試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

千葉急行3150形モハ3152[3154F-1] KS-116動力台車枠取付方向修正施工 (モハ3153[3154F-1] TR-180床板点検施工)

2019-07-18 21:45:57 | 京成線:3150形
重過失。

グリーンマックス製千葉急行3150形モハ3152(3154F-1)の動力ユニット更新が完了した。
残るは側面窓セルの曇りが著しいモハ3153(3154F-1)を整備するだけだった。
モハ3151(3154F-1)にてTR-180床板の破損が明らかになり念のため状況把握も行う。


千葉急行3150形モハ3153(3154F-1:動力ユニット更新車)。

先に竣工したモハ3152(3154F-1)は万全を期すため移設部品が落ち着く時間を設けた。
固着状態を確認するだけだったがモハ3153(3154F-1)と同時入場させている。
ところがモハ3153と並べた時点でDD-180用KS-116動力台車枠を転用した側梁の誤取付が発覚した。
上野寄用,成田寄用KS-116動力台車双方ともボルスタアンカの方向に誤りがある。
ゴム系接着剤での固定が確実に行われていると判った直後の失策判明だった。
清掃のみに留まるモハ3153よりも急を要するモハ3152の修正が優先される。


入工中のモハ3153,モハ3152 (3154F-1)。

コアレスモーター搭載動力ユニット(5713)用動力台車へのKS-116動力台車枠取り付けには十分注意を払ったつもりだった。
施工は上野寄用,成田寄用を区分して進めておりDD-180用KS-116動力台車同等に仕上げられたと思っていた。
どこでKS-116動力台車枠を取り違えたのか不明だが余りに初歩的な失策と言える。
DD-180用動力台車枠の剥離は京成3400形3407登場時仕様(3408F-1),3700形3816中期仕様(5次車:3818F)での施工例がある。
両車とも意外なゴム系接着剤の固着力が発揮され撤去には慎重を期した記憶が残る。
ゴム系接着剤の塗布から間もないモハ3152(3154F-1)であるがピボット軸受部は完全に固定されていた。


全側梁の取り付けを間違えていたKS-116動力台車 (上野寄,成田寄)。

KS-116台車のボルスタアンカは車体中央側に配さなければならない。
撤去したKS-116動力台車は生憎2台とも車端側を向き全側梁の剥離に迫られた。
ゴム系接着剤は側梁の両ピボット軸受部と動力台車枠取付台座との接触部に塗布されている。
心許ない固定方法に思えたが上記の通りFS-383動力台車,FS-047(547)動力台車で十分な交換が確認された。
3407(3408F-1),3816に於ける施工はコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車枠への更新を起点とした。
よって作業はDD-180用動力台車枠廃止が前提であり台車集電板の保全に重点を置いている。
しかしモハ3152(3154F-1)ではKS-116動力台車枠を流用するしか方法が無い。
台車集電板は当然ながらKS-116動力台車枠も変形を防ぐ必要があった。


側梁を撤去したコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車(成田寄)。

3点止めとしたゴム系接着剤により側梁と台車集電板は殆ど隙間が存在しない。
そのため先端を鋭角に切り落とした爪楊枝で側梁の撤去へ着手した。
接着力は動力台車枠取付台座部が最も低く爪楊枝をすんなりと受け入れてくれた。
先の爪楊枝を残したまま新たな爪楊枝を用意しピボット軸受部の引き剥がしに取り掛かる。
金属との相性が良いゴム系接着剤は台車集電板を撓ませるほど強力な接着力を持つ。
塗布したゴム系接着剤を爪楊枝の先端で切り裂きながら分離を進めた。
なお撤去に際しては極力KS-116動力台車枠裏面へゴム系接着剤が残るよう配慮している。


再取付されたKS-116動力台車枠(上野寄)。

どうにかKS-116動力台車枠は無事撤去へと至り台車集電板の変形も防げた。
再取付もゴム系接着剤頼みのため側梁裏面に残る接着剤残滓は除去が必要となる。
固着力を増加させる手段として新設したピボット軸受部はゴム系接着剤で埋めていた。
然程深さ稼いでいなかったものの思いの外取り除くまで時間を要している。
3407(3408F-1),3816では動力台車枠取付孔に埋め込んだゴム系接着剤が最後まで居残り続けた。
モハ3152(3154F-1)はこれを逆転した構図と言え一定以上の深さに達する取付孔には注意が必要だと思う。


