試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3738F 2次車 中期仕様 3色LED表示器編成 (3768F中期仕様 改番,3738,3731 車体改修)

2020-01-21 23:45:15 | 京成線出場
小差。

車体改修と改番を終えたグリーンマックス製京成3700形3738F中期仕様(2次車:3738F)が出場した。
旧3768F中期仕様(3次車:元3768F-1)時代からの変更点は車両番号標記だけに留まる。
プロトタイプは引き続き3色LED表示器編成とし3728F中期仕様(1次車:3728F-1)の対に据えた。




京成3700形3738F 2次車 中期仕様。
[3738F]:3738-3737-3736-3735-3734-3733-3732-3731。
※3色LED表示器編成。
◆3768F中期仕様(3768F-1) 改番。

1991年3月に登場した京成3700形は3708F,3718F,3728F(1次車)の新造後増備が休止される。
約3年8箇月の間を置き3738F(1994年12月),3748F(1995年2月)が落成した。
基本設計は1次車から引き継がれたが前面見附に大きな変化が生じた。
新たに六角形スカートが試験採用となり貫通扉種別表示器下部の張り出しは面一化された。
種別幕,行先方向幕も英字併記に改められる小変更があり1次車よりも洗練された印象を受けた。
但し六角形スカートは逆台形スカートへの交換により早期に姿を消している。
ちなみにスカート交換は各々3738F:1995年5月,3748F:1995年4月であった。
3次車から逆台形スカートが本格採用に至り2次車は3700形の方向性を決定付けた編成と言えよう。
ほぼ原形を保っていた3738Fだが2001年3月に側面戸袋窓吹寄部へ[K'SEI]CIマークが貼付される。
これと前後して台車色がサックスブルーから灰色へ変更となった。
更に2007年9月:3色LED表示器化,2010年6月:フルカラーLED表示器化が行われ落ち着きを取り戻している。
しかし安定期は短く2012年2月より内装を中心とするリニューアル工事が開始となる。
2014年11月にリニューアル工事を受けた3738Fは一部側面窓の固定化が面だった外観変更に留まった。
続く3758F以降からUVカットガラスが採用されたため結果的に前期リニューアル工事最終施工編成となった。
3748Fも2014年9月にリニューアル工事を終えており2次車はしばらく安泰かと思われた。
ところが北総7260形7268Fの代替編成に3748Fが引き当てられ北総7300形7318Fとして賃貸される。
2015年3月以降は3738Fが2次車で唯一の存在となったがその3738Fも2017年3月に運用から外れた。
そして同月中に千葉ニュータウン鉄道9800形9808Fへ改装され3700形2次車は呆気なく消滅している。


3728F-1,3738F (1次車,2次車)。

当初3768F-1は黒色側面窓枠が劣化した3768,3761(3768F-1)だけを入場させる予定だった。
しかし3768F現行仕様(3次車:3768F-2→3768F)との編成番号重複解消にまで発展している。
ただ約1年2箇月の使用停止期間を経たジオマトリックス製京成3700形用インレタは経年劣化が進んでいた。
前面車両番号標記インレタは狙い通りに転写出来ず3738,3731(3738F)とも格下げ感が漂う。
中でも再入場が裏目に出た3738は前面黒色窓枠,赤帯,青帯の補修を伴う作業となった。


銀色塗料の露出が激しい側面窓枠(3731)。

整備都合により3768F-1は全車側面窓枠モールドをマッキーで塗り潰して出場させた。
初出場は2018年8月であり取り扱いにも注意していたが3768,3761(3768F-1)の黒色側面窓枠が剥がれ始める。
一方3767以下6両(3768F-1)は目立った掠れも無く推移し次第にその落差が激しくなっていった。
何故3768,3761だけで剥離が発生したか突き止められないまま従来方式での補修に至る。
取り敢えず黒色側面窓枠は無事復活させられたため今後都度経過観察を行う予定である。


ジオマトリックス製インレタを転写した側面用車両番号板(3737)。

製品印刷の側面車両板とジオマトリックス製側面車両番号板インレタは殆ど外寸が変わらない。
そのため転写が少しでもずれると製品印刷の露出を防げなくなってしまう。
インレタの切り出しを行った3738,3731,3737,3736,3735(3738F)では返って位置合わせをし難くさせた。
そこで3734,3733,3732(3738F)からは台紙の切り抜きを短冊状に変更している。
結果は良好でもう少し早く切り替えておけば多少編成見附の向上に繋がっていたと思う。


3758F,3788F (3次車:改番編成,改番編成)。

3738Fは3758F現行仕様(3次車:3758F),3788F現行仕様(3次車:3788F)に続く改番編成となった。
基本的に3788Fの工程を踏襲しており3737以下6両(3738F)は側面用車両番号板が[373X]へ変更された程度である。
中期仕様以後の2次車と3次車は外観差が少なく軽度な作業で仕様変更を可能にしてくれた。
その代わり妻面窓セルのゴム系接着剤固定化に時間を奪われ出場は予定より遅れている。
なお2次車は初登場となったが3738Fが最も前面[376X]標記を埋没させ易かったためであり単なる偶然の結果でしかない。




3738Fサイドビュー(3731:3761改番車)。
※リニューアル工事未施工車。


3758Fサイドビュー(3751:3791改番車)。
※後期リニューアル工事施工車。


3788Fサイドビュー(3781:3761改番車)。
※後期リニューアル工事施工車。

編成番号重複解消はジオマトリックス製インレタによる改番が唯一の手段だった。
そのジオマトリックス製インレタが生産中止となってしまい3738Fが最後の改番編成になると思われる。
グリーンマックス製3700形は3768F後期仕様のリリース以降動きが見られない。
だが製品化次第では自ら空番を埋めた今回の施工が新たな車両番号重複を招く可能性もある。
今ひとつの編成見附で終わった事もあり少々引っ掛かりが残る3738Fの出場となっている。

京成3700形3768F 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成 (台枠直結式スカート化)

2019-11-30 23:47:43 | 京成線出場
広義。

台枠直結式スカート化を終えたグリーンマックス製京成3700形3768F現行仕様(3次車:3768F-2)が再出場した。
2017年11月の初出場時は3768F後期仕様(初代)を踏襲するPT-4804形パンタグラフ搭載編成であった。
旧3768Fは暫定出場扱いであり2017年12月にPT-7131形パンタグラフ搭載編成へと改装されている。




京成3700形3768F 3次車 現行仕様。
[3768F]:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。
※後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。
◆3768,3761 台枠直結式スカート化。

この時以来3768F現行仕様(→3768F-2)は実車の変更に追随する方針が決定した。
当初[55K 快速特急 西馬込]表示を採用したが当時の[快速特急]運用は朝夕に限定されていた。
京成形式は現行仕様が少数派に留まっており[快速特急]運用では3768F-2を活かし切れていないと思えた。
そこで2018年7月に離脱中だった旧3728F後期仕様(1次車→中期仕様:3728F-1)から[A17 特急 成田空港]表示が移設される。
運用拡大が実現した3768F-2だが3768,3761はスカート付SPフレームTNダミーカプラーのまま残された。
試行を重ねていた台枠直結式スカート化は2018年11月に出場した3788F現行仕様(3次車:3788F)より本格採用となった。


旧3768F。

僅かに出場が早かった3768F-2は貴重な現行仕様のため未確定要素を含む台枠直結式スカート化試作編成にはならなかった。
その後台枠直結式スカート化は電球色LEDライト基板への更新と並行する方向に転換した。
製品仕様で電球色LEDライト基板が装着されていた3768F-2の優先順位は上がらず後発編成に遅れを取る。
これには空間波無線アンテナの本設が早く進むと予想した結果でもあった。
既に3700形は送信用と受信用誘導無線アンテナの間へ空間波無線アンテナ用台座が設置されている。
3768F-2の台枠直結式スカート化は空間波無線アンテナ追設と同時施工するつもりだった。


3768F [A17 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化施工車。


3708 [A05 特急 上野]:3708F-2(第四次台枠直結式スカート化試作車)。
※旧製品:TR-180床板装着車。

空間波無線アンテナは取付脚が切除済のKATO製B形防護無線アンテナ(発生品)で代用する計画を立てている。
しかし間もなく本施工されると考えていた3700形への空間波無線アンテナは追設が始まらなかった。
そして3768Fへ空間波無線アンテナが取り付けられる前に3768の前面車体裾とスカートには空間が目立ち始める。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーの廃止は確定した一方で空間波無線アンテナ台座を再現するべきか迷った。
だがKATO製B形防護無線アンテナ(発生品)は余裕が少ない上に短期間の使用に留まるのは明らかであり見送りとした。
そのため[現行仕様]を謳う3768Fだが広義の現行仕様として再出場を迎えている。


3761 [A17 特急 成田空港]:ライト基板集電スプリング角度変更施工車。


3721 [51K 快速 成田]:3728F-2(電球色LEDライト基板更新車)。
※再生産品:TR-180A床板装着車。

手慣れた台枠直結式スカート化のはずが3768にはt0.5mmのプラ板をスカート台座に充ててしまった。
プラ板スペーサーと車体裾内側は殆ど段差が失われ台枠スペーサー前端部の整形に頼る台枠直結式スカート化となる。
続く3761では本則に従いt0.3mmのプラ板へ戻したが3768との外観差異は感じられなかった。
再入場まで検討していた3768はt0.5mmのプラ板を取り付けたまま正式竣工に至っている。
その他前傾が著しいライト基板集電スプリング角度を垂直に改め導電板との接触向上へと結び付けた。
ライトユニットを存置した関係からライト基板更新車とは勝手が違い集電スプリングの後傾化は放棄した。


3788F,3768F-2 (TR-180A床板装着編成,TR-180A床板装着編成)。


3758F (TR-180床板装着編成)。
※旧製品:第二次台枠直結式スカート化試作編成。

グリーンマックス製京成3400形,3700形はTR-180床板装着編成,TR-180A床板装着編成とも床板装着後に不点灯へ至る場合が多い。
製品仕様ではライト基板集電スプリング先端と導電板の位置配置が苦しく嵌合に一工夫を要していた。
そこで黄色発光ライト基板装着車の電球色LEDライト基板交換から集電スプリングへの角度変更が施工項目に加わった。
ライト基板更新車での成績を3768F-2へ返した結果は良好であり車体の組み立ても単純化されている。
3768F-2と同様に3768F後期仕様(三代目)を種車とする3788Fは当初から電球色LEDライト基板を持つTR-180A床板装着編成である。
まだライト基板集電スプリング角度変更は行われておらず次回入場時に3768F-2と同一方式で接触改善策を施したい。




3768F-2サイドビュー(3761:台枠直結式スカート化施工車)。


3798Fサイドビュー(3791:台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品:TR-180A床板装着車。

第六次まで存在する台枠直結式スカート化試作編成では厚さが異なるプラ板を起用した車両が少なからず存在している。
中でも第二次台枠直結式スカート化試作編成の3758F後期仕様(3次車:3758F)は旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)が種車だった。
t0.6mmのプラ板を試用したTR-180床板装着編成ながら3758,3751(3758F)は現在でもスカート下垂が発生していない。
仕様統一を考えると3768F-2に於ける結果は不本意であるが3768はしばらく現状が維持されると思う。
なお先日のダイヤ改正で[快速特急]運用の拡充が図られ[特急]運用は若干存在感が薄れた。
但し3798F後期仕様(4次車:3798F)が在籍する関係から敢えて種別変更は見送りとし再出場させている。
[快速特急]運用への再格上げは空間波無線アンテナの追設施工時にもう一度考えるつもりである。

京成3300形3328F 3,4次車 新赤電色 6両B編成 千葉線仕様 (運行番号表示器追設,種別表示器交換) ※TOMYTEC製

2019-10-02 21:39:52 | 京成線出場
及第点。

TOMYTEC製京成3300形3328F新赤電色(3,4次車:3328F)の第二次整備は想定より長引いた。
3328Fは同時リリースだった京成3300形3312F新赤電色千葉線仕様(1次車:3312F-33312F)と比べ個体差に恵まれなかった。
そのため出場は大きく遅れたが3328F千葉線仕様(3328F)に改装され出場を迎えた。




京成3300形3328F 3,4次車 新赤電色 6両B編成 千葉線仕様。
3328F:[3328]-[3327]-[3326]-[3325]+[3350]-[3349]。
※TOMYTEC製。

京成3300形2次車~4次車からは3150形での試行に基づき電動式種別・行先方向幕が搭載された。
側扉はステンレス製に改められ側扉窓も押え金支持式に変更となり1次車とは趣の異なる見附になっている。
その一方で3100形2次車から採用され続けた空気バネ台車が金属バネ台車に戻った。
これにより4+2,2+4編成組成時は3000形,3050形,3100形1次車の増結に限られる。
だが1980年代中頃までに両開扉形式と片開扉形式の混結は中止されてしまった。
資料によると閉扉時間差解消が混結中止の起点だったらしく設計に反映された不等沈下防止策は活かしきれなかった。
なお3336Fはモハ3336+モハ3335:FS-329D台車,モハ3334+モハ3333:KS-131台車と台車形式が揃わない特徴を持っていた。
またモハ3350+モハ3349はモハ3352+モハ3351が欠番とされた関係で2両口のまま更新修繕を迎える。
1984年6月からは冷房改造が行われほぼ同時期に予備用前面捲り式行先方向板も撤去された。
前面見附は登場時以来の京成スタイルを維持してきたが1990年2月に更新修繕が開始となる。
6両固定編成化も並行したが3200形(6M車)とは異なりM2車の運転台撤去だけに留められた。
運転台撤去車はモハ3340,モハ3336,モハ3332,モハ3325,モハ3321,モハ3317の6両であった。
電気系統は変更されず更新中には未更新車と更新車が混結する編成も見られた。
1992年4月に出場したモハ3332+モハ3331を以て3300形全車の更新が完了している。
前途の通り半ユニットのモハ3350+モハ3349が在籍する関係から6両編成5本,8両編成1本に纏められた。
◆3320F:[3320]-[3319]-[3318]-[3317]+[3342]-[3341]→FS-329D台車編成。
◆3324F:[3324]-[3323]-[3322]-[3321]+[3330]-[3329]→FS-329D台車+KS-131台車編成。
◆3328F:[3328]-[3327]-[3326]-[3325]+[3350]-[3349]→KS-131台車+FS-329D台車編成。
◆3344F:[3344]-[3343]+[3336]-[3335]-[3334]-[3333]→FS-329D台車+KS-131台車編成。
◆3348F:[3348]-[3347]-[3346]-[3345]+[3340]+[3339]-[3338]-[3337]→FS-329D台車編成。
◆3356F:[3356]-[3355]+[3332]-[3331]+[3354]-[3353]→KS-131台車編成。
FS-329D台車装着車,KS-131台車装着車の識別は無く異台車混結形式編成が4本を占める。
しかし当時はユニット単位での検査入場を原則としており更新修繕後も頻々と組成変更が行われた。
その後の現行色化と入場の重なった車両も多く過渡期には新旧混色編成が現れている。
現行色化は更新完了から間もない1993年8月から1995年4月に掛けて実施された。
そのため新赤電色での活躍は比較的短期間で幕を閉じている。


