試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3768[3768F-2] 3次車 現行仕様 台枠直結式スカート化,下側台枠湾曲修正施工

2019-11-28 21:34:10 | 京成線:3700形
+0.2mm。

在籍する京成形式ではグリーンマックス製3150形,3400形,3700形,マイクロエース製3600形,新3000形の作業が中断している。
新3000形は乗務員室内漏光対策及び台枠直結式スカート化を全編成に施工する計画だった。
しかし貼り直しが重なった富士川車輌工業製行先表示ステッカーの粘着力低下が明らかになり交換を含む工程に変更した。


京成3700形3768F 3次車 現行仕様。
[3768F-2]:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。
※後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。

しかし富士川車輌工業製行先表示ステッカーが入手出来ず3026F現行仕様(8次車:3026F)を最後に動きが止まっている。
一方3400形,3700形は台枠直結式スカート化と電球色LEDライト基板への更新を同時進行していた。
こちらも電球色LEDライト基板の投入が難しくなり抑止せざるを得なくなった。
3400形,3700形M2c車で採用していたスカート付SPフレームTNダミーカプラーは台枠直結式スカートに置き換えが進んでいる。
そして捻出されたSPフレームTNダミーカプラーは順次3150形,3600形への転用を図っていた。
各方面で準備不足が相次ぎ4形式の身動きが取れない状況に陥っていた。


入工中の3768現行仕様(3768F-2)。

その矢先に3768F現行仕様(3次車:3768F-2)のスカート付SPフレームTNダミーカプラーが機能しなくなってしまった。
SPフレームTNダミーカプラーとスカートはジャンパ連結器モールド部にゴム系接着剤を盛り固定している。
ところが接着剤量を絞り過ぎた模様で前面車体裾とスカートの空間が開き始めた。
本来3768F-2の台枠直結式スカート化は実車に空間波無線アンテナが本搭載されるまで先送りするつもりだった。
だが今更スカート付SPフレームTNダミーカプラーを補強する利点が見い出せず急遽台枠直結式スカート化に踏み切る。
なお3768F-2は3768F後期仕様が種車であり電球色LEDライト基板更新工程を必要としない。


剥がれ掛けたスカート。

台枠直結式スカートは2018年7月下旬出場の3728F中期仕様(1次車:3728F-1)が第一次試作編成となった。
2017年11月に初出場した旧3768F後期仕様(→3768F-2)だが直近の入場は2018年7月上旬である。
そのため台枠直結式スカート試作対象編成には挙がらずスカート付SPフレームTNダミーカプラーのまま存置されてきた。
プラ板スペーサーを介する現行方式は第二次試作編成の旧3758F後期仕様(3次車→3758F)で初採用されその後定着している。
予定より前倒しされた3768F-2の台枠直結式スカート化も当然プラ板スペーサー式を採用する。
先ずはスカートの安定性が極端に落ちてしまった3768(3768F-2)を入場させた。


湾曲を矯正したTR-180A床板。

SPフレームTNダミーカプラーとスカートはゴム系接着剤の粘性だけで貼り付いているだけで最早固定とは言えなかった。
各々分離に手間は掛からずゴム系接着剤の除去も容易く終えている。
前面車体裾とスカートの間隔が広がった要因はスカート付SPフレームTNダミーカプラーに加えTR-180A床板にも存在した。
3768用床板は全体がへ字形に湾曲しており両端の台枠スペーサーを下垂させる形状になっている。
これを修正しない限り台枠直結式スカート化はその効果が発揮出来ない構造であり直線状に戻す。
TR-180A床板を分解したところ歪みは下側台枠だけに限られたためU字方向へ圧を掛けて矯正した。


角度を起こしたライト基板集電スプリング。

回着当時から3768,3761(3768F-2)は座席部品が脱落し易い個体だった。
一時は撤去も考えた程だが湾曲修正後から嵌合精度向上が確認されたため解決策の一つになるかもしれない。
3400形,3700形M2c車はライト基板集電スプリング先端と導電板の位置関係が窮屈な位置関係にある。
そのためTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車とも点灯試験で不合格となる事例が多発していた。
ライト基板更新車ではライトユニットへ組み込む前にライト基板集電スプリングを後傾させる接触向上策が採られた。
今回はライトユニット撤去を回避しており現状でのライト基板集電スプリング角度変更に挑んでいる。


前端を持ち上げた台枠スペーサー(上野寄)。

元々ライト基板集電スプリングは若干前傾しているためこの方式が通用し難い。
後傾化には至らなかったがぎりぎりで導電板位置を気にせずに床板装着が可能な角度まで偏位させている。
一見では直線状に戻ったように見えるTR-180A床板だが締結部が一切無く今後の湾曲再発も十分に有り得ると思われた。
予防策として上野寄台枠スペーサーのTNカプラー取り付け部から前端側を上方向に整形した。
台枠直結式スカート化施工後は前面車体裾がスカート天面を抑える構造に改められる。
上を向いた台枠スペーサー前端部だが車体からの反力が働く箇所でもあり厳密な角度追求は行っていない。


予備品兼用となる運転台側TNカプラーSP。

スカート台座となるプラ板スペーサー追設では用途不要のTNカプラーSPフレームを取付治具代わりに使用し続けてきた。
しかし専用治具は流し込み接着剤による溶解が進んでしまい取付部の老朽化が激しくなっていた。
施工車両の増加で大凡追設位置を把握できており3768(3768F-2)から単独設置に変更され治具は廃止となった。
プラ板スペーサーは台枠スペーサー裏面両端にTNカプラーSPカバーの凸部を避けた位置へ溶着している。
ただ1つだけ手違いがあり本来t0.3mmとするべきプラ板をt0.5mmにしてしまった。
気付いた時点ではスカートの位置調整へと取り掛かっていたため交換せずに作業を続行している。




3768 [A17 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化施工。


3728 [51K 快速 成田]:3728F-2(台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品:TR-180A床板装着車。

プラ板スペーサーがt0.5mmとなり台枠スペーサー前端部を持ち上げた代は約0.2mmだけ圧縮された。
極僅かな差だが第六次まで試行を繰り返した結果プラ板厚はt0.3mmに定めた経緯がある。
上手くスカート天面を前面車体裾へ押し当てられるか不安を抱いたが矯正したTR-180A床板が手助けとなった。
何処か手応えの異なるスカート位置調整に違和感を抱きながらも床板の整形代がプラ板厚を相殺してくれた。
一応3768(3768F-2)は台枠直結式スカート化施工車らしい前面見附に達したと思う。
ただ偶然が成功に結び付いただけであり3761(3768F-2)ではt0.3mmのプラ板へ戻す予定である。


3768 点灯試験[A17 特急 成田空港]:前照灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。


3768 点灯試験[A17 特急 成田空港]:尾灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。

狙い通りライト基板集電スプリング先端は導電板位置と重なり床板装着が容易になった。
点灯試験も一発で合格し今後接触不良を起こす事態は免れると思う。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーが廃された3768(3768F-2)は無事竣工に至った。
プラ板スペーサー厚こそ異なるがその影を伺わせない仕上がりに見える。
なお撤去したSPフレームTNダミーカプラーはスカート剥離の影響を受けず原形を保っている。
現状のまま転用可能であり3768F-2が再出場した後に優先充当編成を検討する。
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