがい薬のビッグボトルを置いてあるだろうか。
薬用の手洗い洗剤は設置しているだろうか。
投薬終了後にはインフルエンザの予防についてワンポイントアドバイスが欠かせない。
そんな時に患者の目に入る位置に、薬剤師がお勧めするうがい薬であり、薬用手洗い洗剤があるとどうだろうか。
「これ、どうなんですか」と言わせたい。

セルフメディケーションの関係から鎮痛剤の入っていない湿布薬が保険から外されようとしている。
それに伴い前回改定で使用に制限が付いたうがい薬やビタミン剤なども保険から外される可能性も出てきた。
これはチャンスじゃないだろうか。

30数年前にアメリカでブームになったビタミンショップがある。
今でも色とりどりの賑わいを見せる店が残っている。
その当時に流行った本に「バイタミンバイブル」があった。
私も買って読んだ記憶がある。
そんなニーズがあるならば、薬局内にビタミン専用のコーナーを設けて、登録販売者を教育して販売してはいかがだろうか。
要はやり方次第だ。

薬局には高齢者の来局が多い。
意外にも高齢者はイヌやネコなどのペットを飼っている人も多いと聞く。
自分の健康もさることながら我が子のように可愛いペットも大切に育てている。
実は世界市場でペットの高機能食品が売れている。
ある製品は18歳以上の高齢なネコ向けに、細かく加工して食べやすくした魚肉をパウチに入れた商品を発売している。
何だか良く分からないが後片付けが簡単なんだそうだ。
その他にもゼリータイプのサプリメントもある。
加齢や夏バテなどの体調変化に対する栄養補給と言うから凄い。
ある調査によるとペットの市場規模は前年比2%アップで2,976億円となっている。

高齢者が処方せんを持参してペット用の機能性食品を買っていく姿が目に浮かんでくる。
もちろん薬剤師が専門知識に基づき機能について説明する。
説得力がある感じがする。

ただ、この市場は既にドラッグストアも気が付いて取り組みだしている。
高齢者にとってペットに先立たれるのが一番の悩みらしい。
次を飼うには自信がない。
居なくなると寂しすぎる。

薬局は小売業だ。
来店する人のニーズがあるなら何でもアリじゃないだろうか。

さて、連休も終わったのでこれから千歳空港に向かって東京に戻る。
今日は面倒な問題がいろいろ控えている。
これも自分の成長に欠かせない大事な試練と前向きに取り組もう。

では、麻生発のバスターミナルに急ぎ足。





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または

2015-09-23 05:40:20 | 薬局
かかりつけ議論の始まりは。

何やら“かかりつけ薬剤師・薬局”へのあり方ばかりが議論されているが、もとをただせば門前薬局に対するあてつけからだ。
厚生労働大臣が5月に「患者のための薬局ビジョン」の策定を年内に作ると発表している。
それを受ける形で「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」が始まっている。
そして、いつの間にか“かかりつけ薬局”に調剤報酬がつきそうだと、こぞって我こそは“かかりつけ”だとアピールが始まる。
何だかおぞましい限りだ。

そのかかりつけ機能は昨年出された「薬局の求められる機能とあるべき姿」と現状の「基準調剤加算」が持つ要件の域を出ないありふれた内容に終わった。
今回の検討会で、ただ残ったのは日本医師会と日本薬剤師会の大きなしこりだけだ。
かかりつけの要件として薬局ではなく薬剤師じゃなければおかしいとクレームが入り。
OTC医薬品を扱わなければ薬剤師にあらずの立場をとる薬剤師会側に、OTC医薬品を扱うなら処方せんを出さないとまで医師会側に言わせてしまう結果となった。
仮称ではあるが「健康情報拠点薬局」などおこがましいと「健康づくり支援薬局」に格下げとなり、さらに最終回では、健康づくりは医師の仕事とさらなるダメ出しをされる。
最後の土壇場で出されたのが「地域密着サポート薬局」ではどうかと、バカにするのもいい加減にして欲しい。

今日の本題は、こんなどうでもいい話ではない。
門前薬局に対する報酬がどうなるのかだ。(一気に飛躍!)
ここは「特例調剤基本料」(25点)の範囲が広がるかもしれないと言うことにある。
この特例調剤基本料を算定させられるのは月の受付回数が4,000回超及び集中率が70%以上又は2,500回超及び集中率が90%以上となっている。
そもそも2つあるのがおかしい。
ここはいいところを取って2,500回超と70%以上が算定要件として浮かび上がってくる。
門前薬局の話が出ると自然発生的に大手調剤チェーンの存在を意識した施策にあると考えられる。
大手調剤チェーンの最近の傾向としてメディカルビルの運営にシフトしている。
もちろん厚生労働省は百も承知で、ここにもメスを入れてくる。
そうなると門前薬局とメディカルビル薬局の両方をターゲットした算定要件をぶつけてくる。
それが2,500回超または集中率が70%以上になる。
2,500回超は1日の処方せん扱い枚数が100枚超を大型門前と考えられている。
ここにはメディカルビルも含まれる。
70%以上は基準調剤加算2の中に集中率が70%以下を面対応とした要件がある。
さらに、70%以上でも600回以下は除外している。
ここは中小の薬局への配慮ではないだろうか。
厚生労働省の議論の中に門前薬局が68%あると表現されていた。
これはマンツーマンであっても門前に含まれることを暗に示しているように感じる。

従って、門前の定義はマンツーマン薬局もメディカルビル薬局も含めた広範囲に特例調剤基本料が適用される。
月の受付回数が2,500回超または集中率が70%以上となるのではないだろうか。
これを踏まえて来期の戦略を練る必要がある。