3320F-1。
※マイクロエース製。

在籍する京成3300形では3328Fの出場までマイクロエース製3320F現行色後期仕様(2,4次車:3320F-1)が唯一の6両固定編成だった。
マイクロエース製3300形は3304F現行色(1次車),3344F現行色(3,4次車)のリリース以降音沙汰が無い。
近いうちに6両固定編成新赤電色が製品化されるとの予想は外れ約4年2箇月が経過してしまった。
この間を突くかのように現れたのがTOMYTEC製3312F新赤電色,3328F新赤電色であった。
3312F新赤電色千葉線仕様(1次車:3312F-3)はマイクロエース製3312F新赤電色本線仕様(1次車:3312F-2)と編成番号が重複した。
これに対し競合編成が存在しない3328Fはプロトタイプの隙間を埋める重要な存在になっている。




モハ3328+モハ3327 (側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車+側面窓セル窓サッシ印刷再補修施工車)。
※TOMYTEC製。

モハ3349(4次車)の竣工後に薄め液式印刷消去試行が裏目に出たモハ3327(3次車)を再入場させた。
側面窓への窓サッシ印刷侵出部修正を単純化する狙いは窓サッシ印刷そのものの喪失に繋がった。
窓サッシの復元は油性メタリックマーカーに頼ったがインク乗りが今一つで再修正へと踏み切らせている。
解れが進み扱い難くなったペン先はモハ3328(3次車)の側面窓セル窓サッシ印刷修正前に形を整えた。
これによりインク塗布量が安定し剥離箇所の多かったモハ3328用側面窓セルは窓サッシ再現を取り戻せた。
薄め液で変質したモハ3327用側面窓セルだったがその状態はかなり改善されたと思う。


モハ3350(動力ユニット搭載車)。
※TOMYTEC製。


モハ3325+モハ3350 (KS-131非動力台車装着車+FS-329D動力台車装着車)。
※TOMYTEC製。

3328Fの塗装水準及び製品精度は3312F-3を下廻っており6両全車とも整備に苦戦している。
しかもFS-329D動力台車枠とKS-131動力台車枠の同梱を見逃した関係で当初計画とは異なる方向へ進んでしまった。
第一次整備時にKS-131動力台車枠だけが付属すると勘違いし予定を改め動力ユニット搭載車はモハ3326(3次車)へ変更となった。
そのため工程都合で先発入場させたモハ3350(4次車)は一旦非動力車として竣工している。
ところがモハ3326の入場時にはFS-329D動力台車枠しか見当たらずモハ3350に動力ユニットが搭載された。
捻出された元モハ3350用床板を転用したモハ3326は製品番号表示が[1384]から[1386]に変わっている。
予定通りの動力車位置には戻せたが動力台車枠に於ける失策が尾を引く箇所となった。


モハ3325(床下機器変更施工車)。
※TOMYTEC製:M2'車。


モハ3309(3312F-3:床下機器配置変更試作車)。
※TOMYTEC製:M2車。

山側への電動発電機移設はモハ3328,モハ3325,モハ3349のM2車系3両に施工している。
床下機器配置変更試作車のモハ3312,モハ3309(3312F-3)で行っていた現物合わせはモハ3325(3次車)より廃止した。
整形を要する床下機器部品の嵌合爪は形状が統一されひとまず納得出来る取付位置に至った。
相変わらず山側のC-2000形空気圧縮機が気になるだけに電動発電機を移設した効果は大きく映る。
このまま仕様変更が無ければTOMYTEC製3300形M2車系の床下機器配置変更は容易になると思われる。
その部品構造からリリースが予想される3200形更新車への対応も可能だと読んでいる。


簡易的に再現した3200形更新車(モハ3328)。

3328Fには[■ ■ ■ 急行 成田]表示,[急行 成田]表示が印刷されているため全面変更となった。
側面行先表示器は青マッキーで基準幕化しており3312F-3の[普通 ]表示とは趣が異なる。
恒例行事に近い運行番号表示器印刷消去だが毎回成功するか不安を抱える工程である。
モハ3328用,モハ3349用前面窓セル双方とも白色塗料を完全に消去出来ず僅かな白点が残る結果で終わった。
ところがモハ3349用だけは気付かないうちに消え去る今までには見られない現象が起きてくれた。
その代わり運転台側前面窓上部貫通扉寄に練り込まれた黒色塗料は手の施しようが無く修正を諦めている。


モハ3328 [B37 普通 津田沼]:種別表示器交換,ライトベゼル修正施工車。
※TOMYTEC製。


モハ3312 [ 5 特急 成田空港]:3312F-2(種別表示器交換施工車)。
※マイクロエース製。

ライトベゼル修正はモハ3349が施工対象だったがモハ3328も側面への廻り込みが見られなかった。
修正方法の迷いがあった3312F-3に対し3328Fでは思い切って油性メタリックマーカーでの単独補修を採り入れた。
貫通扉部品とインクは相性が良くぼやけたライトベゼルの影は伺えない仕上がりに達したと思える。
マイクロエース製品でもライトベゼル再現が甘い車両が散見されるため前端だけでも輪郭をはっきりさせたいところである。
行先表示類ステッカーは何時もながらの行先方向幕,種別幕:富士川車輌工業製,運行番号表示器:自作品とした。
切羽詰まった中での行先設定となったが[B37 普通 津田沼]に決定している。


3312F-3,3328F (TOMYTEC製)。

千葉線の運行番号が[BXX]台に変更されて間もない頃の資料は余り多く有していなかった。
先ず上り方面行に決定し3312F-3との重複を避け[上野]幕が候補から漏れた。
続いてグリーンマックス製3150形3174F現行色前期仕様+3186F現行色2両口(3174F-2)に設定した[高砂]幕も不採用となる。
残る[押上]幕,[西馬込]幕は3328Fに相応しく思えたが頼りにしていた時刻表が行方不明となっていた。
そのため運行番号の絞り込みが行えず各種資料を漁り続けている。
ようやく見つけ出した答がそのまま反映され難航した行先表示類設定は[B37 普通 津田沼]表示で決着した。


3200形3264F,3328F (マイクロエース製,TOMYTEC製)。


3600形3608F。

上り方面行の選定はマイクロエース製3200形3264F新赤電色後期仕様(3264F)との対比を名目とする。
3264Fは[(千葉) 大森台 Omoridai]幕を採用したプロトタイプ時期の短い編成である。
在籍数が増加した現在でも齟齬の無い離合を可能にする編成が少ないままで救済対象となった。
新赤電色6両固定編成と言う特徴を活かしきれずに推移してきたが3328Fの登場で状況は一変すると思われる。
ちなみに運行番号[BXX]台への拘りはマイクロエース製3600形朱帯色後期仕様(3608F)も同様であった。
何処まで意地が通用するか分からないが二桁数字の運行番号は3000系列未更新車用に温存する。


3328Fサイトビュー(モハ3349:車両番号標記インレタ再現車)。
※TOMYTEC製。


3312F-3サイドビュー(モハ3309:車両番号標記印刷再現車)。
※TOMYTEC製。


500形502Fサイドビュー(モハ501:車両番号標記インレタ再現車)。
※TOMYTEC製。

3328Fの整備で最も面食らった箇所はモハ3349の山側車両番号標記だった。
[モハ3349]標記印刷が崩れておりグリーンマックス製インレタを直接転写して復活させている。
TOMYTEC製京成200形更新車206F(三代目)を改番,形式変更した500形502F更新車荷電代走仕様(502F)はラプロス式改番車である。
モハ502,モハ501(502F)に倣う方法も考えたがファイアーオレンジ地の保護が優先され爪楊枝式印刷消去を試行した。
しかし中途半端に崩れた[モハ3349]標記は剥離が全く進まず異例の圧着転写となった。
その他クーラーキセ脱落や塗料撥ねにも苛まれ3328Fの第二次整備はとにかく悪戦苦闘が続いた。
回着当時の状態を考えれば妥当な編成見附に引き上げられたはずであり現状には納得している。

京成3300形3312F 1次車 新赤電色 千葉線仕様 (運行番号表示器追設,種別表示器交換) ※TOMYTEC製

2019-09-13 21:43:50 | 京成線出場
純増。

第二次整備を終えたTOMYTEC製京成3300形3312F新赤電色(1次車:3312F-3)が出場した。
3300形の増備は2016年6月に出場したマイクロエース製3312F現行色中期仕様2両口(1次車:3304F-4)以来約3年3箇月振りである。
新赤電色に絞ると3304F新赤電色(1次車:3304F-1旧3312F-1)まで遡る久々の増強となった。




京成3300形3312F 1次車 新赤電色 千葉線仕様。
3312F-3:[3312]-[3311]-[3310]-[3309]。
※TOMYTEC製。
◆モハ3312,モハ3309 運行番号表示器追設,種別表示器交換。

京成3300形は3200形の後継形式として1968年11月から製造が開始された。
外観は基本的に3200形を踏襲しながらも客室設備の混雑対策が強化されている。
スタンションポールや短尺の釣り手は3300形が初採用となった。
走行機器も3200形の基本設計を受け継ぎFS-361A台車,KS-121A台車が採用となる。
この仕様は1次車16両だけの特徴となり1969年12月以降に登場した2次車以降では設計変更が行われた。
台車は金属ばねのFS-329D台車,KS-131台車へ変更され前面,側面には種別・行先表示器が設けられる。
この変更は同一形式ながら実質3300形の取り扱いを二分する結果に繋がった。
3000系列では3300形だけが更新修繕より先に冷房改造が行われた形式でもあった。
1次車は2~5次車が冷房改造を終えた後の1986年3月~1987年5月にかけて行われている。
行先方向板を用いる冷房改造車は3300形1次車のみで見られた珍しい外観だった。
更に3316Fは側扉窓支持金属押え面化が追加施工された事により独自の側面見附へと変化した。
この時期1次車は外観変更が多く1987年10月からは種別,行先表示器の単独追設工事まで加わる。
前面種別,行先表示器は2次車以降とは異なる独立形となり電照式種別表示器が貫通扉に設置された。
そして1989年6月には更新修繕が始まり3200形更新車と類似の意匠へと改められる。
運転室仕切方式の変更により貫通扉は交換され貫通扉窓及び種別表示器窓押え金支持化が3200形との識別点になった。
側扉窓金属押え面支持が特徴だった3316Fはクロスシート試作車に抜擢され引き続き独自の存在となる。
1次車の現行色化は1993年12月に施工された3308Fを皮切りとした。
最後まで新赤電色を維持した編成は3316Fで塗装変更と共にクロスシートも消滅している。


3312F-2。
※マイクロエース製。


3312F-4。
※マイクロエース製。

マイクロエース製3300形には3312F新赤電色(3312F-1),3312F復活新赤電色前期仕様(3312F-4←3312F-3)が在籍している。
中でも3312F-1は3312F復活新赤電色(二代目)を種車に起用した独自仕様であった。
プロトタイプが競合する確率は低いと読み3316F新赤電色クロスシート試作車(1次車:3316F-1)の増結専用編成に仕立てた。
しかしまさかのTOMYTEC製京成3300形リリースで3312F-1と3312F-3は完全にプロトタイプが被った。
ただ3312F-1は3316F-1との4+2編成(3316F-2),暫定2+4+2編成(3312F-2)を基本組成とする。
そのため3312F-1:本線仕様,3312F-3:千葉線仕様への棲み分けが可能となり窮地は切り抜けられている。


3304F-1,3312F-3 (マイクロエース製,TOMYTEC製)。

3312F-3が回着した当初は印刷済[普通 千葉中央]表示を活かす方向だった。
ところがモハ3311の第二次整備中に3304F-1へ設定した行先表示が[千葉中央]幕だった事を思い出す。
元々新赤電色編成は在籍比率が低く3304F-1との差別化には行先表示変更が欠かせなくなった。
急遽側面行先方向幕基準表示化を工程に組み込み新たな設定の策定に入っている。
3304F-1の対比へ据えるのであれば上り方面行が相応しいと思えた。
だが[津田沼]幕は既にグリーンマックス製3150形3182F新赤電色(3182F-1)で採用済だった。
各種資料を漁った結果3312F-3の行先表示類は[B05 普通 上野]に決定している。


3150形3182F,3312F-3 (グリーンマックス製,TOMYTEC製)。

新赤電色の再現は3社目となったがTOMYTEC製もなかなかの雰囲気を掴めていると思う。
マイクロエース製に比べ若干落ち着いた色合いだが離合に無理は感じられない。
またグリーンマックス製とも大きく印象が異なる訳ではなく上手い着地点に嵌まったと思う。
モーンアイボリー帯の色温度はファイアーオレンジ塗装面積が広いためか殆ど気にならなかった。
但し引き当てた個体は銀色塗装が今一つでモハ3312,モハ3309とも修正を行っている。
特に補修部が水切り直下の貫通幌座となったモハ3312は前面見附を左右する箇所であり痛いメーカーエラーだった。


3500形3556F,3312F (TOMYTEC製)。

製品の運行番号表示器は前面窓セル表面への印刷が引き継がれてしまった。
TOMYTEC製3500形更新車3520F現行仕様(3520F-4),3532F後期仕様(3532F-2)では印刷済[■ ■ ■]表示を残している。
フィルム仕様のグリーンマックス製3150形用運行番号表示器ステッカーを上貼りする方法は悪くなく思えた。
残念ながら千葉線系統に当てられる表示が残っておらず[■ ■ ■]表示は消去対象となった。
[■ ■ ■]表示の消去はTOMYTEC製3500形3556F朱帯色(3次車:3556F)で失敗した過去がある。
直近で施工したTOMYTEC製200形206F更新車晩年仕様(206F)ほど容易ではなかったか無難な成果を収められたと思う。


モハ3312+モハ3311 (3312F-3)。
※TOMYTEC製。


モハ3312+モハ3311 (3312F-2)。
※マイクロエース製。

マイクロエース製と競作になったTOMYTEC製3300形であるが側面見附は印象が全く異なる。
幕板が広いマイクロエース製はどうしても重厚な雰囲気を漂わせてしまう。
これに比例して側扉窓や側扉窓配置も苦しくなってしまい窮屈さが拭えなかった。
一方TOMYTEC製の落とし込みは実車に近くマイクロエース製とは対照的な軽快さを醸し出している。
グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフへの換装もあり京成形式らしさを感じられると思う。
ただKS-121台車はもう少々厳つくしても良かったように映った。




