試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3791[3798F] 4次車 後期仕様 前面車体断面黒色化,電球色LEDライト基板更新施工 ※再生産品

2019-07-13 21:38:19 | 京成線:3700形
専用治具。

基本的に製品仕様を保持し続けてきたグリーンマックス製京成3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)も改修対象となった。
電球色LEDライト基板への交換は3768F後期仕様(3次車)に準拠した施工項目である。
誘導無線アンテナ(8078)も今後で採用されるはずでありTR-180A床板とを併せ次期リリース編成に近い仕様になると予想する。


京成3700形3791 4次車 現行仕様(3798F)
※再生産品。

3798(3798F:再生産品)では成形の乱れがあった前面窓セル下辺修正に迫られた。
バリの出現は前面窓セル着脱後に生じており3791(3798F)でも発症が考えられる。
前面車体断面黒色化の効果を相殺してしまうため前面窓セル下辺断面は鋭角に処理して対応する。
台枠直結式スカートは3728F中期仕様(1次車:3728F-1)から試行が開始された。
スカート台座用プラ板追設には長らくTNカプラーSPの加工失敗品を再生した専用治具が用いられてきた。
ある程度の両数を捌き慣れた事に加え作業が煩雑化する面もあり使用中止へと進む。


入工中の3791。

工程は屋根板→車体→床板の順で進めた3798から変更していない。
グリーンマックス製京成3700形の車体構造はM1車系,M2c車,T車に関わらず屋根板が容易く取り外せる。
更新対象も2ndLOT誘導無線アンテナのみに限られるため初めに取り掛かるには塩梅が良かった。
誘導無線アンテナ(8078)を初搭載させた3768F中期仕様(3次車:3768F-1は切り出しに失敗している。
基本形態は1stLOT誘導無線アンテナから変更されておらずループアンテナ天面に湯口跡が来る。
3798も微妙な切り出し結果で終わってしまい3791からは薄刃ニッパーの角度変更に踏み切り整形工程を廃止した。


撤去された2ndLOT誘導無線アンテナ。

溶着固定が図られた2ndLOT誘導無線アンテナだが流し込み接着剤の投入量は最低限に留めた。
この措置により屋根板裏面に見える誘導無線アンテナ取付脚の周囲をニードルで罫書くだけで取り外せた。
屋根板取付脚断面に乱れは無く切り出した誘導無線アンテナ(8078)を挿入する。
ところが3768,3761(3768F-1),3798に続き枕木方向のぐらつきが発生した。
誘導無線アンテナの採用はまだ2編成目であり嵌合精度を判断するには時期尚早と言える。
ただ他編成でも生じる可能性が考えられ固定化が絶対条件になるかもしれない。
たまたま3768F-1:ゴム系接着剤固定,3798F:流し込み接着剤固定に分かれたため比較材料にはなると思う。


黒色化した前面車体断面と整形を終えた前面窓セル。

貼付していた富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは断面の処理が施されていなかった。
一度剥離すると印刷面が浮き上がる場合があり再用に備えステッカー断面を赤マッキーで塗り潰した。
余り着脱機会の無かったライトユニットながら二平面折妻頂点に差し込んだ爪楊枝を吹き飛ばす程あっさりと撤去が行えている。
前面窓セル下辺は3798より乱れていなかったがクラフトナイフにて断面の鋭角化を施した。
下辺の張り出し幅が少なく念のため前面窓内側をマスキングテープで養生し万が一に備えた。
前面車体断面黒色化はΦ0.7mm,Φ0.3mmの超極細マッキーに頼ったが3798と同じ箇所でペン先を滑らせてしまった。
グリーンマックス製銀色塗装にはインク耐性があるらしく消しゴムだけの補修で復元出来た。


電球色LEDライト基板に交換したライトユニット。

ライトケースには[アクセス特急]種別表示印刷が残っておりペイントリムーバーにて消去した。
ラプロス式印刷消去も試行したが削り滓が大量に発生してしまい中止されている。
2pcs式ライトケースを分解し黄色発光LEDライト基板から電球色LEDライト基板へ交換する。
事前に集電スプリングを後傾させた電球色LEDライト基板だったが組み立てと同時に角度が緩む。
これは室内側ライトケースの成形に拠るもので集電スプリング押えを加工しない限り解消できない。
何らかの事情があってこの形状が採用されていると思われ細工は取り止めた。


