試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成新3000形3026F 8次車 8両編成 現行仕様 (台枠直結式スカート化,乗務員室内漏光対策,行先表示類変更施工)

2019-02-19 21:48:26 | 京成線出場
弾力性向上。

マイクロエース製京成新3000形3026F現行仕様(8次車:3026F)は3026-8,3026-1の竣工で再出場となった。
当初の入場名目は[A03 快速特急 上野]表示から[A15 特急 成田空港]表示への変更であった。
ところが作業はスカート位置の引き上げに注力され前面見附改善を伴う工程へと改められている。




京成新3000形3026F 8次車 現行仕様。
3026F:3026_8-3026_7-3026_6-3026_5-3026_4-3026_3-3026_2-3026_1
※台枠直結式スカート化,運行番号・種別・行先変更。

京成新3000形3026Fは3050番台に区分された7次車の後を受け2013年2月に登場した8次車である。
新3000形3000番台としては2008年2月に落成した3025F(6次車)以来約5年振りの新造となった。
2013年3月に製造された3027Fと共に3001F以降途絶えていた8両編成で姿を現している。
これにより4+4編成を組んでいた3500形更新車が分割され3300形4編成の玉突き廃車へと至る。
この方式は10次車(3029F,3030F)まで断続的に行われ2015年2月を以て3300形が形式消滅した。
8次車は7次車の設計変更を承継しフルカラーLED表示器とLCD式車内案内装置が採用された。
外観,車内配色は6次車以前に戻ったがバリアフリー対策が強化され客用扉周りの黄色テープが目立った。
新3000形はLED客室照明,UVカットガラス,側扉窓支持変更との改良が9次車以降も重ねられる。
但し基本設計は8次車を踏襲しており3026F,3027Fが新3000形の基礎を形作ったと言えよう。
現時点で目立った外観変化は伺えないが既にデジタル式列車無線の準備工事を終えた。
そう遠くない将来に新製時から準備されているアンテナ台が活かされる日が来るだろう。
また14次車の3039F,3040Fで採用されたフルカラーLED式運行番号表示器も全編成に展開すると思われる。
新3000形最終編成の3042Fが2019年3月1日に営業開始する予定だが増備中と同じく小変更が続くと予想している。


旧3001F。

在籍するマイクロエース製新3000形3000番台の現行仕様は3010F(3次車:3010F-2)と3026Fの2編成体制に縮小してしまった。
2019年1月まで現行仕様相当だった3002F(1次車:3002F)は実車の運行番号表示器交換により中期仕様へと繰り上がっている。
現行仕様としてリリースされた3001F(1次車:3001F)も3026Fの導入を前に前期仕様へ改めた。
これは3010F前期仕様(3010F-1)に相対する8両編成の出場を狙ったものである。
この当時3010F-2は投入計画だけ存在しながらも諸事情により実現していなかった。
よって3色LED表示器編成同士の離合再現が優先された。
後に3026Fがリリースされ現行仕様の8両編成が復活する。
3026Fの行先表示類は[A03 快速特急 上野]とし一般運用最上位種別に設定した。
しかし[快速特急]種別の採用が裏目へ出てしまい離合に相応しい編成が限定される。
比較的早い時期から[特急]表示編成への変更を検討していたがようやく実施に踏み切れている。
なお富士川車輌工業製[特急 成田空港]表示ステッカーは旧3001Fで初起用された。
その後3051F現行仕様(7次車:3051F)への転用を経て再び新3000形3000番台に戻ってきた高経年品である。
3001Fの3色LED表示器編成化を行っていなければ種別変更は新たなステッカーを切り出していたと思う。
尚且つ現行仕様の規模縮小も軽減できたはずでやや惜しまれる結果となった。


