試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形モハ3168[3170F-3] 現行色 後期仕様 動力ユニット更新 (DD-180用動力台車枠転用,TNカプラーSP擬廃止)

2018-04-14 21:40:30 | 京成線:3150形
故障。

グリーンマックス製京成3150形3170F+3162F現行色後期仕様(3170F-1,3162F-1)は4+4編成(3170F-3)を基準にしている。
動力車はFS-329C付2個モーター搭載動力ユニット(DD-180)装着車のモハ3168(3170F-1)だった。
DD-180動力ユニット装着車では無難な駆動状態を維持しており動力ユニット更新は喫緊の課題ではなかった。


京成3150形3170F+3162F 現行色 後期仕様。
3170F-3:[3170]-[3169]-[3168]-[3167]+[3162]-[3161]-[3160]-[3159]。
※3170F-1+3162F-1。

しかし走行中に3170F-3が急停車し起動不能に陥ってしまった。
DD-180動力ユニットの予備品は3150形,3400形,3700形の動力ユニット更新車竣工により多数保管している。
モハ3168をDD-180動力ユニットの振替えで復旧させるのは容易だった。
ただ3150形は今後全編成のコアレスモーター搭載動力ユニット化が決定していた。


モハ3168現行色後期仕様(3170F-3:動力ユニット搭載車)。

3150形の次期動力ユニット更新対象車はモハ3180新赤電色(3182F-1)で内定済だった。
現在モハ3194現行色前期仕様(3194F-1)に於いて床下操作式ライトスイッチ化の検証を行っている。
試行から約1箇月が経過し3194F-1との2+4混色編成(3194F-2)復帰が見えてきた。
モハ3182(3182F-1)の床下操作式ライトスイッチ化施工と同時にモハ3180の動力ユニット更新へ着手する計画を立てた。
その矢先にモハ3168の故障が発生した。
何れモハ3168も動力ユニット更新を施す予定がありDD-180動力ユニット振替えでの復帰は放棄している。


入工中のモハ3168。

急遽前倒しでモハ3168の動力ユニット更新が決定した。
運悪くモハ3182はFS-329C装着車だった。
予備品の無いDD-180用FS-329C動力台車枠をコアレスモーター動力ユニット用動力台車枠に加工しなければならない。
モハ3172現行色前期仕様(3174F-2)以来となるFS-329C付コアレスモーター動力ユニット製作が工程に入る。
KS-116動力台車は3162F現行色晩年仕様(3162F-5)からの発生品である非動力台車枠があった。
これによりDD-180用KS-116動力台車の動力台車枠転用加工は気持ちに余裕が持てた。
一方DD-180用FS-329C動力台車は代替が利かず一発勝負となる。
既に施工済の作業内容だったが背水の陣を敷いた。


転用に向け部品を撤去したDD-180動力ユニット。

起用するコアレスモーター搭載動力ユニットはモハ3182向けに導入したものである。
名目は変わったが京成3150形への搭載は変わらない。
動力ユニット更新は付帯部品の流用を基本にしている。
故障したDD-180動力ユニットから床下機器部品とDD-180用FS-329C動力台車を撤去した。


台車枠のみになった元DD-180用FS-329C動力台車。

DD-180用FS-329C動力台車を分解し台車枠をコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車枠へ加工する。
現在DD-180動力ユニット搭載車は漸減傾向が続いている。
故障したモハ3168の動力ユニット振替が行えるほど保管品には余裕があった。
保守品としての役目も不要になると考え部品を供出したDD-180搭載動力ユニットは用途不要となった。
唯一TNカプラーSP擬だけはSPフレームTNダミーカプラー向けとして保管品に廻している。


コアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車枠化されたFS-329C側梁。

予備品が無いためDD-180用FS-329C動力台車枠の側梁切り出しには慎重を期した。
側梁を傷めないよう予めロアフレームと分離した後に残存するリブをニッパーで切除する。
フレームとの接合部痕はモハ3192(3194F-1)に引き続きクラフトナイフで削り取った。
完全な平滑化は行わず動力台車枠取付台座への接触面積を残す程度に留める措置も踏襲している。
ピボット軸受はΦ0.8mmのドリルでも固定に影響しないと判った。
しかし軸受部を主とするゴム系接着剤での3点止めへ変更しておりΦ1.5mmのままとした。


台車集電板表面が黒色化されたコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車(上野寄)。

FS-329C動力台車枠の製作が完了しコアレスモーター搭載動力ユニットのTNカプラーSP化に移る。
動力台車のカプラーポケット撤去方法に変更は無い。
現在TNカプラーSP対応化試作動力ユニットは3700形3816中期仕様(5次車:3818F)が搭載している。
今までロアフレーム脱落等の不具合は生じていない。
基本的な加工は試作品を引き継いでおり安定期に入ったと思う。
なお3150形では輪心黒色化を採り入れている。
マッキーでの塗り潰しは従来通りだが台車集電板の表面の黒色化を全面に拡大した。
FS-329C,KS-116では台車形式に合わせ台車枠から目立つ箇所だけ台車集電板の塗り潰しを行っていた。
今後は作業効率を考え台車形式に関わらず全て黒色化する。


