試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3728[3728F-2] 1次車 後期仕様 電球色ライト基板更新,台枠直結式スカート化施工 ※再生産品

2019-07-20 21:37:28 | 京成線:3700形
変則開削。

在籍中のグリーンマックス製京成3700形は電球色LEDライト基板への更新が進んでいる。
初登場は旧3768F後期仕様(3次車→現行仕様:3768F-2)であるがこれは製品仕様変更に拠るものだった。
その後電球色LEDライト基板(一般流通品:8422,直販品)の導入が実現しTR-180床板装着編成にも波及する。


京成3700形3728F 後期仕様 フルカラーLED表示器編成。
3728F-2:3728-3727-3726-3725-3724-3723-3722-3721。
※リニューアル再生産品。

当初はリニューアル工事施工編成を電球色LEDライト基板の取り付け対象にしていた。
3768F後期仕様を種車とする編成には電球色LEDライト基板が標準装備されている。
従って旧3758F現行仕様(3次車→後期仕様:3758F),3708F現行仕様(1次車:3708F-2)の2編成が優先的にライト基板更新を受けた。
ただ旧3758F(旧製品←旧3798F現行仕様:旧製品)のライト更新は3768F後期仕様(二代目)からの転用で賄われた。
電球色LEDライト基板を譲った3768Fは仕様復帰を果たしたが3768F中期仕様(3次車:3768F-1)に改装され出場する。
3768F-1にてリニューアル工事施工編成以外でも電球色LEDライト基板装着車が登場した。
ここで大原則が崩れ電球色ライト基板更新順は大きく変動する事になる。


入工中の3728(3728F-2:再生産品)。

3728F後期仕様(1次車:3728F-2)はTR-180A床板を履くリニューアル再生産品である。
フルカラーLED表示器編成でもあり計画では早期のうちに電球色LEDライト基板へ更新されるはずだった。
しかし改修入場等の煽りを受け現在はフルカラーLED表示器編成で唯一となる黄色発光LEDライト基板装着車になっていた。
電球色LEDライト基板(直販品)は3798F後期仕様(4次車:3798F)の改修を以て予備品が消滅している。
ライト基板更新が危ぶまれた3728F-2だったがたまたま電球色LEDライト基板(8422)を入手出来た。
まだスカート付SPフレームTNダミーカプラーが装着されており台枠直結式スカート化と同時にライト基板更新を行う。


TNカプラーSP擬3を再生したSPフレームTNダミーカプラー (SPフレームTNダミーカプラー,TNカプラーSP)。

ようやく入場機会が巡ってきた3728F-2は回着整備時にSPフレームTNダミーカプラーの捻出で躓いている。
皮肉にも加工失敗の減少により充当可能なTNカプラーSPフレームが見当たらなかった。
止むを得ず3706(3708F-2)の動力ユニット更新で余剰になったTNカプラーSP擬3が起用される。
TNカプラーSP擬3はSPフレームの後端部を切除した形状のためスペーサーと台枠が切り離されたTR-180A床板では剛性が不足した。
3728,3721(3728F-2)双方ともスカートの取り付けに苦戦し他編成より車体裾とスカートの空間を詰め切れなかった。
その後もスカートは安定性に欠ける状態が続いており台枠直結式スカート化でこの症状を一掃する。


既に上方向への角度が設けられていた台枠スペーサー。

スカート部品も元取付脚部を大幅に削り取った整形がなされ台枠直結式スカート化の命綱となる箇所を失っている。
これまでに施工したTR-180A床板装着車よりもプラ板スペーサーの切り出しは厳密さを要求される。
そのため3728(3728F-2)の単独入場とし作業順も3798,3791(3798F)とは異なる第一工程に前倒しした。
少しでもスカートを車体に押し付けるため既に3728の台枠スペーサーは整形が施されていた。
プラ板スペーサー追設には塩梅が良くTNカプラーSPカバーとの両端接触部を罫書くだけで留められた。
台枠スペーサー端部と罫書き線の間へt0.5mmのプラ板を溶着し車体内側ぎりぎりに収まる箇所で前端を切り落とす。
天面幅が狭いスカートはゴム系接着剤をプラ板スペーサーに盛り付け圧着した。