3026-8 [A15 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化試作車。

3026F以降にリリースされた新3000形系列は前面車体裾とスカートの間隔が広がる弱点を有する。
新京成N800形N838F京成千葉線直通色(3次車:N838F)の整備で表示器用プリズムのケース遮光テープ厚が主要因だと判明した。
結局N838Fは床板一式の組み直しのみで症状が改善されている。
この方式は通過標識灯,尾灯用プリズム導光部以外に目立った遮光対策の無い3026Fでは通用しない。
歪んだウエイト,台枠の矯正を行ってもスカート位置は引き上げられなかった。
各部の噛み合わせ具合を再確認したところ台枠とスカート部品の嵌合精度が低いと掴めた。
そこでスカート部品を台枠へ接着固定させ前面車体裾との間隔を狭めている。
3026-8では木工用ボンドで固定を行ったが3026-1は作業順都合によりゴム系接着剤へ変更した。
床板一式へ手を伸ばしており今後スカートを撤去する機会は限られると思う。
しかし万が一に備えゴム系接着剤使用量は僅かに抑えた。
ゴム系接着剤への切り替えは3026-8にも施され3026-1と共に良好な経過を示す。
台枠直結式スカート化は下垂対策の切り札になる可能性があり今後に期待を寄せている。
ただ3001F以前にリリースされた編成は特有の現象が見られず施工対象外とする予定である。


3002F,3026F (台枠直結式スカート化未施工編成,台枠直結式スカート化施工編成:5thLOT品,4thLOT品)。


3010F-2,3026F (台枠直結式スカート化未施工編成,台枠直結式スカート化施工編成:1stLOT品,4thLOT品)。

3051Fは前照灯,表示器用セルへの漏光対策を廃止したが3026Fでは見送っている。
3rdLOT品(3001F)以前と4thLOT品(3026F)以降の製品ではライト基板が変更されたため点灯光量に大きな違いがある。
元々微々たる効果しか得られなかった漏光対策であり強力発光のライト基板には抗えない。
主眼であった3026Fの[A15 特急 成田空港]表示化には何ら影響も無く存置が決定した。
3編成目となるライトユニットカバーへのビニールテープ式漏光対策施工により乗務員室内が照らされる現象も廃された。
アルミテープ式照度向上対策試行編成だった3051Fとは異なる症状だが光源を完全に塞げている。
部品構成上発症を防げない構造が成されている関係で出場以来の課題となっていた。
全てはN838Fでの純正遮光テープ廃止が切っ掛けながら良い手段に辿り着けたと思う。
極薄ビニールテープ式乗務員室内漏光防止対策はLOTに関わらず施工を進める。




3026-1 [A15 特急 成田空港]:ビニールテープ式乗務員室内漏光防止対策施工車。

スカート部品運転台側開口部の遮光方式は極薄ビニールテープ式を取り止めプラ板式を復活させた。
試行編成の3002Fは開口部を覆っただけであったが3026Fでは埋め込む形態に改めている。
t0.5mmのプラ板は開口形状通りの切り出しが難しくゴム系接着剤で隙間を埋めた。
効果は極薄ビニールテープ式と変わらず尾灯点灯時の赤色LED照射を防いでくれる。
耐久性は数段上を行っているはずで複雑な整形へ合わせる必要も無く作業効率化に結び付いた。
助士側開口部は未施工だが尾灯点灯時に漏光が著しく生じており今のところ十分だと思える。
その代わりスカート着脱時には必ず助士側から取り掛からなければならない。
この点は上記の台枠直結式スカート化とを併せ取り扱いに注意を要する箇所となった。




3026Fサイドビュー(3026-1:プラ板式スカート漏光対策施工車)。


3002Fサイドビュー(3002-1:プラ板式スカート漏光対策試作車)。

実車の動向が絡みグリーンマックス製3400形,3700形を含め現行仕様の増強は難しい状況に置かれている。
その最中に3026Fは[A15 特急 成田空港]表示へ改められ自由度が向上した。
運用時間帯が幅広い[特急]表示編成であれば現行仕様の強みを最大限に発揮できると思われる。
前照灯,表示器用セルごと3051Fと交換した事で[快速特急]表示編成も生き残った。
急場鎬感は拭えないもののひとまず所期の目的は果たせたと思う。
それ以上にスカート上端の引き上げは悲願とも言え台枠直結式スカート化への到達は光が射し込む作業であった。
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