モハ3312 [B05 普通 上野]:種別表示器交換施工車。


モハ3312 [ 5 特急 成田空港]:3312F-2(種別表示器交換施工車)。
※マイクロエース製。

強い違和感を感じた英字無併記[普通]種別幕にはファイアーオレンジの縁取りが成されていた。
一瞬謎と思える仕様だが車体再現に変更された側面行先表示器を重ねると合点が行く。
貫通扉も別部品が採用されており3200形更新車リリースへの布石だと思われる。
恐らく3200形の種別表示器窓黒Hゴム支持を窓セル再現とするため[赤Hゴム支持]化したのだろう。
前面印象把握が良かっただけに一回り小さい英字無併記[普通]種別幕は惜しまれる箇所となった。
なお種別幕は富士川車輌工業製ステッカーを貼付したプラ板を貫通扉裏面へ設置し在籍中のマイクロエース製3300形並に引き上げた。


モハ3309(床下機器配置変更施工車)。


3500形モハ3553(3556F)。
※TOMYTEC製。

TOMYTEC製3300形の床下機器配置は3500形3556F朱帯色と共通化されていた。
M1車のモハ3311,モハ3310は主抵抗器が主役であり製品仕様を維持したまま竣工させた。
しかしモハ3312,モハ3309の海側に配置された電動発電機だけは黙認できなかった。
過去に機器配置変更を行った車両はTOMYTEC製クハ2000形クハ2003更新車晩年仕様(206F)に限られる。
クハ2003は200形モハ207(二代目)を種車とした関係で必然的に生じた工程だった。
純粋に実車へ倣う名目の単独施工はモハ3312,モハ3309が初となっている。


3312F-3サイドビュー(モハ3309:床下機器配置変更施工車)。
※TOMYTEC製。


3312F-2サイドビュー(モハ3309:復活新赤電色改装車)。
※マイクロエース製。

その他C-1000形空気圧縮機への置き換えも行いたかったが防護網付しか持ち合わせが無く取り止めた。
ここは一体成形床板を持つマイクロエース製が上回った箇所となった。
但し全体の雰囲気を崩すまでには陥っておらずTOMYTEC製3300形はC-2000形空気圧縮機で押し通すつもりである。
3312F新赤電色より側面窓セルが妻面窓セルによる片側支持へ変更され第二次整備初入場車のモハ3311から慎重な作業を心掛けた。
しかし結果はこれまで投入したTOMYTEC製京成形式と変わらずM2車の整備に時間を要する工程であった。
ただ運転台側TNカプラーSPと前面車体裾の干渉が廃されたのは大きな改善点で今後も踏襲してほしい。

京成3150形3154F 晩年仕様 千葉急行色 (モハ3154,モハ3151 ダミーカプラー交換,モハ3152 動力ユニット更新)

2019-07-26 21:43:06 | 京成線出場
整合。

グリーンマックス製京成3150形3154F晩年仕様千葉急行色(3154F-2)が再出場した。
モハ3152(3154F-2)も動力ユニット更新を終え千葉急行3150形モハ3152(3154F-1)と同格に達している。
改修後も濃灰色塗装を施したKS-116台車が維持され従来の編成見附が保たれた。




京成3150形3154F 晩年仕様 千葉急行色。
3154F-2:[3154]-[3153]-[3152]-[3151]。
◆モハ3154,モハ3151 SPフレームTNダミーカプラー化,モハ3152 動力ユニット更新。

千葉急行は経営が成り立たなくなり1998年9月30日付で会社解散となった。
施設は京成へ譲渡され1998年10月1日から京成千原線に改められる。
賃借編成だった3100形3124F(2両口),3150形3154F,3162F(2両口)も解散と同日付で京成に返却された。
1996年3月に一旦形式消滅した京成3100形だったが約2年7箇月振りの復籍を迎えている。
◆3154F:[3154]-[3153]-[3152]-[3151](1998/10)。
◆3162F:[3162]-[3161]+[3122]-[3121](1998/10)。
検査期限まで若干の余裕があった3124F(2両口),3154Fは後期千葉急行色のまま営業に投入される。
外観の変更点は[千葉急行]社名表示が消去されただけに留まり[Keisei]社名板も取り付けられなかった。
モハ3122+モハ3121は重要部検査回帰延長試験車であり既にユニットを組める3100形が消滅していた。
そのため3150形モハ3162+モハ3161との異形式混結編成が維持されている。
参考までに賃貸前に編成を組んでいたモハ3124+モハ3123は1996年3月付で廃車となった。
3162Fは晩年千葉急行色:モハ3162+モハ3161,後期千葉急行色:モハ3122+モハ3121の塗装も変わらず一際目立つ編成であった。
しかし活躍期間は短く1998年12月付でモハ3122+モハ3121は廃車され再度3100形が形式消滅した。
相方を失ったモハ3162+モハ3161だったがモハ3160+モハ3159との4両編成に戻されている。
3162F:[3162]-[3161]-[3160]-[3159](1999/1)。
旧3162F程の特長こそ無かった3154Fであるが1999年1月以降より唯一の後期千葉急行色編成として貴重な存在となる。
だがこの当時は3700形の増備が進み3150形も淘汰対象形式に挙がっていた。
全般検査を受ける事無くモハ3122+モハ3121の後を追うように3154Fも1999年2月を以て除籍された。
後に北総開発へ賃貸されるモハ3162+モハ3161とは異なり廃車解体となっている。
3154Fの廃車により1996年1月から採用された後期千葉急行色も消滅を迎えた。
京成現行色の帯色を逆転配置した後期千葉急行色が放つ存在感は強かったと思える。
短期間ではあるが京成形式で採用された配色とも言え3300形復活塗装編成に含まれなかったのは残念だった。


千葉急行3150形旧3154F。

3154F-2は在籍する3150形でも出場が早かった千葉急行3150形旧3154F(3154F)を出自とする。
京成形式復籍工程は[千葉急行]社名表示印刷消去とサックスブルー成形KS-116台車の濃灰色化であった。
検査期限が近かった3154Fはサックスブルー塗装が殆ど失われた状態だった。
この雰囲気を醸し出すべくグリーンマックス製スプレーにてKS-116台車を濃灰色へ改めている。
塗装は非動力台車:軸受部,動力台車:ロアフレーム内側へマスキングを施す等慎重に行った形跡が残る。
但し台車枠に用いられたプラスチックと塗料の相性は今ひとつで改修では塗装保全を最優先とした。


モハ3153(TR-180床板点検施工車)。

動力ユニット更新を終えたモハ3152(3154F-2)が竣工した後にモハ3153(3154F-2)を入場させた。
曇りが著しかった側面窓セルの清掃に加えTR-180床板を分解点検している。
通電系統の整備が必要だったモハ3154,モハ3151(3154F-2)はTR-180床板を分解する必要があった。
特にモハ3154は車体傾斜を抱えており捲れ上がった座席部品ビス締結部底面の平滑化で解消を図っている。
旧3154F時代に行った締結ビスの増締めは現在でも影を落としておりモハ3153もその状態が心配された。
モハ3153でも若干の乱れが確認されたが即締結不能に陥る地点には達しておらずしばらくは耐えられると思う。
現在TR-180床板の予備品は使い果たしてしまったため早急に手配したいところである。




モハ3154 [B65 普通 UENO 上野]:カバー支持式SPフレームTNダミーカプラー装着車。

モハ3154,モハ3151(3154F-2)には旧3154F以来のグリーンマックス製マウントTNダミーカプラーが装着されていた。
これを3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)の台枠直結式スカート化で余剰となったSPフレームTNダミーカプラーへ置き換える。
しかしTNカプラーSP擬3の転用品だった再生SPフレームTNダミーカプラーは歪みを抱えており連結器部品が下垂してしまった。
下垂具合はTNカプラーに近くSPフレームTNダミーカプラー化した効果は殆ど得られないままだった。
出場直前にモハ3154,モハ3151(3154F-2)を再入場させ連結器高を上げる対策へ取り掛かっている。
ゴム系接着剤を多用した固定方式はTNカプラーSPカバーが台枠から剥がせなくなる状態に追い込ませる程強力だった。
そこでSPフレームの逆L字形整形済取付部を切除しカバー支持式へ改める全面的な構造変更を行った。


モハ3151 [B65 普通 UENO 上野]:カバー支持式SPフレームTNダミーカプラー装着車。


千葉急行3150形モハ3151 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:3154F-1(SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

台枠との支持点が無くなったSPフレームは接着剤固定の影響を受けなくなる。
SPフレームの歪みを吸収する余地が生まれたはずだが連結器部品は下垂したままだった。
胴受からの嵩上代も0.3mmに満たずプラ板スペーサーの挿入は行えない。
止むを得ず固形化を進めたゴム系接着剤を連結器部品後端部へ盛り付けている。
この修正によりモハ3154,モハ3151(3154F-2)は連結器高が引き上げられた。
まだTNカプラーSP相当には至っていないものの違和感は大幅に軽減されたと思う。


モハ3152(動力ユニット更新車)。
※濃灰色化済DD-180用KS-116動力台車枠転用車。


モハ3160(3162F-5:動力ユニット更新車)。
※クロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車枠転用車。

モハ3160晩年仕様(3162F-5)を皮切りとした3150形の動力ユニット更新はモハ3152(3154F-2)にも及ぶ。
DD-180用動力台車の側梁転用は数多く捌いてきたがモハ3152では濃灰色塗装が壁となった。
前途の通り塗装被膜が弱いためDD-180用KS-116動力台車枠は従来よりも慎重に切り出しを行っている。
既に一部からサックスブルー成形色が覗かせていたが悪化させる事なく側梁化へと漕ぎ着けた。
当初計画ではモハ3152は3150形に於ける動力ユニット更新の最後を締めるはずだった。
これはクロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)の再導入実現を目論んだ結果でもあった。
予定より前倒しされたモハ3152の動力ユニット更新だったが結果的に踏み出して良かったと思える。


モハ3153+モハ3152 (非動力車+動力ユニット更新車)。

コアレスモーター搭載動力ユニット(5713)はこれまでに竣工させた動力ユニット更新車とLOTが異なる。
しかしTR-180床板装着車より全高が高くなる癖は健在でモハ3152(3154F-2)も同様の仕上がりとなった。
京成3150形復籍入場時の大失敗は連鎖的に生じた[千葉急行]社名表示印刷消去だった。
ペイントリムーバー式,ラプロス式,消しゴム式を組み合わせたが何れも不発に終わっている。
消しゴム式は全く通用せずペイントリムーバー式及びラプロス式では成形色を露出させてしまった。
余りの惨状ぶりに目が当てられなくなり後日塗装剥離痕隠蔽用デカールを貼付して長期試験へ入っていた。
施工は2015年4月で当初は色温度差が目立っていたが約4年3箇月の間に少しずつ褪色し大分馴染んだように見える。
デカールである以上厚みは隠せないながらもそれなりの役割を果たしていると言えよう。


3162F-5,3154F-2 (クロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)装着車,濃灰色塗装済KS-116非動力台車装着車)。

現時点で灰色台車を履く3150形は3154F-2,3162F-5の2編成に限られている。
3162F-5も晩年仕様の雰囲気に近付ける名目でクロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)への交換を行った。
手法の異なる灰色台車化は当然3162F-5の見附が上回っており取り扱い面でも数段有利である。
将来的には3154F-2のクロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)化が望ましい。
ただ入手が難しく当面は濃灰色化済KS-116台車で往なし続けるしかないと思われる。
取り敢えず全車揃って改修の壁を乗り越えられたのは大きな収穫だった。




3154F-2サイドビュー(モハ3151:濃灰色化済KS-116非動力台車装着車)。


3162F-5サイドビュー(モハ3159:クロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)装着車)。

その他細かい箇所ではバリが目に付いた誘導無線アンテナも軽微な整形を行っている。
京成3150形LOT誘導無線アンテナは予備品以外に3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)からの捻出品が保管品へ廻っていた。
誘導無線アンテナ(8078)もまだ余裕がありどちらも起用できる環境にあった。
しかしモハ3154,モハ3151(3154F-2)とも折損や変形には至っておらず継続使用が見込めた。
部品交換は突如襲ってくる場合が多く今入場での交換を見送り部分整形にて対応している。
SPフレームTNダミーカプラーへの交換が3154F-2を入場させる切っ掛けとなった。
まさか連結器位置に悩まされるとは思わなかったが上手く軟着陸を図れたと思う。

京成3700形3728F 1次車 後期仕様 フルカラーLED表示器編成 (3728,3721 ライト基板更新,台枠直結式スカート化) ※再生産品

2019-07-22 21:35:35 | 京成線出場
連動。

電球色LEDライト基板化から取り残されていたグリーンマックス製京成3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)が再出場した。
その他台枠直結式スカート化が施され現在での標準仕様に改められている。
プロトタイプに変更はなくリニューアル工事未施工編成が維持された。




京成3700形3728F 後期仕様 フルカラーLED表示器編成。
3728F-2:3728-3727-3726-3725-3724-3723-3722-3721
※リニューアル再生産品。
◆3728,3721 電球色LEDライト基板(8422)更新,台枠直結式スカート化。

在籍する京成3700形では3768F後期仕様(3次車:3768F)の導入に伴いリニューアル工事施工編成が増加した。
皮切りとなった編成は製品仕様を活かした3768F現行仕様(3次車:3768F-2)だった。
その後3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3758F後期仕様(3次車:3758F),3788F現行仕様(3次車:3788F)が加わる4編成体制に達する。
このうち3708F-2のみが前期リニューアル工事施工編成で3758F,3768F-2,3788Fは後期リニューアル工事施工編成である。
前期リニューアル工事施工編成は2次車までが対象のためリリース済編成では1次車しか改装できない。
3708F-2は旧3818F中期仕様(5次車→中期仕様:3818F)との部品交換を契機に前期リニューアル工事施工編成へと改められた。
製品化されたリニューアル工事施工編成は3768Fだけであり前期リニューアル工事施工編成は3708F-2だけに限られている。


旧3728F。
※旧製品。

3728F-2は旧3728F後期仕様(1次車:旧製品→中期仕様:3728F-1)の仕様を引き継ぎ出場させた。
一旦戦列を離脱した3728F-1は新たなプロトタイプ案として前期リニューアル工事施工編成化が浮上する。
しかし車体弛緩が疑われた3728,3721(3728F-1)の分解を嫌い3色LED表示器編成に変更された。
結局3728,3721(3728F-1)は着脱が重なったライトユニットの磨耗が原因で車体弛緩ではなかった。
既にライト基板更新まで施され中期仕様化がやや惜しまれる展開となっていた。
この時以来前期リニューアル工事施工編成を出場させられる機会が巡って来る。
電球色LEDライト基板への更新が遅れていた3728F-2が3708F-2に続く前期リニューアル工事施工編成の候補となった。


