試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ100-149[ツヌ123F] 車体改修 (前面窓セル交換,車体傾斜修正施工,2-4位側車両番号標記印刷消去痕修正試行) ※'旧製品

2020-02-17 23:53:26 | 国鉄/JR101系
仕掛車。

KATO製国鉄101系ツヌ116F(T'c91:旧製品)の改修では旧ツヌ104F(Mc159),ツヌ123F(Tc78)が戦列を離脱しました。
旧クモハ101-159(旧ツヌ116F:旧製品)を廃車したためツヌ104F(旧製品+弁天橋区仕様)が先行しました。
続けて作業半ばで止まっているツヌ123F(弁天橋区仕様+旧製品)に取り掛かります。


国鉄101系ツヌ123F 第二次冷房改造車組込編成(1979/3)。
[ツヌ123F]:Tc78-M198-M'192-T258-T106-M176-M'c149+Mc184-M'237-T'c89
※弁天橋区仕様+旧製品。

五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品→旧ツヌ123F)構成車が主力を占めるツヌ123Fにも老朽化の波が忍び寄っている。
クハ101-78,クハ100-89(ツヌ123F:弁天橋区仕様)は旧クハ101-78,旧クハ100-89用旧製品LOT床板を流用した車体更新車だった。
何れもクハ101-49,クハ100-60(ツヌ116F:旧製品)と同時入場させ床板改修を実施している。
このうちクハ101-78用床板では激しいウエイト腐食が発覚しクハ101-83(ツヌ107F:Tc83)への転用に手を焼かされた。
初竣工以降全く動きの無いモハ101-198以下6両(ツヌ123F:旧製品)もウエイトの現状には期待出来ない。
車体改修すら経ておらずツヌ123Fの工程はツヌ104Fをも凌ぐ規模に達すると予想した。


入工中のクモハ100-149。

ツヌ123Fの改修は組み立てが保留されたクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)から再開となった。
既に床板はクモハ100-154(ツヌ108F:Mc133)との相互交換で再生産品LOT品へと改められている。
しかしライト基板振替手順が拙かったらしく車体傾斜に悩まされ続けてきた。
加えてクモハ100-162(ツヌ116F:旧製品)で前面窓支持色変更に失敗し前面窓セルを供出した。
ツヌ116Fの再出場を優先すべくクモハ100-149は改修続行が断念され分解されたまま入場を待つ状態であった。
事前点検では側面窓セル窓サッシ印刷に劣化の兆しは伺えず床板改修を第一工程とした。


分解したクモハ100-149用床板。

車体傾斜の原因を探るためひとまずクモハ100-149用床板から全部品を撤去した。
この時1stLOTライト基板の嵌まり具合を確認したが特に問題は見られなかった。
補助導電板の組み込みでも負荷が加わった形跡は無く最初は何が災いしているか突き止められなかった。
強いて挙げるならば1-3位側用,2-4位側用導電板の跳ね上がり角度が異なっていた程度である。
再生産品LOT運転台付車用床板には導電板押えが追加されたため車体傾斜とは無関係だと思っていた。
ただ他で目に止まる箇所は見当たらず導電板整形へと手を伸ばすしかなくなってしまった。


類似形状に揃えた導電板(2エンド側)。

クモハ100-149用導電板の成形形状は1-3位側用:大角度,2-4位側用:小角度となっていた。
再生産品LOT床板用導電板は跳ね上がり角度の異なる個体が多く決して珍しい事例ではない。
過去に入場させた再生産品LOT相当床板装着車の記録を参照したがどちらが正とは判断し難かった。
悩んだ結果床板振替を経ていないクハ101-79(カノ18F:Mc191)に倣った1-3位側用導電板の整形が決定する。
修正に当たり車体中央側の折り曲げ角度は変更せず運転台側だけを2-4位側用導電板形状へ近付ける方式とした。
理想は同一角度だったが過去にクモハ100-162での折損事例があったため深追いしなかった。


跳ね上がり角度を抑えた1-3位側用導電板(2エンド側)。

ウエイトはクモハ100-162との前面窓セル交換入場時に事前防錆対策を終えていた。
座席部品も清掃済でありクモハ100-149用床板の組み立てに着手する。
念のため1stLOTライト基板だけは挿入後に上方向から圧を与え台枠表面と密着させた。
仕上がったクモハ100-149用床板だが運転台側導電板は1-3位側用,2-4位側用で若干の高低差が生じている。
しかしクハ100-92(カノ18F:再生産品)用床板ではこれ以上の差がありながら車体傾斜には至っていない。
この結果を踏まえクモハ100-149用床板での車体傾斜対策は現状でも問題ないと判断した。