車体に固定した側面窓セルとTNカプラーSP化が完了したコアレスモーター搭載動力ユニット。

コアレスモーター搭載動力ユニットのTNカプラーSP化を終えた。
いよいよ動力ユニット更新の主工程に入る。
車体関連の細工は側面窓セルの固定のみである。
これ以降は車体と動力ユニットの着脱を繰り返すため先にゴム系接着剤で固定した。
動力台車枠の取付位置は大凡掴めている。
ただ個体差が有り得るため動力ユニットを車体に組み付けた状態で作業に取り掛かった。


FS-329C動力台車枠を固定したコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車(成田寄)。

DD-180用FS-329C動力台車枠の転用であり側梁には取付脚が存在しない。
台車側受の中心を動力台車枠取付台座に合わせ押着した。
前途の通り固定はピボット軸受部を主とする。
FS-329C動力台車枠に新設したピボット軸受の丸孔はゴム系接着剤で埋めた。


完成したFS-329C付コアレスモーター搭載動力ユニット。

ゴム系接着剤は動力台車枠取付台座にも塗布している。
3点止めのうち補助的な役割に留まるが2点止めでは心許なかった。
まだ旧動力台車枠や非動力台車枠転用時に於ける試行錯誤は続く。
未確定要素を残しながらも上野寄,成田寄両台車へのFS-329C動力台車枠取付を終えた。


t0.6mmのプラ板をスペーサーとした床下機器部品。

後は床下機器部品の移設でほぼ動力ユニット更新に目処が立つ。
床下機器部品取付台座にはt0.6mmのプラ板スペーサーを溶着した。
スペーサーはt0.5mm採用車とt0.6mm採用車が混在する。
僅か0.1mmの差だが非動力車との釣り合いを考えると3150形にはt0.6mmが有利に思える。
最低地上高は同一機器配置の非動力車を基準にしており形式毎で使い分けを図る事になるだろう。


床下機器部品を取り付けたモハ3168用動力ユニット。

スペーサーは幅5mmに切り出したプラ板を2.5mmずつに分割したものである。
コアレスモーター搭載動力ユニットのモーターカバーと車体側面内側の間隔は約2.7mmだった。
追設するスペーサーを2.7mmに合わせるのが理想的ではある。
ここも作業効率を優先し2.5mmを採用した。
床下機器部品取付台座よりは広幅となり枕木方向,線路方向両面での調整代を縮小している。
動力ユニットへの取付はゴム系接着剤のみに変更した。
広幅スペーサーによる接着面積拡大の効果が期待でき試験的に採り入れた。
今後の経過次第で流し込み接着剤を投入するか判断したい。


FS-329C動力台車を履く動力ユニット更新車 (モハ3172,モハ3168)。

FS-329C動力台車装着車では2両目となる動力ユニット更新車が登場した。
モハ3172には試作したDD-180用FS-329C動力台車枠転用動力ユニットを搭載させている。
床下機器の塗装を除きほぼ同等の外観に至った。
試作品に続きモハ3168でもFS-329C付コアレスモーター搭載動力ユニットの製作は無難な結果を得られた。
所有車両ではモハ3180が最後のFS-329C付2個モーター搭載動力ユニット装着車で残る。
動力ユニット更新は先延ばしされたがモハ3168の入場が良い予行演習になった。




モハ3168(動力ユニット更新:DD-180用FS-329C動力台車枠転用,輪心黒色化施工)。

予期せぬ故障で急遽入場したモハ3168だった。
無事動力ユニット更新車へ改まり竣工を迎えている。
床下機器の最低地上高は入場前に近い。
車内から消えたユニットカバーが動力ユニット更新車を表す仕上がりになったと思う。




モハ3168+モハ3167 (3170F-3:動力ユニット更新車+非動力車)。

TNカプラーSP擬の廃止によりカプラーは剛性が高まった。
連結性能の向上に加え連結面間隔も若干狭められている。
DD-180動力ユニット搭載時では施工できなかった輪心黒色化も効果的に映る。
モハ3168に充当したコアレスモーター搭載動力ユニットは現行LOT品である。
残念ながら車体高上昇は解消されていない。
そのためモハ3169,モハ3167との連結面は全高が揃わなくなった。
動力ユニット更新車共通の弱点を抱えるものの走行性能は大幅に向上している。
故障が入場の発端でもあり利点が上回ったと思う。

離脱を余儀無くされた3170F-3は復帰が視界に入った。
この機会にモハ3170,モハ3159の台車集電板と導電板の整備を行う。
1stLOT品でありモハ3194,モハ3191(3194F-1)と変わらない状態に陥っていると思われる。
固着したグリスの除去が厄介だが動力ユニット更新工程よりは軽度で済むのが幸いと言えよう。
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