3728F-1。
※旧製品。

リニューアル工事施工編成化は固定化された側面窓サッシをマッキーで塗り潰す簡易的な施工で終えられる。
よって初期計画では3798F後期仕様(4次車:3798F)より先に入場する予定が組まれた。
仕様は3708F-2との差別化を図るためPT-4804形パンタグラフ搭載編成に据える方向まで固まっていた。
ところが3728F-2の仕様変更は灰色成形FS-547(047)台車装着編成8本のうち5本をリニューアル工事施工編成が占める事になる。
1次車スカート装着編成は3728F後期仕様のリリースだけに限られており編成番号が重複する再投入も気が進まなかった。
前期リニューアル工事施工編成化は再考となり3798Fが再出場を迎えるまでプロトタイプの模索が続いた。


3798F。
※リニューアル再生産品。

3728F-2のプロトタイプ期間はフルカラーLED表示器化された2010年5月からリニューアル工事施工入場までの2013年11月に該当する。
PT-7131形パンタグラフへの換装は2018年1月でありリニューアル工事施工編成化後も比較的短期間の仕様となる。
これ自体に問題は無かったが3768F中期仕様(3次車:3768F)が対象から外れる等の離合編成単純化が進むと判明した。
また[快速 成田]表示は[快速 高砂]表示に設定したした3798Fとの配分を考え採用したものだった。
現時点でのリニューアル工事施工編成化は時期尚早と判断され棚上げが確定している。
よって3728F-2の工程はライト基板更新及び台枠直結式スカート化のみに縮小となった。


3728 [51K 快速 成田]:台枠直結式スカート化施工車。

3728,3721(3728F-2)にはTNカプラーSP擬3を転用したスカート付SPフレームTNダミーカプラーが取り付けられていた。
両車ともスカートの位置調整に苦戦しておりSPフレームTNダミーカプラーに歪みが残っていたと思われる。
スカート天面全周を同一幅へ整形してしまった3728はプラ板スペーサー全長を前面妻板に接するまで延ばした。
この方式でもプラ板スペーサーとスカート天面の接触面積は余り増やせていない。
固着への不安が否めずライト基板更新を進める間は3758(3758F:旧製品)にTR-180A床板を履かせている。
ライトユニットの[特急]種別表示印刷消去等が伴いTR-180A床板の再装着は予定よりも遅れた。
その代わりスカートの安定化には寄与した模様で前面車体裾との空間はほぼ無いに等しい答を得られている。


3721 [51K 快速 成田]:電球色LEDライト基板(8422)更新車。


3791 [A09 快速 高砂]:3798F(電球色LEDライト基板(直販品)更新車)。
※再生産品。

3721(3728F-2)も3728(3728F-2)と同様安定性に欠けたがスカート天面の元取付脚台座部が生き残っていた。
台枠直結式スカート化は3798Fでの方式へと戻されプラ板スペーサーもジャンパ連結器モールドを目安とする全長で留められた。
電球色LEDライト基板は直販品から一般流通品(8422)に代わり基板断面黒色化が中止となる。
二連の電球色LEDライト基板(直販品)は裁断失敗により切断面が乱れた個体が多くマッキーで誤魔化す手段とした。
ライト基板そのものは同一だと思われるが分割時の失策が何を招くか判らず直販品と一般流通品での識別点を設けている。
苦戦し続けたライト基板集電スプリングの後傾化は捻りながら軽く引き伸ばしを繰り返す方式にて実現に至った。
この角度まで角度を付けられればTR-180A床板装着車,TR-180床板装着車での仕様共通化が可能だと思う。


3758F,3728F-2 (TR-180床板装着編成,TR-180A床板装着編成)。

台枠が車体全長に達するTR-180床板に対しTR-180A床板は独立した台枠スペーサーを持つ構造を有する。
TR-180床板装着車での台枠直結式スカート化はプラ板スペーサーに角度を設け反力を生み出す方式を採用している。
一方TR-180A床板装着車は軟質プラスチック製台枠スペーサーの整形が行い易く更なる反力増大策が施せた。
だが3728F-2は今一つ出来だったスカート付SPフレームTNダミーカプラーを何とかすべく台枠スペーサーへ手が加えられていた。
必要以上に角度が起こされた台枠スペーサーは取り付けられたスカートごと前面車体裾で抑止されるよう変わった。
入場前の3728F-2は連結器部品が上方向を向いていたがTR-180床板装着車と同一角度に改められる付帯効果を呼んでいる。




3728F-2サイドビュー(3721:台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品。


3768F-2サイドビュー(3761:スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着編成は徐々に削減が進み3728F-2からも姿を消した。
今後も3400形を含めライト基板更新時に台枠直結式スカート化を行う予定である。
ただ肝心の電球色ライト基板は一般流通品,直販品双方とも手持ちが尽きてしまった。
一般流通品すら補充の目途は立っておらず施工再開時期が読めない状況にある。
そのためもうしばらくスカート付SPフレームTNダミーカプラーに頼ると思われる。
唯一3768F-2だけは台枠直結式スカート化の単独施工が可能であり装備も現行仕様に改めたい。

千葉急行3150形3154F (モハ3154,モハ3151 SPフレームTNダミーカプラー化,モハ3152 動力ユニット更新)

2019-07-19 21:43:38 | 京成線出場
逆転配色。

改修を終えたグリーンマックス製千葉急行3150形3154F(3154F-1)が再出場した。
入場はグリーンマックス製京成3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)の台枠直結式スカート化が発端である。
3798Fから捻出されたSPフレームTNダミーカプラーは当初マイクロエース製京成3600形系列へ転用する予定だった。




千葉急行3150形3154F。
3154F-1:3154-3153-3152-3151。
◆モハ3154,モハ3151 SPフレームTNダミーカプラー化,モハ3152 動力ユニット更新。

千葉急行3150形は検査期限を迎えた千葉急行3050形3070Fと入れ替わりで登場した形式である。
1000形,3050形に続く京成形式の賃借編成であり3100形3124F(2両口:モハ3122+モハ3121),3128Fと同時期に現れている。
何故か編成単位ではなく3100形3124F(2両口)との異形式混結編成が組まれた。
◆3128F:3128-3127-3126-3125(1996/1)。
◆3158F:3158-3157+3122-3121(1996/3)。
1996年1月に出場した3128Fより京成現行色の幕板帯色,腰板帯色を入れ替えた後期千葉急行色が採用された。
従来までの濃青色に白帯を締めた前期千葉急行色は1996年3月で消滅している。
3128Fは1997年6月に京成へ返却され3154Fが新たな賃借編成となった。
モハ3158+モハ3157から約1年3箇月遅れで編成単位の3150形が出現した。
塗装は3158Fと同じ後期千葉急行色に改められたがこの塗装を纏う車両は3154Fの4両が最後となっている。
◆3154F:3154-3153-3152-3151(1997/6)。
千葉急行形式は検査期限の近い京成形式を賃借したため車両の入れ替えが繁く行われた。
これは3150形も例外ではなく異形式混結編成を組んでいたモハ3158+モハ3157(3158F)は1998年3月に京成へ返却される。
代わりに借り受けた車両は3162F(2両口:モハ3162+モハ3161)であった。
3162Fの成田寄ユニットには3100形3124F(2両口)が生き残り変則組成も引き継がれる。
ただこの時期は千葉急行の存続自体が危ぶまれたせいか塗装変更が見送られた。
モハ3162+モハ3161の出で立ちは[Keisei]社名板が取り外されただけの晩年千葉急行色となった。
そのため3162Fはモハ3162+モハ3161,モハ3122+モハ3121のユニット間で帯色配置が逆転する珍編成に変わっている。
◆3162F:3162-3161+3122-3121(1998/3)。
結局千葉急行は1998年9月を以て解散となり京成千原線として再出発した。
車籍を有していた3154F,3162Fは京成形式へ復籍し短期間ながら千葉急行時代のまま営業に就いた。
記録上では8両が在籍した千葉急行3150形だがモハ3158+モハ3157はモハ3162+モハ3161での置き換えが行われている。
よって最大勢力は6両に留まる小所帯で推移した形式であった。
その中でも3150形だけで組成された3154Fは3100形3128Fと共に後期千葉急行色を代表する編成だったと思う。


京成3150形3154F(3154F-2)。

現在の3154F-1は旧3154F京成3150形3154F晩年仕様千葉急行色(3154F-2)へ改装した直後に増備した二代目である。
初出場はリリースから時間が経過した2015年8月で新製投入だった旧3154Fから一転し中古製品に頼った。
この当時から灰色成形密着自動式TNカプラーSPは自転車操業が続いていた。
モハ3154,モハ3151(3154F-1)の運転台側には予備品を兼ねたTNカプラーSPが取り付けられる。
マイクロエース製京成3300形3312F現行色中期仕様(2両口:3304F-4)を入場させた際にTNカプラーSPが底を突いてしまった。
目論見通りモハ3154,モハ3151(3154F-1)の運転台側TNカプラーSPは3304F-4へ転用される。
代替は連結器部品を固定した簡易形TNダミーカプラーを採用し前進取付まで施された。
2016年6月の入場以降目立った動きが見られなかった3154F-1だが前尾灯点灯具合に異変が現れ始める。
通電系統は回着当時から整備が行われておらず症状改善に着手すると同時にTNダミーカプラーの廃止も決定した。
予定していたマイクロエース製京成3600形系列のSPフレームTNダミーカプラー化を押し退けての入場となっている。


経年劣化が進んでいた導電板と台車集電板(モハ3154)。

通電系統の整備でモハ3154,モハ3151(3154F-1)は前尾灯点灯具合が改善出来ると考えていた。
先発入場させたモハ3154の導電板及び台車集電板は塗布されたグリスが悪い方向へ作用し非常に悪い状態であった。
導電板,台車集電板の研磨はラプロス#2400でも通用せず#1000のペーパーを初めて持ち出す羽目になる。
予想を超えた状況を目の前にして単なる整備から改修へと格上げする切っ掛けとなった。
酸化した導電板,台車集電板はラプロス式と同等の仕上げに達したと思える。
前尾灯のちらつきは一切発生しなくなり改修は無難な滑り出しを見せた。


モハ3154 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:通過標識灯完全消灯化施工車。

また竣工時期も関係し通過標識灯非点灯化は通過標識灯用プリズム先端をマッキーで塗り潰しだけの旧仕様が残っていた。
今改修でモハ3154,モハ3151(3154F-1)ともに油性ペイントマーカーを併用する被膜の二重化が成される。
通過標識灯は完全消灯へと至り[普通]運用に相応しい点灯具合に改められたと思う。
しかしモハ3151は予想外の事態に襲われモハ3154のようには進まなかった。
前尾灯が終日非点灯に留まる機会の多かったモハ3151も導電板,台車集電板は酸化が進んでいた。
その状態はモハ3154より酷く前尾灯非点灯を招いても不思議ではないと思える程だった。


座席部品ビス締結部折損により流用を断念したTR-180床板(モハ3151)。

モハ3151(3154F-1)の改修は座席部品ビス締結部の折損が明らかになり方向性が大きく変わる。
TR-180床板用座席部品の更新が確定した一方で台枠は流用する方針だった。
ところがどうやっても台枠センターピン部に埋まったビス締結部の欠片が撤去出来ずTR-180床板全ての更新へ迫られる。
一組だけ温存しておいたTR-180床板の予備品だが予定とは異なる出番になった。
旧モハ3151用床下機器部品は予備品に移設されモハ3151用床板を組み上げている。
更にSPフレームTNダミーカプラーの前進取付対応化にも失敗してしまい思い通りに進められない作業が連続した。
ただこの加工失敗は前進取付を容易にさせる効果をもたらしモハ3154(3154F-1)との差異発生を防げている。


モハ3151 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:台枠更新車。

他編成との併結機会が無い3154F-1ではSPフレームTNダミーカプラーの固定はゴム系接着剤で十分だった。
前進取付代はTNカプラー取付ボス半個分程度しかなく逆L字形へ改めるフレーム取付部の整形に時間を割かれていた。
3150形運転台付車ではジャンパ連結器モールドと前面車体裾のパーティングラインを合わせる位置で統一している。
牽引,推進力への耐性が懸念材料となる中間組込車は従来通りの逆L字形整形にする必要があると思う。
4両編成に限定される先頭車両ではモハ3151(3154F-1)と同様の凸形整形で十分かもしれない。
まだ京成3150形系列ではTNダミーカプラー装着車が残存しており入場時に採用の可否を下したい。


京成3150形3170F-3,3154F-1 (TNカプラーSP装着編成,SPフレームTNダミーカプラー装着編成)。

改修規模が拡大したため京成3150形系列で進めていた動力ユニットの更新も工程に加えられる。
偶然にもモハ3152(3154F-1)が搭載するDD-180動力ユニットは加速度の低下が顕著になっていた。
動力ユニット更新は京成3150形モハ3168現行色後期仕様(3170F-3)以来約1年3箇月振りの施工となる。
既にグリーンマックス製3400形,3700形ではDD-180動力ユニットの全廃が完了しており手慣れた作業のはずだった。
順調に更新を終えたかと思えたモハ3152だったが竣工後にKS-116動力台車枠の誤取付が発覚する。
再入場に追い込まれたモハ3152はゴム系接着剤に手を焼きながらも修正へと漕ぎ着けた。


モハ3152(動力ユニット更新車)。

モハ3151(3154F-1)での座席部品破損が引っ掛かりモハ3153(3154F-1)もTR-180床板の点検を行った。
増締めによるビス締結部底面の隆起こそ見られたが当面は更新を回避できると思われる。
改修が完了した3154F-1からはTNダミーカプラー,TNカプラーSP擬2が消滅した。
中でもTNカプラーSP擬はDD-180動力ユニット搭載車のTNカプラー対応化に寄与した部品であった。
しかし老朽化には勝てず廃止となり京成3150形モハ3152(3154F-2),モハ3180新赤電色(3182F-2)に残るのみとなっている。
そのモハ3152(3154F-2),モハ3180も動力ユニット更新対象車でありTNカプラーSP擬が姿を消す日もそう遠くないと思う。




3154F-1サイドビュー(モハ3151:SPフレームTNダミーカプラー装着車)。
※前進取付施工車。


京成3150形3170F-3サイドビュー(モハ3159:TNカプラーSP装着車)。
※前進取付施工車。

SPフレームTNダミーカプラー化により前面見附の安定感を醸し出す効果を得られたと思える。
TNカプラーはマウントとロアフレームの2pcs構成でありTNダミーカプラーへ細工すると胴受周りに歪みが生じる弱点があった。
特に線バネを存置した簡易形TNダミーカプラーではこの症状が強く現れる傾向が強い。
これに対してSPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSPから復心スプリングを撤去しただけの構造を持つ。
そのため剛性に不都合は無く連結器部品の破損時以外は半永久的な使用が可能だと考えている。
3154F-1はTNカプラーSP装着編成に引けを取らない見附に変わり新性能化も達成した。
ただプロトタイプ変更の確率が低いため今後も入場機会は増加しないと予想される。
せっかく改修で持ち上げた状態を維持する事が今後の課題になるだろう。

