試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形3328F 3,4次車 新赤電色 6両B編成 千葉線仕様 (運行番号表示器追設,種別表示器交換) ※TOMYTEC製

2019-10-02 21:39:52 | 京成線出場
及第点。

TOMYTEC製京成3300形3328F新赤電色(3,4次車:3328F)の第二次整備は想定より長引いた。
3328Fは同時リリースだった京成3300形3312F新赤電色千葉線仕様(1次車:3312F-33312F)と比べ個体差に恵まれなかった。
そのため出場は大きく遅れたが3328F千葉線仕様(3328F)に改装され出場を迎えた。




京成3300形3328F 3,4次車 新赤電色 6両B編成 千葉線仕様。
3328F:[3328]-[3327]-[3326]-[3325]+[3350]-[3349]。
※TOMYTEC製。

京成3300形2次車~4次車からは3150形での試行に基づき電動式種別・行先方向幕が搭載された。
側扉はステンレス製に改められ側扉窓も押え金支持式に変更となり1次車とは趣の異なる見附になっている。
その一方で3100形2次車から採用され続けた空気バネ台車が金属バネ台車に戻った。
これにより4+2,2+4編成組成時は3000形,3050形,3100形1次車の増結に限られる。
だが1980年代中頃までに両開扉形式と片開扉形式の混結は中止されてしまった。
資料によると閉扉時間差解消が混結中止の起点だったらしく設計に反映された不等沈下防止策は活かしきれなかった。
なお3336Fはモハ3336+モハ3335:FS-329D台車,モハ3334+モハ3333:KS-131台車と台車形式が揃わない特徴を持っていた。
またモハ3350+モハ3349はモハ3352+モハ3351が欠番とされた関係で2両口のまま更新修繕を迎える。
1984年6月からは冷房改造が行われほぼ同時期に予備用前面捲り式行先方向板も撤去された。
前面見附は登場時以来の京成スタイルを維持してきたが1990年2月に更新修繕が開始となる。
6両固定編成化も並行したが3200形(6M車)とは異なりM2車の運転台撤去だけに留められた。
運転台撤去車はモハ3340,モハ3336,モハ3332,モハ3325,モハ3321,モハ3317の6両であった。
電気系統は変更されず更新中には未更新車と更新車が混結する編成も見られた。
1992年4月に出場したモハ3332+モハ3331を以て3300形全車の更新が完了している。
前途の通り半ユニットのモハ3350+モハ3349が在籍する関係から6両編成5本,8両編成1本に纏められた。
◆3320F:[3320]-[3319]-[3318]-[3317]+[3342]-[3341]→FS-329D台車編成。
◆3324F:[3324]-[3323]-[3322]-[3321]+[3330]-[3329]→FS-329D台車+KS-131台車編成。
◆3328F:[3328]-[3327]-[3326]-[3325]+[3350]-[3349]→KS-131台車+FS-329D台車編成。
◆3344F:[3344]-[3343]+[3336]-[3335]-[3334]-[3333]→FS-329D台車+KS-131台車編成。
◆3348F:[3348]-[3347]-[3346]-[3345]+[3340]+[3339]-[3338]-[3337]→FS-329D台車編成。
◆3356F:[3356]-[3355]+[3332]-[3331]+[3354]-[3353]→KS-131台車編成。
FS-329D台車装着車,KS-131台車装着車の識別は無く異台車混結形式編成が4本を占める。
しかし当時はユニット単位での検査入場を原則としており更新修繕後も頻々と組成変更が行われた。
その後の現行色化と入場の重なった車両も多く過渡期には新旧混色編成が現れている。
現行色化は更新完了から間もない1993年8月から1995年4月に掛けて実施された。
そのため新赤電色での活躍は比較的短期間で幕を閉じている。


