試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3400形3407[3408F-1] 登場時仕様 FS-383動力台車枠更新 (動力ユニット更新車:転用動力台車枠廃止)

2018-05-11 21:46:13 | 京成線:3400形
2脚嵌合。

在籍するグリーンマックス製京成3400形は3408F前期仕様(3408F-3),3428F現行仕様(3428F)の前面見附改修を終えた。
3400形は所有する京成形式でも少数派に留まっており3408F登場時仕様(3408F-1,3408F-2)の入場で外観統一を図れる。
未改修編成が複数残存する3700形より先に3400形の改修を終わらせる事にした。


京成3400形3408F 登場時仕様。
3408F-1:[3408]-[3407]-[3406]+[3403]-[3402]-[3401]。
3408F-2:([3408]-[3407]-[3406]-)[3405]-[3404](-[3403]-[3402]-[3401])。
※スカート未装着,英字無併記[普通]種別幕+旧行先方向幕編成。

3408F-2は3408,3401前期仕様(3408F:旧製品)のスカートを撤去し登場時仕様へ改めた。
暫定6両編成(3408F-1)に対応させるため動力ユニット搭載車は3405から3407に変更している。
3407の動力ユニット更新に当たってはサックスブルー成形FS-383非動力台車枠転用を図った。
転用FS-383動力台車枠でも特に不満は抱いていなかった。
たまたま保守部品のコアレスモーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠を入手する機会を得られた。
転用非動力台車枠と純正動力台車枠の比較を込め更新を行う。


入工中の3407登場時仕様(3408F-1)。

転用FS-383動力台車枠は現在の動力ユニット更新車まで続くゴム系接着剤固定である。
3407の動力ユニット更新は比較的早かった。
ゴム系接着剤の配分は動力台車枠取付台座:2,ピボット軸受部:1と試行錯誤の形跡が伺える。
先ず転用FS-383動力台車枠の撤去から開始した。
初期動力ユニット更新車である3407の動力台車枠は取付台座部が固定の主軸を担っていると思っていた。
ところが側梁は取付台座部から浮いてもピボット軸受部に貼り付き湾曲してしまう。
補助的役割に過ぎなかったはずのピボット軸受固定が勝った。
3700形3706現行仕様(1次車:3708F-2)の動力ユニット更新から軸受支持の割合を増加させている。
3407の動力台車枠更新過程は動力ユニット更新車に於ける接着剤配分変更が正解だったと証明してくれた。


ゴム系接着剤の除去に手間取った動力台車本体(上野寄)。

今更ながらゴム系接着剤と金属部品は相性が良いとも判った。
動力台車枠が撓むほどの接着力は台車集電板が生み出していた。
転用FS-383動力台車枠は辛うじて破損せずに撤去出来ている。
裏面に残った接着剤の除去は容易でそのまま保管品に廻し3400形(旧製品)増備へ備えた。
一方集電板はなかなか綺麗にならない。
膜状のゴム系接着剤は強固に貼り付き巻き取れなかった。
爪楊枝での巻き取りは取り止め直接削ぎ除去している。
ちなみに動力台車枠取付台座には殆ど接着剤が残らなかった。
純正FS-383動力台車枠をランナーから切り出す。
この時点では成田寄のFS-383動力台車は未着手だった。
転用品と純正品の違いを確認し今後の参考とする。


純正FS-383動力台車枠,転用FS-383動力台車枠 (上野寄,成田寄)。

転用動力台車枠は固定方式都合で若干の張り出しが避けられない。
元が非動力台車枠であり仕方がないと考えていた。
ところが意外な事に側梁厚の差は殆ど無かった。
違いを動力台車枠取付台座と側梁の間に発見した。
2脚嵌合式の純正動力台車枠はその嵌合精度もあり取付台座に密着している。
固定を全面的にゴム系接着剤へ頼る転用動力台車枠ではこの空間を詰め切れていない。
接着面積を考えリブ状に残ったフレーム切除部を敢えて残したのは完全なる失敗だった。
台車形式にも拠るが転用動力台車枠の整形時にはむしろ逆反りさせた方が良いかもしれない。
まだ2個モーター搭載動力ユニット搭載編成が残存している。
対象となる3150形の動力ユニット更新時には一手間を加えたい。


