複合。
保管品を組み合わせたKATO製103系一般形用凸形動力ユニットの再生に一区切りが付いた。
復活した凸形動力ユニットはモハ103-53(Tc743),モハ103-54(Tc773)へ仮搭載となり一連の作業を終えている。
だが手元には分解されたままのモハ103-188用,モハ103-1用動力ユニット部品が散らばっていた。
国鉄103系モハ103-188(Tc54:動力ユニット搭載車)。
※ジャンク車両。
当初モハ103-188,モハ103-1用動力ユニットは所要部品を抽出した後に破棄する予定だった。
だが復旧工程では離散した部品の選別に手間取り余計な時間を費やす羽目になった。
そこで部品毎ではなく動力ユニットの形態を保った保管方式へと改める事にした。
モハ103-188用動力ユニットは駆動系統部品を振り替えたのみに留まったため組み立てには労さなかった。
ところがモハ103-54へ台枠を譲ったモハ103-1用動力ユニットで身動きが取れなくなった。
入工中のモハ103-188用動力ユニット。
不動から抜け出せていないモハ103-188用動力ユニットだがモーターに不具合は無いと判明している。
ただ磨耗したDT33動力台車用ギアは回着時と変わっておらずジョイントも瑕疵品が廻された。
一方モハ103-1用動力ユニットは初期LOT品独自の構造から互換性を持たない部品を有する。
既に行き場を失った都合もありモハ103-188用動力ユニットへの部品集約が決定した。
結果次第ではモハ103-188用動力ユニットの復活へ繋がる可能性も低くないと思われた。
支持方式が異なるDT33動力台車 (モハ103-188用,モハ103-1用)。
最初期LOT動力ユニットは全長に渡る動軸押え部品を持つDT33動力台車が特徴的である。
カプラーポケットも動軸押え部品に組み込まれる構造とされ後期LOT品よりも部品数が多い。
だが一見した限りではギア類の基本構造はそのまま引き継がれたように映った。
モハ103-1用動力ユニットも不動品だったがギア類は予想より磨り減っていなかった。
先ずは車輪回転すらままならないモハ103-188用DT33動力台車の整備に着手した。
ビス固定式のモハ103-1用動軸押え部品(2エンド側用)。
初期LOT品DT33動力台車は台車枠裏面のビスで全体を固定する構造が採用された。
動軸押え部品の引掛部も凸形成形品とされDT33動力台車押え部品の転用も行えない。
よってモハ103-1用DT33動力台車周りからの発生品は動軸とギア類に限られる。
動力台車枠には嵌合爪が一切設けられておらず前途のビス締結を解くだけで分離出来る。
後はギア類を取り外すだけだったがカプラーポケットの構造がいまいち掴み切れなかった。
ばらばらになったカプラーポケット(モハ103-1用)。
動軸押え部品に内包されるカプラーポケットがギア類の撤去を阻害する。
痺れを切らし2-4位側の動軸押え部品を捻ったところカプラーポケットが吹き飛んでしまった。
この方法は少々強引過ぎたらしく大ギアまで同時に脱落している。
貴重な大ギアを破損させるとモハ103-188用DT33動力台車へ部品を集約する意義が失われてしまう。
そのため2エンド側DT33動力台車の先行整備と共にカプラーポケット構造を確かめる工程順へと変更した。
モハ103-188用DT33動力台車に組み込めたモハ103-1用ギア(2エンド側用)。
油脂汚れが際立ったモハ103-1用ギアであるがクリーナープールへの漬け込みで艶を取り戻した。
小ギアの状態もモハ103-188用を遥かに上回っていたためギア類全てが移設対象となった。
モハ103-188用動軸押え部品の流用は行わず別途整備を施した保管品へ交換している。
台車集電板は保管品との差が無いに等しくラプロス#2400にて研磨した。
口径が合致するか気掛かりだったモハ103-1用ギアだが抵抗もなく後期LOT品動軸押え部品に装着できた。
状態に格差が現れた部品類 (1エンド側用,2エンド側用)。
初期LOT品と後期LOT品はギア比も同一であり車輪回転の異常も発生していない。
2エンド側DT33動力台車の仕上げには踏面清掃が欠かせず一旦モハ103-188用動力ユニットを仮組立する。
なおジョイントは磨耗が伺えた発生品をラプロス#6000で整形した個体に頼った。
モハ103-53,モハ103-54では最後まで駆動試験が行えず不安を抱えながらの作業が続いた。