3320F-1。
※マイクロエース製。

在籍する京成3300形では3328Fの出場までマイクロエース製3320F現行色後期仕様(2,4次車:3320F-1)が唯一の6両固定編成だった。
マイクロエース製3300形は3304F現行色(1次車),3344F現行色(3,4次車)のリリース以降音沙汰が無い。
近いうちに6両固定編成新赤電色が製品化されるとの予想は外れ約4年2箇月が経過してしまった。
この間を突くかのように現れたのがTOMYTEC製3312F新赤電色,3328F新赤電色であった。
3312F新赤電色千葉線仕様(1次車:3312F-3)はマイクロエース製3312F新赤電色本線仕様(1次車:3312F-2)と編成番号が重複した。
これに対し競合編成が存在しない3328Fはプロトタイプの隙間を埋める重要な存在になっている。




モハ3328+モハ3327 (側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車+側面窓セル窓サッシ印刷再補修施工車)。
※TOMYTEC製。

モハ3349(4次車)の竣工後に薄め液式印刷消去試行が裏目に出たモハ3327(3次車)を再入場させた。
側面窓への窓サッシ印刷侵出部修正を単純化する狙いは窓サッシ印刷そのものの喪失に繋がった。
窓サッシの復元は油性メタリックマーカーに頼ったがインク乗りが今一つで再修正へと踏み切らせている。
解れが進み扱い難くなったペン先はモハ3328(3次車)の側面窓セル窓サッシ印刷修正前に形を整えた。
これによりインク塗布量が安定し剥離箇所の多かったモハ3328用側面窓セルは窓サッシ再現を取り戻せた。
薄め液で変質したモハ3327用側面窓セルだったがその状態はかなり改善されたと思う。


モハ3350(動力ユニット搭載車)。
※TOMYTEC製。


モハ3325+モハ3350 (KS-131非動力台車装着車+FS-329D動力台車装着車)。
※TOMYTEC製。

3328Fの塗装水準及び製品精度は3312F-3を下廻っており6両全車とも整備に苦戦している。
しかもFS-329D動力台車枠とKS-131動力台車枠の同梱を見逃した関係で当初計画とは異なる方向へ進んでしまった。
第一次整備時にKS-131動力台車枠だけが付属すると勘違いし予定を改め動力ユニット搭載車はモハ3326(3次車)へ変更となった。
そのため工程都合で先発入場させたモハ3350(4次車)は一旦非動力車として竣工している。
ところがモハ3326の入場時にはFS-329D動力台車枠しか見当たらずモハ3350に動力ユニットが搭載された。
捻出された元モハ3350用床板を転用したモハ3326は製品番号表示が[1384]から[1386]に変わっている。
予定通りの動力車位置には戻せたが動力台車枠に於ける失策が尾を引く箇所となった。


モハ3325(床下機器変更施工車)。
※TOMYTEC製:M2'車。


モハ3309(3312F-3:床下機器配置変更試作車)。
※TOMYTEC製:M2車。

山側への電動発電機移設はモハ3328,モハ3325,モハ3349のM2車系3両に施工している。
床下機器配置変更試作車のモハ3312,モハ3309(3312F-3)で行っていた現物合わせはモハ3325(3次車)より廃止した。
整形を要する床下機器部品の嵌合爪は形状が統一されひとまず納得出来る取付位置に至った。
相変わらず山側のC-2000形空気圧縮機が気になるだけに電動発電機を移設した効果は大きく映る。
このまま仕様変更が無ければTOMYTEC製3300形M2車系の床下機器配置変更は容易になると思われる。
その部品構造からリリースが予想される3200形更新車への対応も可能だと読んでいる。


簡易的に再現した3200形更新車(モハ3328)。

3328Fには[■ ■ ■ 急行 成田]表示,[急行 成田]表示が印刷されているため全面変更となった。
側面行先表示器は青マッキーで基準幕化しており3312F-3の[普通 ]表示とは趣が異なる。
恒例行事に近い運行番号表示器印刷消去だが毎回成功するか不安を抱える工程である。
モハ3328用,モハ3349用前面窓セル双方とも白色塗料を完全に消去出来ず僅かな白点が残る結果で終わった。
ところがモハ3349用だけは気付かないうちに消え去る今までには見られない現象が起きてくれた。
その代わり運転台側前面窓上部貫通扉寄に練り込まれた黒色塗料は手の施しようが無く修正を諦めている。


