試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形3154F 晩年仕様 千葉急行色 (モハ3154,モハ3151 ダミーカプラー交換,モハ3152 動力ユニット更新)

2019-07-26 21:43:06 | 京成線出場
整合。

グリーンマックス製京成3150形3154F晩年仕様千葉急行色(3154F-2)が再出場した。
モハ3152(3154F-2)も動力ユニット更新を終え千葉急行3150形モハ3152(3154F-1)と同格に達している。
改修後も濃灰色塗装を施したKS-116台車が維持され従来の編成見附が保たれた。




京成3150形3154F 晩年仕様 千葉急行色。
3154F-2:[3154]-[3153]-[3152]-[3151]。
◆モハ3154,モハ3151 SPフレームTNダミーカプラー化,モハ3152 動力ユニット更新。

千葉急行は経営が成り立たなくなり1998年9月30日付で会社解散となった。
施設は京成へ譲渡され1998年10月1日から京成千原線に改められる。
賃借編成だった3100形3124F(2両口),3150形3154F,3162F(2両口)も解散と同日付で京成に返却された。
1996年3月に一旦形式消滅した京成3100形だったが約2年7箇月振りの復籍を迎えている。
◆3154F:[3154]-[3153]-[3152]-[3151](1998/10)。
◆3162F:[3162]-[3161]+[3122]-[3121](1998/10)。
検査期限まで若干の余裕があった3124F(2両口),3154Fは後期千葉急行色のまま営業に投入される。
外観の変更点は[千葉急行]社名表示が消去されただけに留まり[Keisei]社名板も取り付けられなかった。
モハ3122+モハ3121は重要部検査回帰延長試験車であり既にユニットを組める3100形が消滅していた。
そのため3150形モハ3162+モハ3161との異形式混結編成が維持されている。
参考までに賃貸前に編成を組んでいたモハ3124+モハ3123は1996年3月付で廃車となった。
3162Fは晩年千葉急行色:モハ3162+モハ3161,後期千葉急行色:モハ3122+モハ3121の塗装も変わらず一際目立つ編成であった。
しかし活躍期間は短く1998年12月付でモハ3122+モハ3121は廃車され再度3100形が形式消滅した。
相方を失ったモハ3162+モハ3161だったがモハ3160+モハ3159との4両編成に戻されている。
3162F:[3162]-[3161]-[3160]-[3159](1999/1)。
旧3162F程の特長こそ無かった3154Fであるが1999年1月以降より唯一の後期千葉急行色編成として貴重な存在となる。
だがこの当時は3700形の増備が進み3150形も淘汰対象形式に挙がっていた。
全般検査を受ける事無くモハ3122+モハ3121の後を追うように3154Fも1999年2月を以て除籍された。
後に北総開発へ賃貸されるモハ3162+モハ3161とは異なり廃車解体となっている。
3154Fの廃車により1996年1月から採用された後期千葉急行色も消滅を迎えた。
京成現行色の帯色を逆転配置した後期千葉急行色が放つ存在感は強かったと思える。
短期間ではあるが京成形式で採用された配色とも言え3300形復活塗装編成に含まれなかったのは残念だった。


千葉急行3150形旧3154F。

3154F-2は在籍する3150形でも出場が早かった千葉急行3150形旧3154F(3154F)を出自とする。
京成形式復籍工程は[千葉急行]社名表示印刷消去とサックスブルー成形KS-116台車の濃灰色化であった。
検査期限が近かった3154Fはサックスブルー塗装が殆ど失われた状態だった。
この雰囲気を醸し出すべくグリーンマックス製スプレーにてKS-116台車を濃灰色へ改めている。
塗装は非動力台車:軸受部,動力台車:ロアフレーム内側へマスキングを施す等慎重に行った形跡が残る。
但し台車枠に用いられたプラスチックと塗料の相性は今ひとつで改修では塗装保全を最優先とした。


モハ3153(TR-180床板点検施工車)。

動力ユニット更新を終えたモハ3152(3154F-2)が竣工した後にモハ3153(3154F-2)を入場させた。
曇りが著しかった側面窓セルの清掃に加えTR-180床板を分解点検している。
通電系統の整備が必要だったモハ3154,モハ3151(3154F-2)はTR-180床板を分解する必要があった。
特にモハ3154は車体傾斜を抱えており捲れ上がった座席部品ビス締結部底面の平滑化で解消を図っている。
旧3154F時代に行った締結ビスの増締めは現在でも影を落としておりモハ3153もその状態が心配された。
モハ3153でも若干の乱れが確認されたが即締結不能に陥る地点には達しておらずしばらくは耐えられると思う。
現在TR-180床板の予備品は使い果たしてしまったため早急に手配したいところである。