何事も当たるも八卦、当たらぬも八卦だ。
そして、備えあれば憂いなしでもある。




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せんざいいちぐう

2015-09-22 06:15:38 | 薬局
やれば出来る。

ある企業が後発医薬品調剤体制加算の届出状況をまとめた。
それによると今年の7月1日時点で3万3,286軒もあり、全薬局の58%にのぼることが分かった。
1年前の届出数は2万6,743件だったそうだから、1年間で6,543軒も増えている。
その内訳として「加算1」が44%で、前年を11ポイントも減少している。
逆に「加算2」は56%と大幅に伸びた。
薬局もやれば出来るものだ。
ここは大いにアピールして欲しいところではないだろうか。

県別にみると沖縄県が86%と最も多く、続いて鹿児島県が77%となる。
その他にも70%を超えているのは山形県(74%)、岩手県(73%)、富山県(72%)島根県(72%)となっている。
逆に低いのは徳島県で35%にしか達していない。
さらに「加算2」が50%を超えているのは沖縄県(69%)、鹿児島県(55%)、山形県(53%)となっている。

今年の6月30日に閣議決定した「骨太の方針」には明確に「後発医薬品に係る数量シェアの目標値については、2017年(平成29年)央に70%以上とするとともに、2018年度(平成30年度)から2020年度(平成32年度)末までの間のなるべく早い時期に80%以上とする」となっている。
これは閣議決定だ。
その中でも「2017年央には70%以上」としている。
2017年央に影響を与えるのは2016年度の調剤報酬改定である。
となると2016年度の後発医薬品目標の予想が見えてくる。
70%では2017年央には70%以上にはならない。
そこで、いつも言っているが今年の3月に厚生労働省が生活保護受給者に対する後発医薬品使用率を、現状の61%から75%に引き上げることを各自治体に求めている。
ここにどこから来たのか75%が示されている。

調剤報酬改定にはどこかに数字の根拠が隠されているものだ。
75%に目標を定めると確かに2017年央には70%以上になる可能性がある。
そうなると後発医薬品調剤体制加算の目標は、前後5%を採用して70%と80%になるかもしれない。
ここで80%が示されると次回の目標の2018年から2020年末までの80%以上も視野に入ってくる。

難しいようだが出来ない挑戦ではない。
既に、千葉県にある病院前の薬局は90%以上が後発医薬品で賄われている。
やれば出来るじゃないかと証明している。

問題は後発医薬品の供給体制となる。
こちらも後発医薬品メーカーにとっては千載一隅のチャンスとなっている。
作れば確実に売れる。
考えようによっては後発医薬品メーカーを自ら始めた薬局がある。
ここの先見性には頭が下がる。

目的も計画もない時間はむなしく過ぎ去ってしまう。
シルバーウィークも明日で終わるが、ただただ自宅待機しか能がないのがさびしい限りだ。





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押し付け薬剤師

2015-09-21 05:59:10 | 薬局
かみ合っていない。

日本薬剤師会は“かかりつけ薬剤師・薬局”の考え方について、各都道府県薬剤師会会長に通知を出したようだ。
それによると“かかりつけ薬剤師”の資質として以下の様な内容が求められている。
・地域の住民から、医薬品等に関する相談を親身になって受け、そのニーズを把握することができる。
・常に自己研鑽に励み、最新の医療および医薬品等の情報に精通している。
・薬事・保健衛生等に関する地域の社会活動、行政活動等に積極的に参加し、地域包括ケアシステムの一員として活動できる。
・医薬品等の使用について的確な情報提供や指導をこうなうことができ、また、適切にかかりつけ医等へ受診勧奨等を行うことができる。
・医薬品の一元的かつ継続的な薬学管理指導を行い、処方医に対して薬学的知見に基づき疑義照会を行うなど、かかりつけ医と連携して、患者の安心な薬物治療を提供することができる。

さて、これらはどうやって資質があると認められるのだろうか。
まさか試験でもやるのか。

さらに“かかりつけ薬局”についても要件が示されている。
ただ、内容を見る限り“かかりつけ薬剤師”の存在があって、“かかりつけ薬局”が成り立つような感じがする。
かかりつけ薬剤師は1人の患者に担当する薬剤師がいることが前提じゃないだろうか。
そうなると現薬局体制ではかなり無理がある。

実はここに医師会の罠が潜んでいた。
医師会側はあくまでも「かかりつけ」とはマンツーマンを主張している。
“かかりつけ医”や”かかりつけ歯科医“がイメージしやすい。
そこで意地悪くも議論を“かかりつけ薬局”から“かかりつけ薬剤師”にシフトしてきた。
どうもその罠にはまった感じがする。

ところで“かかりつけ薬剤師”とは自分たちが認定するのではなく、地域の住民があなたになって欲しいと自然発生的になるイメージを持っている。
そこには薬剤師としてもあるが、その人個人の人間性がかかりつけになる大きな要因じゃないだろうか。
「あなたに私の薬と健康を任せます。」

そんな議論の最中に2015年度の「薬と健康の週間」でのテーマは「選んでください あなたのかかりつけ薬局」だそうだ。
ここはかかりつけ薬剤師にして欲しいところだが、かかりつけにはなれない事情があるようだ。

私が「あなたのかかりつけ」と言えるのか。

ちなみに、今日は敬老の日だった。
65歳以上の高齢者は前年に比べて89万人増の3,384万人になる。
このうち80歳以上は38万人増の1,000万人になるそうだ。
凄い国になった。

とりあえず、今日は我が家の老婆も敬うとするか。





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