モハ3328 [B37 普通 津田沼]:種別表示器交換,ライトベゼル修正施工車。
※TOMYTEC製。


モハ3312 [ 5 特急 成田空港]:3312F-2(種別表示器交換施工車)。
※マイクロエース製。

ライトベゼル修正はモハ3349が施工対象だったがモハ3328も側面への廻り込みが見られなかった。
修正方法の迷いがあった3312F-3に対し3328Fでは思い切って油性メタリックマーカーでの単独補修を採り入れた。
貫通扉部品とインクは相性が良くぼやけたライトベゼルの影は伺えない仕上がりに達したと思える。
マイクロエース製品でもライトベゼル再現が甘い車両が散見されるため前端だけでも輪郭をはっきりさせたいところである。
行先表示類ステッカーは何時もながらの行先方向幕,種別幕:富士川車輌工業製,運行番号表示器:自作品とした。
切羽詰まった中での行先設定となったが[B37 普通 津田沼]に決定している。


3312F-3,3328F (TOMYTEC製)。

千葉線の運行番号が[BXX]台に変更されて間もない頃の資料は余り多く有していなかった。
先ず上り方面行に決定し3312F-3との重複を避け[上野]幕が候補から漏れた。
続いてグリーンマックス製3150形3174F現行色前期仕様+3186F現行色2両口(3174F-2)に設定した[高砂]幕も不採用となる。
残る[押上]幕,[西馬込]幕は3328Fに相応しく思えたが頼りにしていた時刻表が行方不明となっていた。
そのため運行番号の絞り込みが行えず各種資料を漁り続けている。
ようやく見つけ出した答がそのまま反映され難航した行先表示類設定は[B37 普通 津田沼]表示で決着した。


3200形3264F,3328F (マイクロエース製,TOMYTEC製)。


3600形3608F。

上り方面行の選定はマイクロエース製3200形3264F新赤電色後期仕様(3264F)との対比を名目とする。
3264Fは[(千葉) 大森台 Omoridai]幕を採用したプロトタイプ時期の短い編成である。
在籍数が増加した現在でも齟齬の無い離合を可能にする編成が少ないままで救済対象となった。
新赤電色6両固定編成と言う特徴を活かしきれずに推移してきたが3328Fの登場で状況は一変すると思われる。
ちなみに運行番号[BXX]台への拘りはマイクロエース製3600形朱帯色後期仕様(3608F)も同様であった。
何処まで意地が通用するか分からないが二桁数字の運行番号は3000系列未更新車用に温存する。


3328Fサイトビュー(モハ3349:車両番号標記インレタ再現車)。
※TOMYTEC製。


3312F-3サイドビュー(モハ3309:車両番号標記印刷再現車)。
※TOMYTEC製。


500形502Fサイドビュー(モハ501:車両番号標記インレタ再現車)。
※TOMYTEC製。

3328Fの整備で最も面食らった箇所はモハ3349の山側車両番号標記だった。
[モハ3349]標記印刷が崩れておりグリーンマックス製インレタを直接転写して復活させている。
TOMYTEC製京成200形更新車206F(三代目)を改番,形式変更した500形502F更新車荷電代走仕様(502F)はラプロス式改番車である。
モハ502,モハ501(502F)に倣う方法も考えたがファイアーオレンジ地の保護が優先され爪楊枝式印刷消去を試行した。
しかし中途半端に崩れた[モハ3349]標記は剥離が全く進まず異例の圧着転写となった。
その他クーラーキセ脱落や塗料撥ねにも苛まれ3328Fの第二次整備はとにかく悪戦苦闘が続いた。
回着当時の状態を考えれば妥当な編成見附に引き上げられたはずであり現状には納得している。
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