工程変更が幸いしたKS-116動力台車枠位置修正 (モハ3153,モハ3152)。

KS-116動力台車枠の再取り付けは誤りが生じないようモハ3153(3154F-1)を参照しながら行った。
ゴム系接着剤による3点止めの固定方法も従前と同様とし側梁安定性を最優先に据えた。
動力ユニット更新入場時に引き続きコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車への側梁固定は単独施工とした。
折しもDD-180用動力台車枠の取付目安を動力台車枠取付台座下端部へ変更したばかりだった。
これによりKS-116非動力台車との誤差を考えずにKS-116動力台車枠の位置決定が行えている。
ボルスタアンカ位置を修正したKS-116動力台車が完成するまで動力ユニットは一度も取り外していない。




モハ3152(KS-116動力台車枠取付方向修正施工)。
※動力ユニット更新車。


京成3150形モハ3160現行色晩年仕様(3162F-5:灰色成形KS-116動力台車装着車)。
※動力ユニット更新車。

従来方式では動力ユニットの着脱が避けられない上に動力台車枠位置調整を要した。
特に後者はゴム系接着剤が固着するまでの時間を突きながらの作業となり苦戦していた作業である。
これを廃止出来た効果は大きくKS-116動力台車の装着にてモハ3152(3154F-1)が竣工した。
全側梁の入れ替えに迫られたKS-116動力台車だったが作業は約40分で終えられている。
動力ユニット更新の積み重ねが思い切った作業簡略化を実現させたと言える。
ただ工程変更の恩恵がまさかモハ3152(3154F-1)で巡ってくるとは考えもしなかった。


入工中のモハ3153(3154F-1)。

モハ3152(3154F-1)の竣工が早まりモハ3153(3154F-1)も同日作業が可能となった。
早速側面窓セルを撤去したところ車体断面にもかなりの埃が挟まっていると判明した。
これまでモハ3153は側面窓セルの着脱機会が無く回着当時から存在していたと思われる。
急遽車体も清掃対象へ加わえられ側面窓車体断面は綿棒で埃除去を進めた。
曇りが目立っていた側面窓セルは恒例の磨きクロスにて拭き上げている。
側面窓セル窓サッシ印刷に劣化の気配は伺えず車体清掃よりも早く作業を終えた。


モハ3153(3154F-2:車体清掃,TR-180床板点検施工)。

最終工程はビス締結部破損が不安視されるTR-180床板の分解点検となった。
ビス締結具合に問題は無かったが台枠と座席部品を分離させられなない状況に陥った。
モハ3151(3154F-1)も締結そのものに異常は感じられず後に座席部品ビス締結部の破損が発覚している。
嫌な予感が走ったものの原因は床下機器部品固定用に塗布されたゴム系接着剤が台枠表面まで進出したためだった。
座席部品ビス締結部周囲に変色は見られず余計な増締めさえ行わなければ使用に耐えられると思える。
その他の点検箇所も特に問題無くウエイトの固定化のみ施しモハ3153(3154F-1)を竣工させた。




モハ3153+モハ3152 (3154F-1:非動力車+動力ユニット更新車)。

竣工したモハ3153(3154F-1)は側面窓セルの曇りとぼやけた窓枠が消え去った程度にしか映らない。
見附変更はモハ3152(3154F-1)が上回っており3154F-1では最も軽度な改修となった。
但し埃の侵入量は相当なもので入場が遅れていれば側面窓セル窓サッシ印刷劣化に繋がったかもしれない。
何故入場回数の少ないモハ3153だけがこの様な状態に陥っていたかは不可解な現象として残った。
モハ3153の作業を終える頃にはモハ3152へ取り付けたKS-116動力台車は大凡安定域に入っていた。
やはりKS-116非動力台車との誤差を殆ど感じさせない見附に達してくれた。
とんでもない間違いをやらかしたが早急に修正が行えた点だけは収穫扱いとしたい。
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