医療・介護を支える継続企業の知恵袋          ㈱Kaeマネジメント 代表取締役 駒形和哉

毎日ブログを書き続けもうすぐ10年になります。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

大事な箪笥薬

2009-05-29 04:12:01 | 薬局
処方期間の長期化が残薬管理を複雑にしている。
高齢者は2軒、3軒の医療機関に通院している方も多い。
それぞれから大量の薬剤をもらってくる。
28日は短期処方の方で、56日、90日、中には180日と長期になる患者も見られる。
最近、薬が合わなくなって困っているとの相談が良くある。
どれが血圧でどれが糖尿病か、何が何だか分からなくなると言って相談がある。
大きな薬袋に入れられた薬剤は混じり合っている。
特に医療機関ごとに投薬期間が異なると整理がつかない。
服用時点ごとにまとめても端数が出ると、その分が合わなくなっていくようだ。
薬剤情報提供書(薬情)もなくなっているケースが多い。
高齢者にとって薬は大切なものである。
中には箪笥に仕舞い込む方もいる。
あまりに大事に仕舞い込んで、どこに仕舞ったかを忘れる高齢者もいる。
先日ももらった薬が無いと連絡が来た。
処方箋を受け取った時に、在庫に不足があり分納したのがまずかった。
後からお届けした分が見当たらないと言うのである。
ご本人も受け取ったような、受け取らなかったような・・・
ともかく昨日からの薬が無いと言うのである。
仕方なく再度調剤しお届けする。
再度確認するが、分からないとの事。
埒が明かない。
薬は命に関わる。
渡した自信はあるが、無いものは無いで対応しないと、それが原因で病状が悪化したこと訴えられても困る。
薬価計算で8,300円分もあるのだ。
後で見つけた時はお返しくださいと確認して渡す。

あれから今日が受診日となっている。
「お薬はありませんでしたか」


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俺は医者だ!

2009-05-28 07:58:08 | 薬局
処方箋の記載が標準化されそうだ。
これはありがたい!
先日のワーファリン事件がきっかけとなったのか。
聞くところによるとワーファリン1mgとワーファリン0.5mgの投与だったらしい。
これを薬剤師が見誤りワーファリン1mgを6錠投与したとの事。
0.5が5に見えたのか?
何となく分かるような気がする。
40代も半ばを過ぎた頃から小さな字が見えづらくなってきた。
はなせば分かる40代とはよく言ったものだ。
分業率が60%近くなって今更の感も無いではないが、早急に標準化を願う。
しかし、この議論は処方箋を受けている薬局から出て欲しかったと思う。
実際に困っているのは薬局である。
薬剤師会として申し入れをすべきだと思うのは私だけか。
医薬分業とは言え医療機関に遠慮がちなのは事実である。
付け加えてお願いしたいのは読める文字を強調したい。
ある医療機関からの処方箋は全く判読不可能に近い。
電話にて確認すると、事務も心得ており、申し訳なさそうに医師に確認してくれる。
毎回聞かれる医師もわずらわしいと思う。
処方箋に書かれた文字を良く見ると「俺は医者だ!」と言わんばかりである。
大きく殴りつづった文字は薬剤師を威嚇するに十分過ぎる。

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大手を支える中小

2009-05-25 08:05:01 | 薬局
さすが大手だ!
医薬品卸の決算内容が発表になっている。
それぞれ売上は前年度比でメディパル9.3%、アルフレッサ9.3%、スズケン3.4%、東邦4.2%と好調である。
しかし、営業利益は4社平均でマイナス36.1%と大幅に悪化傾向にある。
仕入れ原価が上がったこともあるらしいが、営業利益の低下は安売りに起因する。
それにもかかわらず売上がアップしたのはさすがと言うしかない。
市場シェアの獲得に動いたのか。
そして、この影響は水を開けられている5番手以降の卸へと向けられている。
決算発表と同時に今期予想も発表となっている。
上記4社の順に3.5%、3.6%、4.8%、15.6%となっている。
これを増加分の金額にすると874億円、701億円、786億円、1,311億円となっている。
合計では3,673億円となる。
これって凄くないですか。
この増加分は自然増では賄いきれるものではない。
中小卸1軒分に相当する分を各社が計画していることになる。
いずれも上場企業です。
根拠無き計画ではないと思います。
今年も医薬品市場は激戦が予想されますね。

