試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3600形3648F 現行色 8両編成 後期仕様 色地種別幕編成 (晩年仕様:6両編成対応)

2019-03-28 21:46:01 | 京成線出場
僅差。

2018年12月に回着していたマイクロエース製京成3600形3648F現行色8両編成仕様(3648F)がようやく出場した。
在籍中の3600形現行色には色地種別幕編成が在籍しておらず空白域となっていた。
そのため3658F現行色(二代目)の増備や3658F中期仕様(3658F)を色地種別幕編成に改める計画まで浮上している。




京成3600形3648F 現行色 8両編成 後期仕様。
3648F-1:3648+3623-3622+3647-3646-3643-3642-3641。
3648F-2:(3648+3623-3622)+(3643-3642-3641)。
※晩年仕様(6両編成)対応。

京成3600形3648Fは1988年1月に日本車輌で製造された6両固定編成であった。
将来の8両編成化を見据えモハ3645+モハ3644は欠番とされる。
これは3600形8編成の共通仕様であったが最後までモハ36X5+モハ36X4は日の目を見ずに終わった。
1997年6月より開始された8両編成化は3608F,3628F,3668Fの編成解除にて行われる。
初めに3628Fの編成が解かれモハ3627+モハ3626,モハ3623,モハ3622は各々3638F,3648Fに組み込まれた。
3638F:3638+3627-3626+3637-3636-3633-3632-3631(1997/6)。
3648F:3648+3623-3622+3647-3646-3643-3642-3641(1997/6)。
当初使用停止とされたモハ3636,モハ3646の成田寄パンタグラフは1998年10月頃に撤去される。
1998年12月には3668Fが編成解除となりモハ3667+モハ3666:3678F,モハ3663+モハ3662:3688Fへ異動した。
更に1999年6月に3608Fが運用を外れモハ3607+モハ3606,モハ3603+モハ3602にて3618F,3658Fを8両編成化している。
この時点では3668F(6両編成)はまだ出場しておらず千葉線系統から3600形が一旦姿を消した。
後期の8両編成化はモハ36X6+モハ36X3の間にユニットが挿入されるよう変更された。
従って3638F,3648Fだけ上野寄Tc車+M2車の車両番号が揃わなくなる特徴が見られた。
3648Fに組み込まれたモハ3623+モハ3622は東急車輌製であり編成見附が揃わなくなった。
8両編成編成6本体制に改められた3600形だが先頭車両がTc車のため運用には制約が付きまとう。
京浜急行線へ乗り入れが出来ず本線系統及び都営浅草線直通系統運用が主な活躍の場となった。
なお3648Fは2000年9月の踏切障害でモハ3642が一時離脱し暫定6両編成化された時期がある。
この際は2001年3月の復帰までモハ3646に成田寄パンタグラフが搭載された。
◆3648F:3648+3623-3622+3647-3646+3641(2000/9)。
その後の主だった変化は種別・行先方向幕交換,[K'SEI]CIマーク貼付,LED式運行番号表示器化程度に留まる。
2010年8月頃の色地種別幕化以降動きが見られなかった3648Fは2018年10月に突如6両編成へと戻された。
但し脱車対象はモハ3647+モハ3646とされ落成当時の車両番号順とは異なる。
◆3648F:3648+3623-3622+3643-3642-3641(2018/10)。
既に3668Fは4両編成へ改められており3600形だけで4両編成,6両編成,8両編成が出揃うまさかの出来事であった。
6両編成に短縮された3648Fは久し振りとなる千葉線運用や北総線運用にも充当される。
しかし寄る年波には勝てず新3000形3042F(14次車)の登場と入れ替わるように2019年2月を以て廃車となった。


モハ3622(動力ユニット搭載施工車)。

3648Fはプロトタイプが絞り込めずなかなか回着整備に取り掛かれなかった。
白地種別幕編成の3658Fを色地種別幕編成へ改める計画以外に千葉線系統への充当も未練があった。
ただ千葉線仕様で出場させるとモハ3647+モハ3646の行き場が無くなってしまう。
よって千葉線仕様の出場は幻に終わり色地種別幕編成へ仕立てる方向に切り替えられる。
これにより3658F現行色(二代目)投入及び3658Fの仕様変更も中止となった。
後期仕様(3648F-1)がプロトタイプに定まった事で晩年仕様(3648F-2)の出場にも欲が湧く。
そこでモハ3622とモハ3646で床板振替を行う動力ユニット搭載車位置の変更に踏み切った。