3758に取り付けた3728用TR-180A床板。

スカートの位置調整にはTR-180床板を取り外した3758(3758F)の車体を拝借している。
敢えてTR-180床板装着車を持ち出し3728(3728F-2)用TR-180A床板との混同防止策とした。
旧製品とリニューアル再生産品の車体は同一設計でありスカート位置調整には十分だと思えた。
台枠スペーサーの反力が効いている模様でスカートと前面車体裾に空間は生じなかった。
この状態を維持出来ればスカートは安定してくれるはずである。
ただ物理的にプラ板スペーサーとの接触面積が少なく3728用TR-180A床板は3758へ取り付けたままとした。


[特急]種別表示印刷が残るライトユニット。

スカートが固着するまでの時間を利用し電球色ライト基板への更新に移行する。
3728F-2は前面車体断面黒色化が施工済でありライトユニットの分解だけで構わないと思っていた。
ところが富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーを剥離したところ印刷された[特急]種別表示に入れ替わった。
印刷済種別表示廃止は3728F-2が初施工と決め付けていたためまさかの[特急]種別表示出現であった。
ライト基板の交換へ取り斯かる前にペイントリムーバーで[特急]種別表示印刷を消去している。
3728(3728F-2)用ライトケースは嵌合が固く運転台側ケース後端を広げライト基板押えと分離させた。


集電スプリングの後傾代を押し戻すライト基板押え。

3798Fに引き続き3728F-2でも電球色LEDライト基板集電スプリングの接触改善策を施す。
電球色LEDライト基板は取り付け前に集電スプリングを大きく後傾させておいた。
しかしこの角度もライト基板押えの組み付けにより殆ど効力を失ってしまう。
ライトケースの個体差かもしれないが3728(3728F-2)ではライト基板交換前と同じ形状に戻ってしまった。
前傾状態になった集電スプリングは床板装着時に台枠導電板接触部とずれる場合が多い。
特に3728はスカートの問題が残る可能性が否定できず床板着脱回数を減らしたかった。
ピンセットでの均しを繰り返しどうにか90度近くまで持ち直している。




3728 [51K 快速 成田]:台枠直結式スカート化施工。


3798 [A09 快速 高砂]:3798F(台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品。

富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは断面の赤色化が施工済だったためそのまま再貼付した。
基本的に種別表示ステッカーは横方向へ移動させて剥離を行っており接着糊の大半が生き残るようにしている。
ステッカーの貼り直しは余り気が進まないが今の所交換を要する場面には出会していない。
3758に仮装着していたTR-180A床板を3728(3728F-2)へ戻しスカートに不具合が無いか確認する。
スカートと両プラ板スペーサーは全長約1mm程度しか接着代を稼ぎ出せなかった。
通常施工車より多少剛性が落ちた感があるものの安定性はスカート付SPフレームTNダミーカプラー時代から飛躍的に向上した。
台枠スペーサーからの反力も作用しており取り敢えず実用上の取り扱いには影響しないと思う。




3728 点灯試験[51K 快速 成田]:前照灯(電球色LEDライト基板(8422)更新施工)。


3728 点灯試験[51K 快速 成田]:尾灯(電球色LEDライト基板(8422)更新施工)。


3728 点灯比較[61K 快速 佐倉]:3728F-1(電球色ライト基板(直販品)更新車)。
※旧製品。

TR-180A床板床板の取り付けはスカートへの負荷を軽くする事ばかり考えていた。
そのためライト基板集電スプリングと台枠導電板接触部の位置確認が漏れてしまった。
不安を抱きながらの点灯試験となったが電流を流すと同時に前照灯が点った。
3798,3791や3728(3728F-2)での結果から推測するとライト基板の集電スプリングは約90度で支障ないと思われる。
これはTR-180A床板装着車でしか再現されておらずTR-180床板装着車に通用するかはまだ判らない。
今後TR-180床板装着編成が入場した際に試行する価値はあると思える。
無事に台枠直結式スカート化とライト基板更新を終えた3728(3728F-2)が竣工した。
役目を終えたSPフレームTNダミーカプラーだが修復には部品交換が必須でひとまず保管品に廻している。
先ずは3721(3728F-2)を入場させ時間が空いた際に再生可能か判断する予定である。
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