京成3700形3798F 4次車 後期仕様 フルカラーLED表示器編成 (3798,3791 車体改修,ライト基板更新) ※再生産品

2019-07-14 22:58:45 | 京成線出場
満載。

グリーンマックス製京成3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)は2016年9月に出場したリニューアル再生産品である。
当時在籍した旧3798F現行仕様(旧製品)を旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F)へ改番してまで導入を図った。
所有車では初となるTR-180A床板装着編成を飾った3798Fだったが2017年11月の入場を最後に殆ど動きが止まっていた。




京成3700形3798F 4次車 後期仕様 フルカラーLED表示器編成。
3798F:3798-3797-3796-3795-3794-3793-3792-3791
※リニューアル再生産品。
◆3798,3791 前面車体断面黒色化,誘導無線アンテナ換装,ライト基板(直販品)更新,台枠直結式スカート化。

京成3700形のリニューアル工事は2012年2月に実施された3708Fを嚆矢とした。
2012年12月:3718F,2013年12月:3728Fが続き1次車のリニューアル工事が完了した。
2次車では3748F(2014年9月)が先行し3738Fは2014年11月に施工される。
リニューアル工事内容が深化した3,4次車も編成番号順ではなかった。
各々2015年9月:3768F,2015年12月:3758F,2016年11月:3788F,2017年2月:3778Fがリニューアル工事施工編成となった。
4次車だった3798Fは3778Fの次に施工されると予想していたが入場編成は3818F(5次車)であった。
変更が重ねられたリニューアル工事は3818FでLCD式車内案内表示器が設置される等決定版と言える仕様に達した。
3818Fが2017年10月に出場した後は3798Fが最後のリニューアル工事未施工編成で残る。
新製時の雰囲気を多分に残す3798Fはある意味貴重な存在と言えた。
しかしその期間は長くなく2018年3月にリニューアル工事が行われている。
3798Fは3色LED表示器化,フルカラーLED表示器化も遅かった。
検査入場の都合も関係したと思われるが常に後塵を拝する風変わりな編成だと思う。


旧3798F。

3798Fは旧3798F(旧製品)の代替編成でありフルカラーLED表示器編成に改め出場させた。
当初はスカート付TNカプラーSPが取り付けられ行先表示類には[55K 快速 西馬込]を採用していた。
その後旧3768F後期仕様(3次車→現行仕様:3768F-2)へ[55K 西馬込]表示を譲る。
これに連動した前回入場は[高砂]表示,スカート付SPフレームTNダミーカプラーへの変更だった。
3700形M2c車は2017年12月に入場した旧3728F後期仕様(1次車→中期仕様:3728F-1)より前面車体断面黒色化が工程に加わった。
2018年7月出場の3728F-1(旧製品)では台枠直結式スカート化が試行される。
更に2018年8月には転用品ながら電球色LEDライト基板が旧3758F現行仕様(旧製品)で初採用された。
順次施工を進めていた前面車体断面黒色化に加え台枠直結式スカート化及びライト基板更新も正式採用が決定する。
全ての装備を纏った3708F現行仕様(1次車:3708F-2)の改修が完了したのは2018年8月下旬であった。


3708F-2。

3708F-2の出場後は3768F中期仕様(3次車:3768F-1),3728F-1,3758F,3788F現行仕様(3次車:3788F)が同一仕様化される。
実車さながらに3798Fの入場は先送りされスカート装着編成では唯一前面車体断面黒色化が施されないまま残った。
加えて3768F-1は誘導無線アンテナ(8078)のリリースが間に合わず搭載準備を施し出場させた。
この時点で3798Fの改修は誘導無線アンテナ搭載試行後に行う方向で定まる。
誘導無線アンテナに置き換えられた3768F-1の編成見附は京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載編成と殆ど変わらなかった。
2ndLOT誘導無線アンテナを搭載していた3798Fも誘導無線アンテナへの換装が決定する。


3798 [A09 快速 高砂]:車体改修施工車。


3728 [61K 快速 佐倉]:3728F-1(前面車体断面黒色化試作車)。
※旧製品。

グリーンマックス製京成3400形,3700形M2c車の前面黒色塗装は妻面のみの再現とされた。
俯瞰では前面窓セルで覆いきれない運行番号表示窓下部横桟の車体塗装が目に入ってしまう。
3728(旧3728F→3728F-1)から採り入れた前面車体断面黒色化は作業失敗が生み出したものである。
前面黒色窓枠の印刷劣化部を補修する際に車体断面との識別が出来なくなり余計な箇所までインクを付けてしまった。
これを誤魔化す手段のはずが運行番号表示窓下部横桟を埋没させる手段に変わっただけである。
施工開始当時には無かった超極細字マッキーにより作業性は大幅な向上を示す。
先発入場した3798より黒色化を超極細字マッキーで一本化した。
主に使用したΦ0.7mmのペン先は非常に滑り易く3791でも窓枠モールドを踏み外している。
幸い大事には至らなかったが再び極細字マッキーとの併用に戻した方が安全だと思う。


3791 [A09 快速 高砂]:ライト基板更新車。


3721 [61K 快速 佐倉]:3728F-1(ライト基板更新試行車)。
※旧製品。

電球色LEDライト基板化は3768F後期仕様(二代目)の導入を契機とした3758Fが初施工だった。
ここでは3768Fが装着していた電球色LEDライト基板を3758Fへ移設する安直な方法を採った。
3708F-2にてようやく一般流通品電球色LEDライト基板(8422)を採用できたが所要数は在籍編成には遠く及ばない。
本格化は集中投入により電球色LEDライト基板(直販品)が確保された3728F-1以降である。
更新の度に手こずってきた二連の電球色LEDライト基板分割は基板断面を傷めずに終えられた。
黄色発光LEDライト基板を凌ぐ前照灯点灯具合は装着編成が増加した現在でも新鮮に映る。


3728F-2,3798F (スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車,台枠直結式スカート化施工車)。


3768F-1 (誘導無線アンテナ(8078)搭載試行編成)。

幾度も試行を繰り返した台枠直結式スカート化は安定域に突入したと思える。
専用治具が使用中止された影響は無く前面車体裾とスカートの空間は殆ど無いに等しい。
3798FはTR-180A床板装着編成だったためスペーサーの反力はTR-180床板装着編成に比べ強くなる。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーの取付誤差が見られた3798と3791は同じ前面見附となった。
誘導無線アンテナ(8078)は3768F-1に続く採用で安心感があった。
2ndLOT誘導無線アンテナとは色温度が異なり屋根上見附は若干の変更が見られる。
なお枕木方向の大きなぐらつきが発生し流し込み接着剤で溶着固定した。




3798Fサイドビュー(3791:誘導無線アンテナ(8078)換装施工車)。
※再生産品。


3728F-2サイドビュー(3721:京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車)。
※再生産品。

枕木方向のぐらつきは3768,3761(3768F-1)でも生じた現象である。
3768,3761はゴム系接着剤で固定可能だったが垂直の維持が難しかった3798,3791では流し込み接着剤に変更している。
嵌合精度は個体差にも拠るため誘導無線アンテナ(8078)特有の癖か判断がつかない。
3400形3408F前期仕様(3408F-3)が2ndLOT誘導無線アンテナ搭載編成で残存しておりライト基板更新時に換装する予定である。
在籍する3700形フルカラーLED表示器編成では3728F-2が黄色発光LEDライト基板を持つ。
次期ライト基板更新は3728F-2とする方向だが京成3150形LOT誘導無線アンテナの換装には手を伸ばさない。
従って3798Fは入場前の状況から一転し現時点での最新装備を持つ編成に格上げされたと言えよう。

京成3700形3768F 3次車 中期仕様 3色LED表示器編成 (3768,3761 新誘導無線アンテナ(8078)換装)

2019-06-08 21:40:00 | 京成線出場
初搭載。

グリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)が再出場した。
今入場により回着整備では搭載準備施工に留まっていた誘導無線アンテナ(8078)への交換を終えている。
3150形LOT誘導無線アンテナとの差異は殆ど無く外観変化が伺えない出場となった。




京成3700形3768F 3次車 中期仕様。
3768F-1:3768-3767-3766-3765-3764-3763-3762-3761
※3色LED表示器編成。
◆3768,3761 グリーンマックス製誘導無線アンテナ(8078)換装。

3761F-1の種車となった3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車)はここまで3編成が導入された。
初代3768Fは在籍する3700形初の後期リニューアル施工編成として初出場を飾った。
その後グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへ換装し現行仕様(3768F-2)へ改装されている。
二代目3768Fは増備を計画していた3818F中期仕様(5次車:リニューアル再生産品)の代替投入扱いである。
既に3768F-2が出場していたためプロトタイプは中期仕様3色LED表示器編成とした。
リニューアル工事未施工編成への改装は改修を控えていた旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F)との窓セル交換にて往なした。
旧3758Fは旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)の改番編成であり3768F-1が装着する窓セルと車体には大きなLOT差が存在する。


3768F-2。

半ば勢いで導入してしまった三代目3768Fではその取り扱いに苦慮する。
3700形は製造年次やリニューアル工事施工で各編成に個性が生じた。
大凡のプロトタイプは在籍編成で再現済だったため3768F-1に準じた窓セル交換は焼け石に水だった。
よって後期リニューアル工事施工編成のまま出場させるしかなくなる。
3768Fの3編成体制は気が進まず旧3798F(旧製品)以来となる改番を施した。
プロトタイプも3768F-2に続く現行仕様後期リニューアル工事施工編成へ据えられる。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装を行い3788F現行仕様(3次車:3788F)として出場させた。


3788F。

3768F後期仕様を種車に起用した3768F-1,3768F-2,3788Fでの共通項は3150形LOT誘導無線アンテナの搭載だった。
3400形,3700形(旧製品)に付属していた旧LOT誘導無線アンテナは柔軟性が欠けていた。
旧3798F(旧製品),旧3818F中期仕様(5次車→中期仕様3818F)では回着整備中に折損を招いたほどだった。
そのため京成3150形LOT誘導無線アンテナの予備品を確保し後のアンテナ交換に結び付けている。
これ以降3400形,3700形では3150形LOT誘導無線アンテナが本格採用される。
当時残存していた旧LOT誘導無線アンテナ搭載編成も改修入場時に交換を行った。
当然ながら製品付属の誘導無線アンテナは使用中止となり現在も保管品で眠っている。


3728F-1,3768F-1 (京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載編成,誘導無線アンテナ(8078)搭載編成)。

グリーンマックス製誘導無線アンテナの材質変更は二代目3768Fの回着と前後して告知された。
よって当初から3768F-1に誘導無線アンテナを搭載させる方向であった。
しかし誘導無線アンテナのリリースがずれ込み3768F-1にも3150形LOT誘導無線アンテナを搭載させた。
その代わり屋根板への誘導無線アンテナ固定を見送る誘導無線アンテナ搭載準備施工編成とした。
なかなか日の目を見なかった準備施工だったが誘導無線アンテナ(8078)の投入でようやく機能している。
まさか2018年9月の初出場から約9箇月後まで遅れるとは予想もしていなかった。
誘導無線アンテナ(8078)で最も心配された成形色は3150形LOTに酷似している。
共通金型が用いられた模様で部品同士の比較では区別が付かない程だった。


差異が判り難い誘導無線アンテナ (3761:8078,3150形LOT)。

予備品の3150形LOT誘導無線アンテナも大幅に数を減らしており切替え時期に来ていた。
成形色が変更されると痛手を追うところだったが無事差異発生は回避された。
3728F中期仕様(1次車:3728F-1)は3768F-1と同じ3色LED表示器編成である。
誘導無線アンテナ(8078)に換装された3768F-1と3150形LOT誘導無線アンテナを搭載する3728F-1の外観はほぼ同一に見える。
プロトタイプが揃う両編成だがどちらが誘導無線アンテナ(8078)を搭載しているか殆ど判らないと思える。
入り目の見誤りで予備品まで現れた誘導無線アンテナ(8078)は貴重な戦力になるだろう。
なお3768F後期仕様を種車とする編成の中でも3768F-1は特殊な存在であり各方面での歪みが垣間見えた。
妻面窓セルは流し込み接着剤固定の甘い傾向が伺え側面黒色窓枠にも掠れが出始めている。
何れも分解を経た回着整備工程が原因だと思われ全車の車体改修は時間の問題だと思う。




3768F-1サイドビュー(3761:誘導無線アンテナ(8078)搭載車)。


3728F-1サイドビュー(3721:京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車)。


3798Fサイドビュー(3791:旧LOT誘導無線アンテナ搭載車)。

軟質材への変更は取り扱いに神経を使う場面を減らしてくれると思われる。
ただ3768F-1では3768,3761の双方で枕木方向のぐらつきが発生している。
単純に個体差が原因とも考えられ換装車が増加するまでは様子見が必要だと思う。
長らく採用していた流し込み接着剤固定から脱出し仕様書指示に近いゴム系接着剤固定へと改めた。
嵌合精度の甘い車両への対応は万全と言え以後の入場に備えられた。
京成3150形LOT誘導無線アンテナには多少の予備品があるが誘導無線アンテナ(8078)搭載編成を2本用意したい。
諸事情で即入場とは行かないが旧LOT誘導無線アンテナ搭載編成で残る3798F後期仕様(4次車:3798F)の改修にて採用する予定である。

京成3600形3648F 現行色 8両編成 後期仕様 色地種別幕編成 (運転台側SPフレームTNダミーカプラー化)

2019-05-07 21:50:23 | 京成線出場
微調整。

部品調達が遅れマイクロエース製京成3600形3648F現行色8両編成後期仕様(3648F)は運転台側にTNカプラーSPを起用した。
連結機会を考慮しないクハ3600形はSPフレームTNダミーカプラーで十分だったが供出が間に合わなかった。
2019年3月の暫定出場から約2箇月が経過した今になってようやく交換機会を迎えている。




京成3600形3648F 現行色 8両編成 後期仕様 色地種別幕編成。
3648F-1:3648+3623-3622+3647-3646-3643-3642-3641
3648F-2:(3648+3623-3622)+(3643-3642-3641)。
※晩年仕様(6両編成)対応。
◆クハ3648,クハ3641 運転台側3600形用SPフレームTNダミーカプラー化。

当初3648FはSPフレームTNダミーカプラーを捻出した上で入場させるつもりだった。
しかし供出対象に据えたグリーンマックス製3700形は台枠直結式スカート化と電球色LEDライト基板更新が並行工程となる。
現在も未改修編成で残る3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)が入場する予定はライト基板更新順位が絡み先送りされた。
同時にスカート化SPフレームTNダミーカプラー装着編成の台枠直結式スカート化も中断となった。
3648Fが入場するまで3箇月の猶予があったがこの間3700形は1編成も改修入場を果たせずに終わる。
3600形用TNカプラーSPを仮装着させての暫定出場は3700形の動向が大きく響いている。
但しSPフレームTNダミーカプラーとTNカプラーSPは連結器部品以外共通構造を持つ。
SPフレームTNダミーカプラーが捻出され次第双方でTNカプラーSPカバーを交換する方針は当初から決定していた。


