試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

千葉急行3150形モハ3154[3154F-1] SPフレームTNダミーカプラー化,通過標識灯完全消灯化施工

2019-07-15 22:33:50 | 京成線:3150形
即再用。

グリーンマックス製京成3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)は台枠直結式スカート編成に改められた。
これによりスカートと分離されたSPフレームTNダミーカプラーが余剰になった。
当初はマイクロエース製3600形系列へ転用しクハ3600形からTNカプラーSPを捻出する予定だった。


千葉急行3150形3154F。
3154F-1:3154-3153-3152-3151。

この予定はいまいち調子が優れなかった千葉急行3150形3154F(3154F-1)への転用に変更される。
京成3150形系列では4両編成にTNダミーカプラー採用編成が残り4+4編成,4+2編成とは見附が異なっていた。
今のところ灰色成形密着自動式TNカプラーSP(0375)には若干の余裕がある。
取り敢えずクハ3600形から緊急捻出を図る状態ではなく3150形の編成見附統一が優先された。
3150形系列4両編成のうち前尾灯点灯状態の思わしくなかった3154F-1が入場に至っている。


入工中のモハ3154(3154F-1)。

中古製品で導入を行った3154F-1はプロトタイプの特殊性もあり入場機会が少ない。
前回はTNカプラーSPからTNダミーカプラーへの換装でモハ3154,モハ3151の入場に限られた。
そのモハ3154,モハ3151だが前尾灯のちらつきが激しく通電系統整備が必要だと思われた。
非点灯が当たり前になりつつあるモハ3151はライト基板にも疑いが掛かる。
京成3150形用ライト基板は予備品が無いため3154F-1の存続危機に直結しかねない。
その怖さが頭から離れず従来整備に近くなるはずのモハ3154を先発入場車とした。


グリス塗れだった導電板,台車集電板。

グリーンマックス製TR-180床板装着車は製造時期により導電板と台車集電板へグリスが塗布された個体がある。
一度再生産が行われた千葉急行3150形3154Fであるが3154F-1は1stLOT品だった。
よって同時期にリリースされた京成3150形系列と同じくグリス塗布が施されている。
これまで通電系統整備を行った車両はグリスの劣化により通電不良が発生していた。
モハ3154(3154F-1)の前尾灯点灯具合もグリスが関与していると思えた。
KS-116非動力台車を取り外すと一部の台車集電板が台枠スリット部に刺さったまま落ちて来なかった。
台車集電板が脱落しなかった原因は半固形化が進んだグリスの仕業である。


#1000のペーパーで研磨した導電板と台車集電板。

これは過去の通電系統整備施工車で多々見慣れており半ば予想通りだった。
導電板及び台車集電板は劣化したグリスの付着に加え酸化が進行している。
研磨は専らラプロス#4000を使用しているがモハ3154(3154F-1)には全く通用しなかった。
番手を#2400まで下げても余り効果が見られず時間だけが経過していく。
そこでラプロスでの施工を諦めペーパーによる研磨へと切り替えた。
ペーパー掛けは擦過痕を際だ立たせるが今回ばかりは致し方なかった。
ラプロス式に拘り過ぎた事もあり研磨を終えたのは約35分後であった。


SPフレームTNダミーカプラーに置き換えられるTNダミーカプラー。

グリスは座席部品と台枠まで進出しておりクリーナーで除去する。
ビス締結孔と台枠スリット部は極細綿棒で半固形化したグリスを除去した。
また座席部品ビス締結部裏面には増締めによる捲れがありクラフトナイフにて整形している。
座席部品と台枠は隙間無く密着し車体不等沈下解消が解消されると思えた。
ウエイトをゴム系接着剤で固定した後にSPフレームTNダミーカプラーの前進取付対応化へ移る。
TNダミーカプラーはゴム系接着剤除去とマウント交換を行いTNカプラーに復帰させた。
増結を考慮しない3154F-1ではフレーム取付部の逆L字形整形も適当で構わなくなる。
牽引,推進力への配慮を要する中間組込車用とは一転しモハ3154(3154F-1)では取り付け易さを優先した。


油性ペイントマーカーで下地処理を行った通過標識灯用プリズム。

出場時期と入場回数の少なさから3154F-1はマッキー単独での通過標識灯消灯策に留まっていた。
通過標識灯からの漏光は[普通]運用に似付かわしくなく通過標識灯用プリズムの完全消灯化を図る。
現在は油性ペイントマーカーを下地にマッキーで黒色化する方式へと改められている。
構造上ライトユニットを組み込む際に車体と通過標識灯用プリズムが接触してしまう。
そのため油性ペイントマーカーは仮にマッキーが剥離しても通過標識灯用レンズのように見える銀色で統一している。
なおライトユニットは出来るだけ車体との平行を保ちながら装着した。




モハ3154 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:SPフレームTNダミーカプラー換装施工。

SPフレームTNダミーカプラーは3798(3798F)からの撤去後も全く手を加えていない。
形態に不満は無く前進取付対応化を施したのみでモハ3154(3154F-1)への移設となった。
取り付けは前面車体裾のパーティングラインとジャンパ連結器モールドを合わせた位置で決定している。
フレーム取付部の逆L字形整形に自由度を持たせたため調整は容易であった。
TNカプラーとTNカプラーSPでは胴受下部の厚みが若干異なっている。
SPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSPと同一構造を持っており前面見附の安定感が増したように見える。




モハ3154 点灯試験[B01 普通 (千葉) ちはら台]:前照灯(通電系統整備,通過標識灯完全消灯化施工)。


モハ3154 点灯試験[B01 普通 (千葉) ちはら台]:尾灯(通電系統整備施工)。


京成3150形モハ3162 点灯比較[B47 普通 (千葉) ちはら台]:3162F(通過標識灯非点灯化再施工車)。

通過標識灯用プリズムの漏光対策はライトユニット着脱により効果が失われる場合が多い。
京成3150形3162F現行色晩年仕様(3162F-5)も前回入場で再施工を行った。
3162F-5は現行方式での遮光処理だったが3154F-2は旧方式車への再施工だった。
よってモハ3154(3154F-1)の施工効果はモハ3162(3162F-5)よりも高く感じられている。
研磨を行った導電板,台車集電板は効果覿面でちらつきも一切無くなった。
前尾灯点灯の安定化はグリス除去が最も寄与したと思われる。




千葉急行3150形モハ3154(車体不等沈下修正施工)。

入場前のモハ3154(3154F-1)では運転台側から連結面側に向け車体が沈下していた。
座席部品ビス締結部裏面の処理によりこの症状も解消に至っている。
SPフレームTNダミーカプラー化が主工程だったモハ3154(3154F-1)は実質的に改修が成されたも同然と言える。
プロトタイプが限定される関係から現状維持が続いた反動で通電不良を招いたと思う。
先ずモハ3154が無事に竣工しモハ3151(3154F-1)の入場へ備えられた。
同様の工程でモハ3151の整備も進められる事を期待している。
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