片軸駆動ではあるが途中経過を確認するには塩梅の良い機会になっている。
まさかの起用となったモハ103-1用モーター。
ギア交換が的中した模様で全く動かなかったモハ103-188用動力ユニットは踏面清掃を可能にする状況まで改善された。
ところがモーター回転が増加するに従い動力ユニットは軋み音を奏で始める。
悲鳴のような軋み音はモーター周りから発せられており瑕疵品を再用したジョイントが疑わしく思えた。
しかしどのジョイントを充てても全く同じ症状に至るため騒音源はモーターにあると突き止められた。
だがモハ103-188用台枠を流用する関係から小径モーターは起用できずモハ103-1用が転用となる。
ようやく理解できたカプラーポケット構造(モハ103-1用)。
1970年代に生産されたと思われるモハ103-1用モーターの経年は少なくとも約40年を越えているはずである。
そのため代替には向かないと承知の上で軸受部に注油を施し単独駆動試験へと移行した。
試験結果は良い意味で予想を裏切り経年の浅いモハ103-188用モーターをも凌ぐ性能を示してくれた。
これでモハ103-188用動力ユニットの復旧は1エンド側用DT33動力台車を整備するだけとなる。
カプラーポケット構造を確認するためモハ103-1用2エンド側DT33動力台車の組み立て後にギア交換を行った。
↓
JR103系モハ103-47(Tc461:元サハ103-144 モハ103形編入,屋根板交換,動力ユニット搭載施工)。
JR103系モハ103-53(Tc743:凸形動力ユニット予備車)。
JR103系モハ103-54(Tc773:凸形動力ユニット予備車)。
駆動試験を兼ねた1エンド側用DT33動力台車の踏面清掃にてモハ103-188用動力ユニットは復活が確実になった。
但し金属製スパイラルギアが装着されておりモハ103-53,モハ103-54に比べ耐久性は劣ると思う。
よって緊急予備用が適任と言えダイキャストの黒色化は省略した。
なお車体は元サハ103-144(旧ラシ335F-2:Tc461)を転用しモハ103-47(Tc461)へ編入している。
凸形動力ユニット予備車は習志野区に在籍した車両から付番したが全て塗装変更車体のため単独で管理する方向である。
保管品を組み合わせたKATO製103系一般形用凸形動力ユニットの再生に一区切りが付いた。
復活した凸形動力ユニットはモハ103-53(Tc743),モハ103-54(Tc773)へ仮搭載となり一連の作業を終えている。
だが手元には分解されたままのモハ103-188用,モハ103-1用動力ユニット部品が散らばっていた。
国鉄103系モハ103-188(Tc54:動力ユニット搭載車)。
※ジャンク車両。
当初モハ103-188,モハ103-1用動力ユニットは所要部品を抽出した後に破棄する予定だった。
だが復旧工程では離散した部品の選別に手間取り余計な時間を費やす羽目になった。
そこで部品毎ではなく動力ユニットの形態を保った保管方式へと改める事にした。
モハ103-188用動力ユニットは駆動系統部品を振り替えたのみに留まったため組み立てには労さなかった。
ところがモハ103-54へ台枠を譲ったモハ103-1用動力ユニットで身動きが取れなくなった。
入工中のモハ103-188用動力ユニット。
不動から抜け出せていないモハ103-188用動力ユニットだがモーターに不具合は無いと判明している。
ただ磨耗したDT33動力台車用ギアは回着時と変わっておらずジョイントも瑕疵品が廻された。
一方モハ103-1用動力ユニットは初期LOT品独自の構造から互換性を持たない部品を有する。
既に行き場を失った都合もありモハ103-188用動力ユニットへの部品集約が決定した。
結果次第ではモハ103-188用動力ユニットの復活へ繋がる可能性も低くないと思われた。
支持方式が異なるDT33動力台車 (モハ103-188用,モハ103-1用)。
最初期LOT動力ユニットは全長に渡る動軸押え部品を持つDT33動力台車が特徴的である。
カプラーポケットも動軸押え部品に組み込まれる構造とされ後期LOT品よりも部品数が多い。
だが一見した限りではギア類の基本構造はそのまま引き継がれたように映った。
モハ103-1用動力ユニットも不動品だったがギア類は予想より磨り減っていなかった。
先ずは車輪回転すらままならないモハ103-188用DT33動力台車の整備に着手した。
ビス固定式のモハ103-1用動軸押え部品(2エンド側用)。