モハ3622+モハ3647 (3648F-1:動力車+非動力車)。


モハ3622+モハ3643 (3648F-2:動力車+非動力車)。

8両編成と6両編成の両立はグリーンマックス製3400形3408F登場時仕様(3408F)にて先行採用していた。
暫定6両編成(3408F-1),8両編成(3408F-2)を組成するため動力ユニット搭載車を3405から3407へ改めた。
3408Fでは千葉線系統が重視され行先表示類を[53K 普通 西馬込]に設定した。
しかし3648F-1,3648F-2は双方とも本線系統仕様しか選択できない。
更に動力ユニット搭載車がモハ3623(3号車)となり牽引比率を高める縛りが付加された。
運用上の制約を考慮すると既存編成との設定重複が避けられなくなる。
行先表示類の設定にも紆余曲折が生じ第一次整備は回着から約3箇月遅れて開始となった。


モハ3646(非動力車化,ランボード波打現象事前対策,パンタグラフ踏板固定施工車)。

M1車系は3608F朱帯色後期仕様(1次車:3608F)に引き続きランボード波打現象事前対策が施される。
3668F現行色VVVF制御編成中期仕様(3668F-1)を除く1stLOT製品は経年と共にランボードの波打ちが激しくなった。
ランボード波打対策施工車は現在に至るまで再発しておらずモハ3606,モハ3602(3608F)の経過も順調だった。
対策前からランボードには若干の波打ちを有するため完全な解決策とは言えない。
しかし少なくとも現状維持は確実でありモハ3622,モハ3646,モハ3642のランボードを溶着した。
また全パンタグラフ踏板も両端部の浮き上がり防止策を採っている。
ランボード波打現象事前対策に続きパンタグラフ踏板固定化も3600形M1車系整備での標準工程とする予定である。


クハ3648 [A11 特急 上野]:床板矯正施工,運行番号表示ステッカー寸法変更車。

クハ3648,クハ3641はSPフレームTNダミーカプラーの捻出が間に合わずTNカプラーSPを暫定加工した。
第一次整備ではTNカプラーSPが傾く事態に襲われたが何れも湾曲したウエイトの仕業だった。
床板湾曲はマイクロエース製京成新3000形M2c車に於ける修正と同一方式で対応出来ている。
設定が迷走した行先表示類は3648F-2を代走[特急]運用仕様に仕立てる事で決着した。
各種ステッカーは在籍する1stLOT編成に倣い[上野]幕を除き富士川車輌工業製とした。
3608Fでは英字無併記[千葉中央]幕が足りずグリーンマックス製3150形用ステッカーを代用している。
英字併記方向幕編成の3648Fは再びマイクロエース製京成3300形現行色6両編成仕様(3320F)付属ステッカーに戻った。
但し富士川車輌工業製運行番号表示ステッカーの切り出し寸法が改められ運行番号表示器枠はステッカー再現となる。
この変更はプリズムケースの位置が前面窓から奥まっているお陰で前面見附に変わりは無い。


3400形3428F。

結局3648Fは[A11 特急 上野]表示で落ち着いた。
在籍編成ではグリーンマックス製3400形3428F現行仕様(3428F)が[A01 特急 上野]表示に設定されている。
3428Fは全てメーカー印刷再現の行先表示類を維持してきたが3648Fとの重複により変更が決定した。
入場時には3428,3421(3428F)の台枠直結式スカート化を予定している。
同時にSPフレームTNダミーカプラーを廃止しクハ3648,クハ3641へ装着したTNカプラーSPと振替える。
交換部品はTNカプラーSPカバーだけであり基本構造に変更は無い。
フレームさえ歪みを生じさせなければ現状の前面見附を維持できると思う。


3618F-2,3648F。

3600形の色地種別幕編成は3618F芝山色(3618F-2)が在籍するのみであった。
3618F-2が出場した当時は色地[特急]種別幕が腰板赤帯に埋没すると考えていた。
折しも色地[快速]種別幕が芝山3600形3618F(3618F-1)から捻出されたばかりだった。
部品再用志向も加わり3618F-2の行先表示類は[A01 快速 成田]に決定する。
行先表示類策定中には[快速 西馬込]表示も候補に挙がった3648Fだが各種制約が色地[特急]種別幕の選択に至らせた。
不安視していた色地[特急]種別幕は種別表示器交換もあり納得出来る前面見附に達したと思える。
プロトタイプは2010年8月頃から2019年2月までと幅広く在籍編成では珍しい。
共に廃車されてしまったが3618F-2とは方面設定まで異なっており離合に適する編成となった。


3648Fサイドビュー(クハ3641:京成3600形用TNカプラーSP装着車)。


3658Fサイドビュー(クハ3651:京成3600形用SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

製品の謳い文句には[現行仕様]との表現がなされ付属ステッカーは色地種別幕のみの収録に留まる。
ただ[K'SEI]CIマーク貼付後の3648Fは6両編成に短縮されるまで外観変化が少なかった。
そのため白地種別幕を採用しても2001年3月~2010年8月頃までの3648Fを再現できる。
これは3658F現行色も同様で種別幕の相違により差別化が図れる3600形の強味と言えよう。
後期仕様と晩年仕様の両立が実現した3648Fは僅かな差で現行仕様に及ばなかった。
そこだけが悔やまれるが検討を重ねた末の出場には満足している。
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