3400形3428F。

一方[快速 西馬込]表示採用が有力だった3648Fは後期仕様(3648F-1:8両編成),晩年仕様(3648F-2:6両編成)の両立に梶が切られた。
3648F-2を代走特急運用に適合させるべく行先表示類は[特急 上野]へ変更される。
この計画変更により色地種別幕[特急 上野]表示編成はグリーンマックス製3400形3428F現行仕様(3428F)との2本体制になった。
プロトタイプが近い編成同士で行先表示類が重複する状態は好ましくなく3648Fの初出場当時から解消を考えていた。
まだ台枠直結式スカート化が未施工だった3428FはSPフレームTNダミーカプラー捻出にも適う。
そして3428Fは[快速 西馬込]表示へ変更され3648Fとの離合に向けた一歩を踏み出している。
3428,3421(3428F)にはクハ3648,クハ3641(3648F)に取り付けていた3600形用TNカプラーSPを転用した。
よって3648Fに充当するSPフレームTNダミーカプラーは3798Fから3428Fへ変更となった。
計算外は3421より捻出したSPフレームTNダミーカプラーが前進取付対応品だった事である。
現状のまま再出場させる方向だった3648Fだがクハ3648とクハ3641で微妙な差異が生じ再度入場させた。


連結器突き出し長を揃えたSPフレームTNダミーカプラー (クハ3641,クハ3648)。

クハ3648は原形のTNカプラーSPフレームを有しておりクハ3641だけが修正対象となった。
TNカプラーSP系の前進取付対応化はフレーム取付部をT字形若しくは逆L字形に整形するだけである。
整形に際し台枠への取付目安として既存の取付孔はその一部を存置していた。
逆L字形に整形されたTNカプラーSPフレームを転用したクハ3641も目安へ従った。
ところがクハ3648に比べ連結器突き出し長が若干短くなってしまった。
マイクロエース製品はマイクロカプラーを基本としておりTNカプラー取付は推奨されていない。
台枠取付脚の形状はあくまでマイクロカプラーに合わせたものである。
そのためTNカプラーSP取付部と台枠取付脚は僅かに嵌合猶予が発生する。
これを失念したままクハ3641へSPフレームTNダミーカプラーを取り付けた結果が取付位置の差異に直結したらしい。


モハ3668+クハ3641 (3668F-1+3648F:TNカプラーSP装着車+SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

前進取付対応SPフレームTNダミーカプラーの固定はゴム系接着剤に頼る。
グリーンマックス製3150形運転台付中間組込車では撤去に苦労するほど強力な固着度合いを示す。
ただ牽引,推進負荷の掛からないクハ3600形では塗布量を控え気味にしていた。
これが奏功しクハ3641のSPフレームTNダミーカプラーは容易に剥離出来た。
逆L字形取付部は位置決定の要素に欠けるためクハ3648を基準車とした。
貫通扉渡り板前端をクハ3648に揃えSPフレームTNダミーカプラーを圧着する。
万が一に備えゴム系接着剤の塗布はTNカプラーSPカバーだけに留めた。
また連結器部品がやや下方向を向いており同時に修正を図っている。


クハ3608+クハ3641 (3608F+3648F:TNカプラーSP装着車+SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

補正した連結器高はモハ3668現行色VVVF制御車中期仕様(3668F-1:TNカプラーSP装着車)で確認を行った
問題ないと思えた連結器位置だったが更にクハ3608朱帯色後期仕様(1次車:3608F)とも比較した。
3668F-1は1stLOT品に相当し2ndLOT品の3648Fより漏光対策箇所が少なかった。
念のため同一LOT品のクハ3608(TNカプラーSP装着車)を持ち出し修正結果を固めようと考えた。
ところがクハ3608はクハ3641よりも連結器位置が高くなる予想外の答が出る。
クハ3608はモハ3668とも連結器高の差が現れどちらに合わせるべきか迷った。
結局LOTが合致する3608Fが選択されクハ3648共々再修正へと進んでいる。


3400形3428F,3648F。

連結器位置の微調整を終えたクハ3648,クハ3641は遂に正式竣工へと至った。
TNカプラーSPと類似形態を持つSPフレームTNダミーカプラーへの交換であり外観は殆ど変わりなく映る。
ここがカプラー相互振替の狙いと言えむしろ交換が成功した証だと思える。
3648Fの出場が3428Fを富士川車輌工業製ステッカーによる[快速 西馬込]表示へ改める引き金となった。
その3648Fも3428Fに取り付けていたSPフレームTNダミーカプラーが廻される珍展開を繰り広げている。
結果的に3428F,3648F双方とも各形式の標準仕様に辿り着く良好な答を得られた。
遠回りこそしたが貴重な本線系統色地種別幕編成同士の離合もバリエーションが増加し丸く収まったと思う。




3648Fサイドビュー(クハ3641:京成3600形用SPフレームTNダミーカプラー換装施工車)。


3658Fサイドビュー(クハ3651:京成3600形用SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

ジャンパ連結器モールドが切除されたTNカプラーSPカバーは流用とした。
3428,3421に装着したTNカプラーSPを併せ上手く部品回転が図れたと思う。
3658F現行仕様(3658F)が装着するSPフレームTNダミーカプラーは全てTNカプラーSP用部品を用いている。
これは復心スプリングの破損によりダミーカプラー化された異色品で他への採用例は無い。
復心スプリングにも保管品が発生しておりTNカプラーSPへの復旧を検討する。
工程は3648F,3428F間での交換に近く3400形,3700形の台枠直結式スカート化と並行したい。
なお転用先を失った3798FのSPフレームTNダミーカプラーはTNカプラー代替用に廻す予定である。

京成3400形3428F 現行仕様 PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成 (行先表示類変更,ライト基板更新)

2019-05-06 21:33:16 | 京成線出場
定番。

在籍する京成形式では色地種別幕編成,フルカラーLED表示器編成を併せ3本が[特急 上野]表示編成に設定されていた。
このうちフルカラーLED表示器編成はグリーンマックス製3700形3708F現行仕様(3708F-2)の1本だけである。
一方マイクロエース製3600形3648F現行色8両編成後期仕様(3648F)の出場により幕式表示器編成は2本に増加した。




京成3400形3428F 現行仕様 PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成。
3428F:[3428]-[3427]-[3426]-[3425]-[3424]-[3423]-[3422]-[3421]。
◆行先表示類変更,ライト基板更新,TNカプラーSP・台枠直結式スカート化。

3648Fは後期仕様(3648F-1:8両編成)と晩年仕様(3648F-2:6両編成)の両立を狙い[特急 上野]表示を採用した。
2019年2月付で廃車された3648Fだがプロトタイプは2010年8月頃~2019年2月と幅広い。
離合に齟齬の無い色地種別幕編成及びフルカラーLED式表示器編成が多く今や欠かせない戦力となった。
もう1本の[特急 上野]表示編成はグリーンマックス製3400形3428F現行仕様(3428F)である。
当然の如く3648Fの離合相手に浮上したものの[特急 上野]表示編成同士で被ってしまった。
初出場以来製品印刷の行先表示類を採用し続けてきた3428Fだが3648Fとの設定重複解消が決定した。


3600形3648F。

現在に至るまで本線系統色地種別幕編成の勢力が拡大せず3428Fは奇跡的に表示類変更対象とならなかった。
3428F以外の3400形,3700形は全て富士川車輌工業製ステッカーによるプロトタイプ変更を終えている。
ある意味異色の存在だった3428Fは今入場で全面的に運行番号,種別,行先表示が変更された。
再出場と同時に3400形,3700形の運行番号,行先表示は全編成とも富士川車輌工業製ステッカーでの統一を達成した。
新たな種別,行先は3648Fでも候補に挙がった[快速 西馬込]表示である。
運行番号は現行ダイヤを辿り平日日中に佐倉~西馬込間を往復する[87K]とした。


3428 [87K 快速 西馬込]:台枠直結式スカート化施工車。

3728Fの前回入場は事故復旧と重なった関係で基本的な車体改修を終えていた。
よって3427,3425,3422に搭載されるPT-71C形パンタグラフの取付脚は黒色化済である。
3425も2017年10月にコアレスモーター搭載動力ユニットへ更新を行い新性能化まで完了していた。
2017年12月当時の標準仕様に達して以降大きな動きは見られなかった。
ところが2018年12月より3700形3758F現行仕様(3次車→後期仕様:3758F)よりライト基板更新が開始される。
更に3728F中期仕様(1次車:3728F-1)からは台枠直結式スカート化の本格試行へと至り3428Fを取り巻く環境は変化していた。
今回は行先表示類変更が主工程であり入場車は3428,3421に限られた。
3700形に比べ陳腐化が進んでいた3400形も現標準仕様への底上げへと進む。
長らく装着していたスカート付SPフレームTNダミーカプラーは廃止となり台枠直結式スカートへ改めた。
この変更により前面車体裾とスカートの隙間はほぼ解消されたと思う。
新たに取り付けられたTNカプラーSPはスカートから分離され予備品兼用となっている。


3421 点灯試験[87K 快速 西馬込]:ライト基板更新車。

現在3400形現行仕様は3428Fだけの在籍であり今後のプロトタイプ変更見込みは低かった。
京成形式で多用している富士川車輌工業製ステッカーだが劣化が始まっている。
マイクロエース製新3000形3010F現行仕様(3次車:3010F-2)では端部の浮き上がりが生じた。
これは幾度も繰り返された仕様変更の影響で粘着力が低下した事に拠る。
3428Fではステッカー剥離回数の減少を狙い電球色LEDライト基板化が前倒しされた。
そのため3700形のライト基板更新を優先的に進める方針は撤回となっている。
3400形では初となる電球色LEDライト基板装着編成に改められ3428Fの再出場を迎えた。
更新の進捗と増備に伴い過半数が電球色LEDライト基板化されたは3700形は既に見慣れた感があった。
印象は変わらないと予想していたが黄色発光LEDライト基板から脱した3428Fは新鮮であった。
なおライト基板海側集電スプリングを変形させた3421の点灯具合に問題は無い。


3700形3788F,3428F。

定番を外した行先表示類を持つ編成が多数を占める中での[快速 西馬込]表示採用は異例である。
一時3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)で採用していたが部品転用が絡み[快速 高砂]表示へと改められた。
10編成体制まで拡大した3700形はプロトタイプ設定が飽和状態に陥ってしまった。
その結果遂に3788F現行仕様(3次車:3788F)を[快速 佐倉]表示で正式出場させている。
相対する[快速 西馬込]表示編成の再登場は準備が整っていたと言えよう。
ただ3428Fを[特急 上野]表示から[快速 西馬込]表示へ変更するとは思ってもいなかった。
上り方面行と下り方面行の配分調整を考えなければ[A15 快速 東成田]表示にしていたと思う。




3428Fサイドビュー(3421:台枠直結式スカート化施工車)。
※TR-180床板装着車。


3700形3788Fサイドビュー(3781:台枠直結式スカート化施工車)。
※TR-180A床板装着車。

台枠直結式スカート化は3700形と同一方式で差し支えないと考えていた。
ところが前面妻板車体裾の形状差異を失念してしまい位置調整に戸惑っている。
取り敢えずアンチクライマーを目安とする3400形独自の方式へ至った。
そのためスカート位置は入場前より若干前進し角度も変更された。
現状でも満足しているが明らかに実車と異なる場合には再修正を行う予定である。
プラ板スペーサーを介するスカートはゴム系接着剤にて固定されている。
従って着脱は容易でありスカート付SPフレームTNダミーカプラーには無い自由度を持つ。
安直な台枠直結式スカート化だが3428Fで採用に踏み切った意義はあったと思う。

京成3600形3648F 現行色 8両編成 後期仕様 色地種別幕編成 (晩年仕様:6両編成対応)

2019-03-28 21:46:01 | 京成線出場
僅差。

2018年12月に回着していたマイクロエース製京成3600形3648F現行色8両編成仕様(3648F)がようやく出場した。
在籍中の3600形現行色には色地種別幕編成が在籍しておらず空白域となっていた。
そのため3658F現行色(二代目)の増備や3658F中期仕様(3658F)を色地種別幕編成に改める計画まで浮上している。




京成3600形3648F 現行色 8両編成 後期仕様。
3648F-1:3648+3623-3622+3647-3646-3643-3642-3641。
3648F-2:(3648+3623-3622)+(3643-3642-3641)。
※晩年仕様(6両編成)対応。

京成3600形3648Fは1988年1月に日本車輌で製造された6両固定編成であった。
将来の8両編成化を見据えモハ3645+モハ3644は欠番とされる。
これは3600形8編成の共通仕様であったが最後までモハ36X5+モハ36X4は日の目を見ずに終わった。
1997年6月より開始された8両編成化は3608F,3628F,3668Fの編成解除にて行われる。
初めに3628Fの編成が解かれモハ3627+モハ3626,モハ3623,モハ3622は各々3638F,3648Fに組み込まれた。
3638F:3638+3627-3626+3637-3636-3633-3632-3631(1997/6)。
3648F:3648+3623-3622+3647-3646-3643-3642-3641(1997/6)。
当初使用停止とされたモハ3636,モハ3646の成田寄パンタグラフは1998年10月頃に撤去される。
1998年12月には3668Fが編成解除となりモハ3667+モハ3666:3678F,モハ3663+モハ3662:3688Fへ異動した。
更に1999年6月に3608Fが運用を外れモハ3607+モハ3606,モハ3603+モハ3602にて3618F,3658Fを8両編成化している。
この時点では3668F(6両編成)はまだ出場しておらず千葉線系統から3600形が一旦姿を消した。
後期の8両編成化はモハ36X6+モハ36X3の間にユニットが挿入されるよう変更された。
従って3638F,3648Fだけ上野寄Tc車+M2車の車両番号が揃わなくなる特徴が見られた。
3648Fに組み込まれたモハ3623+モハ3622は東急車輌製であり編成見附が揃わなくなった。
8両編成編成6本体制に改められた3600形だが先頭車両がTc車のため運用には制約が付きまとう。
京浜急行線へ乗り入れが出来ず本線系統及び都営浅草線直通系統運用が主な活躍の場となった。
なお3648Fは2000年9月の踏切障害でモハ3642が一時離脱し暫定6両編成化された時期がある。
この際は2001年3月の復帰までモハ3646に成田寄パンタグラフが搭載された。
◆3648F:3648+3623-3622+3647-3646+3641(2000/9)。
その後の主だった変化は種別・行先方向幕交換,[K'SEI]CIマーク貼付,LED式運行番号表示器化程度に留まる。
2010年8月頃の色地種別幕化以降動きが見られなかった3648Fは2018年10月に突如6両編成へと戻された。
但し脱車対象はモハ3647+モハ3646とされ落成当時の車両番号順とは異なる。
◆3648F:3648+3623-3622+3643-3642-3641(2018/10)。
既に3668Fは4両編成へ改められており3600形だけで4両編成,6両編成,8両編成が出揃うまさかの出来事であった。
6両編成に短縮された3648Fは久し振りとなる千葉線運用や北総線運用にも充当される。
しかし寄る年波には勝てず新3000形3042F(14次車)の登場と入れ替わるように2019年2月を以て廃車となった。


