試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形モハ3151[3154F-2] 晩年仕様 千葉急行色 通電系統整備,SPフレームTNダミーカプラー化施工

2019-07-24 21:41:20 | 京成線:3150形
断行。

グリーンマックス製京成3150形3154F晩年仕様千葉急行色(3154F-2)も千葉急行3150形3154F(3154F-1)と同様の改修となる気配が漂う。
但し3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)から捻出した再生SPフレームTNダミーカプラーは歪みが隠せない。
モハ3154(3154F-2)での試験装着はTNカプラーSPカバーを固定化する対策を施したが連結器高が低くなる弱点が露呈してしまった。


京成3150形モハ3151 晩年仕様 千葉急行色(3154F-2)。

SPフレームTNダミーカプラーは取付部整形に失敗したTNカプラーSPの再用品である。
現在別形式でTNカプラーSPの整形を伴う編成が存在するが諸事情により回着整備に取り掛かれない。
しかも加工に失敗するとは限らず新たなSPフレームTNダミーカプラーを製作出来る確証は無かった。
ただ3154F-2に取り付けているグリーンマックス製マウントTNダミーカプラーは廃止したい。
今のところ廃止する手段は再生SPフレームTNダミーカプラーを活用する一手しか残されていない。
結局モハ3154(3154F-2)に続きモハ3151(3154F-2)への再生SPフレームTNダミーカプラー装着が確定した。


入工中のモハ3151。

濃灰色塗装を施したKS-116非動力台車の取り扱いに注意を要する点はモハ3151(3154F-2)も同様である。
現状はモハ3154(3154F-2)よりも良く車体傾斜や前尾灯のちらつきも発生していない。
しかし経年や入場回数は全く同一であり導電板及び台車集電板の状態は芳しくないと思われる。
また増締め施工による座席部品ビス締結部底面の捲れ具合も気掛かりな箇所だった。
最悪の場合は自走不能に陥りかねずモハ3154に倣いモハ3151の全面的な改修が決定する。
KS-116非動力台車を取り外すとモハ3154とは異なる展開が待ち受けていた。


分解したTR-180床板。

台車集電板はKS-116非動力台車に挟まった状態を維持して撤去が行えている。
ところが本来座席部品側へ残るはずの導電板は台枠に張り付いたままとなった。
当初はメーカー工程である床下機器部品固定用ゴム系接着剤の仕業かと思えた。
ゴム系接着剤のはみ出しであれば台枠取付孔付近の導電板を持ち上げれば直ぐに剥がせる。
しかし張り付いた部位は台枠ライトスイッチ付近が主であり直ぐに別要因だと判った。
導電板を折り曲げないよう台枠との水平を保ち上野寄方向から引いて分離させている。


グリス塗布痕が消え去った導電板。

台枠と導電板を貼り合わせていた物質は劣化したグリスであった。
モハ3151(3154F-2)のグリス塗布量はモハ3154(3154F-2)に比べ多かったらしい。
グリスは座席部品にまで及んでおりクリーナーでの清掃を先行させた。
この際多少捲れが生じていたビス締結部底面の平滑化も併せて行っている。
導電板はモハ3154の台車集電板に近い状況と言え初めから#600まで番手を落とすペーパー式研磨とした。
擦過痕こそ激しくなった一方で真鍮色に戻るまでの時間は大幅な短縮が実現している。


整備を終えたKS-116非動力台車と台枠(成田寄)。

台車集電板には半固形化したグリスが付着しておりモハ3154(3154F-2)よりも研磨に苦戦した。
特に断面は酸化も発症していたため何度もペーパーを交換する羽目になった。
導電板の整備で生まれたせっかくの時間的余裕は台車集電板で全て失われている。
更に台枠もグリス残滓が夥しくセンターピン裏表面,台車集電板スリット,ライトスイッチ周囲の清掃に手を焼いた。
台車集電板スリットからは固形化したグリスがその形状のまま押し出される有り様だった。
入念に拭き上げたライトスイッチ周囲だが成形色には戻せず茶色のグリス塗布痕が残る。