廃止となるスカート付SPフレームTNダミーカプラー。

スカート付SPフレームTNダミーカプラーは各々に分離しスカートのみを採用する。
現在の形状ではTNカプラーSPスカート取付台座と支障するため元取付脚部を斜めに整形した。
これ以降から新たな台枠直結式スカート化施工方式に変更となる。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーを撤去する前にカバー凸部と台枠スペーサーの接触部に目印を設けておいた。
そして目印と凹形に成形されたTNカプラー取付部運転台側間へt0.5mmのプラ板を溶着した。
TNカプラーSPを取り付けカバー凸部がプラ板スペーサー間に収まるか確認する。
万事上手く行き取付治具を用いずに台枠直結式スカート化の準備が終えられた。
なおスカート固定用ゴム系接着剤はスカート天面からプラ板スペーサーへの塗布に戻している。


更に位置調整を行った集電スプリング。

スカートが安定するまでの間に再度電球色LEDライト基板集電スプリングを修正する。
集電スプリング先端と導電板の位置関係にずれが生じており上側台枠と支障するように見えた。
ピンセットで集電スプリングを伸ばしながら導電板と接触可能な角度まで倒す。
どうにかライトユニットに対して垂直近くにはなったがこれ以上は無理だった。
一見では集電スプリングを気にせずとも床板を組み込める状態に持ち込めたと思える。
取り敢えず車体への組み込みは嵌合爪を基準にして行った。




3791 [A09 快速 高砂]:誘導無線アンテナ(8078)換装,前面車体断面黒色化前面窓セル下辺整形,台枠直結式スカート化施工。


3798 [A09 快速 高砂]:3798F(台枠直結式スカート化施工車)。

新方式に変更した台枠直結式スカート化は無難な答に至ったと思う。
3798よりも前面車体裾とスカートの隙間が広かった3791だがほぼ同様の前面見附に改善された。
台枠スペーサーの整形も施工済であり反力が働く構造も3798と同一になっている。
再貼付した富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは印刷面の劣化が抑えられ入場前と変わらない接着力も保ってくれた。
予防策として取り入れた前面窓セル下辺断面の整形は全く効果が見られない。
ただ未施工のままではバリが現れたかもしれず二度手間を防ぐには良かったと思える。




3791 点灯試験[A09 快速 高砂]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3791 点灯試験[A09 快速 高砂]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3701 点灯比較[A05 特急 上野]:3708F-2(電球色LEDライト基板(8422)更新車)。
※旧製品。

ライト基板更新車では電球色LEDライト基板集電スプリングの後傾化を施してきた。
但し無理の無い範囲での施工に留まった関係で集電スプリングは前傾が基本になっている。
これはTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車に関わらず共通仕様であった。
垂直近くまでライト基板集電スプリングの角度を変更した車両は3791が初だった。
導電板との接触不良が発生していないか不安を抱えていたが前尾灯とも一発で点灯した。
低速走行時でもちらつきも見られず導電性能低下は伺えない。
ただ方式そのものの強引さが気になるため今後各種検討を重ねる予定である。




3791(新誘導無線アンテナ(8078)換装施工)。
※再生産品。

誘導無線アンテナ(8078)へ換装された3791(3798F)が竣工した。
撤去した2ndLOT誘導無線アンテナは若干の歪みこそあるがまだ使用可能な状態だった。
3761F-1への試験採用で入り目を見誤ったため誘導無線アンテナは2編成分の余裕がある。
京成3150形LOT誘導無線アンテナも3両と中途半端ながら予備品を有する。
剛性に弱点がある2ndLOT誘導無線アンテナを再用する場面は限られるものの他社製品用保守部品へ廻した。
3798Fの改修は前面車体断面黒色化及び台枠直結式スカート化を主軸に据えていた。
ライト基板更新及び誘導無線アンテナ換装は半ば付帯工程だったが入場の遅れが3798Fに味方したと思う。
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