モハ3622(動力ユニット搭載施工車)。

3648Fはプロトタイプが絞り込めずなかなか回着整備に取り掛かれなかった。
白地種別幕編成の3658Fを色地種別幕編成へ改める計画以外に千葉線系統への充当も未練があった。
ただ千葉線仕様で出場させるとモハ3647+モハ3646の行き場が無くなってしまう。
よって千葉線仕様の出場は幻に終わり色地種別幕編成へ仕立てる方向に切り替えられる。
これにより3658F現行色(二代目)投入及び3658Fの仕様変更も中止となった。
後期仕様(3648F-1)がプロトタイプに定まった事で晩年仕様(3648F-2)の出場にも欲が湧く。
そこでモハ3622とモハ3646で床板振替を行う動力ユニット搭載車位置の変更に踏み切った。


モハ3622+モハ3647 (3648F-1:動力車+非動力車)。


モハ3622+モハ3643 (3648F-2:動力車+非動力車)。

8両編成と6両編成の両立はグリーンマックス製3400形3408F登場時仕様(3408F)にて先行採用していた。
暫定6両編成(3408F-1),8両編成(3408F-2)を組成するため動力ユニット搭載車を3405から3407へ改めた。
3408Fでは千葉線系統が重視され行先表示類を[53K 普通 西馬込]に設定した。
しかし3648F-1,3648F-2は双方とも本線系統仕様しか選択できない。
更に動力ユニット搭載車がモハ3623(3号車)となり牽引比率を高める縛りが付加された。
運用上の制約を考慮すると既存編成との設定重複が避けられなくなる。
行先表示類の設定にも紆余曲折が生じ第一次整備は回着から約3箇月遅れて開始となった。


モハ3646(非動力車化,ランボード波打現象事前対策,パンタグラフ踏板固定施工車)。

M1車系は3608F朱帯色後期仕様(1次車:3608F)に引き続きランボード波打現象事前対策が施される。
3668F現行色VVVF制御編成中期仕様(3668F-1)を除く1stLOT製品は経年と共にランボードの波打ちが激しくなった。
ランボード波打対策施工車は現在に至るまで再発しておらずモハ3606,モハ3602(3608F)の経過も順調だった。
対策前からランボードには若干の波打ちを有するため完全な解決策とは言えない。
しかし少なくとも現状維持は確実でありモハ3622,モハ3646,モハ3642のランボードを溶着した。
また全パンタグラフ踏板も両端部の浮き上がり防止策を採っている。
ランボード波打現象事前対策に続きパンタグラフ踏板固定化も3600形M1車系整備での標準工程とする予定である。


クハ3648 [A11 特急 上野]:床板矯正施工,運行番号表示ステッカー寸法変更車。

クハ3648,クハ3641はSPフレームTNダミーカプラーの捻出が間に合わずTNカプラーSPを暫定加工した。
第一次整備ではTNカプラーSPが傾く事態に襲われたが何れも湾曲したウエイトの仕業だった。
床板湾曲はマイクロエース製京成新3000形M2c車に於ける修正と同一方式で対応出来ている。
設定が迷走した行先表示類は3648F-2を代走[特急]運用仕様に仕立てる事で決着した。
各種ステッカーは在籍する1stLOT編成に倣い[上野]幕を除き富士川車輌工業製とした。
3608Fでは英字無併記[千葉中央]幕が足りずグリーンマックス製3150形用ステッカーを代用している。
英字併記方向幕編成の3648Fは再びマイクロエース製京成3300形現行色6両編成仕様(3320F)付属ステッカーに戻った。
但し富士川車輌工業製運行番号表示ステッカーの切り出し寸法が改められ運行番号表示器枠はステッカー再現となる。
この変更はプリズムケースの位置が前面窓から奥まっているお陰で前面見附に変わりは無い。


3400形3428F。

結局3648Fは[A11 特急 上野]表示で落ち着いた。
在籍編成ではグリーンマックス製3400形3428F現行仕様(3428F)が[A01 特急 上野]表示に設定されている。
3428Fは全てメーカー印刷再現の行先表示類を維持してきたが3648Fとの重複により変更が決定した。
入場時には3428,3421(3428F)の台枠直結式スカート化を予定している。
同時にSPフレームTNダミーカプラーを廃止しクハ3648,クハ3641へ装着したTNカプラーSPと振替える。
交換部品はTNカプラーSPカバーだけであり基本構造に変更は無い。
フレームさえ歪みを生じさせなければ現状の前面見附を維持できると思う。


3618F-2,3648F。

3600形の色地種別幕編成は3618F芝山色(3618F-2)が在籍するのみであった。
3618F-2が出場した当時は色地[特急]種別幕が腰板赤帯に埋没すると考えていた。
折しも色地[快速]種別幕が芝山3600形3618F(3618F-1)から捻出されたばかりだった。
部品再用志向も加わり3618F-2の行先表示類は[A01 快速 成田]に決定する。
行先表示類策定中には[快速 西馬込]表示も候補に挙がった3648Fだが各種制約が色地[特急]種別幕の選択に至らせた。
不安視していた色地[特急]種別幕は種別表示器交換もあり納得出来る前面見附に達したと思える。
プロトタイプは2010年8月頃から2019年2月までと幅広く在籍編成では珍しい。
共に廃車されてしまったが3618F-2とは方面設定まで異なっており離合に適する編成となった。


3648Fサイドビュー(クハ3641:京成3600形用TNカプラーSP装着車)。


3658Fサイドビュー(クハ3651:京成3600形用SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

製品の謳い文句には[現行仕様]との表現がなされ付属ステッカーは色地種別幕のみの収録に留まる。
ただ[K'SEI]CIマーク貼付後の3648Fは6両編成に短縮されるまで外観変化が少なかった。
そのため白地種別幕を採用しても2001年3月~2010年8月頃までの3648Fを再現できる。
これは3658F現行色も同様で種別幕の相違により差別化が図れる3600形の強味と言えよう。
後期仕様と晩年仕様の両立が実現した3648Fは僅かな差で現行仕様に及ばなかった。
そこだけが悔やまれるが検討を重ねた末の出場には満足している。

京成新3000形3026F 8次車 8両編成 現行仕様 (台枠直結式スカート化,乗務員室内漏光対策,行先表示類変更施工)

2019-02-19 21:48:26 | 京成線出場
弾力性向上。

マイクロエース製京成新3000形3026F現行仕様(8次車:3026F)は3026-8,3026-1の竣工で再出場となった。
当初の入場名目は[A03 快速特急 上野]表示から[A15 特急 成田空港]表示への変更であった。
ところが作業はスカート位置の引き上げに注力され前面見附改善を伴う工程へと改められている。




京成新3000形3026F 8次車 現行仕様。
3026F:3026_8-3026_7-3026_6-3026_5-3026_4-3026_3-3026_2-3026_1
※台枠直結式スカート化,運行番号・種別・行先変更。

京成新3000形3026Fは3050番台に区分された7次車の後を受け2013年2月に登場した8次車である。
新3000形3000番台としては2008年2月に落成した3025F(6次車)以来約5年振りの新造となった。
2013年3月に製造された3027Fと共に3001F以降途絶えていた8両編成で姿を現している。
これにより4+4編成を組んでいた3500形更新車が分割され3300形4編成の玉突き廃車へと至る。
この方式は10次車(3029F,3030F)まで断続的に行われ2015年2月を以て3300形が形式消滅した。
8次車は7次車の設計変更を承継しフルカラーLED表示器とLCD式車内案内装置が採用された。
外観,車内配色は6次車以前に戻ったがバリアフリー対策が強化され客用扉周りの黄色テープが目立った。
新3000形はLED客室照明,UVカットガラス,側扉窓支持変更との改良が9次車以降も重ねられる。
但し基本設計は8次車を踏襲しており3026F,3027Fが新3000形の基礎を形作ったと言えよう。
現時点で目立った外観変化は伺えないが既にデジタル式列車無線の準備工事を終えた。
そう遠くない将来に新製時から準備されているアンテナ台が活かされる日が来るだろう。
また14次車の3039F,3040Fで採用されたフルカラーLED式運行番号表示器も全編成に展開すると思われる。
新3000形最終編成の3042Fが2019年3月1日に営業開始する予定だが増備中と同じく小変更が続くと予想している。


旧3001F。

在籍するマイクロエース製新3000形3000番台の現行仕様は3010F(3次車:3010F-2)と3026Fの2編成体制に縮小してしまった。
2019年1月まで現行仕様相当だった3002F(1次車:3002F)は実車の運行番号表示器交換により中期仕様へと繰り上がっている。
現行仕様としてリリースされた3001F(1次車:3001F)も3026Fの導入を前に前期仕様へ改めた。
これは3010F前期仕様(3010F-1)に相対する8両編成の出場を狙ったものである。
この当時3010F-2は投入計画だけ存在しながらも諸事情により実現していなかった。
よって3色LED表示器編成同士の離合再現が優先された。
後に3026Fがリリースされ現行仕様の8両編成が復活する。
3026Fの行先表示類は[A03 快速特急 上野]とし一般運用最上位種別に設定した。
しかし[快速特急]種別の採用が裏目へ出てしまい離合に相応しい編成が限定される。
比較的早い時期から[特急]表示編成への変更を検討していたがようやく実施に踏み切れている。
なお富士川車輌工業製[特急 成田空港]表示ステッカーは旧3001Fで初起用された。
その後3051F現行仕様(7次車:3051F)への転用を経て再び新3000形3000番台に戻ってきた高経年品である。
3001Fの3色LED表示器編成化を行っていなければ種別変更は新たなステッカーを切り出していたと思う。
尚且つ現行仕様の規模縮小も軽減できたはずでやや惜しまれる結果となった。


3026-8 [A15 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化試作車。

3026F以降にリリースされた新3000形系列は前面車体裾とスカートの間隔が広がる弱点を有する。
新京成N800形N838F京成千葉線直通色(3次車:N838F)の整備で表示器用プリズムのケース遮光テープ厚が主要因だと判明した。
結局N838Fは床板一式の組み直しのみで症状が改善されている。
この方式は通過標識灯,尾灯用プリズム導光部以外に目立った遮光対策の無い3026Fでは通用しない。
歪んだウエイト,台枠の矯正を行ってもスカート位置は引き上げられなかった。
各部の噛み合わせ具合を再確認したところ台枠とスカート部品の嵌合精度が低いと掴めた。
そこでスカート部品を台枠へ接着固定させ前面車体裾との間隔を狭めている。
3026-8では木工用ボンドで固定を行ったが3026-1は作業順都合によりゴム系接着剤へ変更した。
床板一式へ手を伸ばしており今後スカートを撤去する機会は限られると思う。
しかし万が一に備えゴム系接着剤使用量は僅かに抑えた。
ゴム系接着剤への切り替えは3026-8にも施され3026-1と共に良好な経過を示す。
台枠直結式スカート化は下垂対策の切り札になる可能性があり今後に期待を寄せている。
ただ3001F以前にリリースされた編成は特有の現象が見られず施工対象外とする予定である。


3002F,3026F (台枠直結式スカート化未施工編成,台枠直結式スカート化施工編成:5thLOT品,4thLOT品)。


3010F-2,3026F (台枠直結式スカート化未施工編成,台枠直結式スカート化施工編成:1stLOT品,4thLOT品)。

3051Fは前照灯,表示器用セルへの漏光対策を廃止したが3026Fでは見送っている。
3rdLOT品(3001F)以前と4thLOT品(3026F)以降の製品ではライト基板が変更されたため点灯光量に大きな違いがある。
元々微々たる効果しか得られなかった漏光対策であり強力発光のライト基板には抗えない。
主眼であった3026Fの[A15 特急 成田空港]表示化には何ら影響も無く存置が決定した。
3編成目となるライトユニットカバーへのビニールテープ式漏光対策施工により乗務員室内が照らされる現象も廃された。
アルミテープ式照度向上対策試行編成だった3051Fとは異なる症状だが光源を完全に塞げている。
部品構成上発症を防げない構造が成されている関係で出場以来の課題となっていた。
全てはN838Fでの純正遮光テープ廃止が切っ掛けながら良い手段に辿り着けたと思う。
極薄ビニールテープ式乗務員室内漏光防止対策はLOTに関わらず施工を進める。




3026-1 [A15 特急 成田空港]:ビニールテープ式乗務員室内漏光防止対策施工車。

スカート部品運転台側開口部の遮光方式は極薄ビニールテープ式を取り止めプラ板式を復活させた。
試行編成の3002Fは開口部を覆っただけであったが3026Fでは埋め込む形態に改めている。
t0.5mmのプラ板は開口形状通りの切り出しが難しくゴム系接着剤で隙間を埋めた。
効果は極薄ビニールテープ式と変わらず尾灯点灯時の赤色LED照射を防いでくれる。
耐久性は数段上を行っているはずで複雑な整形へ合わせる必要も無く作業効率化に結び付いた。
助士側開口部は未施工だが尾灯点灯時に漏光が著しく生じており今のところ十分だと思える。
その代わりスカート着脱時には必ず助士側から取り掛からなければならない。
この点は上記の台枠直結式スカート化とを併せ取り扱いに注意を要する箇所となった。




3026Fサイドビュー(3026-1:プラ板式スカート漏光対策施工車)。


3002Fサイドビュー(3002-1:プラ板式スカート漏光対策試作車)。

実車の動向が絡みグリーンマックス製3400形,3700形を含め現行仕様の増強は難しい状況に置かれている。
その最中に3026Fは[A15 特急 成田空港]表示へ改められ自由度が向上した。
運用時間帯が幅広い[特急]表示編成であれば現行仕様の強みを最大限に発揮できると思われる。
前照灯,表示器用セルごと3051Fと交換した事で[快速特急]表示編成も生き残った。
急場鎬感は拭えないもののひとまず所期の目的は果たせたと思う。
それ以上にスカート上端の引き上げは悲願とも言え台枠直結式スカート化への到達は光が射し込む作業であった。

京成新3000形3051F 7次車 8両編成 現行仕様 (種別・行先変更,乗務員室内漏光対策施工:新3000形3050番台)

2019-02-16 22:57:38 | 京成線出場
快速特急

乗務員室内遮光対策を施したマイクロエース製京成新3000形3051F現行仕様(7次車:3051F)が再出場を迎えた。
遮光方式はマイクロエース製新京成N800形N838F京成千葉線直通色前期仕様(3次車:N838F)に倣う極薄ビニールテープ式とした。
同時に2016年4月から試行を重ねてきたアルミテープ式照度向上対策は廃止となっている。