壁にかかった相田みつをの日めくりに「負ける人のおかげで 勝てるんだよなあ」とある。
そして、「ふるいものを出さなきゃ あたらしいものは入らない」ともある。
長年続いた医薬品卸に新しい風が求められているようである。

やっぱり戦略だよなぁ。


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教育的指導

2009-05-24 15:32:03 | 薬局
後発品使用促進が活発になってきた。
国は医療費の抑制をここにしか活路が見出せないようだ。
そしてついに療養担当規則のお出ましのようである。
後発品使用に否定的・消極的な医療機関や薬局へ指導を強化するらしい。
いつか国は、この効力を発揮すると思っていた。
療養担当規則では、医師に「後発品使用を考慮する努力義務」が、薬剤師には「変更可処方箋持参患者への説明義務と調剤の努力義務」が08年に改定となっている。
医療機関も薬局も「指導」の響きに弱い。
一生懸命法令順守しているようでも、どこかしら抜けるものである。
痛くない腹を探られるのは気が気ではない。
そして、ここでも問題視されているのが薬局での対応である。
全ての処方箋の中で後発品への「変更不可」に医師が署名しなかったのが65.6%を占めたそうだ。
医師は代えていいと言っている。
これに対して薬剤師が1品目でも先発品を後発品に変更した割合が6.1%と低調となっている。
これじゃあ薬剤師が努力していないとなってしまう。
なぜ薬剤師は切り替えないのか。
ひとつにマンツーマン及び門前の弱みもあると思う。
特に開業医の場合、暗黙の了解で変更不可になっている事もある。
面で受けたとしても、変更するには処方元の医療機関への報告もある。
きわめて面倒だ。
更に製品自体に対する不信感もぬぐえない。
薬剤師は後発品を信じていない方が多い。
情報量が不足するとか、安定供給に不安がある、賦形剤によるアレルギー、効果などいろいろあげている。
もしそうなら後発品が処方された処方箋が来たら、医師にその旨を伝えて先発に切り替えさせることも必要ではないのか。
薬はメンタリティーも大きい。
乳糖が一番寝むれると言っているおばあちゃんの姿が浮かぶ。


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伝達講習会

2009-05-21 08:11:03 | 薬局
薬事法改正伝達講習会に参加してきた。
19時から2時間ほどの説明であるが、内容にムダが多いのに疲弊する。
ポイントを整理すると1時間もかからない内容である。
それはそれとして、何だか聞いていて一般薬の販売は面倒だと感じた。
医薬品と言う商品の性格上、慎重さは必要だと思うが、何か違うんじゃないか。
ただ、この改正をきっかけにチャンスと虎視眈々と準備を進めている業態もある。
世の中に起こりうる全てには機会と脅威がある。
コンビニ、スーパーなどは機会と受け止め、ドラッグストアや従来からの薬局にとっては大きな脅威である。
コンビニ、スーパーで薬を扱うようになると、国民のニーズである夜間の利便性が高まる。
また、店舗への入りやすさ、買いやすさも同じである。
かつて野菜、果物は青果店、肉は精肉店、魚は鮮魚店、お酒は酒屋という業種店があった。
今も無いとは言わないが主流ではない。
この改正で薬は、薬局、薬店、薬房、薬粧などの時代ではなくなったことを感じさせる。
そういえば酒類のディスカウント店が見当たらない。
一時期、いたるところにあったように感じる。
気がつくと姿を消した。
その代わりスーパー、ドラッグストア、電気店などが酒類販売を行なっていた。
ドラッグストアもそうならないように必死だ。
そして、調剤専門も同じ状態が近づいていることを感じて欲しい。



