試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3400形3425[3428F] 現行仕様 動力ユニット更新 (2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠転用)

2017-10-25 21:21:43 | 京成線:3400形
予防線。

グリーンマックス製京成3400形は3編成が在籍している。
このうち3408F前期仕様(3408F-3)は追加投入編成のためリニューアル再生産品である。
旧製品の3408F登場時仕様(3408F-2)も既に3407の動力ユニット更新を終えていた。


京成3400形3428F 現行仕様。
3428F:[3428]-[3427]-[3426]-[3425]-[3424]-[3423]-[3422]-[3421]。
※PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成。

3428F現行仕様(3428F)は3408F-2と同時に回着した旧製品だった。
TNカプラーSP化はコアレスモーター搭載動力ユニットへの更新開始前に施工した。
3425の2個モーター搭載動力ユニットにはTNカプラーSP擬3Xを起用し凌いでいる。
その後に3700形3706登場時仕様(3708F→3708F-2)でコアレスモーター搭載動力ユニット更新を試行した。
3706での経過が良好で以降からTNカプラーSP化と動力ユニット更新を並行するよう改めている。
先にTNカプラーSP化を終えていた3408F-2は3404のTR-180床板廃止入場時に動力ユニット更新を行った。
暫定6両編成仕様(3408F-1)と8両編成仕様を兼ねる都合で3407を動力車へ変更しており性能向上が主眼に置かれた。


3425現行仕様(3428F)。

動力ユニット更新の強力な理由に欠ける3428Fは3400形唯一の2個モーター搭載動力ユニット編成で残っていた。
3425の動力ユニットはモーター同士の協調も決して悪くはない。
よって3407(3408F-2)の動力ユニット更新施工後も製品原形を維持してきた。
現在3400形,3700形からの2個モーター搭載動力ユニット編成廃止を進めている。
この流れに沿い3425もコアレスモーター搭載動力ユニットへの更新対象車に格上げされた。


入工中の3425。

旧製品と互換性を有するコアレスモーター搭載動力ユニットへの更新は3700形を率先して進めてきた。
これはFS-547(047)動力台車枠にジャンク車両出自のFS-547非動力台車枠を転用出来たためである。
3400形は供出種車都合によりFS-383動力台車枠の転用が難航した。
ところが2個モーター搭載動力ユニット用KS-116,FS-329C動力台車枠での転用に成功した。
この手法を3425に採り入れ動力ユニット更新を図る。


側梁を切り出した元2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠。

2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠はストア専売品を新規投入した。
FS-383は両抱式S形ミンデン台車で現在使用している動力ユニットからの捻出は加工失敗が不安要素だった。
別途FS-383動力台車枠を用意し万が一の際には2個モーター搭載動力ユニットを継続使用する安全策を取った。
KS-116,FS-329C動力台車での施工例を参照しFS-383動力台車枠の加工に取り掛かった。
2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車の構造はKS-116,FS-329Cと変わらなかった。
台車枕梁と側梁はコ字形成形が採用されており切り出しは前例に従っている。
側梁に残るリブは大雑把に平滑化した。
非動力台車枠転用時とは異なり緩やかに凸部を残した方が固定には有利だと判明している。
ここはKS-116,FS-329Cでの前例が活きた。


ピボット軸受を設けたFS-383動力台車枠 (原形品,加工品)。

側梁のみに整形したFS-383動力台車枠へピボット軸受を新設する。
軸受は直径1.5mm,深さ約1mmとしKS-116,FS-329Cから踏襲した。
S形ミンデン式はピボット軸受開孔に神経を使うと思っていた。
ところが予想より余裕があり無理なくΦ1.5mmのドリルを受け入れてくれる。
しかもその構造からペデスタル式や軸箱式より中心が定め易い。
ニードルで中心位置を決めた後は即Φ1.5mmのドリルで開孔出来たほどである。
軸箱の円形成形が不安の元だったが結果は逆になった。


加工を終えたFS-383動力台車枠。

FS-383もFS-329Cと同様の点対称構造でボルスターアンカの向きは気にしなくていい。
開孔開始時は各々元の位置を揃えていた。
しかし途中で混同し各々の組合せは当初と異なっている。
各台車枠への細工はほぼ同一であり装着に不都合は無い。
非対称構造の台車では目安を予め設けた方が無難だと思う。


集電板を黒色化したコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車。

3428Fはプロトタイプ都合で灰色成形動力台車が採用されている。
S形ミンデン式のFS-547(047)を履く3796現行仕様(3798F:再生産品)では集電板の黒色化を行った。
台車形式がFS-383に変わるとは言え3400形もS形ミンデン式であり集電板の露出が気になった。
3796での好結果を受け3425も同様の措置を採る。
旧製品の3428Fは非動力台車に集電板が装着されておらず効果は更に高まると予想している。
更新用コアレスモーター搭載動力ユニットは一般分売品で黒色化は集電板外側のみに施した。


台車枠を取り付けたFS-383動力台車 (上野寄:3425用,3405用)。

3407(3408F-2)のFS-383台車枠取付は非動力台車枠のピボット軸受を基準にした。
当時は3408F-3が出場済で何故3405(3408F-3)を参照しなかったのか理解できない。
3425では成形色こそ異なるものの3405(3408F-3)のFS-383動力台車に準拠している。
開孔したピボット軸受は余裕のあるΦ1.5mmで再生産品FS-383動力台車とほぼ同様に仕上げられた。
FS-383動力台車枠の固定はゴム系接着剤で動力ユニット更新車共通仕様である。
1点止めの3407(3408F-2)とは異なりKS-116,FS-329Cから採用した3点止めに変更した。
モハ3172現行色前期仕様(3174F-2)へ装着したFS-329C動力台車枠は安定度が高い。
S形ミンデン式の構造から接着剤のはみ出しには注意を要するが耐久性は3407を上回ると思う。