京成新3000形3051F 7次車 現行仕様。
3051F:3051_8-3051_7-3051_6-3051_5-3051_4-3051_3-3051_2-3051_1
※本線運用仕様。
◆運行番号・種別・行先表示変更。

京成新3000形7次車は成田スカイアクセス線開業を前に2010年1月から2010年6月に掛けて48両が登場した。
6両編成の増備が続いた新3000形だったがは3001F以来となる8両編成で落成している。
成田スカイアクセス線内での[アクセス特急]運用を主に担う事から3050番台に区分された。
3051F~3056Fの6編成体制は現在に至るまで変わっておらず新3000形3000番台とは一線を画す存在である。
車体塗装,車内配色は7次車独自のデザインが採用され同一車体ながら別形式の様な雰囲気を醸し出している。
特に塗装変更は青電色だった3000形のイメージを一新した3050形を彷彿とさせるものだった。
また最高速度は130km/hに引き上げられ車内案内表示器も6次車までのLED式からLCD式へと変わった。
その他フルカラーLED式種別・行先表示器やスクロール式コンプレッサー等は8次車以降に引き継がれる。
成田スカイアクセス開業後は専ら[アクセス特急]運用に充当され本線系統で見掛ける機会は少なかった。
しかし2011年3月に発生した東日本大震災で電力供給の不足が不安視され節電ダイヤが組まれる。
2011年4月以降からは新3000形7次車も本線系統で運用されるようになった。
ところが節電ダイヤ終了後も度々[アクセス特急]運用以外に入り本線系統での走行は珍しくなくなっている。


旧3051F。

3051Fは実車の登場から間もなく発売告知が成され2012年8月に出場させた。
マイクロエース製新3000形は既に3010Fがリリース済で基本構造は引き継がれている。
製品付属ステッカーは[アクセス特急]運用関連しか含まれておらず本線系統には充当できなかった。
そのため行先表示類は[01K アクセス特急 成田空港]表示を採用し初出場を飾った。
後にも先にも[アクセス特急]種別表示とした編成は3051Fのみに留まっている。
しかし[アクセス特急]は今ひとつ馴染みが無い種別であり3001Fのリリースを利用して節電特急仕様へ改めた。
しかしマイクロエース製ステッカーのフルカラーLED表示器再現に納得が行かず[A05 特急 上野]表示から[71K 快速 佐倉]表示に変更した。
この際は[快速 佐倉]表示のみに富士川車輌工業製ステッカーが採用され[71K]表示はマイクロエース製であった。
その後[A15 特急 成田空港]表示への再変更時に富士川車輌工業製ステッカーで統一された。
2015年4月以降の3051Fは種別,行先変更が繰り返されながらも本線系統から離れていない。


3051-2+3051-1 (TOMIX製PT-7113-D形パンタグラフ換装,波打車輪装着車)。

新3000形3000番台には無い特徴を持つ3051Fはその後部品交換対象編成となった。
3026F現行仕様(8次車:3026F)は折り畳めないPT-71系パンタグラフが課題に挙がる。
これに対応するため3051FはTOMIX製PT-7113-D形パンタグラフへの換装を図った。
当初基本形態を守っていたTOMIX製PT-7113-D形パンタグラフだが新3000形には似つかわしくない避雷器が気になった。
後に3026Fで用途不要となったPT-71系パンタグラフ用避雷器を移設し巨大な避雷器を廃している。
3001F前期仕様(1次車:3001F)と3010F前期仕様(3次車:3010F-1)の差異解消にも3051Fが起用される。
3rdLOT品は3001Fしかリリースされず波打車輪が異端要素になってしまった。
現時点でも3051Fのみの製品化に留まる新3000形7次車は格好の交換相手であった。
パンタグラフ換装及び波打車輪化は3051Fの個性をより強める結果に結び付いたと思う。


3051-8 点灯試験[A03 快速特急 上野]:点灯照度向上,乗務員室内漏光対策施工車。

上記の経緯から点灯照度が低かった1stLOT品,2ndLOT品,3rdLOT品に於ける点灯照度改善も3051Fを契機とした。
当初はライトユニットカバー内壁にアルミテープを貼付し反射を高める単純な施工だった。
これは3001F,3010F-1,3010F現行仕様(3010F-2)にも波及したが3051Fだけは更なる照度向上に手を伸ばしている。
第四次試行ではアルミテープ貼付方法を大幅に見直しライト基板まで施工対象に加えた。
ところが全くの不発に終わるどころか乗務員室内の漏光が著しくなる大失敗だった。
2018年1月以来放置されてきたがN838Fの回着整備を発端に修正へ取り掛かる事にした。
ライトユニットカバー内壁のアルミテープは全て剥離されLEDチップに極薄ビニールテープを巻く照度向上対策が試行される。
行先表示器用LEDチップへの被覆は現行LOT表示器用プリズムへ交換した3010F-2での先例があった。
3051Fは全LEDチップに被覆を施した初の編成となったが相応の答を得られている。
また前照灯,表示器用セルへの遮光処理廃止にも踏み切り行先表示器の視認性は若干回復したと思う。
尾灯点灯時に運転台下部を照らす赤色LEDはスカートへ漏光対策を施し完全な抑え込みが成功した。


3700形3758F,3051F。

運行番号,種別,行先表示は3026Fとの前照灯,表示器用セルの相互交換とし[A03 快速特急 上野]を承継した。
3026Fを運用時間帯が限られる[快速特急]表示にしてしまい現行仕様の強味を殺いでいた。
ただ初期に貼付を行った富士川車輌工業製各種ステッカーの劣化が伺えフルカラーLED表示器編成だけ貼り替える予定だった。
肝心な富士川車輌工業製ステッカーは準備前であり交換作業には取り掛かれない。
そこで3051Fの乗務員室内遮光対策試行と並行して3026Fを[特急]表示へ変更する手段が思い浮かぶ。
3051Fの特殊性から[快速特急]表示編成を廃止せずに済むと考えた結果だった。
ステッカー温存策を採ったつもりだったものの前途の漏光対策廃止により[A03],[快速特急 上野]表示は何れも一旦剥離される。
そのため再貼付した[A03 快速特急 上野]表示は皺が発生してしまい若干見劣りが隠せなくなった。
これもステッカー交換までの暫定使用でしかなく何れは解消されるはずである。


3051Fサイドビュー(3051-1:乗務員室内遮光対策施工車)。

在籍する[快速特急]表示編成はグリーンマックス製3700形3758F後期仕様(3次車:3758F)との2本体制を維持した。
その3758Fも3768F現行仕様(3次車:3768F-2)の発生品により[快速特急]表示編成化したものである。
これまで[快速特急]表示編成は登場と消滅が繰り返され定着率の低い種別になっている。
[快速特急]は一般運用での最上位種別であるが朝夕しか運行されずダイヤ改正では[特急]格下げも行われた。
現行仕様の在籍数が少ない傾向は本線系統用でも現れており出来るだけ自由度を高めたい。
3026Fの[特急]表示編成化はかねてからの検討事案だったがようやく実現しようとしている。
代わりに[快速特急]表示編成へ格上げされた3051Fは現行仕様ながら特殊な存在も相俟って上手く纏められたと思う。
ちなみに3758Fでの[快速特急]種別復活は3768F-2の[特急]表示編成化に端を発した。
3768F-2も3026Fと同様弾力性の向上を狙い[特急]への種別変更に踏み切った。
今後の[快速特急]表示編成増発は微妙なところで2編成体制のまま推移するかもしれない。

新京成N800形N838F 3次車 京成千葉線直通色 前期仕様 [shin-kei-sei]コーポレートマーク未貼付編成

2019-01-27 22:43:26 | 京成線出場
主力。

マイクロエース製新京成N800形N838F京成千葉線直通色前期仕様(3次車:N838F)が出場した。
N800形はN818F京成千葉線直通色前期仕様(1次車:N818F),N848F現行色(4次車:N848F)の3編成体制に増強された。
なおN838Fの編成見附はN818Fと殆ど変わりなくN800形同士による離合も実現している。




新京成N800形N838F 3次車 京成千葉線直通色 前期仕様。
N838F:N838-N837-N836-N833-N832-N831。
※[shin-kei-sei]コーポレートマーク未貼付編成。

新京成N800形は老朽化が進行しただ800形の代替及び京成千葉線直通運転開始準備に伴い登場した。
当時は8両編成が主力だった新京成形式だが京成千葉線は6両編成までしか入線できない。
よってN800形は8000形以来となる6両編成とされた。
京成千葉線直通形式には800形が1編成含まれるとの噂はN800形N818Fの竣工で消え去っている。
N818Fの登場から約5年8箇月が経過した2010年12月にN828Fが増備される。
この間に母体と言える京成新3000形の設計変更があった。
床下機器は新3000形7次車と同一のものに改められN818Fとの識別点となった。
3次車となるN838Fは2012年9月の登場で基本構造はN828Fを踏襲している。
塗装は登場時から2015年2月まで[京成千葉線直通色]を纏っていた。
2014年6月には[shin-kei-sei]コーポレートマークが貼付され若干雰囲気が変わっている。
栗色とピンク色がいまいち釣り合わない彩色は現行色化により解消された。
時期を同じくして前照灯がLED式に改造されておりN848F(4次車)と同等の装備へ至る。
現在も運行番号,行先表示器は3色LED式を使用しているが最新編成のN858F(5次車)ではフルカラーLED式が採用された。
全編成がフルカラーLED式に交換される日はそう遠くないと予想している。


N848F。

2018年12月にリリースされたマイクロエース製新京成N800形はN838FとN848Fの2編成だった。
回着整備は京成千葉線現行仕様を補完するN848Fが先発している。
間を空けずにN838Fを入場させる方向でいたがモハN847(N848F)の動力ユニット整備で大きく躓く。
FS-564S動力台車に投与された純正グリス除去に嫌気が差しN838Fの出場は先延ばしされた。
検品を兼ねた第一次整備後は京成新3000形3010F現行仕様(3次車:3010F-2)へ現行LOT表示器用プリズムを供出している。
1stLOT表示器用プリズム化でN838Fの表示器点灯色温度はN818Fに近くなった。
2010年7月リリースのN818Fとは約8年6箇月もの時差が存在するがそれなりに往なせたと思う。
モハN837の動力ユニット整備は長丁場になったもののモハN847より短く感じられた。

モハN831 [33F 普通 松戸]:ビニールテープ式乗務員室内遮光対策試作車。

しかし今度はモハN838,モハN831のスカート位置調整で苦戦した。
モハN838で試行したスカート部品前面上部へのスペーサー追設は不発に終わる。
そこでモハN831では前照灯,表示器用プリズムケースの遮光テープを廃止し一応決着を迎えた。
完全解決とは言えないが入場前に比べスカートは前面車体裾との間隔が狭まり一体感を強められたと思う。
代わりに浮上した乗務員室内の漏光問題はライトユニットカバーへのビニールテープ貼付により凌いでいる。
構造都合により現状確認が行えないもののビニールテープは遮光幕の様な形態へ至ったと思われる。
新3000形系列共通で発症していた乗務員室内の漏光はビニールテープ式で解消できるかもしれない。
試験施工編成を入場させN838Fと変わらない効果が得られば全編成へ展開する予定である。
LOT毎に改良が進む京成新3000形系列であるが基本構造の変更は見られない。
狭隘な箇所も多く新たな改善策には今後も苦戦するだろう。


モハN838 [33F 普通 松戸]:表示器類簡易漏光対策未施工車。

行先表示類は[33F 普通 松戸]に設定された。
N818Fを[17F 普通 千葉中央]表示とした関係で当初から[普通 松戸]表示採用が決定していた。
富士川車輌工業製行先表示ステッカーには[普通 松戸]表示が無くジオマトリックス製を用いた。
入場順が絡みN848Fで先に起用されたがようやく本来の用途を果たせている。
運行番号表示ステッカーは製品付属品であり3色LED表示器の色温度に違いが見られる。
この組み合わせは3色LED表示器編成の原則にしていた。
ところがN848Fは現行仕様に惑わされ3色LED表示器編成でありながら失念している。
一方N838Fはプロトタイプが近いN818Fへ揃えるためにも原則へ立ち返った。
また長らく施工してきた前照灯,表示器用セルへの簡易漏光対策が廃止された。
新3000形系列の先陣を切った3010F前期仕様(3次車:3010F-1)から漏光が目立つ行先表示器と格闘し続けてきた。
3026F現行仕様(8次車:3026F)の点灯照度向上を契機に漏光対策そのものへの疑念が浮かぶ。
ジオマトリックス製ステッカーを全面採用したN848Fでも効果無効と判り施工中止となった。
簡易漏光対策はマッキーで塗り潰しただけであり施工車も出来る限り原形へ戻す予定でいる。


N818F,N838F (1次車,3次車)。

新京成形式の在籍本数は6編成に限られる。
このうち8000形8502F復活旧標準色京成千葉線直通仕様(8502F)はN838Fが登場する前の2011年11月に廃車された。
また8000形8518F京成千葉線直通仕様(8518F)も2010年10月にVVVF制御への機器更新が行われ2012年9月には届かない。
従って8800形8804F京成千葉線直通仕様(8804F),N818が離合に相応しい編成となった。
厳密にはN818Fも旧仕様のピクトグラム再現とされており拡大解釈ではある。
これを踏まえると現行色化まで車体の変化が少なかった8518Fとの離合は殆ど違和感を抱かないと思う。
前途の通りN818Fとの対比を狙い[普通 松戸]表示の選択に至った。
N838Fが現れるまでその役割を務めていた8804Fの[普通 松戸]表示を引き継がせている。
新たに選択の余地が生まれた8804Fは[普通 千葉中央]表示への変更が可能となった。
但し8804Fの行先変更は8502F,8518Fまで影響を及ぼしかねずしばらくは現状維持とする予定である。


N838Fサイドビュー(モハN831:3次車)。


N818Fサイドビュー(モハN811:1次車)。

N800形2編成目の京成千葉線直通色となったN838Fは新鮮味に欠けると言わざるを得ない。
現行色ほどの鮮烈な印象も無くN848Fとは対照的である。
[shin-kei-sei]コーポレートマークは未貼付でN818Fに対しても独自性が薄い。
プロトタイプの隙間を突いてくる傾向が強いマイクロエース製品にしては珍しい選択だと思う。
ただ長らく新京成形式のリリースが途絶えていた最中での登場は喜ばしい。
N818Fを導入した当時はN800形京成千葉線直通色が2編成体制になるとの想像すら出来なかった。
更に前期仕様の増強は望めないと考えていたため嬉しい誤算になっている。
今後は[shin-kei-sei]コーポレートマーク貼付後の京成千葉線直通色後期仕様がリリースされる事に期待したい。