初期LOT品DT33動力台車は台車枠裏面のビスで全体を固定する構造が採用された。
動軸押え部品の引掛部も凸形成形品とされDT33動力台車押え部品の転用も行えない。
よってモハ103-1用DT33動力台車周りからの発生品は動軸とギア類に限られる。
動力台車枠には嵌合爪が一切設けられておらず前途のビス締結を解くだけで分離出来る。
後はギア類を取り外すだけだったがカプラーポケットの構造がいまいち掴み切れなかった。
ばらばらになったカプラーポケット(モハ103-1用)。
動軸押え部品に内包されるカプラーポケットがギア類の撤去を阻害する。
痺れを切らし2-4位側の動軸押え部品を捻ったところカプラーポケットが吹き飛んでしまった。
この方法は少々強引過ぎたらしく大ギアまで同時に脱落している。
貴重な大ギアを破損させるとモハ103-188用DT33動力台車へ部品を集約する意義が失われてしまう。
そのため2エンド側DT33動力台車の先行整備と共にカプラーポケット構造を確かめる工程順へと変更した。
モハ103-188用DT33動力台車に組み込めたモハ103-1用ギア(2エンド側用)。
油脂汚れが際立ったモハ103-1用ギアであるがクリーナープールへの漬け込みで艶を取り戻した。
小ギアの状態もモハ103-188用を遥かに上回っていたためギア類全てが移設対象となった。
モハ103-188用動軸押え部品の流用は行わず別途整備を施した保管品へ交換している。
台車集電板は保管品との差が無いに等しくラプロス#2400にて研磨した。
口径が合致するか気掛かりだったモハ103-1用ギアだが抵抗もなく後期LOT品動軸押え部品に装着できた。
状態に格差が現れた部品類 (1エンド側用,2エンド側用)。
初期LOT品と後期LOT品はギア比も同一であり車輪回転の異常も発生していない。
2エンド側DT33動力台車の仕上げには踏面清掃が欠かせず一旦モハ103-188用動力ユニットを仮組立する。
なおジョイントは磨耗が伺えた発生品をラプロス#6000で整形した個体に頼った。
モハ103-53,モハ103-54では最後まで駆動試験が行えず不安を抱えながらの作業が続いた。
片軸駆動ではあるが途中経過を確認するには塩梅の良い機会になっている。
まさかの起用となったモハ103-1用モーター。
ギア交換が的中した模様で全く動かなかったモハ103-188用動力ユニットは踏面清掃を可能にする状況まで改善された。
ところがモーター回転が増加するに従い動力ユニットは軋み音を奏で始める。
悲鳴のような軋み音はモーター周りから発せられており瑕疵品を再用したジョイントが疑わしく思えた。
しかしどのジョイントを充てても全く同じ症状に至るため騒音源はモーターにあると突き止められた。
だがモハ103-188用台枠を流用する関係から小径モーターは起用できずモハ103-1用が転用となる。
ようやく理解できたカプラーポケット構造(モハ103-1用)。
1970年代に生産されたと思われるモハ103-1用モーターの経年は少なくとも約40年を越えているはずである。
そのため代替には向かないと承知の上で軸受部に注油を施し単独駆動試験へと移行した。
試験結果は良い意味で予想を裏切り経年の浅いモハ103-188用モーターをも凌ぐ性能を示してくれた。
これでモハ103-188用動力ユニットの復旧は1エンド側用DT33動力台車を整備するだけとなる。
カプラーポケット構造を確認するためモハ103-1用2エンド側DT33動力台車の組み立て後にギア交換を行った。
↓
JR103系モハ103-47(Tc461:元サハ103-144 モハ103形編入,屋根板交換,動力ユニット搭載施工)。
JR103系モハ103-53(Tc743:凸形動力ユニット予備車)。
JR103系モハ103-54(Tc773:凸形動力ユニット予備車)。
駆動試験を兼ねた1エンド側用DT33動力台車の踏面清掃にてモハ103-188用動力ユニットは復活が確実になった。
但し金属製スパイラルギアが装着されておりモハ103-53,モハ103-54に比べ耐久性は劣ると思う。
よって緊急予備用が適任と言えダイキャストの黒色化は省略した。
なお車体は元サハ103-144(旧ラシ335F-2:Tc461)を転用しモハ103-47(Tc461)へ編入している。
凸形動力ユニット予備車は習志野区に在籍した車両から付番したが全て塗装変更車体のため単独で管理する方向である。