試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3731[3738F] 2次車 中期仕様 (3761[元3768F-1] 改番,黒色側面窓枠印刷補修施工)

2020-01-17 23:56:05 | 京成線:3700形
背水。

改番が決定したグリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)は自然消滅となった。
しかし3738(2次車←3768:3768F-1)への改番は予想以上の苦戦を強いられ仕上がりも芳しくない。
中でも前面車両番号標記インレタの扱いが最大の壁と言え3761(3768F-1)は重要な鍵を握る入場となる。


京成3700形3761 3次車 中期仕様(元3768F-1)。

元3768F-1が入場した切っ掛けは3768,3761で発生していた黒色側面窓枠の劣化である。
種車の状態が思わしくなかった3768F-1は全車マッキーで側面窓枠モールドを塗り潰して出場させた。
ところが3767以下6両(元3768F-1)の側面窓枠モールドにはインク剥離は見られなかった。
別方式も思い浮かばず3768,3761は再度マッキーでの黒色側面窓枠補修が選択された。
側面窓枠モールドに塗布したマッキーが激しく掠れていた3738(←3768)だがまずまずの側面見附へ持ち込めたと思う。


入工中の3761(元3768F-1)。

一方3761(元3768F-1)の黒色側面窓枠は部分的な剥離箇所が多く3768(→3738)よりも軽傷であった。
だが山側,海側とも斑点状に散在する銀色塗料がやたらと目に付き返って見窄らしく見える。
銀色塗料露出部は全長に渡り発生しており部分補修で対応できる範疇を越えていた。
そのため側面窓枠モールドは全て塗り直しが必要と判断し窓セル撤去を伴う改修規模に決定している。
作業は3738とほぼ同一になると予想していたが妻面窓セルの取り外しが立ちはだかった。


[3761]へと塗り潰された前面車両番号標記。

3761(元3768F-1)では予め赤マッキーにて前面車両番号標記を塗り潰している。
インク換装時間を稼ぎ少しでも[3731]インレタの転写安定性向上へと繋がる可能性に賭けた。
ライトユニットはグリーンマックス製3400形,3700形で定番化した爪楊枝式にて撤去している。
再分解に備えたつもりだった妻面窓セルだが想定よりも流し込み接着剤が浸透していた。
車体内側との溶着面積が広がった余波を受け上作用式での押し込みは不可能な状態に追い込まれた。


黒色に戻した側面窓枠モールド(山側)。

再固定に欠かせない妻面窓セルの接着剤代は切除出来ず原形での撤去が必須となる。
無理な押し込みは妻面窓セルを破損させるだけだと思われ車体から脱落する気配が感じられない時点で中止した。
窮余の策で妻面窓セルと車体内側の間にクラフトナイフを刺し少しずつ開削する方式へ切り替えている。
3761(3768F-1)は貫通扉が設けられておらず妻面窓セル側面にも刃先を当てられる構造を有していた。
これに救われ全溶着部の剥離が可能となりどうにか窓セル撤去を終えられた。


導電板とのずれが解消されたライト基板集電スプリング。

側面窓枠モールドのインク剥離は行わず現状のまま上塗りとし作業簡略化を図った。
側面窓セルも前回入場の仕上げが不足した模様で全体的に曇りを帯びており磨きクロスにて拭き直した。
ライトユニットは電球色LEDライト基板(直販品)集電スプリングの角度修正を施すため分解している。
基板の根本から後傾させた集電スプリングだがライトケースを組み立てると再び前傾姿勢に押し戻される。
改めてピンセットで集電スプリング全体を∩字形にしならせながら導電板と接触し易い角度へ整形した。




[3731]:山側。

出荷時と回着整備時に二度流し込み接着剤が投入された妻面窓セルの接着剤代はかなり脆くなっていると思われた。
また今後前期リニューアル工事施工編成化等のプロトタイプ変更も否定できずゴム系接着剤固定を採用し再分解に備えた。
ようやく改番工程に突入したが3738での側面車両番号板インレタ転写は経年劣化の影響を諸に受けた。
側面用[3731]インレタも台紙から剥がれ掛かった状況に変わりは無く転写水準を引き下げている。
結局3731でも歪みやずれが発生し[3768]を隠しきれないまま作業は打ち切りとなった。




3731 [A13 特急 上野]:改番,前面運転台側赤帯補修施工。


3781 [89K 快速 佐倉]:3788F(3761改番車)。

難題の前面車両番号標記インレタに組標記を充てられる機会は一度限りである。
インレタ位置は[3761]と[3731]を重ね合わせマッキーで塗り潰した[3761]が目立たなくなるよう配慮した。
そして細切れ転写から逃れるべくバーニッシャーを押し当てる時間も倍増させている。
しかし経年の高さには敵わず[3731]の下方が千切れてしまいやや上方へ偏位したように見える。
更に台紙を固定していたセロハンテープにより運転台側赤帯の一部が剥がれる憂き目に遭った。


3731 点灯試験[A13 特急 上野]:ライト基板集電スプリング整形施工。

先に3738に於いて山側偶柱部赤帯を失ったがこれは転写糊除去が直接の原因であった。
赤色塗料は比較的被膜強度が強くまさかセロハンテープで削がれ落ちるとは思いもしなかった。
慌てて赤マッキーを手に取り補修を行ったが何故か剥離箇所のインク乗りが悪かった。
止むを得ずインクを点状に重ねて隠蔽を図ったものの今度は修正部だけが盛り上がってしまった。
取り敢えず引きでは一直線に見えるためこれ以上の追求は取り止めとなっている。




3731中期仕様(3728F:3761 改番,黒色側面窓枠補修施工)。

数少ない収穫は何も考えず床板が取り付けられる様に改善された程度である。
座屈していたライト基板集電スプリングだが整形時に引き伸ばしており接触不良を招く要因が払拭された。
TR-180A床板装着車では垂直でも導電板前端部に収められるため所定の効果を得られている。
3738に続き3731(3738F)も冴えない竣工となったがひとまず3700形M2c車の改番が完了した。
残る3767以下6両(元3768F-1)は3両単位の入場とし各車に合わせた整備を行う予定である。
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