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始まっていますよ

2009-05-19 07:32:23 | 薬局
抜本的見直しが始まるのか。
財政制度等審議会の会長が診療報酬の見直しを示唆した。
地方や小児科など一部の診療科で起きている医師不足や、病院勤務医の加重負担の改善に向けた対策となっている。
具体的には病院勤務医への報酬を厚くすることや、医師の経験や専門性によって差をつけると言うが、なかなか難しい問題である。
更に、ドイツやフランスなどでは医師の開業や診療科目に制限がある。
税負担の割合が高い公的医療費に何らかの制限が必要とも考えているようだ。
簡単に言うと開業制限である。
それはそれで大いに議論してもらえばいいと思う。
問題はいつも財源である。
どこに厚くしようが無いものは厚く出来ない。
限られたパイの取り合いである。
財源を有効かつ効率に使う必要がある。
医療費は国民の健康を守るためにあるとすると、健康に対するエビデンスが必要となる。
有効かつ効率なエビデンスである。
薬剤師のエビデンスは何だろう。
これが証明できなければ必要ないとなる。
必要ないとは言わないが、エビデンスが高い方にまわすこととなる。
来年の診療報酬改定に向けて早くも仕掛けが始まっているのではないか。
薬局で出来る有効かつ効率の代表がジェネリックへの切り替えかもしれない。
医療費抑制の唯一の切り札だ。
厚労省のお役人はお膳立てを整えたように言っているが、現状は思うように進んでいない。
ジェネリックへの切り替えが進まない原因を、薬剤師会は主張してもいいのではないか。
薬剤師ばかりが責められるが、現場ではジェネリックに切り替えられない理由もある。
もっと処方箋に対する権限委譲が必要である。
いっそのこと処方薬は全て成分記載にすると、確実にジェネリック使用促進になりそうだ。
来年の診療報酬は今年の景気状況が大きく影響する。
この不景気はどの様になるのか想像がつくと思うがいかがとなるか。





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ドラッグスーパーの誕生

2009-05-18 06:37:34 | 薬局
境目がなくなってきた。
昨日、買い物の帰りに家内が塩を買うのでドラッグストアに寄って欲しいと言う。
どうしてドラッグストアなのと聞くと安いからと返ってきた。
早速、ドラッグストアに出かけてみる。
広さはコンビニ3軒分くらいなので100坪程度ある。
入り口は一箇所で、これは万引き防止の効果か。
従来のドラッグストアの店奥はティッシュ、トイレットペーパーそして乳児用のミルク、紙おむつであったが、店舗が大きい分ちょっと異なる。
定番のティッシュ、トイレットペーパーは店中奥になっている。
店奥はドリンク、その横にはデイリー食品の豆腐や納豆などがずらりと並んでいる。
ここのドリンクは滋養強壮やビタミン補給のドリンクとは違う。
いわゆるソフトドリンクで水やジュース類である。
店舗の3分の1以上は食品となっている。
特に、店舗奥のデイリー食品が目立つ。
定期的に食品の安い日があり、その日はかなりお客さんで混み合うらしい。
乳児用のミルクなどは店中手前と変わっていた。
いつも行くスーパーと異なるのは生鮮3品があるかないかである。
そうそう、大事なものを忘れていました。
薬を置いていることです。
6月からは部分的にスーパーでも薬を置くようになるのか。
どこからドラッグストアでどこからスーパーなのか業態区分が難しくなりそうだ。
これからはドラッグストアではなくドラッグスーパーが増えるのか。
ここで処方箋を扱うようになると、「医療提供施設」も大きく様変わりしそうである。

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川下の水は甘いか

2009-05-14 07:51:10 | 薬局
医薬品卸は厳しい決算を迎えている。
時期的に決算発表が出始めている。
どちらも大幅な減益発表となっている。
売上はそれなりにプラスになっているが、価格競争が厳しく一次売差の確保が難しいとのことである。
価格競争をしても売上が伸びているとは凄い。
一般的には価格競争の中で売上を伸ばすのは至難の技である。
それはそれとして、どこで価格競争をしているのだろうか。
本当か嘘か分からないが、病院前の調剤薬局の納品伝票が病院側の知るところとなり、病院が再度価格交渉をした結果、院内調剤に戻ったなんて話もある。
いつの間にか、医薬品卸の売上の半分は薬局となっている。
医薬分業は医薬品市場を大きく変えた。
この薬局がチェーン展開して、大きな組織となりつつある。
ここに購入側のスケールメリットが発揮される。
いわゆるバイイングパワーである。
一次売差以下の納入も仕方ない。
大手チェーン調剤は上場している会社もあり、株主との約束がある。
是が非でも売上と利益の確保はやらなければならない。
今年は薬価改正もない。
来年の春までどこまで下がるのか。
少しは、その恩恵にあずかりたいものだ。