床下機器移設に移った3425。

台車枠の取り付けを終えたFS-383動力台車は固着待のため完成線へ留置した。
次の課題は床下機器部品の移設である。
新規投入した部品は2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠のみで床下機器部品は流用する。
ここは更新コスト抑制も絡んでいる。
現在のところ動力ユニット更新車に於ける共通工程で流用可能な部品の追加投入は控えた。


2個モーター搭載動力ユニットから撤去した床下機器部品。

3425の2個モーター搭載動力ユニットでは床下機器部品に余りゴム系接着剤が用いられていなかった。
全体的に薄い被膜で覆われていた状態で撤去は順調に進められた。
しかも接着剤の大半は動力ユニット側に残ってくれた。
よって直ぐに床下機器部品の加工に移れている。
3407(3408F-2)の動力ユニット更新から床下機器部品にはスペーサー追設を要すると判っていた。
t0.5mmのプラ板を床下機器移設取付台座へ溶着し最低地上高を非動力M1車に合わせる。


スペーサーを設置した床下機器部品。

スペーサーはモハ3172で採り入れた床下機器部品取付台座端部まで追設する仕様を基本にした。
一部簡略化を図り中央部は全長を短縮している。
コアレスモーター搭載動力ユニットの床下機器部品取付部はプラスチック成形部が狭幅化された。
初期動力ユニット更新車ではゴム系接着剤のみで固定したものの固着進行度が遅い傾向にあった。
現在では流し込み接着剤を併用しており中央部のスペーサーは短縮しても影響は無いと思われる。


側面窓セルを固定した3425。

動力ユニット更新車は独自の床下機器部品取付方式により動力ユニット着脱が弱点になっていた。
これを解決する方法が側面窓セルの固定化だった。
側面窓セル固定もモハ3172が皮切りである。
順次動力ユニット更新車への施工を進めている最中に3425の入場を迎えた。
非動力M1車に倣う床下機器部品取付位置は現物合わせを要する。
床下機器部品を仮固定し大凡の位置取りを行った後に再度動力ユニットを取り外さなければならない。
そのため3425では動力ユニットへの床下機器部品仮固定前に側面窓セル固定化を行った。


仮装着した床下機器部品。

床下機器部品へ追設したスペーサーにゴム系接着剤を塗布する。
3407の施工例から動力ユニット側面より張り出すため予め外側に寄せて取り付けた。
一度車体と嵌合させ側板を基準に線路方向の平行を合わせた。
しばらく放置しゴム系接着剤の固着進行を待ってから動力ユニットを撤去する。
この後枕木方向の角度を維持しながらスペーサー部へ流し込み接着剤を投入し溶着させた。
溶着採用以後は床下機器部品の安定が早まり不意に触れても再調整は不要になっている。


ほぼ同等の外観に仕上がった更新車向けコアレスモーター搭載動力ユニット (3407用,3425用)。

更新車向けコアレスモーター搭載動力ユニットはモーターカバーと床下機器部品の間に空間が生じる。
これは3425用動力ユニットでも変わらない。
床下機器部品取付位置は3407(3408F-2)と同様で非動力M1車との差異を防げている。
この後床下機器部品の安定を待ちFS-383動力台車を取り付けた。
FS-383動力台車枠は動力台車枠からの転用となったが非動力台車枠転用FS-383動力台車並に仕上げられたと思う。
動力台車枠転用はFS-547(047)でも可能だと思われる。


コアレスモーター搭載動力ユニットで揃った3400形各編成の動力車 (3407,3405,3425)。

同時に3407(3408F-2)の側面窓セル固定を施し初期動力ユニット更新車の弱点を解消した。
3400形からは2個モーター搭載動力ユニットが消滅し3編成の性能格差は縮小に至った。
3407,3405(3408F-3),3425の外観差は少ない。
リニューアル再生産品の3405は竣工後に非動力M1車との最低地上高が揃わない弱点に気付いた。
床下機器部品はモーターカバーに接したままt0.5mmのスペーサーを挿入し調整を図った。
この施工により再生産品動力車と動力ユニット更新車の最低地上高は統一されている。




3425(動力ユニット更新,床下機器移設)。

3425の動力ユニット更新を終え3428Fが再出場した。
保険として投入した2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠だったが結果的には不要だった。
更新により捻出されたFS-383付2個モーター搭載動力ユニットは用途不要になった。
一応予備品へ廻したが3150形まで動力ユニット更新対象になるとその必要も無くなる。
所有編成からの2個モーター搭載動力ユニット全廃はまだ検討段階で暫くは緊急予備用に存置したい。




3425+3424 (動力ユニット更新車+非動力M2車)。

FS-383動力台車での集電板黒色化の効果は十分に得られた。
3428Fの非動力中間車は集電板未装着で3425だけ集電板が露出する事態を未然に防いでいる。
また2個モーター搭載動力ユニット時代はTNカプラーSP擬3Xを用いたため連結器方向の調整を要していた。
この作業も廃止され性能を含め3428Fの扱い易さは向上している。

同時にTNカプラーSP擬3Xも役目を終えた。
このままSPフレームTNダミーカプラーへ再加工し3708,3701元登場時仕様(3708F-2)の運転台側へ転用する。
3708,3701から捻出されるTNカプラーSPは3768F後期仕様(3768F)へ移設する方向である。
TNカプラーSPの玉突き転用には3425の動力ユニット更新が必要条件だった。
3708F-2と3768Fの動向を左右する入場にもなったと思う。

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