試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成2000形クハ2003[206F] 更新車 晩年仕様 走行部品(TT-04R:予備品)組込,台枠湾曲修正,床板一体化施工

2018-03-26 21:15:03 | 京成線
到達。

TOMYTEC製京成2000形クハ2003更新車晩年仕様(←200形モハ207:二代目)の第二次整備は最終工程に入る。
ほぼ2000形に類似する外観に達したと思え走行部品組込等の通常工程に戻った。
第一次整備時から気になっていた台枠湾曲修正も併せて試行する。


京成2000形クハ2003 更新車 晩年仕様。

クハ2003は運転台側前面窓上部通過標識灯の追設まで完了した。
改番編入以降から各種試行錯誤が重なり気の抜けない工程が続いた。
最終工程はTOMYTEC製品共通で施している内容が大半を占める。
ようやく腰を据えての作業に移れる。
インレタ再現の側面幕板上部埋込式ベンチレーターに注意を払いながら分解した。


入工中のクハ2003。

車体関連の加工に偏ったため床板一式は第一次整備を終えた当時のままだった。
3H-67非動力台車はまだプラスチック製車輪を装着している。
先ず車輪交換から着手した。
モハ206,モハ207更新車晩年仕様(206F)の走行部品は製品仕様に従いTT-03Rを用いている。
これまでTOMYTEC製京成形式の出場は4両編成で占められてきた。
必ず生じるTT-04Rの余剰品は転用を図ってきたが計算違いも加わり予備品がある。
クハ2003ではTT-04R予備品の起用へ転換した。


金属車輪化した3H-67非動力台車(上野寄)。

走行部品に付属するアーノルトカプラーポケットはTNカプラーSP化済のため使用されない。
よってウエイトと金属車輪さえ用意できれば良かった。
TT-03RとTT-04Rの車輪径は同一で予備品を充当しても問題無い。
金属車輪には輪心黒色化を施す。
ようやくマッキーの極細字側が熟れ簡便に終わらせている。
3H-67非動力台車と金属車輪の相性はクハ2003も芳しくなかった。
両端側梁を内側に軽く絞り車輪脱落防止策とした。
続けて座席部品と台枠の一体化を図る。
クハ2003の台枠は回着時からへ字形に湾曲していた。
そのため両床下機器部品嵌合口から端部へ向け直線状に修正した。
完全に直線状へ戻すのは台枠破損に繋がる恐れがあり出来る範囲に留めた。
後は座席部品の溶着時に少しでも改善される事を願うだけである。


湾曲率が下がった一体化済床板。

TOMYTEC製品に於ける床板一体化は200形から流し込み接着剤の投入をダミーカプラー取付孔に変更した。
台枠が湾曲しているクハ2003では従来の方式も併用している。
筒形の台枠ダミーカプラー取付孔成形部と座席部品の間にも直接塗布し溶着度を高めた。
更に成田寄と上野寄への施工に時間差を設け固着具合を確認しながら床板一体化を行った。
座席部品と台枠の溶着は成田寄から開始している。
車体裾と競合する可能性が残るTNカプラーSPカバーの偏位を最小限に抑える目的があった。
これが幸いし上野寄への溶着施工時に台枠を座席部品側へ引き付けられた。
一体化された床板は目立っていた台枠の湾曲が大凡収まり思わぬ付帯効果を生んでいる。


追加施工は不要だった運転台側TNカプラーSP。

モハ206,モハ207では第一次整備で加工したTNカプラーSPカバーの嵌合修正を行った。
当然クハ2003でも必須だと思われクラフトナイフを用意していた。
ところが車体との嵌合は至って順調に進み運転台側TNカプラーSPは台枠を押し下げずに収まった。
モハ207(二代目)の運転台側TNカプラーSPカバー加工代はモハ206,モハ207(初代)より大きく取った。
これに座席部品と台枠の溶着を成田寄から開始した事が加わったと思われる。
時間を割かれると考えていた最終工程は施工されずに第二次整備を終えた。