[クモハ100-149]:2-4位側。

全体的に良好な状態が保たれていたクモハ100-149だが2-4位側の車両番号標記配置は今ひとつであった。
車体裾方向へずれた[クモハ100-149]が気になってしまい修正転写へと進んでいる。
ところがインレタを除去した[クモハ100-149]標記跡から[クモハ100-108]標記印刷痕が顔を出した。
改番時期を考えると[クモハ100-108]標記消去痕を[クモハ100-149]標記インレタで隠蔽した確率が高い。
ある程度纏まっている[クモハ100-149]は崩したくなく早速ユニクリーナー式にて除去へと着手した。
ユニクリーナー式による印刷消去痕修正はクモハ101-165(ツヌ104F:弁天橋区仕様)で試行したばかりである。




[クモハ100-14[9]]:2-4位側。

[テシ 定員136]標記印刷跡の処理が甘かったクモハ100-165は前回入場時にユニクリーナー式印刷消去を採用した。
結果は良好で[定員136]消去痕は跡形もなく消え失せ[千ツヌ 定員136]標記インレタ再転写まで漕ぎ着けている。
この試行を踏まえるとペイントリムーバー式改番車であるクモハ100-149でも同一方式が通用するように思えた。
超極細綿棒に少量のユニクリーナーを浸し[クモハ100-108]標記痕へ強く当てる。
やや時間を要したものの無事[クモハ100-149]へと達し追加転写の障害は廃された。
従来はラプロス式が印刷消去痕修正の軸であったがユニクリーナー式も十分戦力に値すると思われる。




クモハ100-149 [13C 武蔵小金井]:支持色変更済前面窓セル交換,車体傾斜修正施工。
※旧製品。


旧クハ100-34 [19 千葉]:旧ツヌ108F(第一次前面窓支持色変更試作車)。
※旧製品。

経年が高かった[クモハ100-149]標記インレタは全て生き残り[クモハ100-149]を追加転写する。
だが[クモハ100-149]とフォント太さが近いインレタは高経年台紙しか手元になく転写力低下に苛まれた。
しかも[9]標記インレタには余裕が無く2-4位側だけの施工ながら慎重な転写を心掛けている。
転写崩壊や転写不能が相次ぎ[クモハ100-14]+[9]での組み合わせは大幅な時間を費やした。
なおクモハ100-165では[千ツヌ]+[定員136]標記インレタ転写を一発で決めておりユニクリーナー式印刷消去とは無関係だと思う。
追加転写そのものは成功と言え[クモハ100-149]のずれは殆ど気にならなくなった。


クモハ100-149 点灯試験[13C 武蔵小金井]:1-3位側用導電板整形施工。
※旧製品。


クモハ100-144 点灯比較[07 ]:ツヌ113F(1stLOTライト基板予備車)。
※再生産品。

1-3位側へ向けて大きく傾いていたクモハ100-149だが導電板整形の効果か大幅な改善が見られた。
再生産品LOT床板装着車での車体傾斜発生は珍しい症状と言え根本原因だったがは不明のままである。
前面見附は元クモハ100-162用前面窓セルへの交換により前面窓支持色変更施工車に変わった。
原則旧製品運転台付中間組込車は前面窓支持色変更施工対象に含めておらず異例の措置となった。
但しワイパーモールド付近に擦過痕が残るため先頭車両への転用には適していない。
クモハ100-149は1stLOTライト基板予備車ではなく導電板整形結果確認名目の点灯試験を行っている。




クモハ100-149(ツヌ123F:車体傾斜修正,2-4位側車両番号標記修正転写施工)。
※旧製品:車体改修。

1-3位側用導電板への細工は点灯状態に全く影響しなかった。
先頭車両の再生産品LOT床板装着車は激減したが補充が利かないだけに将来的な不安を抱える。
何れ台枠更新に迫られる可能性が高くクモハ101-149での補修は無駄にならないと思う。
分解期間が約2週間まで伸びたクモハ101-149(ツヌ123F)だったが大事には至らず竣工となった。
以後は波乱含みが予想される長尺ウエイト装着車を優先入場させる方向である。
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