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古いデバイス

2015年10月18日 | ゲルマラジオ


 ゲルマニウムで検波するからゲルマラジオ。1N60をはじめゲルマニウムダイオードが定番ですが、かつてのゲルマニウムトランジスタに検波させてもゲルマラジオであることに変わりありません。トランスを使わず、セラミックイヤフォンで聴いていた頃に2SA100を試したことがあり、1N60に劣らぬ感度だったと記憶しています。ネットで探したところ、少ないながらも何種類か入手できたので、あらためて、トランス+ステレオイヤフォンとの相性を試してみました。





トランジスター
2SA50
2SA77
2SA100

ダイオード
1N47  EWestern Electric製 1950年代レアダイオード

 ゲルマニウムトランジスタは他にも数種類試してみましたが、検波はしても音量が小さく、芳しくありません。上記の3種類のうち、2SA50と2SA100は音量、音質とも同等でした。セラミックイヤフォンではなかなかの性能を発揮しますが、トランスを介したステレオイヤフォンでは音量が小さく、相性はよくないようです。ダントツに良かったのは2SA77で、音量は1N60や1N270に若干劣るものの、なにより音質抜群で、音楽を聴くと楽器一つ一つの個性がはっきりわかり、まるで上質なアンプを入れたような音。これは素晴らしい。東芝製。FMラジオの局部発振用として設計されたものだそうで、足が4本付いています。接続方法を変えると音量、音質が多少変化し、好みの音質で聴くことができます。



 興味が涌いて入手した1950年代のレアダイオード1N47は、いかにも古色蒼然とした姿で、今のダイオードに比べると大きさも10倍くらいあります。そもそも使えるのか不安だったものの、きちんと検波してくれました。セラミックイヤフォンでは音量、音質とも1N60と同等。意外にも悪くありません。一瞬、昔の放送が聞こえてきた?なんてことはありませんが、60年前当時のリスナーたちと何かを共有できたような、ささやかな感動がありました。ただ、ステレオイヤフォンではなぜかFM放送と混信し、さらに、歪みもあり、実用には厳しいかなといったところでした。



 どれも古いものばかりで性能的には?なものが多いし、劣化もするし、品番は同じでもバラツキも多いだろうと思います。でも、思わぬ拾い物もありますね。入手はますます難しくなりますが、古くとも相性の良いデバイスを探して聴いてみる、これも無電源ラジオの楽しみ方の一つかな、と思ったりもします。





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