⇩ パンタグラフ撤去。

⇩ 運行番号表示器印刷消去,前面窓部車体断面黒色化施工。

⇩ 2000形改番編入。

⇩ 屋根板交換。

⇩ 通過標識灯追設。

⇩ 金属車輪化。

クハ2003 [     ]:206F(モハ207更新車晩年仕様(二代目)編入)。

モハ207(二代目)は通算6度の前面見附変更を経てクハ2003更新車晩年仕様に装いを改めた。
種車が200形である以上2000形の完全再現は不可能に近い。
前照灯形状や屋根Rの変更は素人が手を出せる範囲を越えていた。
アンチクライマー配置,前面窓寸法,角形尾灯,ワイパー形状も200形から変わっていない。
下段雨樋は製品仕様を拡大解釈したものでTOMYTEC製京成200形の癖に助けられたと言える。
それでも[2003]の車両番号標記と前面窓部車体断面黒色化で2000形の雰囲気は醸し出せたと思う。


モハ207,クハ2003 (海側)。

200形と2000形の形式差異強化は側扉窓Hゴム支持化から始まった。
モハ207との比較では窓周りの印象が異なって見える。
側面窓セル断面の黒色化だけでも押え金式支持との違いを演出出来たと思う。
ただ206Fはクハ2003だけがHゴム支持で存置されたため側扉窓部の車体断面まで塗り潰した。
側面見附を改めるには良い方策だったと考えている。


モハ207,クハ2003 (山側)。

クハ2003の海側床下機器は全く手を加えなかった。
ここは種車がモハ207だった名残を強くさせている。
台車も3H-67が流用となり200形から変わっていない。
一方山側床下機器は応急再現に留まりながらも部品交換を行った。
206Fの下廻りでは唯一2000形組成を感じ取れる箇所となる。
2000形向けにはジャンク車両からTOMYTEC製TR-11,(u)D-16非動力台車も確保した。
青電形式増備時は(u)D-16を履く2000形組込編成とし2000形のバリエーションを強化したい。


⇩ パンタグラフ撤去。

⇩ 側扉窓Hゴム支持化。

⇩ 2000形改番編入,山側床下機器配置変更。

⇩ 側面幕板上部埋込式ベンチレーター再現。

⇩ 屋根板交換,ガーランド形ベンチレーター廃止。

⇩ 金属車輪化。

クハ2003(206F:走行部品組込,床板一体化施工)。

クハ2003は所有車両でも工夫を凝らしての竣工となった。
結果的に工程の大半は小細工で誤魔化している。
分岐点は側面幕板上部埋込式ベンチレーターへの富士川車輌工業製RPU11006側面ルーバーインレタ起用だろう。
これで2000形としての雰囲気が高まったと思う。
屋根板の新規製作は思い切った判断だった。
試作品を流用しており波打ちが見られるもののガーランド形ベンチレーター廃止に一役買った。
根本的に車体構造が違うため2000形の種車へ200形を起用すると至る所に齟齬が生じる。
よってクハ2003となるが現状でも十分な側面見附に達したと考えている。




クハ2003+モハ208 (206F:非動力車+動力車)。

クハ2003の竣工で206Fは4両編成化される。
常時運転台側が突き合わされるクハ2003とモハ208の連結部は編成での特徴と言えよう。
簡易加工でパンタグラフ撤去車化されたモハ208も製品仕様から姿を変えている。
順次4両編成対応化が図られた暫定出場以降の206Fでも格段に効果を感じられる箇所だと思う。


モハ206+クハ2003 (206F:非動力車+非動力車)。


モハ208+モハ207 (206F:動力車+非動力車)。

モハ206+クハ2003の連結部はモハ208+モハ207に近い。
車体造形に手を出せなかった代わりに小手先で200形との差別化を図った。
屋根上機器の無い屋根板と側扉窓Hゴム支持化がモハ206と趣を異にしモハ208+モハ207とは別形態に見せている。
光源角度次第では側面幕板上部埋込式ベンチレーターも浮き立ち編成に彩りを添える。
可能な範囲での2000形編入は一応の答を得られたと思う。

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