モハ3154 [B65 普通 UENO 上野]:カバー支持式SPフレームTNダミーカプラー装着車。

モハ3154,モハ3151(3154F-2)には旧3154F以来のグリーンマックス製マウントTNダミーカプラーが装着されていた。
これを3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)の台枠直結式スカート化で余剰となったSPフレームTNダミーカプラーへ置き換える。
しかしTNカプラーSP擬3の転用品だった再生SPフレームTNダミーカプラーは歪みを抱えており連結器部品が下垂してしまった。
下垂具合はTNカプラーに近くSPフレームTNダミーカプラー化した効果は殆ど得られないままだった。
出場直前にモハ3154,モハ3151(3154F-2)を再入場させ連結器高を上げる対策へ取り掛かっている。
ゴム系接着剤を多用した固定方式はTNカプラーSPカバーが台枠から剥がせなくなる状態に追い込ませる程強力だった。
そこでSPフレームの逆L字形整形済取付部を切除しカバー支持式へ改める全面的な構造変更を行った。


モハ3151 [B65 普通 UENO 上野]:カバー支持式SPフレームTNダミーカプラー装着車。


千葉急行3150形モハ3151 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:3154F-1(SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

台枠との支持点が無くなったSPフレームは接着剤固定の影響を受けなくなる。
SPフレームの歪みを吸収する余地が生まれたはずだが連結器部品は下垂したままだった。
胴受からの嵩上代も0.3mmに満たずプラ板スペーサーの挿入は行えない。
止むを得ず固形化を進めたゴム系接着剤を連結器部品後端部へ盛り付けている。
この修正によりモハ3154,モハ3151(3154F-2)は連結器高が引き上げられた。
まだTNカプラーSP相当には至っていないものの違和感は大幅に軽減されたと思う。


モハ3152(動力ユニット更新車)。
※濃灰色化済DD-180用KS-116動力台車枠転用車。


モハ3160(3162F-5:動力ユニット更新車)。
※クロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車枠転用車。

モハ3160晩年仕様(3162F-5)を皮切りとした3150形の動力ユニット更新はモハ3152(3154F-2)にも及ぶ。
DD-180用動力台車の側梁転用は数多く捌いてきたがモハ3152では濃灰色塗装が壁となった。
前途の通り塗装被膜が弱いためDD-180用KS-116動力台車枠は従来よりも慎重に切り出しを行っている。
既に一部からサックスブルー成形色が覗かせていたが悪化させる事なく側梁化へと漕ぎ着けた。
当初計画ではモハ3152は3150形に於ける動力ユニット更新の最後を締めるはずだった。
これはクロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)の再導入実現を目論んだ結果でもあった。
予定より前倒しされたモハ3152の動力ユニット更新だったが結果的に踏み出して良かったと思える。


モハ3153+モハ3152 (非動力車+動力ユニット更新車)。

コアレスモーター搭載動力ユニット(5713)はこれまでに竣工させた動力ユニット更新車とLOTが異なる。
しかしTR-180床板装着車より全高が高くなる癖は健在でモハ3152(3154F-2)も同様の仕上がりとなった。
京成3150形復籍入場時の大失敗は連鎖的に生じた[千葉急行]社名表示印刷消去だった。
ペイントリムーバー式,ラプロス式,消しゴム式を組み合わせたが何れも不発に終わっている。
消しゴム式は全く通用せずペイントリムーバー式及びラプロス式では成形色を露出させてしまった。
余りの惨状ぶりに目が当てられなくなり後日塗装剥離痕隠蔽用デカールを貼付して長期試験へ入っていた。
施工は2015年4月で当初は色温度差が目立っていたが約4年3箇月の間に少しずつ褪色し大分馴染んだように見える。
デカールである以上厚みは隠せないながらもそれなりの役割を果たしていると言えよう。


3162F-5,3154F-2 (クロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)装着車,濃灰色塗装済KS-116非動力台車装着車)。

現時点で灰色台車を履く3150形は3154F-2,3162F-5の2編成に限られている。
3162F-5も晩年仕様の雰囲気に近付ける名目でクロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)への交換を行った。
手法の異なる灰色台車化は当然3162F-5の見附が上回っており取り扱い面でも数段有利である。
将来的には3154F-2のクロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)化が望ましい。
ただ入手が難しく当面は濃灰色化済KS-116台車で往なし続けるしかないと思われる。
取り敢えず全車揃って改修の壁を乗り越えられたのは大きな収穫だった。




3154F-2サイドビュー(モハ3151:濃灰色化済KS-116非動力台車装着車)。


3162F-5サイドビュー(モハ3159:クロスポイント製灰色成形KS-116非動力台車(51052)装着車)。

その他細かい箇所ではバリが目に付いた誘導無線アンテナも軽微な整形を行っている。
京成3150形LOT誘導無線アンテナは予備品以外に3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)からの捻出品が保管品へ廻っていた。
誘導無線アンテナ(8078)もまだ余裕がありどちらも起用できる環境にあった。
しかしモハ3154,モハ3151(3154F-2)とも折損や変形には至っておらず継続使用が見込めた。
部品交換は突如襲ってくる場合が多く今入場での交換を見送り部分整形にて対応している。
SPフレームTNダミーカプラーへの交換が3154F-2を入場させる切っ掛けとなった。
まさか連結器位置に悩まされるとは思わなかったが上手く軟着陸を図れたと思う。
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