見附の異なるFS-383動力台車 (純正動力台車枠,転用動力台車枠:上野寄,成田寄)。

嵌合精度の高い純正FS-383動力台車枠にも弱点がある。
取付脚は位置都合から台枠形状と一体成形されている。
3405(3408F-3:リニューアル再生産品)はサックスブルー成形動力台車であり目立ち難い。
しかし動力ユニット更新車は黒色成形動力台車のためサックスブルー成形の取付脚が浮き立ってしまう。
転用FS-383動力台車枠は取付孔こそ露出するものの側梁の陰に隠れ誤魔化せていた。
そこでマッキーを用い取付脚成形張り出し部を塗り潰した。


隠蔽策を施した台車枠取付脚 (未対策品,対策品:上野寄,成田寄)。

余計な箇所に触れたインクは簡単に除去できる。
しかも側梁の底辺断面に位置するため徹底的に磨く必要は無い。
黒色化された取付脚成形張り出し部は動力台車取付台座にほぼ埋没してくれる。
FS-383非動力台車との外観差を生み出す箇所と言え対策の効果は高いと思う。
上野寄,成田寄とも措置を施し純正FS-383動力台車枠を組み付けた。
なおサックスブルー成形動力台車では灰色成形動力台車より集電板の存在感が薄れる。
そのため黒色化は見送り原形を維持した。


3405,3407 (3408F-3,3408F-1:リニューアル再生産品動力車,動力ユニット更新車)。

サックスブルー成形動力台車が装着された3405(3408F-3)では立体感向上策として取付台座を黒色化した。
この際純正FS-383動力台車枠の弱点に気付いた。
先に黒色化を施工した3405が良い参考例になっている。
FS-383動力台車の最終形態は両車とも共通点を多く持つ。
しかし立体感の演出に限れば黒色成形動力台車を履く3407が上回っていると思う。




3407(FS-383動力台車枠更新施工)。

動力台車枠更新で3407のFS-383動力台車はリニューアル再生産品と同等の仕上がりになった。
意外な強力固定を発揮した転用FS-383動力台車枠から脱し安定度は飛躍的に向上している。
ただ密かに期待していた側梁の引き込みは予想を下回った。
これは純正FS-383動力台車枠の側梁厚が転用FS-383動力台車枠と殆ど変わらなかったためである。
各種台車形式毎の純正動力台車枠リリースには期待を寄せている。
但し転用動力台車枠でもある程度の見附を保てていると判明した。
従って急いて更新に走る必要は無いだろう。




3408+3407 (3408F-1:Mc2車+動力ユニット更新車)。

動力台車枠の更新を終え3407が竣工した。
FS-383非動力台車との外観差は入場前と殆ど変わっていない。
僅かに張り出しが抑えられ陰影が多少変化したのみである。
動力台車枠更新は取付安定度の向上に繋がると考えていた。
しかしゴム系接着剤でも予想を上回る固定力を確保出来ると明らかになった。
結果的に転用動力台車枠の接着耐久性を確かめられた工程になったと言えよう。




3405+3407 (3408F-3+3408F-1:再生産品動力車+動力ユニット更新車)。

所有する動力ユニット更新車で純正動力台車枠が採用可能だった車両は数少ない。
京成形式では3407が初登場を飾っている。
前途の通り3405(3408F-3)のサックスブルー成形FS-383動力台車には立体感向上策を施した。
サックスブルー成形動力台車本体の黒色化は分解を伴わない範囲で行っている。
側面見附は3407と同等に見える。
当然俯瞰ではその差が目立つ機会は無い。
灰色成形動力台車を含めた取付台座の塗り潰しも方向性が合っていると示してくれた。

各種対策の折衷作業となった動力台車枠更新は3407に直接的な効果をもたらしていない。
その代わり各車への施工が修正を要さないとの答を得た。
特にゴム系接着剤で固定している転用動力台車枠は長期的な不安を抱えていた。
それだけに意義のある入場だったと思う。

この記事についてブログを書く
« JR103系習志野電車区303F [Tc... | TOP | 京成3400形3408[3408F-1] 登... »