多角化戦略の中に川上、川下への多角化がある。
卸の川下である薬局は多角化するには最適である。
もともと卸は薬局から始まっているからである。
大手の卸が調剤チェーンを巻き込んでいる。
実は、地域卸こそこの戦略が必要なのではないか。
残された時間はわずかだ。
早急に取り組みを進めないと手遅れになる。
何を遠慮しているのか。
卸が積極的に薬局事業に進出するのに嫌悪感を表すのは、大手のグループ程度ではないのか。
なんだか分からない制裁処置として取引停止になったとしても、売上は下がるが利益は増えそうだ。
地域の優良薬局の取り込みが急務ではないか。

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ワーキングプア○○○

2009-05-11 06:36:25 | 薬局
「ワーキングプア歯科医」って知っていますか。
友人から教えてもらった雑誌の記事に書かれています。
全国に歯科診療所は6万8,000軒もあるのだそうです。
コンビニエンスストアの4万2,000軒を遥かに超えています。
そういわれれば街中では100mごとに歯科診療所があるのに気がつく。
その記事によると歯科医の5人に1人が年収200万円になるそうです。
これは歯科大学の増加に伴う歯科医の増加によるらしい。
同じような現象が薬科大学にもないのか。
ここ数年の薬科大学の新設は薬剤師の増加にもつながっています。
今年の薬剤師国家試験では1万3,000人もの新薬剤師が誕生しています。
数年前までは8,000人程度だったように記憶しています。
これは対岸の火事ではないかもしれません。
6年制になり、確かに2年間のブランクはありますが、その後は増え続けます。
「ワーキングプア薬剤師」なる言葉が出ないように願っております。


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便がシャー

2009-05-06 07:11:08 | 薬局
92歳の弥十(仮称)さんは一人で暮らしている。
ケアマネジャーからいつも残薬があり心配だと連絡がある。
早速、弥十さんのご自宅でケアマネジャーと居宅療養管理について打ち合わせを行う。
取り合えず、次回の受診日の処方箋からお届けして、管理させてもらうこととなる。
予定していた受診日になっても処方箋は来ない。
弥十さんのご自宅には電話があるが、かける専門である。
なぜなら耳が遠く、電話が鳴っても気が付かない。
仕方がないので待つことにする。
予定から遅れること3日後、やっと処方箋が来た。
内容は毎食後と寝る前の服用となっている。
ちょっと驚くのは毎食後にマグミット500mgが2錠とある。
その他に同じく毎食後にビソルボン1錠と大建中湯がある。
また、朝食後にはザイロリック錠1錠があり、寝る前はサイレース錠1mg1錠とアローゼン1gとなっている。
薬の説明をしながら、体調を聞いてみた。
「この薬のせいかどうか分からないけど、便がシャーなんだ」
そりゃそうだ、これだけ下剤関係を飲んだらシャーになる。
「足とかは痛いことありませんか」
「ない」
処方した医師には申し訳ないが、「この白い大きな錠剤(マグミット500mg)は1錠抜いて飲んでみてください。」と勝手に指示してしまった。
「それと寝る前の漢方(アローゼン1g)も飲まないで様子を見ましょう。」
耳元で大声を出して叫んできた。
2週間後様子を見に伺ってみる。
アパートの前に車を止めると、弥十さんの家から誰やら話し声が聞こえてくる。
ヘルパーさんでもいるのかと思い、玄関で大きな声で「ベンリー薬局です。入りますよ。」
と叫んで入ってみた。
そこには弥十さんが一人でテレビを見ていた。
耳が遠いので大音量で見ているようだ。
便の調子を聞いてみた。
まだ軟便のようだがシャーではないようだ。
身長150cm、体重40kgくらいの小柄なおじいちゃんにマグネシウムが多すぎる。
早速、担当の医師にその旨を報告し高マグネシウム血症の検査もお願いした。

そろそろ次の受診日が過ぎているが処方箋が来ない。
気になったのでご自宅に伺ってみた。
9時前に伺ったので、ちょうど食事をしていた。
「おかずは誰が作ったんですか。」
「自分で作った。」
鮭の焼き物、豆の煮物など5種類ほどのおかずが並んでいた。
横には入れたてのコーヒーもポットに入っている。

92歳の弥十さんはいたって健康である。
「どこが悪くて病院に行くの」と聞くと「先生が来なくてもいいと言わないから」と応える。
いつまでも自立できることを願う。


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