再生SPフレームTNダミーカプラーを取り付けた運転台側。

モハ3154(3154F-2)での整備より大幅に遅れてTR-180床板の組み立てへと移行した。
修正した座席部品ビス締結部底面は上手く行った模様で台枠との隙間は生じなかった。
締結の手応えも入場前と変わりなくしばらくは更新を考えずに済むだろう。
再生SPフレームTNダミーカプラーの取付部はモハ3154と同一形状の逆L字形整形とした。
TNカプラーSPカバーは断面全周にゴム系接着剤を塗布しフレームとの一体化を図っている。
ただフレーム後端部を切除してしまっため台枠に固定した時点で若干の前傾が確認された。


再び増強された灰色成形密着自動式TNカプラー。

用途不要となったグリーンマックス製マウントTNダミーカプラーはモハ3154(3154F-2)とを併せた1両相当分である。
モハ3154に取り付けられていたTNダミーカプラーは線バネが存置されたままだった。
よって連結器部品後端に塗布したゴム系接着剤を除去するだけでTNカプラーへの復旧が行えている。
他方モハ3151(3154F-2)ではわざわざ線バネの撤去が行われており保管品を起用してTNカプラーに戻した。
TNカプラーはモハ3154,モハ3151(3154F-1)の入場時にも再生が図られた。
灰色成形密着自動式TNカプラー装着車は減少傾向にあり6両分の予備品が確保された今回を以て再生を中止するつもりである。




モハ3151 [B65 普通 UENO 上野]:SPフレームTNダミーカプラー換装施工。


千葉急行3150形モハ3151 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:3154F-1(SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

L字形に戻した取付部の効果が発揮され再生SPフレームTNダミーカプラーの前進取付は行い易かった。
前面車体裾断面のパーティングラインとジャンパ連結器モールドは何もせずに同一線上に並んでくれた。
以上で全工程の終了を迎え濃灰色化したKS-116非動力台車も塗装被膜保全が確実になっている。
ダミーカプラーの基礎部がTNカプラーからTNカプラーSP相当に変わり胴受周りは安定感が増したと思える。
しかしモハ3154(3154F-2)に続き連結器部品は下垂気味となってしまった。
フレームの歪みに加え整形にも問題があったと判り微妙なSPフレームTNダミーカプラー化となった。


モハ3151 点灯試験[B65 普通 UENO 上野]:前照灯(通電系統整備,通過標識灯消灯化再施工)。


モハ3151 点灯試験[B65 普通 UENO 上野]:尾灯(通電系統整備施工)。


千葉急行3150形モハ3151 点灯比較[B01 普通 (千葉) ちはら台]:3154F-1(通過標識灯完全消灯化施工車)。

京成3150形系列に対応する電球色LEDライト基板はリリースが無く黄色発光LEDライト基板装着車のまま残存させるしかない。
モハ3151(3154F-2)は通過標識灯からの漏光も無い安定した点灯状態を保ち続けてきた。
従って点灯試験でも入場前との変化は感じられなかったが通電系統の整備により安心感だけは高められた。
あのグリス残滓を考えるとちらつきや非点灯の発症は時間の問題だったと思われる。
なお通過標識灯は下地に油性ペイントマーカーを塗布する現行の消灯方式へ変更した。
大部分が黒色化された通過標識灯用プリズムへの追加施工でありその効果を持続してくれると思う。


千葉急行3150形モハ3151,モハ3151 (SPフレームTNダミーカプラー装着車,再生SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

竣工したモハ3151(3154F-2)だがやはり全高の低い連結器部品に目が行ってしまう。
TNカプラーSPは線バネを取り止め復心スプリングへ変更し連結性能の向上が図られた。
付帯効果は復心スプリングの張力により連結器部品が下垂しなくなった事だと考えている。
前面見附を引き締める効果が高く先頭車両はTNカプラーSPへの交換が進められた。
再生SPフレームTNダミーカプラーを取り付けたモハ3151は今更TNカプラー装着車が登場した錯覚に陥るほどである。
モハ3151(3154F-1)との落差は明白であり再出場前までに何らかの手を打ちたい。
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