JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

蔵王屏風岳 顛末

2010年06月07日 | 奥山 移動運用
 屏風岳。南蔵王の最高峰で標高1817m。QTHは刈田郡七ヶ宿町。宮城県側は険しい絶壁となっており、その名の通り屏風を広げたような形をしています。当然、北東から南東にかけて何も遮るものがありません。

 先日、栗駒山で交信いただいた8の局が、今度は雌阿寒岳からオンエアされるとのことなので、8エリア方向が良さそうな近場の山として、真っ先に浮かんだのがこの山です。何度となく登っていますが、ここに留まっての無線運用は初めてです。というのも、下から見るとたいへん迫力のある姿をしているのですが、実際、登ってみると、長い尾根道の通過点という雰囲気で、「あれ・・・、ここが山頂?」という感じなのです。なのでほとんどの登山者は、少し休んで、南屏風岳や不忘山をめざして先を急ぎます。そんな山頂ですが、無線に関しては、申し分のないロケーションのはずです。


屏風岳全景


 さて、前日は夕方まで本降りの雨でどうなるかと思いましたが、当日朝、雲一つない快晴となっていました。6時に自宅を出発。7時過ぎ、エコーラインから登山を開始しました。尾根に出ると、山形県側は一面の雲海が広がっていました。島のように浮かんでいるのは、朝日、飯豊、吾妻連峰などなど・・・。絶景です。早起きはするものですね。


遠くに朝日連峰


山頂付近


 目的の屏風岳には9時20分到着。二人ほど先客がおりました。軽く挨拶をして、さっそくアンテナ設置にとりかかりました。風もなく、絶好の移動日和。今回は、しばらくぶりに2/3λヘンテナを持ってきました。8の相手局が10エレのヘンテナとのことなので、こちらもヘンテナで偏波面を合わせたらなおFBかと・・・。リグはDJ-S17(4W エネループ)。念のためAA-200で測定してみると、SWRは1.2で問題なし。給電部までの地上高は2m。






 ワッチしてみると、天気がよいこともあって、移動局がちらほら聞こえます。肝心の8が聞こえないか、ヘンテナとVFOを回しながら注意深く耳を澄ましてみました。さすが標高1800mだけあって、ほとんどの周波数が埋まっています。かすかな信号が聞えたと思ったら、0エリアのローカル局だったりします。30分程ワッチして、結局、目的の信号をとらえることはできませんでした。その後、ローカルのOMから雌阿寒岳の移動局が145.04でオンエア中とのネット情報をいただきました。さっそくVFOを回してみると・・・・145.04は地元局同士のラグチュー真最中でした。もちろんフルスケール・・・。以前にも書きましたが、2mFMでDXを試みようとすると、常にこのケースがつきまといますね。お互いの移動地双方で、たまたまその周波数が空いているという希な前提条件があって初めて可能だということですね。もっとも、その条件を満たしても今回QSOできたかどうかはわかりませんが・・・。






 そんなわけで、8はとりあえずあきらめて、CQを出してみました。北は岩手県岩泉町の三巣子岳1182m移動局より応答いただきました。59-55。ハンディ機2Wにラディックスの分解式3エレをお使いとのこと。当局も2、3度使ったことがあるのですが、重さが600g以上あるので最近は物置に眠っています。安定した信号で、また引っ張り出して使ってみたくなりました。交信距離約200Km。南は、新潟県妙高市の関見峠の移動局と51-52(相手局のCQ)。標高1000m近くから5W、モービルホイップだそうです。QSBもなく終止了解度5で安定した信号でした。交信距離約260Km。続いて「・・・/0 長野県」の信号が聞こえてきました。こちらには42程で入感、コールサインなど十分了解できる信号でしたが、「呼んでいただいているようですが、コールサインが取れません。アンテナの耳が今ひとつで・・・」とのことでした。ヘンテナを慎重に合わせて、ねばってみたのですが、交信不成立。


 その後、耶麻郡北塩原村、小国町、尾花沢市、岩船郡関川村(杉ヶ峰にて)など多くの移動局にQSOいただきまたした。その間、時々、バンド内をワッチしたのですが、結局この日、8エリアの信号は聞こえずじまいでした。




芝草平より南屏風岳






コメント (9)
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